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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第二十章「北伐」

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認める側と認められる側/gift or give.

【用語】


『五大家』

:邦を実質的に運営している(支配しているわけではない)参事会の中枢。有力者たちの中でも拮抗し合える力を持つ氏族。帝国以前、王国時代から片手の指の数以内で入れ替わり立ち替わり、常に存在していた。邦が海上交易路沿いの穀倉地帯に成立し通貨経済が発達したため商人が多い。異世界の他地域、例えば手工業が盛んな地域では職人が内陸部の穀倉なら有力農民が占める地位。帝国は新領地の王族貴族騎士階級を根絶した後で現地の有力者に統治実務を丸投げする体制。自由にさせられ責任だけは負わされるポジション。常に権力から付かず離れず距離を保っていたが、青龍の侵略後とある事件より五大家当主は全員お城に招かれ帰れなくなった。故に大家の中枢や奉公人たちに参事会関係者までが王城に居住日参する状態。


古典的命題。

存在と認知の関係。


人が居ないところで大樹が倒れた。


その刻

――――――――――音がしたのか?――――――――――


ミケランジェロが転生した。


人類滅亡後の世界に。

――――――――彼はそれでも天才か?――――――――


大気は震えるだろう。

刻み彫られるだろう。

聴いて欲しい訳じゃない。

酬いて欲しい訳じゃない。


箱を開かずとも猫は生きるか死んでいる。

ならば開く意味は無いのだろうか。


聴かせている。

聴いている。

与えてる。

与えられる。


どちら(gift)(or)どちら(give)




【異世界大陸東北部/占領地域/軍政主府/軍政司令部/軍政司令官私室/青龍の貴族】


――――――――――俺の役割――――――――――


あの振る舞いへ応えられずに居られようか?


魅られていると確かめながら。

信じていることを示しながら。

最高の振る舞い自己アピール。


コンテストかな?

・・・・・・・・・・コンペンションか。


「性能の違いが、魅力の決定的差ではないということを教えてあげました!」


噛る。

締まる。

絞める。

躙り寄る。

うちの娘たちが反応したり対応したり。


それに対抗が出来ている、のが凄いメイド五人衆。


君たち只の異世界美少女。

人外級(エルフ)

準人外級(ハーフエルフ)

異世界一番(ちびっ娘)

アブソリュート(無差別級勝負)

