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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第三章「掃討戦/文化大虐殺」

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98/1003

心の造り方/Reproducibility

登場人物&設定

※必要のない方は読み飛ばしてください

※すでに描写されている範囲で簡単に記述します

※少しでも読みやすくなれば、という試みですのでご意見募集いたします


一人称部分の視点変更時には一行目を【語る人間の居場所】とします。

次の行、もしくは数行以内に「俺」「私」などの特徴となる一人称を入れます。

以下設定を参考に誰視点か確認いただければ幸いです。

(書き分けろ!と言われたら返す言葉もございません)


【登場人物/一人称】


『俺』

地球側呼称《司令官/閣下/大尉/大尉殿》

現地呼称《青龍の貴族/ご主人様/ご領主様/我が君》

?歳/男性

:地球人。国際連合軍大尉(陸上自衛隊三尉)。太守府軍政司令官。基本訓練以外は事務一筋。


『あたし』

地球側呼称《エルフっ子》

現地側呼称《ねえ様》

256歳/女性

:異世界人。エルフ。『あの娘』の保護者。姉貴分。ロングストレートなシルバーブロンドに緑の瞳。長身(数値不明)。革を主体とした騎士服にブーツに剣が常備。軽装の革鎧や弓(短/長)は必要に応じて。


『わたし』

地球側呼称《魔女っ子/幼女》

現地側呼称《あの娘》

10歳/女性

:異世界人。赤い目をした魔法使い。太守府現地代表。ロングストレートのブロンドに赤い瞳、白い肌。身長は130cm以下。主に魔法使いローブを着る。


『わたくし』

地球側呼称《お嬢/童女》

現地側呼称《妹分/ちいねえ様/お嬢様》

12歳/女性

:異世界人。大商人の愛娘。ロングウェーブのクリームブロンドに蒼い瞳、白い肌。身長は130cm以下。装飾の多いドレスが普段着。



【用語】


『青龍』:地球人に対する異世界人の呼び名。国際連合旗を見て「青地に白抜きでかたどった《星をのみほす龍の意匠》」と認識されたために生まれた呼称らしい。


『地球人』:主に日本人。転移時に日本列島に居住滞在していたすべての人種。国際連合軍の人種構成が実際の列島民族構成より人種混成的なために、異世界人には「黒髪黒瞳のニホン人を主要民族とした多民族帝国」とみられている。


『異世界人/現地人』:転移先世界の知的生命体の総称。外見は地球で言うところのコーカソイド/白人種が多数。ドワーフ、エルフ、獣人、ハーフエルフが地球側に確認されている。



ん?


そういえば。

俺、何人殺したっけ。


・・・・・・・何人、殺させたっけ、な。


《任地到着13日目の感想》





【太守領辺境/廃神殿前の草原/表側/青龍本陣/マメシバ卿の左前】


「一手ですべて解決出来ますよ?司令官閣下」


マメシバ卿に手招きされた、わたくしたち。以前マメシバ卿は、こうしたら来てくださいよ~~~、って、身振りを交えて仰いましたけれど。


『何が必要だ』


ご領主様?声はすれども、お姿は?お声は目の前の箱から響いてますわ。青龍の水鏡・・・でも、お姿が???


「作戦目的の確認」


マメシバ卿がシーっと合図。

あの娘は自身の口を抑え、ねえ様は唇を引き結びます。マメシバ卿は中空に光る印、ほろぐらふ、だったかしら、指先で印を切る。話しながら別どなたかに、命令、してるのでしょうか。


「閣下は誰を助けたいんですか?」


すでに村々を助けたのに?


「この邦の崩壊を、なぜ止めるんです?」


あら、我が家も、ですかしら?


