表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
125/200

第125話 実はこちらでも

お待たせ致しましたー

 またまた婚約が一個決まった。喜ばしいことだわ、あたしが計画に加わって言うのもなんだけど。


 エディトの方は国を挙げてのものになるだろうから、うちうちでお祝いは別の日にすることになるって。美味しいパンとかをたくさん作ってあげなくちゃ。


 それとは別に今日の今日には。



「リーシャ! 頼みがある!」



 農耕の女神のご子息、アウルくんがあたしのところに来たのよね? 真剣な表情になっているのは珍しいから、どうかしたのかな??



「なあに? どうかしたの?」


「その……その。君の従姉妹殿のことだが」


「え? ユイノ姉?」


「違うんだ! …………もう少し、小さい姫君だ」


「え? マリーナ?」


「そう!」



 強く言い切ったアウルくんの表情は、とても輝いていたわ。これって……つまり?



「……マリーナが好きなの?」


「…………そうなんだ」


「わぉ」



 こんな立て続けに、周りの子どもたちの婚約が起こるのはすっごい。あたしもだけど、ミラクルとかエディトとか……みんな、みんな決まったんだもの。その最後とも言えるマリーナとアウルくんよ?



(お似合いだわ!)



 もちろん、マリーナの気持ちを知らなくちゃだけど……アウルくんがあたしに言い出すってことは、従姉妹として確認して欲しいのかもね?



「小さな頃から、マリーナのことは存じている。だからこそ、愛らしく成長していく姿が……とても愛おしく思えてきた。その気持ちが、日に日に強くなっていく! 僕はマリーナのことを慕っているんだって!」


「……あたしはどうすればいいの?」



 アウルくんの本心を確かめることは出来た。けど、マリーナの方はわかっていない。


 マリーナは少し男勝りな部分は多いが、この国の王女様だ。半人半神のアウルくんは、存在としては上かもだけど実際は農夫の息子。


 これに反対意見を出してくる大人も出なくはないわ。



「機会をいただきたい。僕がマリーナに想いを告げる機会を」


「それでいいの?」


「想いが砕けても、それは僕の問題だ。君に必要以上に迷惑はかけたくない」


「……わかったわ」



 こんなにも真剣に考えているんだもの。承諾しないわけにはいかない。だけど、あたし一人で動くわけにはいかないから……お母様にまず相談に乗ってもらおうってお部屋に伺ったわ。



 お母様はとてもとても喜んでくださったの。大賛成とばかりに拍手もしてくださったわ。



「公爵夫人、ご協力願えるでしょうか?」


「ええ。好きな相手のために、きちんと筋を通そうと言う姿勢は素晴らしいわ。おばさん、協力するわよ」


「ありがとうございます!」



 これで準備は整えられる!


 次はマリーナへ魔法鳥を飛ばすわよ!!

次回は金曜日〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