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違和感

 六月も後、数日で終わるところまで来ていた。

 そんな中、学園はというと、もうすぐ夏休みだからか色々と授業も締めになり始めている。


 夏休み中は学園での勉強は無いが訓練は自主的取り組みになっている。

 下位いる生徒は他の生徒以上に頑張らなければ、この世界では生き残れない。

 能力の向上、応用、それから派生に至るまで出来るようにならなければならない。

 そして先生曰く、


 ……


「あ~、夏休みが終わるとお前らはFクラスじゃなくなる」


 ザワザワ……


「静かに〜、え〜…っと、なんか氷城から聞いたんだが総力戦の報酬としてランクを一つ上げるとか何とか言っていたが、詳細は学園長経由でしか聞いてないから分からん」


 そう言えばそんな約束してたな。

 あの時の約束守ってくれたんだな。


「だから、ランク変動に応じてEクラスの一つがFクラスに落ちる。それは夏休み中に戦って決められる」


 学園のシステムによって戦いは何するか分からないが、ランク変動が行われるらしい。


「クラス変動によって、Fクラスに落ちたクラスから総力戦を挑まれるだろう。それの準備として訓練を怠らないように〜」


 ……


 先生の一言によって、歓喜と緊張感が漂う。

 空気感から訓練に励む人が多くいるだろう。だが勉学にも励まなければ、ついて行く事が出来ない。

 そのためには、訓練と勉強の両立をしなければならない。

 普通の高校生のように遊ぶ時間なんてものは殆ど無い。


 この後も同じ様な日常が続き、時間が過ぎていく。


 適度に息抜きをしつつ、適度に訓練と勉強をする。

 和田との訓練も参考になるし、内田さんと勉強する機会もあり、どちらもこなしていっている。

 昼休みに誘われ、勉強を見てもらっている。


 今まで関わり無かったが、関わってから分かった事がある。

 内田さん勉強、知識はあり、教える事は上手だ。それに反比例するように訓練の授業ではミス、というか不器用だ。


 今、訓練の授業何だが縁あって一緒にする事になった。

 だが、不器用。

 戦闘では主にナイフを使っているが、イマイチ使い切れていない。

 手回し、持ち替えし、フェイント、体術、全てが僕から見るとイマイチだった。


「……くっ……ふっ……っ……!」


「……」


 持ち替えは遅い、フェイントも単純、合間に入れてくる体術は力負けを考えて最低限合気を覚えていれば良いだろう。


 しかし、妙な事がある。

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