12 高機動型と重武装型だと前者が勝ちそうな話。
リューさんの能力がすごいことに。
「あれ、なんか増えてる。」
「きひひひ、これが契約における精霊側のメリットだ。」
ステータスに項目が増えたことに驚いていると、エンペル先輩がまたしても割り込んできた。
「精霊様との契約は、魔法少女の才能を活性化させます。それと同時に精霊の発想にはない力の使い方が生じると精霊様の側のスキルが増えると伝わっています。」
なるほど、なんか出来そうと思ってバリアで足場と作ったから、自動と手動に切り替えが効くようになったのか。
「デイー、こ、今度は私の番ですわ、よこしなさい。」
「いや、まって、待ってほしいっす。もう少しだけ。」
抵抗するデイーだけど、周囲の圧力はそれを許さなかった。
ネーム ヘサカ コルディナ デイビス
種族 マジックガール(見習い)
状態 健康
HP B
MP D
攻撃 B⁺
防御 D
速さ B
賢さ D
適正 火、土
スキル 苦痛耐性 コルディナ流拳闘術 視力強化 動体視力強化 パルクール 立体機動
精霊適正 あり
おっと、ステータスは戻っているけど、状態が健康に回復して、スキルが増えている。
「むー、ならちょっと走ってくるっす。」
そういって壁蹴りで2階へとかけ上げってしまった。魔法少女じゃなくてニンジャだわ。あれ。
「ぐっちょっと重いですが、なんでしょう、不思議と身体が軽く。」
ネーム アンナ・フォン・エーベルヴァイン
種族 マジックガール(見習い)
状態 良好
HP B
MP B
攻撃 C
防御 B
速さ C
賢さ B
適正 火、雷
スキル 高速詠唱 ダブルキャスト
精霊適正 あり(仮契約 リュー)
「エーベルヴァインさんは、あれ遠距離が得意な感じですね。」
「エーベルで結構ですわ、リュー様。」
「そうか、じゃあ、このままさっきみたいに的を狙って見て。」
「はい!」
そういって魔法を撃とうとするエーベルだが、
「これは狙いがつけづらいです・・・。」
「ああ、そうか、ちょっと待って。」
感覚はつかめたので、バリアでエーベルの背中に背負子のようなものを作り、そこに転がり込む。
「おお、これは楽ですわ。」
「じゃあ、お願い。」
背中にずっしりとくる感覚に戸惑いながらも、構えを取るエーデル。そして、
「フャ、きゃあ。」
手からでる炎の勢いで、腕が跳ね上がって炎ががばら撒かれる。
「ぎゃあああ。」
「エーベル。何をやっている。」
あわや火事になりそうな火炎地獄になりそうなところで、リランカさんがそれを制御する。
「制御できないほどの威力でぶっ放すなんて、子どもか貴様はー。」
「す、すみません、思った以上の威力になってしまって。」
そういって威力を絞るように魔法を発動させるエーデルだけど、同じような光景が再現された。
「雷にしておいてよかったですわ。」
いや被害甚大だよ。何人か痺れてるよ。これは、何か対策を、そうだ。
「よし、これでどうだ。」
俺は彼女の伸ばした手の先に円筒状にバリアーを展開させる。イメージするのは、某ロボットアニメの狙撃銃。基本となる銃身と、攻撃になんかキラキラとエフェクトが発生するやつ。
「なっこれは。」
「ここに向かって撃ってみて。」
「は、はい。」
戸惑いつつもエーデルは素直に魔法を発動させる。見た目は一撃必殺な構えの砲撃だ。
ドガーン。
ちょっと待ってなんだこのおかしな音は?爆弾だ、爆弾じゃないか。
「す、すごい。」
バレルによる命中補正。ついでに圧縮機能も追加された感じかな?
「きひひひ、やるじゃないか卵ちゃん。外的要因で魔法少女の才能を引き出すとか、普通はしないぞ。」
「それはどうも。」
うん、バリアの汎用性は高いことはわかった。
「魔法発動には反動がつきものですけど、リュー様が支えてくださるなら、もっと高火力がだせそうでうわ。」
リュー「意外と有能ですね、精霊って。」
エンペル先輩「何それ、知らん。怖い。」




