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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第二十章「北伐」

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960/1003

御三方に五人様を足して五名を加えて御一人そして、あたくし。

【登場人物/一人称】


『あたくし』

地球側呼称/現地側呼称《メイド長》

?歳/女性

:太守府王城に奉公する女性たちの長。ストロベリーブロンド、碧眼、白肌。異世界でも地球世界でも一般的な、ロングスカートに長袖で露出が少ない普通のメイド服を身にまとう。まだ年若いが、老人の執事長とともに王城の家政を取り仕切る。立場だけで考えれば異世界でも異常に若い。

初登場は「第11部 大人のような、子供のような。」




殺せない奴は私に賛成している。


協力に感謝。

引き金を絞らない。

構えて突っ込まない。

起爆ボタンを押さない。

かまわんよ(どうでもいい)


勇気が湧いてくる、な。

・・・・・・・・・・勇気が味方の役にたつことはないが。


誰にでも出来る()()()()()()

――――――――――()()()()()()ということ。


殺し。

殺さない。

私が()()()()()


誰にでも出来る()()()()()()

――――――――――合衆国憲法修正第2条。



()()()国家を護るのは同胞を銃で撃ち殺せる市民である。



――――――――()()()自由ではないぞ?――――――――


ああ、もちろん。

言論の自由も赦してあげよう。


「私は反対です」

と書けばいい。

アウシュヴィッツの看守や親衛隊隊員ですら日記に書いている。


そう、ついでだ。

思想の自由も尊重してあげる。


「私は反対したんですよ」

と言えばいい。

プロイセン参謀本部はユダヤ人やヒトラーのせいだと主張したろう?


結果が出ても焦るなよ?

結果が評価されてから、だ。

結果が出てから書き換えるか?


()()の後に付いていっても身体が傷付かない保証はない。

だが、他人を責めて()()()責めないで済むのかもな。

なら自分の心()()は傷付かないんじゃないのか。


知らんが。


テロリスト(直接民主制)にも暴徒(街頭民主主義)にも為れないなら、民主主義の真似だけしてろ♪︎


《どこかの国の大統領のインタビュー(は言った)




【異世界大陸東北部/占領地域/軍政主府/軍政司令部/軍政司令官私室/青龍の貴族】


俺などの身分じゃ届かない娯楽。

プロフェッショナル(メイドさんたち)を魅る。

普段、観られるのは結果だけだ。


「あれプライベート(好きな男の争奪戦)ですから」


メイン料理(恋する乙女)付け合わせ(マメシバ)

