料理と餌、肉と家畜の関係について。
登場人物&設定
※必要のない方は読み飛ばしてください
※すでに描写されている範囲で簡単に記述します
※少しでも読みやすくなれば、という試みですのでご意見募集いたします
本作では一人称で描写される登場人物の固有名詞を使いません。
他の登場人物も複数ある役職名やアダナ等で呼ばれます。
文節の大半は一人称となりそれが次々と入れ替わります。
よって、以下の特徴で誰視点であるのか、ご確認ください。
・一人称部分の視点変更時には一行目を【】で区切ります。
・【語る人間の居場所/誰視点】とします。
・「誰視点か」の部分は「青龍の貴族」「魔女っ娘」など代表的な呼称(役職名やアダナ)を入れます。
・次の行、もしくは数行以内に「俺」「私」などの特徴となる一人称を入れます。
以下設定を参考に誰視点か確認いただければ幸いです。
(書き分けろ!と言われたら返す言葉もございません)
【登場人物/一人称】
『俺』
地球側呼称《司令官/閣下/大尉/大尉殿/たいちょー/主様》
現地呼称《青龍の貴族/ご主人様/ご領主様/我が君》
?歳/男性
:地球人。国際連合軍大尉(陸上自衛隊三尉)。太守府軍政司令官。基本訓練以外は事務一筋。軍政官なのでいつも陸上自衛隊制服(常服)着用。元々訓練以外で戦闘服を着たことがない。
『わたし』
地球側呼称《魔女っ子/魔女っ娘/幼女/ちびっ娘》
現地側呼称《あの娘》
10歳/女性
:異世界人。赤い目をした魔法使い。太守府現地代表。ロングストレートのブロンドに赤い瞳、白い肌。身長は130cm以下。主に魔法使いローブを着る。お嬢やマメシバの着せ替え人形にされることが多い。最近一ヶ月半以前、社会から敬為て遠ざけられていた為に、自己肯定感は全て最近生じたもの。極親しい身内以外から受けた初めての評価が、異世界からの侵略者という究極の客観から。故にそれだけは100%受け入れる。
『ボク』
地球側呼称《???》
現地側呼称《???》
17歳/女性
:異世界人?金髪碧眼白い肌。長い髪は細かく編み込んであり、日焼けで色調が変わる。日焼け雪焼けに気を付けているので肌は真っ白滑らか。観たもの知るもの誰もが認める美貌と実績に合わせた心象を持つ。伝聞や資料と現実を突き合わせながら、「意外性が無い」という意味で面白がっている箱入り娘。
把握してあればコスト。
把握されなければリスク。
訓練中は「もうダメです」と言わせるまで負荷をかける。
そこから更に負荷を増し、限界値を確かめながら伸ばす。
敵に殺されない刻にしか、出来ないこと。
・・・・・・・・・・味方に殺されるかもしれないが。
未必の故意はノーカン。
訓練より実戦で重要なのは、兵に弱音を吐かせること。
弱さを観せない者など、計器無しの夜間飛行に等しい。
実戦では「まだ活ける」と視えるうちに負荷を減らす。
スペックとコンディションを確かめながら平均以下へ。
その為に平時に限界を超えさせ続ける。
――――――――――敵にでなければ殺されてヨシ!
戦場の殺人はスコアだ。
みんなで挙げよう、キルスコア。
自殺させるなら、その前に殺せ。
巻き添えが出なくて済むように。
――――――――――リスクは無くて当然。
過労死させるなら訓練のうちに。
それなら犠牲は当人だけで済む。
勲章は無いが労災は付けますよ。
・・・・・・・・・・コストは織り込み済み。
命令。
休み方を。
戦い方を。
休み始めさせ。
戦い始めさせ。
裁量の範囲。
委任の範囲。
その範囲外。
上官には部下を働かせる権利と休ませる義務があるのだから。
【大陸東部北方/青龍占領下帝国辺境領/太守府/占領軍本営王城/内郭正面馬車寄連合せ/???】
ボクはニッコリ。
羊が一頭、羊が二頭。
羊がたくさん。
羊飼いはたった独り。
ボクを魅てる
――――――――――飼うつもり――――――――――
青龍は支配する気が無い。
そう言われている。
税も法も、放ったらかし。
帝国資産の接収は。
勝者の権利より義務って。
気持ちは解るけど。
本当に必要としていない。
そこはわかんない。
だけど
――――――――――支配してんじゃん。
ボクは周りを観まわした。
全ての役割。
多くの種族。
全ての階級。
一見の範囲に収められた。
賢いなぁ。
頚枷は要らない。
縄も鞭も。
犬なんか、邪魔。
羊ばかり。
支配者が要るって、察してる。
考えてるんじゃ間に合わない。
誰が必要なのか身体でわかる。
ボクじゃない
――――――――――まだ?
