#172 Bランク戦が終わって打ち上げです!
えっと、結果から言うとですね。
「さーて皆、ジョッキは持ったかーー!! 初のBランク戦、そして勝利おめでとう! これでギルド〈エデン〉はBランクギルドに昇格した! みんなよく頑張ったな! もう最高だ! これ以上の言葉はいらない! というわけで〈エデン〉のBランク昇格をとっても祝ってカンパーイ!!」
「「「「カンパーイ!!」」」」
カンパーイです!
はい。〈カッターオブパイレーツ〉さんとのBランク戦、無事勝利です!
私たちがステゴロ男子さんを倒した時にはですね、リーナさんとラナ殿下も協力してもう1人の方を〈白の玉座〉と『宝剣』のコンボで屠ってしまったらしいです。
結構離れていたのに、瞬殺だったらしいです。さすがはラナ殿下です。
その後は〈カッターオブパイレーツ〉さんが逆転を狙って本拠地に攻めてきたりもしました。
いえ、正確には本拠地を見て「あれどうやって攻めるの!?」と戸惑っている間にリーナさんの指示で包囲が完了して殲滅されてしまいました。それで決着です。
えっと、うん。ほんと、この本拠地ってどうやったら攻略出来るんだろうね。
ゼフィルス君なら知っているのかな? なんか聞かない方が幸せな気がするよ。
そんなことを考えながらラクリッテちゃんと「強いよね~」「はい、強いです~」と先ほどの感想を言い合っていると、ゼフィルス君がやって来ました。
「ハンナ、ラクリッテ、お疲れ様~」
「あ! ゼフィルス君、いらっしゃ~い」
「ぜ、ゼフィルスさん! お、お疲れ様です!」
「お~う、ラクリッテはもう少し気を抜いてもいいぞ?」
「は、はい!」
ラクリッテちゃんはまだ偉い人の前だと緊張しぃなところがあって上手くしゃべれません。私や仲の良い子とは普通にしゃべれるんですけどね。
それからお疲れ様とお互いを労っているうちに、話は今回活躍した私が中心になっていました。
「ハンナちゃん凄かったんですよ~。アイテムをこう迷いなく投げ込んだり、使ったこと無い大砲をドーンドーン命中させたりして。Bランクの戦闘職さんを倒しちゃったんですから!」
「えへへ~。普段錬金砲を撃ってたから慣れてただけだよ~」
「すげぇなハンナ!?」
ラクリッテちゃんが凄く持ち上げてきます。ありがとうラクリッテちゃん!
本当はシャロンさんとラクリッテちゃんが逃げ場をなくしてくれたおかげで倒すことが出来たのですが。それも込みでラクリッテちゃんが私が如何に凄かったかを力説してくれたのです。
おかげでゼフィルス君に良いところを見せることが出来ました!
ゼフィルス君、なんだかとても驚きと感心していましたからね。生産職が戦闘職を倒したということがよほど衝撃だったみたいです。
なるほど~、こうやってアピールするとゼフィルス君の関心が向くんですね。
今度機会があれば、またやってみましょう!
そのためにはコテちゃんのさらなるパワーアップが必要ですね!
コテちゃんは今回私がうっかりフレンドリーファイアを食らわせてしまったおかげで、だいぶダメージを受けてしまっています。
ごめんなさいと同時にありがとうコテちゃん。コテちゃんは絶対修理して、パワーアップさせてあげるからね!
ゴーレムが受けたダメージは自然回復しません。回復させるにはアイテムが要ります。
打ち上げが終わると、私はコテちゃんを修理してあげました。
単純に回復アイテムゴーレム用を使っただけですけどね。
さて改造です。コテちゃんをパワーアップさせます!
と思ったのですが、これ以上のパワーアップにはゼフィルス君の言う〈加工台〉が必要みたいなのですが、これがどこにもありませんでした。
聞いても売店や〈総商会〉の人も知らなかったのです。
ゼフィルス君、本当にどこ情報なのかな?
コテちゃんのパワーアップは一旦中止せざるを得ませんでした。
その理由はもう一つあります。
「今日からテスト期間に入ります。期間中はダンジョンの入ダンは出来なくなりますので注意してください」
アイス先生がそう教壇の前に立って連絡してくれます。
そう、もうすぐ2学期が終わるので、2学期の期末テストを受けなくてはいけないのです! ひ、ひゃあ!? ついにこの時が来てしまいました!?
「〈錬金術課〉は一クラスしか無いとは言え、あまり怠惰な点数を取った方は悪い意味で注目されてしまいますからね。注意してください」
アイス先生がクールにそう連絡事項をクラスに伝えます。
〈錬金術課〉は人数が少ない分、覚えられやすいという問題があります。
〈戦闘課〉だとあまりにクラス数が多すぎて個人の点数というよりも、所属クラスで覚えられるためどんな点数をとってもあまり気にされませんが、〈錬金術課〉はあまり酷い点数だとしっかり覚えられてしまいます。要注意です。
つ、ついにテスト期間が来てしまいました。