演目(恋愛性愛)演出家(アジテータ)解説(演説)とか。

シェフ(テロリスト)挨拶(犯行声明)みたいだな。


はて、コイツの味わい方は、違うんだが。


頂点は常に一つ(ハーレム撲滅)!」


皆が違って、それが好い。

――――――――――メイド五人衆に、俺がマメシバと交わす様をアピール。


絞まりすぎ(魔女っ娘)噛みすぎ(お嬢)圧しすぎ(エルフっ娘)、もっとくっついて(Colorful)もいいよ。。

・・・・・・・・・・うちの娘たちの涙眼が別方向へシフト中。


貪欲ですこと(ハーレム野郎が)♪︎」


俺は慣れている。

マメシバの世迷い事。

出会って一ヶ月。


「42日ですけれど?」


初日から聴き流せないトークばかりだった。

知らん奴との会話なら、意味が無いんだが。

だから普通は聴いてるだけで成り立つ会話。


マメシバは初手王手。

始まりの町のラスボス。

これ以上、親しくなれん。


初撃で最大戦力を叩き込むべき。

軍事教育の初歩だが誰もやらん。

元カノやマメシバ、三佐は殺る。


だから弱者()は勝てない。


「おいこら!マジに視えるからやめ~!」

――――――――――視てやがる――――――――――


黙らせたいが。

俺は海外派遣訓練も受けている。

将校用のやつ。

だから黙らせ方も心得てるから。


「殴られ方も知ってます」


敵なら撃つか刺すだけで済むのに。


味方殺し(粛清)()()ですか」


女は顔を殴る。

掌底で口周り。

拳を痛めない。

女は流血に弱いから、歯で咥内を切るか鼻を潰すか。


「噛み切って吐くのがポイント」


フィクションとは違う、残念。


「素人は殴り殺しちゃいますね」


必ず一撃。

後は素振りで片付ける、為に初撃が肝心。

一秒かな。


「命じりゃ済むのに」


即沈黙は簡単だけど必須条件。

聴く。

判る。

解る。

三秒かかったら守ってやれん。


「たいちょーの(シスターズ)(Colorful)なら、同期してますもんね、性的な意味じゃない方が」


男は腹を蹴る。

膝で内臓避け。

歩ける範囲で。

男は暴力に弱いから、膝を崩して踏み躙ると効くよ。


「屈辱にすぐ折れる」


殺しちゃマズイ、護るべき民間人への対処方法。


「暴力に縋らせ(すがらせ)ます」


任務(戦闘)中に騒がれると敵に皆が殺される。


発音禁止。

もちろん従わないと敵に殺される前に殺す。


判断禁止。

当たり前だが怪我は意思を刈り取るレベル。


失神禁止。

動けない負傷者を殺すと士気が長持ちしない。


「瞬間的には上がりますよ?」


言って聞かせる余地があるなら、戦闘中じゃない。


「ラストスパートにお勧め!」


あくまでも民間人(しらん奴)を、だけどね。

知り合いなら、一睨みで済むが。

知ってる範囲ならそれで伝わる。


甘えるべき刻。

従う刻。


馬鹿にでも解ることだから、判らせる為に眼で合図(一睨み)

甘え方(ワガママ)躾ている(強いている)最中でも、従い方(無思考)はすぐに沁みる(戻せる)


戦闘職の相手は黙らせないし。

捕虜は完全に口枷を付ける。


戦闘職なら俺は勝てない。

元カノ以外でも負ける。


仕事(暇潰し)の話しはさておいて。


俺より暴力に長けた女が俺に負ける訳。

負かされることでマウントをとってる。


暴力には有利な位置を敢えて明け渡す。

それは圧倒的な暴力の差を魅せ付ける。


そこは慣れてるからこそ、マメシバは放置。


「ほ~れ殴ってみぃ~~以後朝昼晩恨み言を囁いてほしくないんですかぁ~~~~♪︎♪︎♪︎」




【大陸東部北方/青龍占領下帝国辺境領/太守府/王城/内郭/王の間(司令官執務室)控えの間(司令官私室)の扉前/メイド長】


あたくしは微笑み(会心の笑み)を隠せておりましたか?


