表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
192/200

第192話 神からの詫び(シェトラス視点)

 どうやら、殿下の方へ既に通達があったようだ。


 便箋を坊っちゃまに見せても、まだ識字の教養もまだなので……殿下が代わりに読み上げてくださいました。



「簡単に言うと。その生き物はディオスだけの『加護』の形なんだぞ。将来の当主候補として、ディオスに与える特別な生き物で……自分で名付けてもいいそうだ」

「……ほんと?」



 おそらく、二年近く前の……セシル様へのユニークスキル継承の件についての謝罪も含めてでしょうな。


 つい先日、正式にスキルがセシル様に譲渡されたことにより……フィーガス様には二度と発動する気配が見られなかった。とくれば、フィルド神也に考えられたのでしょう。


 奥様の娘御に……あのような結果をさせてしまったのだから。様子見で次の手を打たれた、と。それが坊っちゃまへの『加護』でしょう。


 坊っちゃまは、長子ゆえに異能をお持ちだと当主を継ぎにくい。代わりに、神獣というご加護を与えることで中和をする……と言うところでしょうな。



「うむ。その子の姿は、ディオスが望むたびに変わるから気をつけて欲しいそうだ。今は俺にも猫のように見えるが、レイみたいな獣の可能性もあるし……馬の形もあり得るらしい」

「わーい!」



 痛くないように抱っこされているのは流石ですが……姿形も変わるとは至れり尽くせりという仕様でしょうか。旦那様がこれで良いのかと、眉間に深い皺が。



「ははは! まさか、そのように神自ら詫びを頂戴するとは……!! 俺の方は心配しなくてもいいんだぞ、カイル! 我が国セルディアスへの、特別な結界と加護は既に受けているのだ!!」

「……待て。俺は聞いてないが!?」

「……俺もこの便箋で知ったんだぞ」

「「……はぁ」」



 何はともあれ、神獣の子はローザリオン公爵家で無事に引き取ることとなり。


 名の方は、坊っちゃまが『宝石みたい』と言うことで、ベリルと名付けられました……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