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決闘後

 和田を寮へと送り届け、自分の寮の部屋に帰ると時刻は深夜三時だった。

 言われて学園に向かったのが確か…………九時頃かだった、か?

 五時間も戦っていたのか……


 そら疲れるわ……


「はぁぁぁ~~……疲れた……」


 決闘で魔力も体力もだいぶ消費した。気怠け、風邪を引いた状態が一番近いかもしれない。

 体全身がダルい。それは、魔力をそれだけ消費したのだろう。

 それに加えて、寝ていない事も関係しているからかもしれない。

 今は戦いでアドレナリンが出ているからか、眠くない。


 早く寝て体力と魔力を回復させたいが……

 取り敢えずは休息を取れればいいか。


 ……


 少し時間は遡る。


「そういえば訓練所、あのままで良いのか?」


 僕が和田を寮へと運ぶ中、ふと疑問に思った事を聞いてみた。


「ああ、アレか……まぁ良いんじゃないんか?後で俺が報告しとくよ」


「分かったよ。……あ、その報告なんだけど、僕の事は」


「分かったてるよ。上手く誤魔化しとくよ」


 まぁそれだと、少し無理があるからな。全部俺の所為にしておくか。


「有り難い」


「ただ、暫くは使えなくなるな。最短で一週間、最長で一ヶ月」


「早いな~」


 流石、政府も絡む学園。建物が壊れたとしても金や能力を生かして元通りにする。

 他の学校では先ず間違いなく一年以上は復興作業で使えなくなるところを最短で一週間で使えるように出来るらしい。

 これも学園長の権力と力か……


 他の学生徒からしたら昨日まで使えていた筈の訓練所が、一晩でボロボロになっているんだ。怖。

 迷惑をかける事にはなるが、致し方ないとでも思っていてくれ。

 僕は暫く休む。


「そういえば、ヨルの一人称、戦っている時と違うな。何故だ?」


「ああ……えっと、感情が昂ると僕から俺ってなるんだ」


「へー、そうなのか」


 ……


 時刻は現在へと戻る


 ベットに腰掛け、そのまま寝転がる。

 訓練所が一週間使えなくなるのは少し痛いが、僕達の所為だし、仕方が無いか。

 槍とか長物の練習しようと思ってたけど……


 そんな思考を巡らせながら目を瞑ると僕の意識は闇の中へと落ちていった。




 翌日、僕は盛大に遅刻した。

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