練大祭
練大祭当日。
沢山の方がいらした。
ただし、来ているのは保護者では無い。各所からお偉いさんがいらっしゃった。
国政府の上層部、軍事の上官、企業の社長、会長、警察庁長官に能力保安の上官さんまで来ていらっしゃってら。
「流石、能力に特化した最高学園だな。お偉いさんがいっぱいいるな」
ただし、そういう人の目的はAクラス又は、Bクラスの上位クラス。
僕らみたいな下位クラスは余程の事がない限り見ていて退屈なものなのだろう。
例えば、僕が本気を出さない限り……とか。まぁ、本気を出すつもりはないけど、
(今回は見る事が本命だ)
今回、それぞれの課題に赴く際小型のドローンの様な物を通して映像を映し出す。
実力を魅せる為に一人二つづつ付いている。
本来は防犯の為に、姿を消して学園中を飛んでいるらしい。今現在も数百単位で飛んでいる。
運良く決闘の日は定期点検も兼ねて台数を減らして稼働していたから、見られていなかったらしい。
これも和田情報だったりする。感謝感謝。
話を戻すと、飛んでいるドローンが数を増やし、警備されている。
練大祭は雨天でも行える様にと、室内で行うが、外は凄い警備だ。
今この場で他国からの刺客なんてモノが来ると日本は終わるだろう。学園は今、国会の場と変わらない。
だからだろう、学園に来る時に「学園証を見せてください」と言われた。
警備態勢がかなり本気だった。不審者を誰一人通す気は無いと見れる。
能力者が複数人、それぞれがAクラスの中でも上位、どころかトップを張れる程の強者。魔力も実力も他の生徒とは一線を画す。
……それだけここに集まっている人物達が重要人物だと見れる。
テレビのニュースで見れる人物以外にも、滅多に見れない人物も来ている。
企業の社長、会長なんかは、その会社にでも入らない限り、というか、入ったとしてもお目にかかる機会は少ないだろう。
……覚えておこう。
こんな機会滅多に来ないんだ。その人の顔、声、体型、覚えていて損は無い。そんな事を周りを見回し、考えをまとめる。
きっと今後の役に立つと確信して……
「さぁ、始めようか……練大祭」




