決闘
時間が過ぎて、その日の時間になった。
「向かうか……」
ベットから起き上がり、学園へと向かう。
動きの確認もした。魔力も体力も全回復した。
ナイフは一応の為一本だけ持っていくことにした。だが、決闘で使う事はない。コレは、護身用にともし何かあった時のために一様の為だ。
やれる事はやった。後は、ぶっつけ本番……
結局バレちゃったけど、まだだ。まだクラスメイトと他にはバレてはいない。
だから、今回の事は反省して、これからバレないように頑張ろ。
今回は僕の迂闊な判断でバレた。迂闊に当事者に会いに行き、そこを見られた。もっと慎重に、気配を遠くまで探れるようにならないと……
なんて今後の反省点を考えていると、学園の目の前までやって来ていた。
校門には見知った人物、今回の重要人が立っていた。
「……来たぞ。和田」
「遅れずに来たな」
「先に来たなら待たせたか?」
「いや、俺もついさっき来たばかりだ」
そんな他愛ない会話を挟み、本題に入る。
「……こっちだ。ついて来い」
そう言い、学園の敷地内に入っていった。
学園の校舎、ではなく訓練所の方へと向かう。許可を取っていたのか訓練所のカギを持っており、僕が入ると即座に閉め誰も入れない様にした。
彼なりに僕に気を遣ってくれたのだろう。
中へと入り大広間で僕たちは、向かい合う。
「ここでやるぞ」
「そして、何処か適当に空いている控え室に入れて、こっちに訓練用の武器がある」
流石の観察眼だな。僕が護身用に持ってきたナイフに気付いているか。
「分かった」
そう言い残し、近くの控え室に入った。
持ってきたナイフを控え室のロッカーに仕舞い、準備を整え、控え室を出た。
出てから訓練用の武器が収納されている部屋に入り、武器を選ぶ。訓練用とはいえ様々な種類の武器が、ところ狭しと収納されている。
何処かの武器庫を思わせるようだ。
剣や槍は勿論、他にも刀に斧、戦鎚、短剣、ナイフ、棍棒、ヌンチャク、魔法用に杖、弓、銃、珍しいところでは、ハルバードや鞭、ガントレット、その他にも様々な種類の武器がある。
どの武器にしようか迷う程の種類の武器がある。武器の数程の戦術が思いつく。
使いこなせるかはまた別の問題だが、それだけ勝つための手段がある。
ただ、多く持ちすぎると動きにくいし扱いきれない。
「……よし、決めた」
短剣二本、ナイフ三本、計五本だけにしよう。
それを選び、持ってその部屋を後にした。
部屋を出て、大広間に戻ると何も持っていない和田がいた。
「……いいのか?武器選ばなくて」
「ああ、お前からはそう見えるのか」
そう見える……?どういう事だ?
「お前こそ、そんな装備でいいのか」
「僕はこれが一番しっくりくるんだ」
「そうか。じゃあ、始めるか」
そう言いどこから取り出したのか刀を構える。
……これは、また一筋ならではならないかもしれない。




