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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第二十章「北伐」

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頂上決戦!

【用語】


『異世界人』

:異世界知的生物の中でも地球人に等しい種族。金髪碧眼白肌と、コーカソイドに近い特性を持つ。異世界種族の中では圧倒的多数派だが、基本的に産まれ故郷から離れないので多数派の自覚はない。


『ハーフエルフ』:エルフと人間の間に生まれた混血種族。エルフに似た美しい容姿と不老、不妊、それ以外は人並みの種族。異世界全体としてすべての種族から迫害されている。出会い頭になぶり殺しにされるのが、異世界の常識。




関係があるのは気持ちじゃない。

――――――――――気分だ。


寝る時に気持ちが意味を持つか?

食う時に気持ちを考えるのか?


不眠症になるか摂食障害を患うか。

・・・・・・・・・・欲求不満にも成るわな。


男が女を。

女が男を。

互いを求めるのは、気分だよ。




【異世界大陸東北部/占領地域/軍政主府/軍政司令部/軍政司令官私室】


俺はリングサイド齧り付き、ではなくリング上のレフェリー。


一番よく観戦出来る処。

魔女っ娘。

VS。

Colorful。

リングガールは、お嬢とエルフっ娘。


四角いリングはバカでっかい御城の一室(軍政司令官私室)


演目、料理。

観客、俺。

スタッフ、メイドさんら。

エルフっ娘、お嬢はポップコーンとコーラかな?


厨房という舞台。

主演の魔女っ娘は不動のセンター。

助演が動き回る。

Colorfulバックダンサー。


リングか舞台かハッキリしろ?

その二つは同じモノだよ?

そして観客と傍観者は違うモノ。


善い観客は善いパフォーマンスを引き出す。

読者のように。

鑑賞者のように。

視聴者とは違うか。


大人と子どもみたいなもの。

では、娘ども。


Colorfulを不満にさせたい。

とはいえ魔女っ娘もなんとかしないと。


―――――――って、魔女っ娘を魅たのに気付かれた。


次は自分と知ら示されて、ワタワタ(挙動不審)


魔女っ娘、いつもの。

次じゃなく先に、とは考えない。

そこが問題。


跳ねるエプロンの裾を気にしても抑えはしない辺り、考え過ぎても慌ててはいない。

――――――――――宜しい。


次の次は?


Colorful。

そこで出過ぎないのは考えモノ。

そこが大問題。


今も魔女っ娘と同じエプロンだから、魅せたい処が良く判る。

――――――――――流石はマメシバ、美貌の味方。


Colorfulの立ち居振舞いは?


よしよし所作が激しくなってきているのは意識の表れ。

自覚はなさそうだが、料理より俺を意識してきている。

まだまだ魔女っ娘への遠慮は捨てきれないようだがな。


俺はColorfulを煽る為もあって、魔女っ娘に注目。


やっぱり可愛いんだよな、あの娘(魔女っ娘)

・・・・・・・・・本人に、もっと自覚させるためには、どう弄るべきか?


あくまでも、もっと。

美男美女は自覚するもの。

美しい。

可愛い。

格好いい。

それは古今東西普遍。

本能だから解って当然だ。


解っちゃいるけど活かせない。

――――――――――在り方そのもので、他の娘たちを誘導することが出来るか?


それは間違いなく、魔女っ娘自身の魅力を誇示。

競う相手は鏡より己を写し出す。

相手くらい自分も可愛く美しく。

優る相手こそが自己肯定の究極。

相手と存在を賭けて争えば、だ。

それで満たされる、と示して誇示すれば、殺る。


うちの娘たちに限らない。

娘どもが渇望して止まぬ。

俺だけが与えられる、今。


大人()が視ている。

娘どもたちは魅せたい。

(大人)が魅比べる。


優劣上下があろうがなかろうが、娘ども自身には、解らない。

――――――――――解らせないんだが。


不均衡だけをアピール。

大人()から一人一人へ。


娘ども同士には比べさせない。

(大人)と一人だけの関係。


オンリーワン(負け犬)よりナンバーワン(勝ち馬)

・・・・・・・・・・魅力に溢れた娘ならば、だ。


すると、より上へ昇ろうとする。


まるで大人()に登る()どものように。

上しか眼に入らないようになる。

互いの邪魔をしなければ安全。


自力で落ちるだけなら、(大人)が掴めば済むことだ。


魅て欲しい、も同じこと。

魅せたい、は一対一の感覚。

魅ろ!ってところまでいこう。


・・・・・・・・・・そこまでイクと元カノか。


今、うちの娘たちに必要なのは、個人戦。

個体として優れているから、小細工不要。

ガチンコ勝負で、しかも復活戦付きだよ。


だからこそ上にイク。

一歩踏み外せば、獲る(目的)より勝つ(手段)が先に立つ。


勝ちたいなんて、負け犬根性。

弱いならば、それでも良いが。

優れていると、台無しになる。


人生は個人戦。


個人主義なんて、関係ない。

未だに定着しない(発生から一世紀未満)な概念じゃなくて。


大自然の法則。


人は独りで産まれて独りで死ぬ。

きっとエルフもハーフエルフもそうだろう。


だから、他人を貶めたら、殺される。


当たり前だろ?


