第147話 パーティーまでのそれぞれ①(セシル視点)
お待たせ致しましたー
*・*・*(セシル視点)
俺の、可愛くて愛おしい……婚約者のリーシャ=コルク=ローザリオン。
そのお母上で、元王女のチャロナ様が提案された食材を使ってのパーティーが開かれる日取りが決まった。あと四日後らしい。
リーシャからの魔法鳥で、俺の方は手紙と一緒に招待状が送られてきたんだ。父さんたちには公爵様が別で送っているだろうから大丈夫だろうけど。
「……リーシャに会える」
つい最近も会ったばかりなのに、恋ってすごいなあ。俺みたいな子どもでも相手に夢中になるくらい、あの子のことが大好きで仕方ない。告白して、婚約を結んだら毎日考えてしまうくらい……リーシャが大好きだ。
今までは可愛い年下の幼馴染だけだと思っていたのに……将来の奥さんにしたいくらい好きって、気持ちを自覚した途端育っていくんだから。
俺は、父さんと母さんのように冒険者に一度なって、魔法使いの腕前を上げてから爵位を継ごうとしてたけど。リーシャが婚約者になったんだから、そういうわけにもいかない。
アルフガーノ家の嫡男として、ちゃんと伯爵になるための英才教育を増やしていかなくちゃ、だ。今も魔法鳥の中身を読み終えてから、家庭教師に出された課題に向き合っている。
「よぉ、セシル。順調か?」
だいたい半分くらい片付いたところで、父さんが部屋に入ってきた。身綺麗にしているから、伯爵側の仕事でどこかに行くのかな?
「うん。今半分くらいできたとこ」
「どんくらいで片付く?」
「うーん。あと、二十分くらい?」
「じゃ、お前も身支度しろ。母さんの懐妊報告を陛下に改めて報告しに行くんだ」
「俺まで?」
「たまには、お前の顔も見たいとおっしゃってな? あと、あの方の孫と婚約しただろ?」
「そ、そうだね」
忘れてたけど、国王としてはまだお若いのに……孫がいるんだった。その一人がリーシャだっていうのも。
シュライゼン様のご子息――そっちも幼馴染だけど――も、リーシャの従姉妹とっ婚約したから、あちこちの街でここんところお祭り騒ぎ。
俺もリーシャと婚約したことは通達済みだし、祝いとかが親戚だけでなく色んなところから来てる。父さんも結構知名度の高い貴族ではあっても、世界を救ったとされるチャロナ様のご息女と婚約した俺ってことで、俺自身にも注目は集められているみたい。
俺は俺だけど……リーシャに恥をかかせない旦那にはなりたいから、伯爵になるためにも頑張んなくちゃね!
とりあえず、父さんと王城に同行することには頷いたので、急いで課題を片付けてから身支度することにした。
移動は父さんお得意の転移魔法だったけど、到着した時に目の前で何故か陛下が大号泣されてたのには俺も父さんもめちゃくちゃ驚いてしまった!!
次回は木曜日〜