ちゃんと対抗出来てます。

・・・・・・・・・・なぜマメシバがドや顔。


「私が育てた!」


常に首筋脚基(ドッグタグ)が剥出し。


だからメイド五人衆は、付けてることを魅せるための装束。

マメシバ印の肢体強調デザインで素肌着用監視装置を強調。

受け入れていることを常に示していれば安全ではあるから。


服従の証は所属の誇示。


「誰を、誰から、誰のため♪︎

――――――――――忠誠とは個に捧げられるもんですよ?」


首筋のチョーカーと脚基のアンクレットが映える。

白く滑らかな肌質と柔らかくも締まった脂肪層の美。


互いに互いを引き立て、静と動にも、いや目立つ。

メイド五人衆は、流れて蕩い、繰り返し繰り返し。


肢体捌きに隙はないが、こりゃ反射神経の為せる技。

意識の方はと言えば、むちゃくちゃ気にしている。


自らの裾丈とか露出とか魅せ方とか特に此方の表情とかを、すっごく注目。


「嬉し恥ずかしペア・アピール」

――――――――――あ、俺の首筋を観てるのは、それか。


俺と君たち。

支配と支配下。

首枷、チョーカーとドッグタグをしているのが同じって、どんな悪夢(ディストピア)かな。


侵略者の占領下(リアル)か。


いやいやファッションを楽しんでいるだけ、は彼女らの健全性。

そら監視記録にIFFなんて説明されても実感は出来ないよね。

ならば観た目とおりに、肢体を飾って魅せ衒らかすのが大正解。

実際、服がアクセサリーを強調しアクセサリーが肢体を魅せる。


本人にはアクセサリー気分。

うちの娘たちも。

メイドさんたちも。

アクセサリーなぞ飾りです。


魅ていれば解る。

魅せたいのはアクセサリーを纏う肢体。

魅せられて判る。


メイドさんたち、特権階級の周辺。

一番、割りを喰っているんだろう。


今は亡き地球人類の大半と同じ様に、肌の露出に無頓着な異世界。

北国でも夏になれば男女とも公然と腰布一つになったりする、のだとか。

性器を隠すと言うか覆うのは、単に弱い部分を曝さない、それ()()だと。

なのに、特権階級は、特に女は真っ裸にはなれないもの、らしい。


特権階級の基本習慣。

決まった相手だけに許す。

同性以外には要警戒。


血統で資格証明する氏族こそが特権階級。

血統管理の為の性的禁忌。

氏族集団の維持持続。


世代を経て改良される肢体。

血統管理の為に生殖管理の為に服を着る。

優れた肢体は魅力的な故に。


男に肌を魅せるのは嫌う。

血の継承は女の特権。

血統を証言出来る女ともなれば一番重要。


ならばこそ肌や肢体を晒して魅了してしまい、計画外の血統が混ざらぬ様にしてる。

そりゃ魅力的な肢体を晒してしまったら、口説き口説かれる機会だって増えるよね。

そりゃ令嬢方は磨き上げられだ自慢の肢体を誇示出来ないんだから辛いよ、それは。


肌を魅せられる相手は女のみ。

それが特権の代償。

特権階級なら仕方ないだろう。


メイドさんたちは仕えているだけで、役得はあれど特権は無いのに肢体を隠してる。

そりゃ、仕える相手が窮屈してるのに使用人(メイド)は好きなファッション、といくまいよ。

だから普段のメイドさんたちは、地球人類基準でも普通の肌を晒さない、メイド服。


王城には七種類のメイドさんがいるが。

王城メイド。

五大家メイド。

参事会メイド。

他無数の出入りする有力者付きメイド。

・・・・・・・・・・七種類以上、か。


皆さん、所謂コスプレじゃない方の、って言えばわかる制服。

足首手首襟元まで覆われ露出は無いが、肢体のラインは解る。

この部屋ではメイド長がそれ、まさにこの部屋では独りだけ。


そんな特権階級の必要が、俺の前(軍政司令官私室)では必要無い。

――――――――――そら皆さん、自分アピール出来るから、する。


うちの娘たち。

メイド五人衆。

メイド長は外部と接触するから無理か~いや、生地か好いから服の上からスタイルが魅えますけどね。


これはメイドさんたち共通。

ただ、君たちの気持ちは、善く判る!


誇りたい。

自慢したい。

称えられたい。

確かめてみたい。

魅せ衒らかしたい。


異世界(地球)からの侵略者、その前では好きにしてヨシ!

――――――――――制限が無い相手に自制は要らない。


俺の前でしか暮らさないなら、常にそれ。


そりゃ魅せる為のファッションにもなるわな。

・・・・・・・・・・マメシバの趣味もあるのだけれど。


着せ替え好きは女の嗜好。

自分。

他人。

性別問わず。


結果、マメシバ印のファッションが俺の私室に溢れています。


着せられてる皆さん、楽しそう。

――――――――――チラチラと俺を視ている彼女たち。


まあ、気になるよね。

同性に魅せるだけじゃ足りんよな。

男は俺しかいないし。

多世界異性交流の許可保持者です。

魅てあげるくらいは。

メイド五人衆が集まって来る理由。


――――――――――わかる――――――――――


「などと供述しており」


魅せ衒らかせないのは辛かったろう。


肢体を露出するのは力の誇示。

競争を優位に進める為の行為。

人間は社会的動物だからこそ。


ヒエラルキーをアピール出来るなら。


不利に為らぬよう上に立ち。

利用され過ぎぬ立場を固め。

生存し続ける為に工夫する。


美しいとは優れた機能に感じること。


優れた骨格は頭身に。

優れた体格はスタイルに。

優れた内臓は肌艶に。

優れた色々はなにもかも。


――――――――――魅れば解る(本能が識別)――――――――――


だから。

魅せれば解る。

そりゃ魅せるわ。


――――――――己を誇示する少数派――――――――


彼女たち(メイド五人衆)のメイド服。

マメシバの趣味嗜好?

