表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/89

練大祭9

 全員が唖然とする。

 誰しもが勝つのはDクラスの白井(?)だと思っていた。

 だが結果は違った。その場に立っていたのはFクラスの生徒だった。


「……っ」


 審判の先生も僕が勝つとは考えてはいなかったらしく、呆然としている。


「先生」一言言うと、我に帰ったのか


「しょ、勝負アリ!」


 僕の組手は静かに、誰もが驚く結果で終わった。

 これで練大祭の全てが終わり、幕を閉じた。


 練大祭の帰り道、寮の前で、


「アレでよかったのか?」


 後ろから声が聞こえてきた。振り返ると、和田がいた。


「あれからわざわざ待っていて着いてきていたのか?」


 練大祭が終わるまで待って、僕が来る場所を予想して待つ。

 そして、さっきの言葉から組手を見ていたのだろう。見ていたから声を掛けてきた。


「ああ、あれだけ隠していたのに見せつける様に力を使った。何故だ?」


「あれだけだったら問題の範疇にならないだろ?アイツもそこまで強かった訳でもないし」


「そうでもないさ。アレでもDなら強い方だ」


「そうなのか……なら、これからは手加減はちゃんとしないとな」


 やはり多少でも負けていればよかったか。


「これからがあると良いな。さっきの事で鋭い奴は気付く、学園側も何かしら行動するだろう」


 それ程か、隠すというのも一筋縄では行かないな。


「多少の注目も集めるだろう。これまで以上に生活し辛くなるぞ」


「……そうか」


「俺から何か言えるのはこれくらいだ。後はヨル次第だ」


「分かった。有難う」


 その後、和田は何も言わず自分の寮の方へと帰って行った。

 そして、僕も自分の部屋に帰って行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