「なぜこの邦を立て直すんですか?」


――――――――――――――――――――――――――――――ご領主様が、みな救ってくださる。

領主として考えれば普通ですけど・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ご領主様、青龍たる御身には、似付かわしくない、ですわね。


「この邦、この土地の人々が殺し合っても、関係ないですよ」


――――――――――――――――――――まあ、存じてますけれど。

肥沃な農地、富を産む港、従順な民草・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あら、あらあら、ご領主様に関係ないものばかり。


なにゆえに殺し合うのかは存じませんが、ご領主様がそう仰るならそうなんでしょうね。


「我が帝国も、公女様も、誰一人――――――――――閣下も興味が無いでしょう」


何も欲しがらない青龍。

指先一つで邦を灼き、気にもとめない青龍。

それは、ご領主様そのもの。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わたくし、たちが死ぬのは、惜しんでくださるでしょうか。


「なのに閣下だけが、ソレを許さない」


滅びを許さない??

この邦を、護る???

ご領主様が??????


何から、どうやって――――――――――――――――――――解りません。それは後ほどマメシバ卿に教えていただく、として。

今、ご領主様のお気持ちは?




【太守領辺境/廃神殿前の草原/裏側/特設軍事裁判】


俺が嫌いなものはいくらでもある。


努力、苦労、忍耐、仕事、出勤、命令、残業、戦闘、殺人などなど。やむを得ず仕方なく不本意にやらかしたとしても、慣れたり受け入れたりしない。


俺はドMじゃないからだ。


これは趣味嗜好の問題だから仕方ない。

甘党辛党みたいなもんだ。

人間は何にでも慣れる

――――――――――――――――――――訳がない。

断言する。


豚の臓物が腐った臭いに色形。

派遣前適応訓練で最後は飯を食えるようになった。

最初は言うまでもない。


なら慣れた?

ジョーダン。

無視出来るだけ。


今だって墓穴に放り込まれた死屍累々。神殿の床を浸す血液。新鮮だから、匂いはマシだし形も人型。



――――――――――耐え難い――――――――――




だが、仕方ない。

まだまだ足りない。


『何の為』


だんだんタメ口なマメシバ三尉。らしくないな?まあ、自衛隊に帰れば階級同じだけどね。


『みんなの為、とか』




【太守領辺境/廃神殿前の草原/表側/青龍本陣/マメシバ卿の後ろ】


(あ、ヤバ、地雷踏んだ)


あたしにシーっと合図しながら、口の形だけでつぶやくマメシバ卿。

この形をしたら声も音も出さないでください

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・前々から言われていたけれど。


このため?



――――――――――青龍の貴族が応えた。


『――――――――――護るべき、みんな、など、無い』


あたしも震えそうになる。

――――――――――底冷えするような、侮蔑。

みんな、と言ったマメシバ卿も揶揄する口調だった。



青龍は、一つの生き物だ。

青龍の貴族に騎士たち。ううん、青龍に組するドワーフや人間、エルフに獣人などが集まる黒旗団も。むしろ青龍の使い魔や飛龍に土龍まで。



手足腕脚眼耳、爪に牙、そして頭脳。



一人が前を見れば、もう一人が背後を見る。

一人が敵を殺して、他の一人が向き合う敵を撃つ。

知りたいと思う前に知らせが届き、空腹になるころには食事が渡され、暗くなる前に明るくなる。


一人一人が見えない場所は使い魔が見る。

手が届かない場所には、魔法が、龍がふりそそぐ。

青龍の貴族が前に出れば、青龍の女将軍が指揮を引き継ぎ、青龍の女将軍が突撃すればマメシバ卿が。


誰かと誰かが組みあって、生ける歯車が止まらない。


青い龍。

遥か高みから見下ろして、一人一人の眼を等しくし、大陸を、いや、星を飲み干す。



だけど違う。

一人一人が余りにも違う。


寡黙な裁断者。

陽気な戦闘者。

呑気な統率者。


貴族、将軍、騎士。


全体で一つの、青い龍。

それなのに、一人一人が孤立している、ように見える。

孤立?