力ずくで抑えつけられるのが嫌いな人間なんて居るものか。
・・・・・・・・・・・稀には、当たりが出るまで籤を曳き、そのまま殺される奴がいるけどねぇ。
誰もが必要とする。
仕事。
役割。
使命。
だから与えてやる。
――――――――――貰う――――――――――
それが要らぬは巷に富が溢れた刻だけだろう。
・・・・・・・・・・理屈だけで、誰も試せないんだけど。
試す為に準備中とぬかすは始まりの魔法使い。
・・・・・・・・・・建国理由の一つならボクも観てみたい。
そんな刻なら戦いたい奴らだけ戦えるのかな。
・・・・・・・・・・封土や家名に因らずばもっと楽しかろ。
皆は?
――――――――――巧いね。
青龍は、殺せる。
だから皆、必死。
皆も殺せるから。
自分の命に興味が無い。
だから無防備。
生き残りたくて必死。
だから守る。
命に感心がない者。
命しか守れない者。
青龍と、それ以外。
青龍に敵対すれば殺される。
壊された結果なのか。
味方以外は全て敵。
敵だけじゃない。
周りも巻き添え。
気に留めない。
何が敵対なのかも判らない。
だから皆が、必死になって先回り、したい。
青龍の、癇に触れば、殺される。
決まりじゃない。
法でもない。
布告なんかない。
巻き添えだ。
事実として、そう、なっている。
今のところは巧くいってる
・・・・・・・・・・まだ殺されてない。
失敗しても、判りゃしない。
――――――――――殺された後。
当事者が。
居合わせた者が。
街が。
邦が。
巻き添え。
――――――――――ヒドイよねぇ♪︎
当事者の目を抉り、居合わせた者を吊し、街から籤で選んで生き埋めにするだけでいいじゃん。
観なよ?
ボクが睨む。
皆が構える。
青龍は笑う。
キミらがヒドイから、皆がボク殺しに備えてる。
・・・・・・・・・・巻き添えを恐れて。
青龍の笑顔から読みとろうとしてるけど。
判らないから殺しとけ、になるのかな♪︎
――――――――――自ら動いてこそ兵器。
善い羊飼いは、羊が殺されるのを躊躇わない。
ボクは頭上に手を振った。
視えないけれども。
魅てるのがわかる。
とびきりの笑顔で。
欲しい者を魅せて。
飼うのか、飼われるのか。
キミに決めた ♪︎♪︎♪︎♪︎♪︎♪︎♪︎♪︎♪︎♪︎♪︎♪︎♪︎♪︎♪︎♪︎
【異世界大陸東北部/占領地域/軍政主府/軍政司令部/軍政司令官私室/青龍の貴族】
俺の目の前。
「さー始まっております、多世界種族イイ女決定戦!」
実況付きの朝食が始まった。
喰うとは料理の食材探しから。
前戯は貴女が産まれてから。
だから配膳から始めてもいい。
実況すべきか、知らんけど。
「異世界人類最上級にして女の全盛期十代後半背丈凹凸バリエーション豊富な人間だからこその飽きない馴染みを尖った美貌の中に備え史実と無関係に四半世紀以内に極東で勝手に発生した衣装で肢体をアピールしてるメイド戦隊ヒロイン五人衆」
オマエの入れ知恵だろ現代日本のサブカルチャーコスプレはオマエの制服風と好い勝負。
まあ布や縫製のレベルが俺の知ってるコスプレと桁違いだけど。
業務用とか好事家とかと違って国家予算だからね。
「VS異世界種族で最もエロいと認定された今年十五歳まで全世界を網羅する最高の性技をペーパーテストで習得し百年以上死ぬまで成長期完了のまま幼女嗜好以外の全てに対応ハーフエルフ・ヒロイン五人組」
対応しなくていいから俺に助けを求めなくていいから心配しなくてもスッゴく好いから。
愛玩奴隷として産まれて来たんだからスペックが極まってるのを生かして勝ち獲りなよ。
間違いなく狙った男を楽にゲットして余力を使って欲張りな異種族生を保証するからな。
「VS完全オーダーメイド魔法使いょぅι゛ょ&特異点地球人類専用嗜好童女&多世界最高の人を超えた美少女が死なない限り最低千年保証な上に生涯独りの男しか愛することがないエルフと見倣う激重三人ヒロイン!」
一途って言おうかそれもどう
・・・・・・・・・・いやいや好いから最高だから可愛いから絶望と希望を瞳だけで表現できるとかしかも安心しない緊張感。
皆に一言。
観ちゃいけません!
「完全バトル・ロワイアル伴侶を得るのは二人だけ制限時間は一生涯一本勝負真っ最中!!!!!!」
リングかな?
