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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第二十章「北伐」

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キャストオフ

【用語】


『参事会』

:太守府を実質的に支配する大商人たちの集まり。五大家と呼ばれる5人が中心メンバー。他に太守領各地の都市町や全体の職能ギルドに資産家地主などの富裕層氏族が平参事として会を構成。合議制の組織であり、強弱優勢劣勢はあれど決まった体制はない実力の世界。大家とみなされる特権氏族がやや曖昧な系列氏族の参事たちをまとめてはいる。声の大きさ、数の暴力、その場の駆け引き好き嫌い、参事会の動きや方向性は誰にも決定権はない。帝国支配の旧王国時代から参事の顔触れも中心の大家も入れ替わることが多く、不動の最古参は一家でありそれが、お嬢の氏族で五大家筆頭。地球人襲来以降の混乱で議長を務めていた最有力氏族が混乱し無力化。他二家は行動を控え、最有力氏族を取り込み五大家末席に在った若い参事が主導権を握っている。本来は大守府(王都)の中心部に置かれていたが、五大家当主が王城へ招待(拉致軟禁)されると王城自体が参事会所在地となった。


「下から視るか横から観るか

――――――――――フィギュアのことですよ?」


「上からじゃないと観えないぞ?

・・・・・・・・・・リンクの軌跡」


「スカートやバスト周りを外しませんか?」


「別に脱がせなくても構わないが両方アリ」




【異世界大陸東北部/占領地域/軍政主府/軍政司令部/軍政司令官私室】


俺の視線はマメシバと同じむき。

――――――――――平行線は交わらないよね。


軍政司令官私室(俺の部屋)戸口。


ハンガーラック?

帽子ラック?

外套掛け?


