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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第二十章「北伐」

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956/1003

弱者劣等、敗者に非ず

【用語】


『開示請求』

:一般的な()()()()では、公的機関に情報開示義務がある。当然、法治の意味を理解()()()()ことを国家公務員資格にしている故に告発されたレバノン人(破綻国家住民)が基本的人権を主張する為に特殊部隊を雇って国外脱出を謀らなければならない国?以外の先進国では「情報の有無」や「情報の所在」や「情報の特定」は要らないし開示対象の範囲が指定出来れば十分である。もちろんなんだかんだで開示された書類が全部墨塗りという「まだ戦後だった」国ではない標準的先進国では情報の改竄も出来ない。だからといって諦めないのがお役所仕事(官僚主義)のこれまた()()()()()先進国から破綻国家(無政府地帯)までの()()()。そこで多用される手法は()()開示。請求情報はもちろん関連情報や関連する()()()()()()情報や関連しないと()()()()()()情報や無関係な情報をまとめて()()()()に混ぜて工夫の限りを尽くして()()()し開示する。木を隠すなら、なんとやら。あくまでも請求情報に不足がないように配慮した呈で間違いなく開示義務を果たした上で情報を隠蔽する手法。部屋いっぱいの書類や紙切れや規格様々なフロッピーや暗号化の種類不明なメモリやHDDなどを引き渡されるのは、一般的。倉庫いっぱいの資料であることもあり、内容が形式バラバラで重複しているかどうか一つ一つ調べないと判らない。嘘を吐けずとも事実を見逃すことを狙い、もちろん資料の山の作り方も見分けが付かない様に工夫して、最低限でも事実を知りたい相手の時間と手間を浪費させてダメージを与える。しかも「後から見つかりました」と親切アピールで資料を追加も出来る辺り開示する側が多用するのも良く判る。やるのに金も人手もかかるが、やられた方は倍プッシュ。情報戦とは何よりも純粋な物量戦。工夫?センス?ファンタジー?あるのは攻守、防御側優位の原則っ火力戦の常識。そりゃ裁判も時間と金が掛かりすぎて一大産業に成るわけだ。ある意味で「何処の部署にある何時の時点で何と名付けられ請求受理の時点で何と呼ぶ名前のどんな内容の資料か正確に指定しないと有無の確認もしません」で門前払い出来る国の方がマシなのか?


青龍は嘘を吐かない。

必要がないからだ。

最強なのだから。


吐けないのではなく、吐かない。


勝敗と優劣は無関係。

が、とても興味深い。

理屈は簡単だろうよ。


そも「必ず要る」が為り立たないのだから。


欺くなら壊せば済む。

宥めるなら奪えば済む。

偽るなら殺せば済む。


自覚の有無は、これだけ為し続けながらも、判らない。


壊しているのか退かしたのか。

奪っているのか取っただけか。

殺したのやら気が付くのやら。


なんであれ我々(弱者)へ嘘を吐く理由がない。


隠しごとは、ありそうだ。

口隠る刻は、かなりある。

隠してる、とは限らない。


先ず、青龍にも知らないことがある。

為し方は知っている。

成り方は知らない。

魔法など何処でも同じ、か。

次に、言葉を尽くして伝わらぬこと。


説明が思い付けないのか。

説明しようがないのかも。

答えではなく応えられず。


青龍の翻訳魔法すら、お手上げという訳。


尋問は、魔法をかけてから。

それは尋問ではなく聴取か。

聴いた以上の意味は無いが。

そう思ってると知れるだけ。


我々(青龍以外)は嘘を吐く。

それは知られている。


だから青龍には無関係。

そも世界とは関わりたがらない。

だから青龍は騙されぬ。

そも我々の話を記録して聴かぬ。

だから青龍は確かめる。

そも嘘こそが事実の一部になる。

だから青龍へ嘘は無駄。


嘘を吐きたい理由がある、と知られてしまうだけ。


嘘は弱者(我々)の武器。

便利だからだ。

より良く。

より楽に。

より多く。

奪う為。

殺す為。

壊す為。

嘘には元手が掛からない。


嘘には嘘を。

――――――――――意図が知られる――――――――――

騙し合えぬ。


正直にする魔法が、隠しごとを防ぐ為に使われる。

――――――――――事実とは思われていない。


誤認。

誤謬。

思い込み。


嘘を吐けずに過ちは犯し、事実と違えば同じこと。

――――――――――最初から信じてない。


青龍に問われたら、答えよ。

正直に。

詳細に。

解釈し。

憶えている限り過去に遡り関係していることを加えて、必ず、正直に、嘘でなければ無視はし難い。


目的は、解るな?