――――――――――ただ、あえて、独りで立つ。

助けても頼らない。

与えても求めない。

――――――――――一だから、独りなのに総てなのね。


一人じゃなくて、独り。

独り独り。

みんな、じゃない。

みんな、じゃできない。



――――――――――青い龍―――――――――



青龍は、全てにそれを命じる。

頼るのも求めるのも大嫌い。

与えて助けてあたりまえ。

奪って殺して当然に。


――――――――――ついていける、かしら?あたし、たちは?




【太守領辺境/廃神殿前の草原/表側/青龍本陣/マメシバ卿の右前】


わたしが聴き耳をたてる間も、マメシバ卿のお話は続きます。


「あの娘たちを護るんですね」




――――――――――え――――――――――




疑問なんでしょうか???

断定なんですか????


『言うなよ』


!!!!!!!!!!


「はい」


え――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――!頷いていいんでしょうか????

マメシバ卿????????


ご主人様、わたし、どうしましょう、でも、え?シーですか?マメシバ卿??

――――――――――言われてません、聴いてます――――――――――

ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!!!!!!!!


ご主人様が何をなさっているかもわからないのに、わたし

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・嬉しくて申し訳ありません!!!!!!!!!!




【太守領辺境/廃神殿前の草原/裏側/特設軍事裁判】


俺は村人たちに向き直った。



――――――――――深呼吸――――――――――



マメシバ流社会心理学半世紀ちょっと伝統奥義!


「注目!!!!!!!!!!」

怒鳴る神父。

反射的に面を上げた村人たち。


「よく聞け!!!!!!!!!!」

元カノが俺を指し示した。


俺は村人たちを見たまま、背後の野盗共を指差した。



「殺せ」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いーのか、こんなんで。




【太守領辺境/廃神殿前の草原/表側/青龍本陣/マメシバ卿の前】


マメシバ卿が水鏡を閉じて、あたしたちに向き直った。


「さ、ご飯にしましょう」


あたしたち、あたしはお茶だけいただく。皆に聞こえない、離れた場所の青龍の貴族、その声にこっそり耳を傾けながら。


マメシバ卿はわかっていて、あの娘たちの気を惹いていた。


あたしの耳にだけ、響く。

野盗の命乞い。

猿ぐつわを噛まされていた野盗たち。その一人の口を道化が解いたのだ。


その女は、あたしたち、青龍の一行が最初に訪れた村、その長の娘。

別な村を訪れた時に、野盗がその村を襲った。

よそ者だった長の娘は、真っ先に野盗に渡された。


その後の事を長の娘は泣きながら話す。




――――――――――聴きたくも

考えたくもない――――――――――




村々が繰り返し襲われて、さらわれた娘が増えていく。

最初にさらわれた長の娘は野盗に媚び、気に入られ、後からさらわれた娘たちを野盗たちに割り振る役目を担う。

逃げようとした他の娘を罰する役目、さらわれた娘たちを躾する役目、新入りの野盗に女の使い方を

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・青龍の貴族が、遮った。


長の娘は、泣きながら詫びる。


自分を野盗に売った村の奴らには特に酷くあたった。

復讐心だった。

さらわれたばかりの娘たちが憎かった。

妬ましかった。


だから・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・青龍の貴族が、遮った。




【太守領辺境/廃神殿前の草原/裏側/特設軍事裁判】


俺は、この女に心から同情した。


人間として、当たり前だ。

村は、出身地も来訪地も、女を守ってくれなかった。


村が、村々が悪い訳じゃない。

守れるなら守っただろう。

守れなかった。

弱いから。



――――――――――だから見限った――――――――――



守れない、は、守らない、よりなお悪い。

悪党は改心出来る。

無能は死んでもそのままだ。


だから、女は村から野盗に乗り換えた。

当たり前だ。


女を守らないどころか、守れない。

そんな村に村人たちに忠誠を誓って、何になる?

女が地獄に堕ちた時、救いどころか追い討ちをかけた村々に、なぜ尽くす?


村より強い、守ってくれる野盗に身を任せて何が悪い?