俺の判子を争わんでも
――――――――――俺の金じゃないのが残念。
経費なら、皆の分あるんだが。
ともあれ仕掛ける食卓、悪くない。
胃袋を掴むのは、支配の基本。
防衛出動で言えば兵站を抑えること。
女娘どもが俺に家事をさせまいとする理由。
俺を奴隷にしたいんだな
―――――――そうはさせじと餌付けする旨い料理が巧い俺。
男子厨房に入らせず、とはよく言ったもの。
実際あれ、女のセリフ。
旧家の奥方なら当たり前。
入ろうとして怒られました。
――――――――――怖かったです――――――――――
食うか?
喰わせるか?
食われるか食うかの決め手。
食わせて喰うのが俺ですが。
何れにせよ返し技はあるが、戦局を左右する。
「なお恋愛ですから勝利か死です」
――――――――――お、おぅ。
【大陸東部北方/青龍占領下帝国辺境領/太守府/王城/青龍本営/青龍の貴族寝所/青龍の貴族の膝から腰の上/魔女っ娘】
♪︎♪︎♪︎~♪︎♪︎♪︎♪︎♪︎~♪︎♪︎♪︎♪︎♪︎~~~♪︎♪︎♪︎♪︎
・・・・・・・・・・だめだめ、わたし!
こっそり気を入れ直します。
気を注がれるのが悦しくて。
手加減いただいて良かった。
意識は在れど、意志は無い。
ご主人様が掌の中ではそう。
今は意志も、ちゃんと在る。
わたし、お役にたてます!
ついつい、生涯此処で過ごす気に成っておりました。
でも、指先一つで大丈夫♪︎
わたしは膝の上。
文字通り、です。
腿に上肢を委ね。
お顔を見上げて。
肩に肘を置かれ。
髪がそれを受け。
腕は肢体に沿い。
掌下肢へ伸びる。
触れ逢う肌が心地好く
・・・・・・・・・・だめ。
重ね合わす肢体の重み
――――――――――だめだめ。
わたしのいうことを効かないわたし
・・・・・・・・・・ご主人様が視線で操り。
どうしても離れられず己が快楽に逆らえない未熟な女だから愉しんでくださるのみにておっきくなっても愛されますけど最も好まれてる小さくて細くて薄い肢体がおっきくなるまえの間にたくさん使って悦んでいただいておりませんのに未だこれから!
わたしの眼を魅てくださいました♪︎
わたしの髪から胸へ下肢へ流れ♪︎♪︎
わたしの眼を眼ねの先へ惹き♪︎♪︎♪︎
・・・・・・・・・・イジワル。
わざと魅て、敢えて視てないと、観せなくても、いいと思います。
ご主人様が眼の先。
五人の女。
メイドさん、たち。
わたしを視ないで、ご主人様が魅ている、女、たち。
ごめんなさい、です。
ありがとう、です。
もう一つ、です。
産まれたからには、為すべきことを為す、わたしに欠けている、こと。
・・・・・・・・悦んでいるより悦んでいただきませんと!
その点、ご立派です!
メイドさんたち。
五人とも、こちらに意識が注がれてます。
わたし、たちが可愛がられている様を。
ご主人様が魅せ付けている、女たちを。
悦んで悦ばせてます。
見倣えるのかな?
五人の一人一人を楽しみながら。
皆に注目させて愉しむ、ご主人様。
そして互いを魅せ衒らかせ。
眼を惹いて魅せ、都度〃わたし、たちの肢体を弄って魅せ。
――――――――わたし、たちにも意識させる為に加減して。
わたし、辛いです。
放置は苦しいですがもっともっとです。
彼女たちも、です。
魅せつけて。
観せつけられて。
妬まれて。
妬んで。
悦こばれて幸せだったり悦こばされて嬉しかったりもっともっともっと。
ひどいと思います。
ご主人様が愉しそうでなによりです。
なのに彼女たちの肢体は遅滞なく配膳を進めてる。
お料理を最も美味しく、ご主人様に食べてもらう。
何よりも優先すべきことが解って為しておられる。
わたしなら
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・時間を、かけてしまう、かもしれません。
もしかしたら、余分に、お料理の味に障らない範囲、でも。
だって、その分、ご主人様に視て頂ける、じゃないですか。
だってだって、その分ご主人様を魅ていられるんですもの。
だってだってだって、己が役割を果たせたら終わっちゃう。
わたしだけ、だけに余分に、視て魅せて欲しい、ワガママ。
もしかして
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・役割より、己を獲れば、わたしじゃない。
彼女たちは、違う。
ご主人様だけを視て。
他の全てを忘れるのに。
でも肢体は、ちゃんと役割に従って最高の舞いを魅せています。
使われる人。
仕える人。
従う人。
わたしにまだまだ足りないこと。
メイドさんたちは、スゴい、です
――――――――――――――――――――――――――――――だから、ご主人様に、魅て頂ける。
ふゃ?
ご、ご、ごしゅじんさまぁ♪︎♪︎♪︎




