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女王陛下(多分)と異世界人(確定)  作者: 阿野根の作者
律、グーレラーシャで新婚生活する。
52/103

その6 律、陛下とジリジリ報告を待つ。

ついにサルティーアス兄ちゃんの

居場所が判明したんだってー。


「どこにいるのだ!」

ウェティウス様が叫んだ。

「セイラシア診療所です。」

神無月さんが言った。

「怪我をしているのか?」

ウェティウス様が言った。

「まだ、なんとも...ディーンアス護衛官とシゼリット護衛官が救出に向かっているそうですが...。」

神無月さんの歯切れがわるいな。

「では、警護官も向かわせよ。」

ウェティウス様が言った。

「ヌーツの護衛隊長が食えない男で、こちらは大丈夫ですから、陛下を御守りしてください、と詳しい場所の情報が...。」

テリトリーかい?

テリトリーなのかい?

「そんな、むだな事で戦力を減らすなんてなんてバカなの?」

私は言った。

「しかたあるまい、国のメンツもあろう。」

といいながらもウェティウス様はため息をついた。

「潜入護衛官が失敗したら、私がでる、その時は律を警護せよ。」

ウェティウス様が言った。

「はい。」

神無月さんがきれいなグーレラーシャの警護官の礼をした。

相変わらずすごいな。


「店主、すまんな、騒がした。」

ウェティウス様が言った。

「いいえ、ディーンアスさんはジェイアちゃんのお兄さんなんです、腕がたつので大丈夫ですよ。」

店主のおじいちゃんが言った。

「王様にお出しできるようなもんじゃ無いんだけどね。」

店主のおばあちゃんが美味しそうなハチミツ

の焼きがしを出してくれた。

お茶に砂糖瓶...昨日、ティー兄ちゃんがきたからわかってるのかな?


「ウェティウス様どうぞ。」

口移しされる前にハチミツの焼きがしを食事介助した。

「うまいな。」

ウェティウス様は嬉しそうに私の指ごと食べて私の指はなめた。

「....落ち着かない...お茶に砂糖でも...ん?」

神無月さんががスプーンの柄に注目した。

「どうした?神無月警護官?」

ウェティウス様が聞いた。

「この、柄についた薬に見覚えがあります。」

スプーンの柄には妙にキラキラした粉が少しついていた。

「なんだ?」

ウェティウス様が言った。

「遅効性の眠り薬です、酒にいれると効果的に敵をとらえられます。」

神無月さんはフリーの傭兵だったから知ってるのかな?

「何故それと特定出来る?」

ウェティウス様が言った。

「まず、このキラキラした細かい粉と、特有の匂いですね、それをごまかすために酒にいれるんですが。」

神無月さんが言った。

「副作用は特にないので使い勝手はいいです。」

副作用ないのはいいけどどうしてこんなところについてるんだろう。

「そんなもんここの人はもってないよね。」

私は言った。

「ええ、多分誘拐犯が砂糖と一緒に握り混んでいれたんじゃないですか?」

神無月さんが言った。

「そうか?護衛官...いや、こちらもようすを見ようか。」

ウェティウス様もムカついてたんだね。


そのままハナミズキで待機していた。

「律。」

ウェティウス様にキスされた。

不安だよね。


「陛下、サルティーアス小隊長確保したそうです。」

神無月さんが報告にきた。

良かったよ。

「そうか、皇宮に帰る、店主世話になった、代金は?」

美味しいお茶とお菓子もらったしね。

「今日は、営業してないんで結構ですよ、

もし、良かったら営業してる時にでもおいでください。」

店主のおばあちゃんが言った。

「すまん、そうしよう。」

そういってウェティウス様は私を抱えたままたち上がった。


サルティーアス兄ちゃん。

サルティーアス兄ちゃん!

良かった!助かって!

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