人は誰かや何かの為に生まれたんじゃない。

国や民族や社会の為に居るんじゃない。


自分が生きる、より良く生きる為にだけ、すべては、それだけのためにこそ存在している。


だから、言い切れる。

俺の足元で俯いて、嗚咽する女。


「顔をあげろ」


って、言い方キツいか?せめて、声くらいは。

女は、泣き顔の女は、俺を見上げた。


「お前は、悪くない」


ゆっくり、はっきり。野盗や村人たち、皆に聴こえるように。なにより、俺を見上げるこの女に届くよ

うに。

嗚咽で声がでない女は、間違いなく許されたことを理解した。

喜び、声にならない、女の唇が動いた。





――――――――――あ・り・が・と・う・ご

「だが、死ね」




【太守領辺境/廃神殿前の草原/表側/青龍野戦病院】


青龍の道化が一言、そして銃声。


神殿を隔てたこちらにも、エルフの耳を持たない皆にも聴こえた。

あたしは、あの娘達を見た。

――――――――――あまり気にしていない。


大きな音、それだけ。


青龍の魔法は誰に何を聴かせるか、青龍の貴族が自由に替えられる。あの娘たちにはあちらのやり取りを聴かせないようにしている。

離れた神殿裏の様子は、あたしとマメシバ卿たち青龍の騎士以外には伝わらない。



そしてColorfulもあの娘たちも、銃声には不安を感じない。



銃、それは青龍の魔法。

青龍とは、ご主人様であり、ご領主様であり、Colorfulたちには我が君なのだ。

身も心も捧げた相手。

そういう意味では、不安を思いつかない。


だから、気がつかない、考えない。


――――――――――誰かが死んだかどうかすら。



年端もいかない、あの娘たちが落ち着いている。

銃声の大きさに一瞬怯えた村娘たちを、不思議そうに見るColorful。


誰もがそれを肌で感じる。

そして他のみなも、気にする必要はない、と悟った。




【太守領辺境/廃神殿前の草原/裏側/特設軍事裁判】


俺は検察役であり、情状判断は判事たる神父の役目

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・冗談だ。

裁判の形をとった掃討作戦。


判事で処刑人な神父は、俺が望んだ通り、引き金を絞った。



女は銃を知らなかった。

こめかみに向けられた筒先を、意味を、理解出来なかった。

だから、笑顔だっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・今も、安堵と感嘆を交えた、笑顔。


左こめかみから頭部右側面が、はじけたまま。


笑顔のままで、口と鼻、目から血が滴りはじめた。45ACPの火力は、脳を完全に一撃で破壊した。


楽な死は、ある。

殺される事がいかに耐え難くとも、マシな殺され方は、ある。


――――――――――趣味の問題だ。


神殿内で少女をいたぶっている最中、元カノに両手両脚を撃ち抜かれた野盗の男女。

とても愉快だった。

ゆっくりじっくり死んでほしいと、心から思って、そうなった。


なのに、同じような事をした女が楽に死んだ。

――――――――――ツいてたな。



倒れた死体は、さて置こう。

俺は、村人たちに向き直った。

村の長。

今、殺した女の親、か。



――――――――――さて――――――――――





【太守領辺境/廃神殿前の草原/表側から裏への途中】


あたしは青龍の貴族を視界に収めた。まだ、気がつかれていない。マメシバ卿に皆を任せて、身を低くして移動。

青龍の道化、ドワーフ、青龍の女将軍たちが、あたしを一瞥。

気にしていない。


『命じればいいんです』


と提案したマメシバ卿。

あたし、たちの為に殺させる青龍の貴族。

自分にもわからない衝動にかられて、それを見ていたい、あたし。


マメシバ卿の具申通り、青龍の貴族が、再び村人たちに、命じ

――――――――――る前に走り出す。




【太守領辺境/廃神殿前の草原/裏側/特設軍事裁判】


俺は硬直したりしなかった。今は、単純に、ついていけなかった。


一瞬あとから振り返る。

昨日から馴染み、ではないが、お世話になっている村の長他の方々が走り出した。


つられて、なのか、他の村人たちも。

元カノが両手を広げドワーフたちを、抑える。

神父は少し前に出る・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん?

