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第142話 新しいサンドイッチ?①

お待たせ致しましたー

 マスタードに代わる、『わさび』って調味料。


 本体は木の根っこのようにしか見えない、変な食材なんだけど。お母様がそれを食べやすいように加工したら、不思議な辛い感じはしても後味が爽やかで美味しかったの!


 最初はお米とかといっしょに合わせたんだけど、パンにも合うんだって! どんな風に作れるのかしら?


 パンはシェトラスたちが作っていたのを使うから、あとはサンドイッチにするだけらしいの。具材は、『ローストビーフ』ってお肉を使うって!



「お母様? このお肉使うの?」


「そうなの。わさびと醤油でソースにするのもいいけど。そこにマヨネーズを合わせるとか、試行錯誤するのもいいわ。お師匠さんもいるから、色々試していきましょう?」


「おまかせくだされ!」



 お肉をサンドイッチ。


 あたしが食べたことがあるのは、『カツサンド』だけだけど。あれはマスタードとマヨネーズなのよね? ああいう感じになるのかしら? けど、わさびって不思議な辛い感じだったもの。どうなるかわからないから、わくわくしちゃう!



「やあ、チャロナちゃん。久しぶり」



 手を洗っていたら、珍しい方が来てくださったの。ユイノ姉のお父様で、あたしの叔父様。


 お父様の右腕でもいらっしゃる、レクター叔父様よ! ユイノ姉はいなかったけど、代わりにご一緒だったのは。



「ご無沙汰しておりますわ、お義姉様!」



 アイリーン叔母様だったわ。お父様の実の妹だけど……髪色と目の色以外はおばあ様そっくりなのよね? 性格は元気いっぱいだから、おばあ様にもおじい様にも似てないわ。お父様にもだけど。



「あら、リーンちゃん。いらっしゃい。レクターさんもお久しぶりです」


「おや、アーネスト様。御無沙汰しております、今日は義姉にご用が?」


「うむ。さらなる美味と錬金術の研究をすることが出来ると聞き」


「……アーネスト様らしいですね」


「そういう、そちは何を?」


「報告ですね。我が子とエディト殿下が正式に婚約を結ぶこととなったので、義兄でもあるカイルにも改めて報告を」


「ほう!」


「素敵!」



 ユイノ姉とエディトが婚約!! 次のオスシパーティーにも呼べたらなって思っていたから、またお祝いしなくっちゃ!


 エディトが即位するのはだいぶ先でも……アインズのおじい様はとっても喜んでいると思うの。孫がもう婚約者を見つけたんだから! マリーナは半神でもアウルくんとお付き合い始めたばっかりだし。


 とりあえず、叔父様たちにサンドイッチのことを伝えたら食べてみたいと言ってくれたの。絶対、美味しいのを召し上がってほしいわ。



「リーシャには、おろし金でわさびをゆっくりすりおろしてみましょうか?」


「はーい」



 ごりごりこすると、粉じゃないのに細かい感じになっていって。


 綺麗な薄緑色になるけど、たくさん食べたら辛すぎて大変なことになる食材。


 これをソースにすると美味しいなら、がんばって作らなくっちゃ!!


 固いけど、ゆっくりこすったらちゃんと出来上がるのも不思議。

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