服の一時的な置き場。


まあ、入室する前に着衣を外して脱いで、置く家具だ。

もちろん外室する刻は掛けて置いた着衣を取る家具だ。

王城という屋内の個々室内で着替えが必要かと言う話。


「必要に決まってるじゃないですか衣装は物理的な防具武器じゃないんですから」

とは、マメシバ語録。


ならなんだよ。


「兵器です」


もういいや。


「心理的な攻撃にのみ使うツールなんですから、部屋の役割によって装うのが当たり前」


ええっちゅうねん。


「標的の意見を取り入れるハンティングはないんですよ性癖は取り込みますが」


性質じゃなくて取り入れるんじゃないんか。

――――――――――マメシバはさておき。


ラックを使うのは俺じゃない。

上着を着たり脱いだりはされる。

私室と執務室で服も替えるし。


だがソレはメイドさんたちが持ち去ってくれる。


衣装室送りである。

室が要るほど手持ちの服は無いが。

王様用の間がある。

立場上、その部屋を使ってるだけ。


まあ手が届く、その辺に畳んで置くのが一番、便利だが。


俺が自分で着替えをされては困るのだとか。


雇い主は靴紐すら触ってはダメとな。

奉公人(メイド)の役割が減ると困るとか。


サボってりゃ良いと思うんだけど、俺ならサボるしなぁ。


仕事と役割は違うということか。

要らないのにやっているフリが仕事。


要らないなら、まだマシなほう。

有害無益から目を逸らすのが基本だ。


要る要らないを問わないと役割。

為ではなく。

成すではなく。

要、ですらない。

正当化や欺瞞や疑問に縁がない。


うちの娘たちが何でもしたがるやつ。

そう捉えて視れば、否定も出来ん。


メイドさんたちの名誉がかかってる。

うちの娘たちの気持ちがかかってる。


現地住民と一緒に暮らす不便さ。

娘どもと過ごす刻に忘れないこと。

その後、決まった双方の間合い。


服の用意はメイド五人衆がすること。

服を着せるのは、うちの娘たち。

両者の交渉の果てに、そう決まった。


交渉ってか哀願と御強請り(おねだり)かな。

うちの娘たちは仕えられる側(国際連合協力者)に近い。

メイド五人衆は仕える側(国際連合軍属)になる。


うちの娘たちは俺に御強請り(おねだり)するし。

メイド五人衆は、俺に哀願する。


俺は決めずに全員を放り出して置く。

御強請り(おねだり)も哀願も受け入れて。


受容と肯定が抜き差しならぬ争いへ。

お互いに互い同士は協調不可能。


愉しくはあるが愉しむだけに抑える。

介入出来て、しないようにする。


後は皆こちらを視て俺に合わせ調整。

秩序って、こういうもんだよね。


カードゲームのように取引は不可能。

ゼロサムならば簡単に過ぎよう。

あちらが立てば、こちらが立たない。


その逆プラスサムも、あり得る。

それが成り立つとは限らず狙えない。

麻雀のような、パワーバランス。


必要なのはアドリブとセンスですよ。


世の中ってこういうもんだよね。

私人間の自治を習慣付けんとならん。

いつまでも(大人)が居る訳じゃなし。

その為ならば俺の便利は次の次だ。


敢えて、やれてもやってもらう。

己でやった方が速いと言うなかれ。

まあ、許容の範囲、ではあろう。


野戦活動中ならこうはいかないが。

俺たちの管理下にある処。

軍政司令部エリアの中。

だから許せる容れられる。

野戦にメイドは連れていかないが。


うちの娘たちも、城内外で行動を切り替えてるしね。


とはいえ範囲は狭い。

王城はとってもデカイけど。

俺たちの生活は狭い。

軍政司令部の中だけだから。

俺用の衣装部屋も傍。

うちの隊員たちの部屋近く。

兵器庫に隣接の場所。

メイド五人衆の部屋の先々。

・・・・・・・・・・日本で言えば館くらいの範囲だが、お城の中なら狭いよね?


遠くに兵器弾薬以外の私物が置かれてるのは、俺が勝手に取りに行かない様に、かな。


そこまで野暮じゃない。

自分のことは自分で?

そりゃ他人を拒むこと。


ちゃんと頼りきって何もしないよ?