そのせいで見えんかった。


槍を取り構えた彼らは走り出した。

こっちに――――――――――通り過ぎられてから、気がついた。

だから全力で逃げなくてすんだ。


ん?




【太守領辺境/廃神殿前の草原/裏側/特設軍事裁判】


やっぱり、血、かしら。

あたしより、あの娘の方が理解しているのかもしれない。



神域にて、罰する者。

神前にて、赦す物。

祀場にて生死を司るモノ。




――――――――――二度目はありません――――――――――



神託。

恐れから、怖れから、畏れに。



村人たちは拘束されている野盗たちに走りかかる。

苦鳴と肉を刺し骨を砕く音。


槍が突き出され、槌や棍棒が振り降ろされ、鉈が剣が振るわれる。口を塞がれた野盗は、原型が崩れるまで繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し。


青龍の拘束具が腕ごと外れた野盗が逃げ、追いすがってきた村人に、這ったまま頭を割られた。




【マメシバ流必殺奥義解説】


人は命じられれば、何でも出来るんですよ。

責任をひきとってあげれば、なんでもしてくれます。


頼んじゃダメです。

彼らに責任が返っていっちゃいますから。


脅しちゃダメです。

自発的に動けなくなりますから。


一人一人の目を見てください。

仕草だけで、声はかけないで。オマエだ、と解らせます。オマエに命じたんだ、と。



彼らがしたくても出来なかったこと、野盗を血祭りにあげた閣下は権威になれます。

権力は、嫌なことを強いる力。

権威は、望むことを勧める力。

誰か一人が従えば、皆が続きます。


見本を見せれば、一番ですけど、もう、十分かもしれませんね。

一度、たった一度で十分です。



あれが敵だ。



悪人だからじゃありません。

善人だからじゃありません。

強いからでも弱いからでもありません。



殺せ。



閣下が決めたから、閣下が望んだから、閣下が命じたから。

み~~~~~~~んな、閣下のせいですね♪


ずっと続きます。

いつまでもいつまでも。

別な誰かが責任を引き受けるまで。


先例に従うのはお役人だけじゃないんですよ。責任を負いたくないのは、みんな、なんですから。




【太守領辺境/廃神殿前の草原/裏側/特設軍事裁判】


あー肩凝った。

俺は振り向かず、背後以外を見回した。


自分で考えて殺せ、と命じれば従う。

兵士がそうあるように。


命令という鋳型の中で、自発的き創意工夫を繰り返す。

なるほど、科学は普遍的に同じ結果を導く。


さすが社会心理学半世紀ちょっとの伝統伎は違うな。

意味がある研究がせいぜい20年程度で終わっただけはある。

伊達にその後、無駄に遺産をいじくり回して時間を浪費してないぜ。





エルフっ子のつむじを見ていると、気分が変わった。抱きしめられる、ってのは、こんな効果があるらしい。


・・・・・・・・・・・しりたくなかったな。









だんちょー!

ステイ!!!!ステイ!!!!!!!


彼女にしかできないんですって!!!!!!!!

抱きし・・・・・どうどうどうどうどう!!!!!!!!!!!


だんちょーじゃ甘やかして去勢しちゃうでしょうーが!!!


――――――――――ね?

――――――――――――――――――――だから、すーこし、時間を・・・・・・撫でたっていいでしょーが!!頭ならセフセフ!!!!

むしろ子ども扱い!!!!!

勝利フラグですよ???????


だーかーらー!

大人の現地住民にしかできないんですって!!!!

うちの子たちじゃ酒飲ませて慣らしちゃいます!!!

慣らしたくないでしょ???

だんちょーも!三佐も!





承認と受容は、彼女にしかできないんですよ!!!!!!!



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