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異世界でアイテムコレクター  作者: 時野洋輔@アニメ化企画進行中
Episode09 通常運転

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VSオリハルコン

~前回のあらすじ~

オリハルコンから武器を鍛えるように言われた。

 オリハルコン……名前は知っているけど見るのはもちろん初めてだ。

 素材の段階にもかかわらずレア度が【★×9】とは。

 恐ろしいアイテムだ。


 手に持ってみる。

 重くはない。

 むしろ鉄より軽い。

 にもかかわらず、そのオーラに俺の腕は振るえた。

 緊張とかそういうものではない。

 恐れているんだ。

 これを素材にして武器を作ったら一体どうなるのこあを。


 俺はオリハルコンを金床に置き、どうしたものかと思う。

 おそらく、4000度の熱でもこのオリハルコンを溶かすことはできないだろう。

 それでも、熱してみて、炉の中をのぞいてみた。

 目が乾燥し、瞬きの回数が多くなる。


 ……凄い……炎を弾いている。


 取り出してみて触ってみたところ、全く熱くない。

 これで壁を作ったら、どんな炎からも守ることができる盾になるのは間違いない。


 ならば――叩いて延ばすしかないのか。

 とりあえず、ハンマーを取り出して、叩きつけた。

 跳ね返される。

 全く通用しない。


 だんだんと強く叩いていく。

 その時だ。

 鉄のハンマーの柄が折れてしまった。


「わ……悪い」


 俺は鉄のハンマーを貸してくれたバーグに謝罪する。

 バーグは首を振った。


「気にするな。安物だ。後でお前さんが作ってくれたらいい。一瞬でできるだろ。それより、どうだ?」

「凄いな。生半可な力は全て跳ね返される」


 俺はアイテムバッグの中に別のハンマーはないかと思って探してみる。

 出てきたのは、白く輝く金属のハンマーだった。


「プラチナハンマー……しかもかなりの業物だな」


 バーグが感心したように言う。


 柄の部分までプラチナでできている。

 これなら簡単には折れないだろう。

 俺が再度力を込めてハンマーを振った。


 その時だ。

 石の床が割れた。


 金床にも罅が入っている。


「……わ、悪い」

「気にするな。このくらいすぐに直せる。それより、まだ続けられるか?」

「いいのか?」

「思う存分やってくれ」


 ……俺はアイテムバッグから、今度は鉄の金床の代わりになる白金金床を取り出した。


 そして、白金ハンマーをさらに力を込めて振るった。

 大地が響き渡る。

 大きな地震が起きたかと思った。


 だが、オリハルコンは全く変わらない。

 三回、四回と振るっていく。火花が散る。

 棚に飾ってあった剣が、立てかけてあった盾が、棚の本が震動で倒れ、落ちる。

 だが、オリハルコンは全く変化しなかった。


 なんて馬鹿硬い金属なんだ。

 ……白金ハンマーじゃダメだ。


 何かないか?

 少なくともオリハルコンに匹敵する強い武器じゃないと。


 ……そういえば、記憶を取り戻していた俺は、いつも斧を使っているって言ってたな。

 アイテムバッグの中からその斧を取り出してみた。


……………………………………………………

エントキラー【斧】 レア:★×9


炎属性を持つ伝説級の斧。エントを倒したという逸話がある。

エントを倒すために作られたのに何故か竜特効もある。

……………………………………………………


 炎属性を持つ斧か。

 普通の炎じゃ弾かれたが、これで直に温度を伝えたらどうだ?


「コーマ、なんだその斧は……」

「ん? あぁ、なんか凄い斧っぽい」

「凄い斧っぽいって……お前、その斧から凄い念のようなものを感じるぞ」

「そうなのか? よくわからんが、これならなんとかなるだろ」


 俺はそう言うと、その斧を横に向けた。

 この斧の作成者が見たら「なんて使い方しやがるんだ、こいつ」って思うだろうな。

 そんなことを思いながら、斧をオリハルコンに叩きつけた。


 すると、凄い音が響き渡った。

 ……今、わずかだが、オリハルコンの形が変わった気がする。


 石床は全体に罅が走っていた。

 気が付くと、窓から多くのドワーフがこちらを覗き込んでいた。

 だが、俺はそららを無視し、オリハルコンを何度も、何度も叩いていく。


 そのたびに大地震のような震動が起きた。


 そして、三時間後。


 完成した。


……………………………………………………

エクスカリバー【剣】 レア:72財宝


神がオリハルコンから作ったと言われる伝説の剣。

持つ者は王となる資格が与えられるという。

……………………………………………………


 うぉぉぉ、エクスカリバーかよ。

 まさかの。

 いや、オリジナルじゃないのはわかってるが、凄いな。

 ただ、今回は柄の部分がないので、柄も作らないといけないな。


 でも、72財宝か。

 てっきり、六つの宝玉だけが72財宝かと思っていたが、やっぱりその名の通り72種類あるのか。


「バーグ、できたぞ……ってあれ?」


 振り返り、俺は驚愕した。

 全てのドワーフが、バーグやガルフを含め全てのドワーフが俺に首を垂れていた。


 そして、一番前にいたガルフが皆を代表するように言った。


「お待ちしておりました、我等が王よ」

「……へ?」


 俺はどうやら、王様の剣を岩から抜くのではなく、自ら作成することによって王となってしまったようだ。

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