#028 キャリーは順調。資源・素材採集も順調です!
前書き失礼します。
パーティ名がマイナスイメージが強いという指摘が多かったため変更しました。
ハンナちゃんたちのパーティ名は〈旅の道連れの錬金店〉!
私たちは四人でパーティを組むことになりました。
パーティメンバーは私、ミーア先輩、アルストリアさん、シレイアさんです。
パーティとは、ギルドと別枠のチームみたいなものですね。
ダンジョンに入る際は人数制限が基本五人までで、ダンジョンに入ダンするときなどは学園に申請する必要があります。
ですが、ギルドメンバー以外とパーティを組むことは別に問題ありません。
一時的な野良パーティなどもありふれたものですから。
ですが、商売をするにはそれなりの手続きをしなければいけないので、基本的に運営メンバーは固定パーティを組むかギルドでの登録をする必要がありますね。野良で臨時を募集することもありますが、そちらはパーティ登録する必要は無いです。
この時もギルドメンバー以外とパーティを組んでも構わなかったりします。
私みたいに所属するギルドが戦闘ギルドで生産職が少ない所も多いですから。
そういうところは別でパーティなどを組んで登録するのです。
私たちもこのダンジョンから帰ったらすぐに登録をしようと決めました。
「後は販売所ですけれど、結局マートを使いますの? それとも別の方法をとります?」
アルストリアさんの問いに考えます。
マートと言うのはDランク以下のギルドや学生たちを主な対象にした市のようなものですね。
店舗は無く、特定の場所で学生が無料で使えるフリーマーケットスタイルと言えば良いでしょうか。
放課後などに自分の作った物を販売することができます。
Cランクギルドのようにギルドが販売所になっていないところはここをよく利用しますね。
他にも色々と販売する方法はあります。例えば店舗を借りるとかですね。
これもDランク以下のギルドや学生を対象として、安く店舗を借りることができます。有料ではありますが、それなりに名が売れているギルドはここを使いますね。
あとは外部委託での販売もあります。
学園には〈営業専攻〉の店舗もあって、そこに〈生産専攻〉が作った商品を置かせてもらうことが出来るのです。すると〈営業専攻〉の学生が代わりにその商品を販売してくれます。その代わり手数料がかなり取られるので大きく儲けることはできません。しかし時間の節約になるし〈営業専攻〉との繋がりもできるので利用している〈生産専攻〉の学生は多いそうです。
後はサティナさんのように直接買いたいと申し出てきた方に売りに行くスタイルもありますね。
ですが、私たちはまだまだ駆け出しですし、商品だって初級中位の物なのでターゲットは一年生です。一年生はとにかくお金がないので買い物は〈マート〉を利用することが多いです。
店舗を持っても活動する時間が少ない私たちでは手に余りますし、やはり〈マート〉一択ですね。
「やっぱり最初は〈マート〉で販売しましょう。売れ筋の把握も、実際売り始めて初めて分かる事は多いと思います」
「ですわね。売り上げがそれなりに上がるならアルバイトを募集しても良いと思いますわ」
アルストリアさんが言うのは売子のアルバイトですね。〈営業専攻〉の学生を臨時で雇うこともできる制度です。
〈営業専攻〉に所属する学生はこういうアルバイトなどで経験値を増やすことができるので、募集すると結構来てくれたりします。
私たちは物作りが専門ですので、販売には専門の人に任せた方が効率的とはアルストリアさんの言葉ですね。
「賛成です。ってそもそも、私たちはあまり利益を出したいと思っていませんですから、私たちがやりたいのは物作りです!」
「いえ、シレイアさん、利益は出しますよ?」
シレイアさんがとんでもない事を言い始めたので制します。
確かにシレイアさんの目標は【錬金術師】の腕前の向上だと思いますが、私は普通にお金が欲しいです。
ほら、アルストリアさんもうんうんと頷いています。利益大事。
ちなみにアルバイトなどは〈ダンジョン営業専攻〉の総本山である〈総商会〉で受付してくれるそうです。そこに申請すれば、希望者を見繕ってくれます。
私たちがパーティを組んで出店することも申請しなければいけませんし、後でみんなで行きましょう。
そんなことを決めていると、先ほどから散らばっていた〈採集無双〉の方々が戻ってきました。
ウキウキとしたモナ君が私の所に来ます。
「お待たせしました! ハンナさん今日は凄いですよ。もしかしたら今までで一番採れたかもしれません!」
「これもサティナのおかげだね。サティナがモンスターを撃ち抜いてくれるから安心して採取活動に集中できるよ。今までは隠れたり、逃げたりすることが多かったしね」
「これはハンナさんが作ってくれた物、半分はハンナさんのおかげです。良い腕してます」
続けてやってきたアンベルさんがサティナさん褒めますが、当のサティナさんは私がお売りしたアイテムを掲げてとても褒めてくれました。
なんだか照れます。
「もうすでに溢れそうなので、またハンナさんの〈空間収納鞄〉の方へ入れて頂いてもよろしいですか?」
「あ、はい。いいですよ」
モナ君の提案を受け入れすぐに採集物の多くが私の〈空間収納鞄〉に収納されました。
やはり容量が大きいって便利です。
その後、第九層でも同じく採集活動でたくさんの素材・資源を集めると、私たちはボス部屋へと向かいました。
そうしてここのボス〈クマアリクイ〉を二度撃破し、〈採集無双〉のみなさんは無事〈攻略者の証〉を取得させることが出来たのでした。