――――――――――銃の手入れ以外。


自給自足とか自主独立とか自尊自衛とか

・・・・・・・・・・主体思想なんてのもあったな。


自立と孤立。

自尊と侮蔑。

自給と貧困。


みんなおなじ。


俺の様に他人に寄りかかって暮らせば、互いに幸せになれるってのに。


――――――――――頼られて割り振り先を調達するのも、善い娯楽。


その為に多少のことは他人任せ。


貴女のことを信用してます。

――――――――――そう示し続ける為に必要なジェスチャーだから。


言葉に意味が無いのがコミュニケーション。

――――――――――わかる。


これもそれ。

謎ラック。

いや判るが。


掛けられているのが、メイド五人衆の制服

・・・・・・・・・・の一部。


下肢を覆っていた布。

柔らかく薄く滑らか。

肢体のラインに従う。


王城メイドの基本的装束。


私室扉付近のメイド長。

そこを往き来する伝令メイド。

メイド服は決まった型。

ラインは魅せて肌は視せない。


城内に邦内五大家が移転して以来、六種類のメイドが行き交うが。


容姿で選ばれた最高ランク。

メイド服の種類で見分けられます。

俺らはIFF(味方識別装置)で識別するが。


そして更に王城メイドはスカートで種類が別れる。


王城全域で活動するか。

軍政司令部に立ち入れるか。

むしろ司令部にしかいないのか。


メイド五人衆は、三番目。


何処にでも行ける。

何処にも行かない。

此処(軍政司令部)だけで過ごす。


その現地識別コードがラックに掛けられている。


スカート、ではないな。

一見すると穿いてない。

スカートは穿いている。

ただ丈が短い、だけだ。

股下ゼロcmだからね。


ラックに掛けられているのは、その調整用。


ワンタッチで腰に着脱。

丈は王城メイドのスカートと同じ。

着けると下肢は他のメイドに近い。

外せば軍政司令部専用。


七種類目のメイド服。


俺の私室に入る刻に外す。

私室を出る刻には纏う。

着替えてる感はない。


ワンアクション

――――――――――ファッションショーの衣装チェンジよりスムーズ。


でなきゃ俺に魅せまい。


着替えやメイクを観せたがらない娘が普通だ。

自分がブスだと思わされている普通に哀れな娘。


容姿の欠陥に気が付いている。

着ることで誤魔化したがる。

メイクして隠そうとする


勘違いしている娘の方が多い。

視なくても判るが敢えて観て判らせると好い。


何も欠けてないと解らせることで、良い女が造れるじゃないか。


だいたい間に合います。

喪われた部分は捨てる。

そう手間はかからない。

ダメでも使い途がある。


もちろんそれは先進国だけで遊べる娯楽。


異世界では余地が無い。

高望みすることが無い。

ブスと思わせられ無い。


斯くして良い女に向かって娘どもたちは一直線。


ノーメイクで出歩けないクリーチャーが造られず。

搾られる為の有り金を稼ぐ社畜にもされないで済む。

醜く為るために努力を続ける汝の名は消費者とな。


幸い、異世界で娘どもたちを喰い者にするのは、マメシバ。


美女の自覚があるからこそ。

他の女の美しさを認めてる。

むしろ讚美してさえいるが。


同じ美女なのに全ての女を恋仇認定する元カノもいるのに。


「全ての女を口説き続ける男しか知る気が無いからですね」


――――――――――鏡を観るべし。

「いやホント」


自衛官みたいに自分を観ないと。

女って、鏡を観足りないけどね。

顔肢体を造る為ではなく観とけ。

自分に恋した誰かの方が正常だ。


「他人に恋されない美貌なんかコレクターに死蔵されてる貴重品と同じですけど」


確かに俺しか魅えないのは、もったいないな。


「それは目的達成してますから、後は所有者が魅せびらかせばOK♪︎」


本人たちが観せたくないから隠してるんでしょーが。


腰巻、って言うのか?

エプロンなのかな?

作業中外すから違う?


まあ室外で纏うのは、解る。


軍政司令部は占領軍専用。

当然、自衛官は行き交う。

メイド長らも此処にいる。

奉公人の責任者が居る訳。

王城の最高責任者は俺だ。

別に何もできないけれど。

それでも、俺の前で指揮。

責任と指揮系統とはそれ。

執事長ではなくメイド長。

男の視線を嫌がる娘たち。

うちの娘たちへの配慮だ。

だから此処に男が居ない。


だから俺の私室の中だけは魅せても構わない。


だから、うちの娘たちは自室並みに寛いでる。

メイド五人衆も寛いで構わないが。

普通のメイド服じゃ寛ぎ足りないないのかも。


眠かし付けに行ったメイド五人衆の私室。


そこで着ていた寝間着の方が、表面積は大きかった。

むしろ五人だけの方が落ち着けないのか。

俺と言う保護者のアピール無しで、眠れないくらい。


そう考えると、俺の傍で勤めているとき、リラックスするのも解る。


だから室外で着て室内で脱ぐ。

股下ゼロcmスカート。

剥き出しの下肢。


恥ずかしい。

・・・・・・・・・・は関係無い。


腰巻は普通のメイド服みたいに足首まで覆う。


艶やかな肌。

柔らかい肉。

敏感な反応。

良く魅せる。


単に露出が問題ならば、室内だって同じだから。


だから室外でだけ巻く。

だから室内に入ると脱ぐ。


メイド五人衆が男を忌避している、ってのが一番の理由だろうが。

それなら普通のメイド服で全身をカバーし続ける方が良いわけで。

敢えて行う不必要な動作というのはしばしば儀礼上の意味がある。


TPOって奴。


うちの娘たちへ()をアピールする意味がない。

だから脱ぐ。


部外者には()をアピールして俺の面子を宣伝。

だから着る。


敢えて俺の前で脱ぎ着することで、主に報告しているわけだ。


メイド五人衆は果たすべき役割を果たしつづけております

――――――――――よし!


気持ちは嬉しい。

気持ち以外は要らん。

気持ちだけを狙って讚美。


良い女になるんですよ♪︎


撫でる掌に力が入ろうってもんだ。

・・・・・・・・・・うちの娘たちが対抗するのは、また、別の問題。


だから俺は、うちの娘たちに魅せつけるように、メイド五人衆に目をかけ続ける。


「魅てるだけで女になるか!」


処女が言うと説得力があるな。

――――――――――鏡を視ろ。

どんな男も欲しがる良い女だ。



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