――――――――――選ばせろ――――――――――


それは強者の専権。


確かめ。

考え。

相談し。


最強ゆえに急ぐまい。


壊せない。

奪えない。

殺せない。


留めた間は力に非ず。


刻と手間をかけるか。

どの真実を見逃すのか。

なにを優先すべきか。


解られても、善し!


――――――――――決めせろ――――――――――


それは強者の特権。


選ばれる。

決められる。

それが弱者の狙い目。


だからこそ。


この文章からなにをどう判断するのか?

必ず青龍に尋ねること。


戦後、尋ねられる青龍が生きているとは限らない。


《帝国軍による虜囚心得/対青龍戦争用》




【大陸東部北方/青龍占領下帝国辺境領/太守府/王城/青龍本営/青龍の貴族寝所/青龍の貴族の背中と後頭部と肩の上/エルフっ娘】


あたしは魅力的だ。

女として。

戦士として。

物として。

あたし自身として。


彼が言うんだから間違いない。


エルフは美しい。

エルフは巧みだ。

エルフは魅力的。


あたしはエルフの中でも長けている

・・・・・・・・・・それがどうした、意味がない。


エルフならば鏡を視れば解る。

異種族には見分けが付かない。

エルフの中にあたしはいない。


あたしが認めさせる相手は人間ばかり。


ならエルフでさえあれば十分。

人なら誰でも魅了できる。

なんらかのとても優れた道具。


そして女であると判れば十分。

男と違って増やせるから。

産んだことは無くても可能だ。


だからエルフの女奴隷は高価。

その値段があたしも守る。

貴重品はかえって奪われ難い。


もちろん青龍から観たら最初から自分の物。


出会い頭に拾われる訳よね。

一員の様に扱われたし。

彼の所有にされたのもそう。


青龍が、この邦(戦利品)を彼に与えた。

彼は邦の一部を褒美に望める(私物に出来る)

財貨、領地、宝物、利権とか。


それがエルフ、じゃなくて、あたし。


将としては当たり前ね。

選んだ物は妥当かしら。

獲り方が普通じゃない。


わざわざ奴隷ではなくす辺り。


あの娘の一族として。

あの娘は一族として。

あの娘の姉分として。


青龍は奴隷自体が気に入らない。

・・・・・・・・・・まあ、そりゃそっか。


世界の所有者。

彼方から来ても。

至る前からの。


誰かを所有するのは青龍の専権。

――――――――――嗤って済ませてくれたけど。


あたし。

あの娘。

奴隷と主。

二人とも彼に所有されたから、あたしは奴隷では無くなった。


安全は保証されている。

腹立たしいことに青龍に。

だから彼は生死に拘らない。


ホントに青龍(命を知らない)なんだから!


あたしたちが安全だから。

死んだら私物は返される。

世界の所有者(青龍)へ。


納得いかない。

・・・・・・・・あたしは自分の都合で死ねないんだから!


解ってるクセに。

あの娘を生かす為。

利用する気よね。


こういう可愛がられ方は、納得いかない。

――――――――――青龍らしいわ。


エルフじゃなくて、あたしを愉しむ、その為に。

あの娘を哭かせて聴かせてる。

妹分の歯軋りを、唇に突き入れた指で留めてる。


あたしたちに、他の女を一人一人愛でる姿を、伝わり易く判り易く誤解の余地なく、魅せつけて!


貴男の為に死ねないって、解ってイジメてキテるわね。

・・・・・・・・・・ぜったいにかてないからってゆるさないわよ!




【異世界大陸東北部/占領地域/軍政主府/軍政司令部/軍政司令官私室/青龍の貴族】


俺は娘どもを可愛がりつつ任務。

敢えて余所見を娘らに示す。

ほ~らほ~ら他の娘を観てるぞ。

あっちも(哨戒気球)を見上げているよ。


俺の背後を圧すGカップ1/3。

荒ぶるエルフの耳パタパタ。

昔から人の頭に乗る動物はいる。

一番よく乗ってくるのは女だが。


俺を口で噛み嬲る小さなピンク。

マッド・プリンセス上の口。

感覚的には13cmくらいの子猫。

実際には130cmに届かぬ娘だ。


俺を魅る眼が翔びきったレッド。

口もそうだが肢体で絞める。

感覚的には掌で揉み転がす感じ。

実際には俺の半身に全身を託す。


フツーふつー普通。

娘どもの常だ。


圧す。

噛む。

揉まれる。


言いたいことが、たくさんありそう。

これも大切な、うちの娘たちへの躾。

外で待ってる子たちにも興味はある。

――――――――――――うちの娘たちが、いつもより余計にジタバタ。


キミたちの気持ちは、良く判る。

視ろ。

撫でろ。

もっともっと。

等々、欲しいことが、いっぱい。


宜しい!

よろしい!

