幕間 五十嵐家最弱の女の観察日記
律ちゃんのダンナさんは
獣系なのにヘタレだ。
「ねえ、律ちゃん、ウェティウスさんって強いけどヘタレだね。」
道場にソートン行った次の日きた
ウェティウスさんは早速、
五十嵐の長老に稽古をつけてもらってる。
「う、否定できないよ。」
律ちゃんが言った。
律ちゃんも感じてたか。
「律ちゃんの事長時間離しておけないし、武人として致命的なんじゃないかな?」
私は言った。
「でも、私がカータシキ魔法塔国に誘拐されたときは冷静に対処してたって言うし。」
律ちゃん、誘拐されたんだ。
「律、その話詳しく聞かせてくれる?」
宇水の妖怪おじさんがドスを聞かせて言った。
「はい、師匠。」
律ちゃんは少し怯えている。
宇水の妖怪おじさんは律ちゃんの舞いの師匠だ。
「えー、何!そのマルクって変態何!」
それがし野郎も不気味だけどさ。
「思い出すだけでおぞけがたつよ~。」
律ちゃんは振るえている。
「そのアホ殺す。」
宇水の妖怪おじさんが恐ろしい事を言った。
「やめろ、蒼お前の手を汚すな!」
五十嵐の長老が言った。
あー、稽古終わったんだ。
「律。」
ウェティウスさんがさっそく律ちゃんを抱き上げてキスしてる。
「ウェティウス様、汗だくだよ。」
律ちゃんが差し入れ小袋からタオルを出してウェティウスさんの汗を拭いている。
手慣れてるなぁ。
「ウェティウス。」
宇水の妖怪おじさんが低い声で言った。
「はい、宇水の師匠。」
ウェティウスさんが答えた。
「なんで、マルティウスの息の根止めてこなかったのかな?」
宇水の妖怪おじさんが低い声で言った。
「カータシキ魔法塔国の王弟なので殺すと世界のバランスが崩れます、やむおえず放置しました。」
あ、なんか王様っぽい。
「ふーん、まあ、いいけどね。」
宇水の妖怪おじさんが言った。
「蒼報復はいいが国を消したりするなよ。」
五十嵐の長老が言った。
「うん、頑張るよ。」
宇水の妖怪おじさんが言った。
相変わらず物騒な会話だな。
「快黎は修行しないのか?」
ウェティウスさんが言った。
「私は、戦闘能力がないんです。」
私にあるのは筋力だけ...いいもん、遺跡があるもん。
「そうか、すまなかった。」
ウェティウスさんが謝った。
こういう素直なところはいいよね。
ああ、思い出した。
ウェティウスさんは
最初の真王様のイメージににてる。
強いのに律ちゃんがいないとだめなところとか。
最初の真王様も戦闘能力はすごかったけど
兄がいないとだめな人だったみたいだし。
今度、また五十嵐の倉庫あさって見ようかな?
古文書がまた見つかるかも知れないし♪
「律、風呂に入ろう。」
ウェティウスさんが甘く言った。
「もう、みんなの前で恥ずかしいよ。」
律ちゃんは言った。
「何を今さら。」
ウェティウスさんが微笑んだ。
「うん、いっておいで~。」
宇水の妖怪おじさんがニコニコ言った。
わーなんかたくらんでそう。
律ちゃん夫妻は風呂場に行った。
また、抱き上げられたままだったよ。
宇水の妖怪おじさんと五十嵐の長老はなにか話してる。
ねえ、律ちゃん、ウェティウスさん
ラブラブ過ぎるよ。
宇水の妖怪おじさん、五十嵐の長老企んでもいいからさ、あっちの世界壊さないでね。
私、まだ遺跡見に行ってないんだからさ。