いや、マメシバ自体が魅せる側。


「そしてたいちょーは魅る側♪︎」


だから俺にも魅せる娘どもたち。

魅せられてる、間違いない。

魅入っている、間違いない。


「なに視てんだよこら♪︎」


紅潮してゆく白い肌。

ぷにぷに豊かな曲線。

ギクシャク肢体捌き。

・・・・・・・・・・緊張してるな、


高い機能ってのは、古今東西、何処ででも意味がある者として解釈の余地無しに、通じる。


先天的な者だからね。

努力で手に入るなら価値がない。

誰にでも手に出来る。

持って産まれたから価値がある。


だから価値が在る者は肢体を露出させてアピール。


肌を隠しちゃ意味がない。

どんな服にも価値はない。

奪える物なら意味がない。


だから価値が無い者は肢体の露出を防ぐアピール。


露出させないデモンストレーションまでいくと迷惑。

顔を隠したい者は、それを()()()に強制したがる。

顕せない理由を劣った自分に求めずに済ませる為に。


他人からは観え観えだが

・・・・・・・・・・自分への言い訳(自分は悪くない)ってのは、最強の麻薬。


倫理。

道徳。

法律。


もちろん意味など無いが。

――――――――――脅迫したとて変わりようがない本質。


必要は人為的に操作出来ない。

操れるのは記録だけ、だ。


才能が持つ非社会的な側面。


人が歌うのは認められたいからじゃない。

歌が上手けりゃ歌いたい。

人が絵を描くのは描きたいから、だろう。

無名の画家なぞ幾らでも。

人が才能を表すのは、それが自分だから。


美貌も隠すのは苦痛だよね。


禁止しても止めやしない。

いや、止められやしない、か。


異世界には迷信がないから、その手の葛藤は少ない。

合理的必要性だけで判断されるから、だろう。

少ないってことは、有るってことだが。


異世界の特権階級と、その周り。


合理的な出生管理の必要性。

文句の付けようがない理由。

現象だけ観れば先進国(迷信)基準。


まあ地球人類先進国でさえ廃れている辺り、お察し。

――――――――――美しい(優秀)は隠せやしない。


うちの娘たち。

メイドさんたち。

そりゃ露出するな。


うちの娘たちは首枷腕枷脚枷のみで魅せてくる。

メイド五人衆は気を使って服と首枷足枷でくる。


魅せる範囲は遠慮か技巧か両方なのか。


主の身内と奉公人。

社会的な上下関係もあるだろう。

世界一と邦で有数。

優秀さの序列意識もあるだろう。

ならば魅せ方一つ。

お洒落ってそういうものだろう。


優れている。

それは苦しくて楽しくて大変だから甲斐があるのだなぁ。


――――――――――共通してる。

自らが産まれ持った優秀さを認めて欲しい。

――――――――――切実な欲求。


観客が一人(俺だけ)ってことが、特権階級その周りの不幸。

だからせめて、とばかりに首枷(チョーカー)は誰にでも魅せる。

首枷(チョーカー)が魅えれば首筋から胸元まで魅せられるから。


なんか俺に許可を求めるんだけどね。


観せて良いかと俺に訊く。

首筋から胸元のこと。

肌を隠す規則がある。

解除を出せるのは偉い人。


・・・・・・・・・・俺かぁ~~~。


権力とは?

現象とすれば嫌がる相手に強いること。

相手が従うなら権威と言います。

つまり、責任をとること。


権力闘争とは、オレに責任を執らせろ!、って争いだ。


死ぬ。

殺す。

死なせる。


この辺りは、誰でも誰にも選びきれやしないけど。


権力を持てば、生きようが殺されようが死のうが、自分に言い訳(最後の救い)だけは出来ない。


生贄か死刑囚の別名。

押し付けたくない稀な事。

他の誰かに任せない。

うちの娘らには俺のこと。


――――――――――宜しい(許可)――――――――――


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