常に視ながら、命じることはない、ご領主様。

此処からは全て観通せますこと。

ならば何処からも観えましょう。

視て観ることも、あたくしが役。


此処は二つの間を繋ぐ狭間。

ご領主様が本営。

王城内郭の二階。

復活された本営。


かつての王国時代。


王城が建てられた刻は、王が政務を執られたところ。

多くの文官武官が、忙しく出入りしすると記されます。

大臣に将は現場戦場に在らざれば王の間に居られた、と。


あたくしの背中側。

大きな卓と、よりも広い壁との間。

諸々が行き交うに相応しい間取り。


あたくしの胸顔側。

かつては小振りな卓と寝椅子や長椅子が幾つも。

王や臣将との用談を待つ方々の為、より広い間。


人と会う。

それが司ること。

人と会わない。

それもまた等しく。


様々な商会の会頭室と同じ思いでありながら、規模は王国に合わせたもの。


王の間、とは、前と後、この二つの間。

その営みを支える場所全て。


回廊は王侯貴族向けから有力者、使用人伝令用まで。


使用人の侍る隙間。

衛士の隠し部屋。

身嗜みを整え、武具を換え、息を抜く溜まりまで。


大勢の方々や人々が行き交ったのでしょう。


いずれも王が実務から離れれば不要と。

あたくしが王城に参りました刻。

使われぬまま手入れされ幾世代。

まるで美術のような部屋でした。


王国が滅びた後。

滅びる前から手入れの届いた間。

調度から壁床天井まで隅々まで。

日に幾度も繰り返されていた事。


王国が滅びる前。

王が王で無くなった後も幾世代。

決して欠かされる事が無かった。

形式ではないことは判りました。


メイドですもの。

きっと皆さんが王を奉っている。

今、王がいなくなった後でさえ。

十年前、その王国が滅ぼされた。


その、今でさえ。

ただちに使え。

誰も使わぬ。

完全な形。


いずれも王が実務を為さるに相応しく。


新たな、ご領主様。

青龍の貴族様。

青龍の方々。

皆様が入られたこと、当を得ましょう。


使い方は青龍の風にごさいます。

魔法を多用出来ます故に。

王国時代と同じ様。


ご領主様は王と同じ椅子で政務を執られます。


然れど、会う必要は最小限。

参事会に全て一任なさいます。

民にだけ関わることなれば。


その結果は、若い参事様が独り、ご報告。

事前に判断を仰がれることはございません。

当たり前のことを当たり前に行えば善し。


とは申せ、青龍の皆様が行方は知らぬ訳には、まいりません。


民が青龍に踏み潰されませぬよう。

ご領主様の好みに合いますように。

何よりも、それが癇に障らぬよう。


――――――――――関わるな――――――――――


それが青龍の御意志にて。


青龍の足音は、お若い参事様にだけ告げられます。

お若い参事様は民に出来ることだけ、お手伝い。

皆が関わらぬ様に手配するのも、お若い参事様。

お若い参事様だけ、ご領主様の機嫌を窺われて。

都度〃命賭け故に直面は避ける、お若い参事様。

お若い参事様は、ご領主様周りの者と話し済ます。


・・・・・・・・・・民との間はそうありますわ。


なれば、青龍の皆様方の間なれば。

話す為に会わねどよし。


魔法で遣り取りなさる方々。

青龍の皆様。


臣や将にあたる方々は、顔を合わせることもなく。

現場を差配し行き交いながら魔法で申し上げられ。

文の羅列に表や図画にて全て瞬く間に終えられる。


あたくし(被支配者)に観えてしまうのは余りに宜しからず。

差し障りが無い、のではありましょうけれど。


観えてしまえば意味が判ってしまう青龍の技。

あたくしどもが知る意味の無いことが大半に。


僭越ながら重ねて申し上げております。

されど聴き置かれ可も不可も為されず。

仕える立場を弁えさせていただく思い。


敢えて知る必要が無いと観せること。

・・・・・・・・・・敢えて弁えさせないことで意を強めておられる。


申し上げる都度、自らが下にあることを確かめられますわ。

我が身の立場を理解しております、と伝え申し上げること。

自ら示さずにおられぬ服従の表明こそ青龍の貴族その支配。


形がある誓詞は骸になれど、日々の自覚は積み重ねられ、いつか染まるや潰れるや。


誰もが、青龍の皆様さえ。

ご領主様の意を覚り動く。

誰も尋ねず確かめもせず。


それは難事には在らずも誰かの役。

出来るか出来ぬか。

出来ねば誰もが廃して遠ざけます。


ご領主様は眺めておられる。

まさに此。

青龍の皆様。

あたくしども。

邦に在る民の皆。

そこから先はどこまでやら。


会わずに済むこと。

――――――――――メイドが知るべきはそれ。


ご領主様に会う必要のある者は?

女。

護衛。

使用人。


ならば大きく立派な控えの間は要りません。


ご領主様の傍姫が皆様。

常に手が届く傍らこそ居場所。


ご領主様に護衛は不要。

手で暴漢を牽き裂く方ゆえに。


使用人は接するが役目

あたくしたちが侍るのは隅々。


今、控えの間は、大勢が常に詰めながら、ご領主様の為だけにある場所。


青龍の方々もおられませんから。

・・・・・・・・・・マメシバ卿や女将軍様は、ご領主様の女ですから青龍以前。


この在り方には、程を弁えぬとしりつ、ご領主様に赦された、あたくしの興を誘われます。


――――――逃げぬと知りつつ逃がさぬ構え――――――


逃げられなかった、と思え。

・・・・・・・・・・ご命令、確かに。

必ずや御希望に添いませぬ。




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