第104話 お母さんとしては(チャロナ視点)
お待たせ致しましたー
*・*・*(チャロナ視点)
(ふふ……ちょっとお節介だったかしら?)
魔法鳥が来て、その中身を解除したところ……連絡した相手であるセシルくんから、『喜んで』と返事が来たのだ。
きっと、フィーガスさんも説得してくれたでしょうけど……私はリーシャの母親として、フォロー出来ることはしたいもの。
娘自身はまだ気づいたばかりだけど、セシルくんもそうだったかしら? フィルドさんがリーシャを構っていた時に自覚した感じではあるけれど。
『でふ? ご主人様、楽しそうでふね!』
「ふふ。お母さんとして、ちょっと助けているの」
『う?』
「ロティも、いつかミアが誰かを大好きだとわかったら……助けてあげない?」
『! するでふ!』
「でしょう?」
今も可愛い可愛いロティが一児のお母さんだと言うのは時々びっくりするけど、ロティは普通の精霊じゃないし……レイくんをとっても大好きだから、二人目もいずれ出来そうね。その時も喜んで手伝いはするわ。
『リーシャしゃまのお手伝いでふか?』
「セシルくんと最近会えてないから、言うか言わないかはともかく……好きな相手にはたくさん会いたいものでしょう?」
『でふ! しゅきな人にはしゅきな時に会いたいでふ!』
こう言うところは育った傾向があるわね。可愛いロティだけど、そこはお母さんだからかしら?
「あら、楽しそうね?」
リーシャと遊んでいたはずのシアちゃんが、魔法で転移してきたのかいきなり目の前に登場してきた。
「リーシャは?」
「ちょっと疲れちゃったみたいで、今はお昼寝よ」
運んであげたから、と……本当に神様になっちゃったのね? あの赤ちゃんだったのが立派になったのは今でも驚きだわ。
「……ありがとう。ところで、そちらの世界の方は大丈夫なのかしら?」
「虹については、だいたい落ち着いているわ。私の眞白はまだまだ不安定なところはあるけど」
「……それなのに来てくれたの??」
「この身体は分身体なのよ。本体はきちんと向こうにあるから心配無用よ」
「そう……」
神様は本当になんでもアリなのね? 今更ではあるけれど。
「だから、ちょっとだけ来たわけ。美しくなったこちらの世界が要なのだから……孫の私達が頑張らないとって改めて思ったわ」
「……お疲れ様」
「その分、美味しいパン食べられたから! そう言えば、最近じい様達来たんでしょ? なんかした?」
「ふふ。うちの子達にいい刺激を与えてくれただけよ?」
「……ほーんとかなあ」
孫に不安を覚えさせるだなんて、あのお茶目なおじいさまは相変わらずのようね?
シアちゃんはそれから少し話してから、お土産にとさっき作ったパンの残りを持って……あちらへ帰って行ったのだった。
次回は月曜日〜




