表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
結婚はあきらめ養子を迎えたら、「お義母様大好き」と溺愛されています  作者: 富士とまと


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

75/75

最終話

本日4話目

「ハンナ!」

「お嬢様!」

 二人で手を取って、さめざめと涙を流そうとしたところで、セバスとメアリーの声が聞こえた。

「アルバート様ですよ」

「そうです、アルバート様と責任を取って結婚するんです」

 は?

 はいーーーー?

 今何と?

「リーリア様、まさか夜を共にしたアルバート様を、アルバート様が不名誉な噂を立てられると分かっていて責任を取らないということはありませんよね?」

 セバスの言葉に、脳みそが回らない。

「そうですよ、お嬢様。昔から、きちんとした人間ならば、責任を取って結婚をすると決まっています」

 た、確かに、なんか恋愛小説とかでそういうのあった。

 でも、それって、男性が女性に対して責任をとる。結婚しようとかいうやつじゃなかったかしら?

 あら?

 男性だろうが女性だろうが、上の立場にあるものは下の立場にある者への責任は取るべきってことかしら?

「だ、だけど、でも……アルバートの悪評は防げても、でも、アルバートが嫌じゃないかしら?私、30歳なのよ?アルバートはまだまだ未来のある18歳。……迷惑よね、嫌よね。あ、でも、貴族は愛人を持つのも良しとされてるし、結婚は形ばかりでアルバートには若くてかわいい愛人を持ってもらえばいいのよね?アルバートと愛人の子を孫だと思ってかわいがることにするわ。うん、養子に向かえるのはその子でいいわよね?あら?まぁ?なら、何も問題はない……のかしら?」

 ハンナが私の顔を見た。

「リーリア様はそれでよろしいのですか?」

「え?」

「夫となる者が、愛人を囲っても平気なんですか?」

 ハンナの言葉に、寝ているアルバートの顔を見る。

 アルバートが若くてかわいい子と……。

 ……。ズキンと胸の奥が痛む。

 お父様は亡くなったお母様一筋で、後妻を迎えようとしなかった。愛人も作りはしなかった。

 一途に一人を愛するお父様が私は大好きで誇りだった。

 でも……。

「12歳も上の私が……妻として愛情を向けてほしいだなんて……」

 言えるわけない。

 願ってはいけないことだ。

「おや、たかが12歳差ではありませんか」

 セバスが笑う。

 たかが?

「そうですねぇ。先代公爵様、リーリア様のお父様とお母様は14歳差でしたね」

 はい?

 あれ?

「先代公爵様が20歳の時、34歳だったリーリア様のお母様に一目ぼれをして周囲の反対を押し切って結婚したんでしたねぇ……」

 え?

 うそ、そうなの?知らないよ?そういえば、お母様は幼い時に亡くなっていて、年齢とかそういうの全然聞いたことも無かったけれど……。

「リーリア様を産んだのは35歳の時でしたから、リーリア様はまだ30歳とお若いですから、2人3人とお子様も期待できるでしょう」

 セバスとメアリーが二人で盛り上がっている。

「え?あの、私が、アルバートと結婚?」

 ハンナが私の顔を見た。

「リーリア様、それしかないようですから、仕方がありませんっ」

 ハンナが鼻からふんっと息を吹き出す。

「こうしちゃいられません。早く足を直さなければ!リーリア様の結婚式の準備を整えるのは私の仕事です!誰にも譲りませんっ!」

 え?

 あの、その?

 まって、まって。

「アルバートの気持ちもあるし、あの、だって……え?」


おしまい


最後までお付き合いいただきありがとうございました!


思い付きコメディですが、

アルバートどうなった?等感想お待ちしております。

広告欄の下にある☆☆☆☆☆で評価していただけると嬉しいです。

どうにもタイトル詐欺っぽくはあるなと思っていますが、初めからコメディだと宣言しているから大丈夫ですよね?


ジュクジョスキーのアルバートのその後の浮かれっぷりを想像して楽しんでいただけるとうれしゅうございます。

あ、そうそう、先代公爵様の若かりし頃よりお仕えしていた皆様プロデュースのリーリア様結婚大作戦……もちろんハンナに情報伝えてないのはミスではありませんよ?


それでは、最後までお付き合いいただき本当にありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] リーリア様がなんとも言えず可愛い [気になる点] もっと読みたかったです。 続きは各自想像ですか?
[良い点] グフフと読める [気になる点] あともう少しで終わること [一言] 続きが見たくて困ります
[一言] ここで完結だなんて~!先生、第二部、番外編お願いします。先生の作品はみんなすきです。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