練大祭6
そして、遂に僕達C〜Fクラスの番になった。
何故かC〜Fは纏められている。下位のクラスは全て同じだと思っているのか、課題も全て同じものになっている。
観覧席の方を見ると、既に殆どお偉いさんは帰っている。
政治関係者はAクラスが帰還してから暫くして、席を立っているのが見えた。
もはやAクラス以下には興味も何も無いのだろう。
(僕達下の者には見る価値無しか……)
今残っているのは、ヒ〜、フ〜、ミ〜、……三人……か。
少ないな〜。
そんなに見る価値無いか〜?
Cクラスとかもしかしたら状況と環境次第で化けるかもしれないぞ?
可能性はゼロでは無い。
EとFは期待も興味も無いのは分かる。分かっている。
強者以外は要らないということに。中学時代によく学びましたとも、痛い程に。
弱者は虐げられる定め、……そんな事知るか!
人間誰しも生きているのなら、得手不得手はある。
誰しも生まれてきても良かったと思える程の実感と感想を憶えていないのはおかしいじゃないか。
……まぁ、最後のは個人が思う事だから全員が全員同じという事は無いが。
この世の理不尽、不条理、そんなものが五万とある。それが知っている。
だがそれは、乗り越えられるモノの事だ。
乗り越えられないモノは、それこそ理不尽じゃないか。
そんな運命、ぶっ壊れてしまえ。
ドクンッ
鼓動が大きく高鳴った感覚。まるで、僕の、いや、俺の心がそうシロと命じた様にも感じる。
……そんな訳が無い。僕は物語の主人公でも、裏で暗躍している魔王でも無い。
僕はただ一生懸命前だけ見つめて生きているだけだ。
だから今、目の前の事を見つめるだけ。
C〜Fクラスの課題それは、組手。
Cクラスの人数は約三十人。
Dクラスは一〜三まであり、それぞれ約四十人ずつ
Eクラスは一〜二まであり、それぞれ約二十人ずつ
Fクラスの人数は約二十人。
それぞれバラつきはあるが、Dクラスが一番人数もクラスが多く、Fクラスはクラス、人数共に一番少ない。
Fクラスは実力も勉学も学園に入るのにギリギリ及第点という者の集まりらしい。
詳しく聞いた訳じゃ無いが、能力が広く扱える者がいなく、勉学は一般くらいだという言う話らしい。コレも和田情報。
課題はそれぞれ二人一組での組手。
必然的にDクラスの生徒ととの組む生徒が多くなるだろう。というかそうなる。生徒数の問題で。
さて、僕の相手はっと……
「……なるほど」




