聖夜
今日はなんと三話しか書いてない…。ごめんなさい。許して…。
白い息を吐きながら、僕は通学路を歩いていた。首に巻いた赤いマフラーを口元に運び、悴む手はポケットに突っ込んだ。
いつもより少しだけ早く家を出たのは、両親が母方の従兄弟の結婚式のため、家を二日空けることになったからだった。
紗枝は、前のようにウチに来なよ、と誘ってくれたが、僕は一人自室で自堕落な生活に身を投じることにした。
先日の文化祭。キャンプファイヤー。
赤く大きな火を囲い、僕は紗枝と踊った。そういう踊りの知識もない僕達の踊りは、端から見ても稚拙なものだっただろう。
でも僕は、どうしようもないくらい、あの日の光景が忘れられない。
だからだった。
僕が、気恥ずかしさから紗枝の家で泊まることを拒んだのは。
頬を膨らませた紗枝が、勝手にしなよと僕に怒った。
ごめんと一つ謝罪して、僕は今、寒空の中一人歩いていた。
あまりに寒い日だった。防寒対策を施した制服を余裕で貫通するその寒波に、僕は少し気が滅入り始めていた。
少し早く家を出たからと、僕は甘えてコンビニに足を運んだ。
明るい店内BGMを聞きながら、少しだけ暇を潰そうと思った。
「いらっしゃいませ」
男性店員の気だるげな声が店内に響く。
僕はその声を気にすることもなく、棚に飾ってあったディスプレイに気が付いた。
ディスプレイに書かれていたことは、チキン予約中だとか、ケーキ予約中だとか、そういう言葉。
ああそうか、と僕は気付いた。
最近、文化祭の仕事に邁進していたせいで、すっかりと忘れていた。
今日の日付は、十二月十七日。
聖夜と呼ばれるクリスマスまで一週間に迫る、皆の気持ちが浮き足立つそんな日だった。
今回のクリスマスは、何をしようかな。
温かい店内、僕は赤いマフラーを口から外してぼんやりと考えた。
読者に脅されて1日4話を強要されています!
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