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【本編書籍化】ゲーム世界転生〈ダン活〉EX番外編~ハンナちゃんストーリー~  作者: ニシキギ・カエデ
第三章 夏休みの思い出と生産職クラス対抗戦!

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#091 〈生徒会〉の出店品を作るとご褒美がもらえる!




「とはいえ1年生は実際夏祭りがどういうものかとか知らない事も多いだろう。だから商品さえ作ってもらえれば運営側に縛る気はないのさ」


「これは通例で決まり事ね。1年生には経験が重要。夏祭りがどんなものか、どんな方法でも良いから肌で感じてほしいということね。もちろん運営側に回るも良し、夏祭りを見回るも良しよ。その代わり2日間の参加は強制ね。寮で食っちゃ寝していたらダメよ」


「1年生が羨ましいのじゃ。上級生なぞ運営側に強制参加じゃぞ? 貴重な夏休み最後の2日間に拘束されるなんてあんまりじゃ」


 ローダ先輩とチエ先輩が説明に補足し、フラーラ先輩が嘆いていました。

 サトル君とミーア先輩も分かるのか激しく首を縦に振っています。


「はいはい、フラーラは文句言わないの。その代わりご褒美もあるでしょ」


「ご褒美ですの?」


 チエ先輩の言葉に思わずといった感じにアルストリアさんが食いつきました。

 私も凄く気になります。

 学園からのご褒美と言えば思い出すのは学園長からいただいた寮の部屋と〈中級錬金セット〉です。


 確かに学園の威光を内外に示すということは、手伝った見返りもあるということですよね。


 私たちの問いにローダ先輩が頷き説明してくれます。


「僕たち強制参加の上級生たち、正確には〈生徒会〉メンバーには学園が保有するアイテム、装備、設備など、好きな物を一つ頂戴出来る。もちろん、その成績に応じてだけどね。下手を打つと何も貰えないどころか学園から直接指導が入る事もあるから気が抜けないんだ」


「まあ、これまで〈生徒会〉メンバーで下手を打った人物なんていないので安心するのじゃ。この〈生徒会〉に加わった時点でそなたらの腕は保証されていると同義じゃしな」


「1年生は商品作りと夏祭りの参加は強制されるから、その補填分として希少な素材や、設備の利用権なんかがもらえるね。1年生はまだ〈生徒会見習い〉ということもあって別に作品は下手を打っても問題無いし、指導も入らないからとにかく自由に作って経験を積んでくれというのが学園の意向だよ。この説明で分かったかな?」


「はい。ありがとうございますわローダ先輩」


 アルストリアさんがハキハキとお礼を言います。

 シレイアさんは首を傾げていますので後で噛み砕いて教えようと思います。アルストリアさんが。


「じゃ、まずはどんな商品を出すのかを決めてくれるかい? それと、夏祭りは何をして過ごすのかも決めておいてくれ」


「わかりました」


 そこからは話がトントンと進みます。


 今回〈生徒会〉として出す品は、自分が最も得意としている得意分野が良いそうです。

 下手に新しい事に手を出して失敗してもなんなので、私も得意な物を商品に出すとします。

 えっと、高品質のハイポーションを1万個くらい用意すればいいでしょうか?


 私たち1年生は作れる物も少ないので、さほど価値の高い物にこだわる必要は無いとのことでハイポーションに決めました。

 ……こっそり〈エデン〉に溜まっている在庫を放出しようと思います。


「アルストリアさんは何にするんですか?」


「私は【錬金術師】が作った武器(・・)にしてみようかと思いますわ」


「武器ですか!」


 アルストリアさんは攻めますね。

 基本的に【錬金術師】はアイテムを作るのが得意です。

 でもアイテムしか作れないわけではありません。

 実は【錬金術師】が作れる物はかなり幅広いのです。

 その一つが武器ですね。


 しかし作れるとはいえ、本職には敵いません。

 本職の人は武器をパワーアップさせる専用のスキルをたくさん持つのに対し、【錬金術師】も専用スキルを持つには持つのですが、かなり手広くアイテムや装備を作製出来るため、一点に絞って集中するということが不得意です。

 つまり器用貧乏になりやすいために作製出来る武器にも差が出来てしまうということですね。


 ちなみに私の【錬金術師】は、アイテムの量産に全力でステータスを振っているため一点特化型ですね。

 アルストリアさんはどんな物でも悪くなく仕上げる事が得意です。器用貧乏というよりオールマイティと言った方が良いでしょう。その代わり本職には勝てないジレンマを抱えてしまいますが、アルストリアさんは気にしていないようです。


「シレイアさんは?」


「私は〈爆弾〉系のアイテムで行こうかと思いますです」


「なるほどです」


 シレイアさんは、予想通りでした。

 シレイアさんの【錬金術師】のステータスはアイテム系の品質に特化しています。

 特に〈爆弾〉系統に強く、一点物なら本職にも負けません。私もレベルが追いつかれたら〈爆弾〉系アイテムの作製ではシレイアさんには敵わなくなりますね。


 みんなそれぞれが売る物を決めたところで、再びチエ先輩からお声が掛かりました。


「じゃあ次、夏祭り中のスケジュールも提出して頂戴。運営側に参加か、客側に参加かね。ちなみに1年生は〈生徒会〉のギルド運営に参加しなくても良いから、お友達と出店をやるでもいいし、ギルドで何かするでも構わないわよ」


 え? それは初めて知りました。

 ギルドメンバーとお店開くのも良いですね。





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ゲーム世界転生〈ダン活〉1巻2022年3月10日発売!
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