第48話 親子それぞれの
お待たせ致しましたー
「あら! ドウコンも使えるの!!」
お屋敷に戻ってきて……お母様に、レベルアップのことを伝えたんだけれど。
やっぱり、『ドウコン』をわかっているからか……とっても喜んでいらっしゃったわ。
「お母様が、アーネストじいじに教えたって聞いたのだけれど」
「そうよ。お師匠さんにお願いして、今のドゥコンディショナーを少しずつ普及しているの」
「……お母様とロティのがすごいって、お姉さん達に聞いたわ」
「そうねぇ。ロティのレベルも上がったから、色々変わったけれど」
「見せて見せて!!」
「叔母上!」
「見せて!!」
ちなみに、今あたしのお部屋には双子もいるのよね?
伯父様は、お父様に連行されちゃったわ。
とにかく、あたし達がお願いしてみたんだけど……お母様は『わかったわ』と横にいたロティの手を取って。
「ロティ、変換!」
『でふ! 変換〜〜ぃ、『ドゥコンディショナー』!!』
ぽぽぽんって、音と煙がしたんだけど。
あたしのベッドの前に……変身したロティの姿が出来上がったわ!!
孤児院のちゅーぼーで見たものよりも……もっと大きくて、綺麗な……冷蔵庫のようなの!!
「「『「おおー!!」』」」
皆で一緒に驚くのも当然よね!!
「これがドウコンよ? 温度、湿り気以外にも焼く前のパンを冷凍したり、解凍したりするの」
ケイミーお姉さんが言ってたドウコンより、もっと凄いものだったわ!!
ミアでも……出来るのかしら?
今は使わないから……お母様はロティをすぐに元に戻したけれど。
「……お母様。あたしとミアも出来るかしら?」
「ふふ。使う前に、試してみたら?」
「!」
だから……あたしもやってみよう!!
ミアの手を掴んで、一緒に目を合わせて!!
「ミア! 変換!!」
『変換! 『ドゥコンディショナー』!!』
ロティの時と同じように……音と煙が出てきたんだけど。
大きさはホームベーカリーよりちょっとしかおっきくならない。
煙が消えた後には……ちっちゃな冷蔵庫のような箱しか出てこなかった。
「……あれ?」
ロティと全然違う?
「あら、レベル1だから……子どもにも使いやすいこのサイズなのね?」
あたしがびっくりしていたのに、お母様はちっとも驚いていなかった。失敗じゃ……ないんだ?
「……レベル?」
「そう。ロティやミアのレベルとか、スキルのレベル。色々レベルアップすると……ロティが変身したように、大きな魔導具になるの」
「……そっか」
ステータスに書いてあったのは、ちゃんと意味があったんだ。
ちょっと……ほっと出来た。
「かわいいんだぞ!」
「叔母上とは違うけど、これでも作れるの!?」
「ええ。手順を間違えなければ。今日はもう疲れたでしょう? 作るのはまた今度」
「「え〜」」
双子は毎日ここに来れないから、残念がってたけど。
あたしも、緊張とかでちょっと疲れてたから……今日はもうパン作りは無理だったのよね?
さすが、お母様!
次回は月曜日〜




