グーレラーシャの獅子新伝4
律の師匠が素晴らしい。
祖父上様より確実に強い。
サルティーアスも
心酔していた。
クーシャルーカは槍の天才
にしごかれていた。
珍しく律を忘れた時間だった。
「ウェティウス様、おはよう。」
自分の部屋のベッドと違うベッドで目を覚ました。
「律の部屋だったな。」
律の部屋は狭かった。
ベッドは急きょ買い直してダブルベッドにしたらしい。
狭いが。
「やっぱり、昏睡だったね。」
律があきれたように言った。
まあ、体力の限界まで戦ったからな。
「すまん、律。」
昨日は律を可愛がれなかった。
「いいんだよ、別に無理しなければ。」
律が言った。
一緒に来ているサルティーアスとクーシャルーカはちゃんと目が覚めたのだろうか?
客間に随行員は泊まらせてもらったのだが。
「おはようございます。」
律の祖父上様が厨房で料理を作っている。
よく見ると小柄な律の祖母上も一緒に作っているようだ。
「おはようございます。」
私は言った。
「陛下、おはようございます。」
サルティーアスもいた。
クーシャルーカはいないな。
「クーシャルーカはどうした?」
私は聞いた。
「軟弱にも起きられないともうしております。」
サルティーアスが言った。
「クー兄ちゃん、宇水の妖怪師匠に大分しごかれてたからな。」
律が言った。
ああ、槍の天才の師匠のことか。
「仕方あるまい。」
また、あの道場とやらにいきたいが。
律が私の腕の中で私を見つめてた。
口づけをした。
「ウェティウス様、道場行きたいんでしょう?」
律が言った。
お見通しか?
「ああ、また手合わせしたい。」
私は素直に言った。
「じゃあ、私はソートンいくから行ってていいよ。」
律が言った。
「ソートンとはなんだ?」
それにも興味がある。
「大型ショッピングセンターだよ。」
律がそういって端末?と言うらしい通信機の画面を見せた。
面白そうだな。
「私も行きたいのだが、いいか?」
道場も気のなるが
こちらの店は観光にいいかもしれない。
「道場はいいの?」
律が困惑して言った。
「ああ、道場はクーシャルーカが回復してからでいい。」
道場は逃げない。
律はかってに行動するが。
「わかった、快黎ちゃんにウェティウス様も一緒でいいか聞いてみるよ。」
律が言った。
快黎とやらは五十嵐家最弱の女と言う二つ名をもつ律の友であったな。
「いいってよ、快黎ちゃん、優しいなぁ…。」
端末とやらで聞いた律がニコニコした。
律の首筋にキスマークつけながら思った。
夫の私がついていくのに
やはり許可がいるのか?
女の世界は奥深いな。