多いに是認!


だが遠慮し過ぎ。

・・・・・・・・・・自分が最優先されないことを、怒っていい。


身勝手な欲求を疑われないのが甲斐性。

身勝手を続けさせながら潰すも甲斐性。

身勝手を諭し宥め抑えるは甲斐性無し。


子どもは金属バットで大人に殴りかかってくるくらいじゃないと。

・・・・・・・・・・稀によくある。


不満がある。

諦めていない証拠。

望みは叶う。


俺が噛まれる。

認められている証拠。

コイツ使える。


アピールされる。

諦められていない証拠。

叶えられる大人。


大人は金属バットごとき捌いて受け流し、組み敷くのが当たり前。

・・・・・・・・・・凶器はなんでも。


ああ、もちろん、叶えてやっても好い。

叶えられるに足る子にする為に、だが。

成す為に叶えてあげる、その過程だよ。


日本の常識。

グローバル(多世界)スタンダード(の日常)

にするんだ。


汝が欲するままになせ!


「生きろ、って大きなお世話ですからね?」


――――――――――うちの娘たち――――――――――


確認、確認、此処にいる。


俺にはキツイ指先の赤い瞳、と碧い瞳。

背中をパタパタ叩いてくるのは長い耳。

白朱翠碧橙の瞳は距離が寂しそうだな。

五人の青眼は素早く寄りゆっくり後退。

遠くから見詰める青瞳は不満そうだし。


間近な黒瞳はチシャ猫かと。


俺が外に注意を分けたから、全員から不満足の表明。


―――――――――かかってきなさい―――――――――


・・・・・・・・・・もうきてる?




【大陸東部北方/青龍占領下帝国辺境領/太守府/占領軍本営王城/内郭正面馬車寄連合せ/???】


青龍がボクを殺さない訳。

わかんないよね。

キミらには。

だから。


青龍の民、此処の皆は違う。

最後の一人の最期まで挑みくる。


殺すか殺されるか、皆殺し。

ならボクを殺そうとするよねぇ。


ただ生きたいだけなんだし。

確実な死(青龍)より生きられる可能性(ボク)


逃げ場が無い、と知るから。

そりゃ青龍からは逃げられない。


青龍の癇に触れそうな者を、誰に命じられた訳でもなく、命賭けで殺す。


意欲は帝国兵より高い。

ざ~~んねん。

――――――――――意欲と戦果は無関係。


皆さん一人一人が必死。

意識はバラバラ。

なのに皆さん一気呵成。


死ぬ気の素人は幾らでも殺せる。


連携なし。

後退なし。

前進あるのみ。

ただ一点(ボクら)へと。


士気の高さが仇になる、ってこ~~いう。


視界は狭まる。

動きは遮られる。


ボクらに近付けは近付くほどに。

こうなればボクらの方が有利だ。


最初から一人一人で戦える。

互いに邪魔を、しない。


慣れてる上に簡単なこと。


ボクらは三人だけだし。

爺やと魔女と美女と剣だけ。


ま、ボクだから出来ること、だし。


出来るけど、殺らない。

もったいないじゃん。

だから安心してる。


速く。

軽く。

強く。

美しいのは結果だけ。


そんなボクだから

――――――――――()()()()()()()()()()()()()()()


皆が、ボク(美女)を魅ている。

青龍を怒鳴り付けた、ボク(美女)を。


ボク(美女)が青龍気に入られるのか。

それとも気に障るのか。


大丈夫だって。


ボクを殺そうとする必要はないよ。

だから、ボクもみんなを殺さない。

ボクを欲しがってる男がいるから。


この邦の持ち主。

彼が決めてる。

ボクのこと。


もちろん、気に入られている。

・・・・・・・・・・領主の青龍には、さ。


ずっと感じている、ボクを魅ていて魅せてる視線。


青龍が?

支配者が?

強者が?

――――――――――男が――――――――――


遥か上から、ずっとずっとず~~~~~~~~~~~~~っと。


なんでだろうな?

不快じゃない。

モノにしたいか?

許してあげる。

素直でよろしい!


ボクより強いんだから、当たり前。


――――――――――だってのに――――――――――


だが、コイツ。

今来た青龍。

青くない。


―――――――――目の前――――――――――


魅てない。

観てるだけ。

視てすらいない。


ボク、殺せる、んだけどな。


此処は青龍の舌が上。

其処彼処にゴーレム(自動機銃)

一閃で青龍を斬れば、ボクにも一撃。

周りの十人ばかりを盾にする立位置。

・・・・・・・・・・まとめて貫かれるだけ、だから、気休め。


でも、殺りたくなるよね。

ボクを欲しがらないなんて!!!!!!!!!!!!


・・・・・・・・・・キモぃ。


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