貶めるというのは、偽りだ。

価値を誤魔化し隠匿すること。


個人戦でそれをする意味は。

自分以外の全員を、騙すこと。


無価値な自分を掴まされた他人全てが、敵に回る。

・・・・・・・・・・そりゃ殺される。


集団戦なら、また違うが。

盾に出来る他人がいるから。


集団を切り離せば、自分だけは生き残れるかもな。

・・・・・・・・・・次の用意は手間。


共食いするピラニアは獲物を喰えない

・・・・・・・・・・そうならないように、するんだが。


だから大人()も気が抜けない。

だからといって努力は要らない。

だから愉しみ弄りゃいい。


魅力の塊だからね。


猫を愛でるのと同じ。

コストはかからない。

愛でる側が得るだけ。


劣った処が無い娘たちは、リスクも無い。


工夫の余地はあるが。

だからこそ愉しいが。

故に対戦カードだが。


最大の敵は、同じ舞台(衣装と役割)に立つ、初手ラスボス(魔女っ娘)

―――――――――Colorfulほどの逸材には、コレ!


料理の指揮と先導は魔女っ娘だが、力仕事を含む主力はColorful。


手伝うColorfulが大人かどうか諸説ある。

まあ健康な15歳だから成長期は終わっています。


それでもキッチンの高さはウェスト位

背丈は地球人類なみ。

股下以下に湯や油が跳んだりはすまい。

なら覆う必要はない。

事故があるとしたら、対処し易いしな。


万が一の刻は熱源から隔離。

布は湯や油を吸う。

下半身に及ぶなら切り離す。

着ていれば、だが。

着ていなければ肢体を離す。

ワンステップ節約。

だから、最初から付けない。

エプロンは着脱式。

一掴みで脱がせるられます。

腕の袖の部分まで。

防護とパージは完全に一致。

マメシバ謹製故に。

これって軍用品の発想だな。


俺の知ってるエプロンドレスと違うけど、まあ使い易いならどちらでも。


「料理の後は付けたままでも外してしまっても、どちらでも」


そこまで至る大事故なら、裾から下はかえって邪魔。

脚捌きに制限がかかるから、むしろ事故の元になる。

だからエプロンの裾は股下ゼロcmでタイトに非ず。

丈は無くともフレアスカート型だから動き易くなる。


「脚裁きに応じて意図した通りにめくれるようになってるんですよ♪︎」


狙い通りに魅せられるとは、舞台衣装かな?

――――――――――舞台衣装か。


「もちろん安全性を考慮して胸も抑えてますし」


異世界、ってか、この時代はブラジャーが無いからな。

余り揺れると所作のバランスが崩れて作業がし難いか。

もっとも完全に抑え込んだら今度は呼吸が苦しくなる。

だから乳房を両サイドに流す形で溢れさせてる訳だな。

油はねやら蒸気やらは正面からくるからサイドは甘い。


「横から一番好く魅えるのが凹凸ですから♪︎」


肩から脇から脚までの側面がスリットなのは、腕脚股関節を自由にするため。


「完全カバー、フルオープンの対比がポイント!」


肘から手首まではシースルー。

観せない為のボカシではなく。

魅せるために造られた透明度。


完全に透明じゃ危ないから、ちゃんと視えてる。


肢体と生地のズレを周りにも示す。

調理器具他を引っ掛けぬ様に。

隙間で肌や肢体を熱から隔離済み。

それを外から視易い、安心感。


着やすく。

脱ぎやすく。

外しやすい。


だから正しくエプロン・ドレス。


温泉卵な魔女っ娘は、刻々こちらを視ている。

俺をも視ているが。


調理に対する反応を視てる、だな。

好い匂い。

視る度に調味料や火加減が変わる。

食事とは。

調理の過程を含めてこそ味わえる。


俺の視線を追ってタイミング測る魔女っ娘。


魅られる刻に停る。

魅せ易いように、また事故を起こさぬように。


だるまさんがころんだ!

不意に視られると、肢体が反応。

――――――――――ビクッてなる。


お湯を扱い。

脂を扱い。

刃物を扱い。


料理中に肢体だけが反応するのは、危ない。

だから、俺の視線を先回り。

俺に心配をかけない様にする、のが魔女っ娘。


良い娘過ぎるから、アピール。


魔女っ娘の視線へと乗せる。

俺の方から誘導し。

主に観せているのは、お嬢。

そしてエルフっ娘。

羨ましそうで大変よろしい。


俺に限ったとではないけれど。


味覚は様々なことを教えてくれる。

舐めて。

噛んで。

吸って。

子どもが、まずは口に入れる理由。


誤飲事故に気をつけましょう。


料理を造らなくとも俺を口にする娘どもたち。

お嬢。

エルフっ娘。

Colorful。

そして近所のガキども。

それは俺が口にする娘たちのことではあるが。


今は、お嬢とエルフっ娘。

次は魔女っ娘。

それで良いのか。

次の次Colorful。


Colorful。

既に成長期を終えている15歳。

それがエプロン一つを身に纏う。

ちっちゃい魔女っ娘とはちがう。

きちんと魅えてる。


その名の由来。

白。

朱。

翠。

蒼。

橙。

艶やかな髪だけではなく、全身の毛色。


産毛もColorfulなんだが、細く細かく繊細。

光を反射しやすいから陽光に溶け込んで白い肌のまま。

肌に触れながらでないと、産毛の色は視えてはこない。

魅て比べると全身の毛色が同じなんだと判って、感心。


観せることは魅せること。

視せてなお魅せられる。

魅せる為だけの覆い。


キャミソールとか。

ノースリーブとか。

タンクトップとか。


魅せる形をとりながら

・・・・・・・・・・・重ね着してる、観せられないのに観せたい女とは違う。


まあ観てくれる相手がいないと一目で判る、アレな肌やアレな脂肪やアレな獣毛はコレもんですが。


男や使用人とは言わないが、現代では三面鏡って廃れたのかな?


異世界では相互チェックがスタンダード。

鏡は高いからね。

鏡を使える階級ならばスタイリスト任せ。

自分では観ない。


Colorfulたちは常に相互チェック。


王城の此処彼処に鏡はある。

自衛隊の駐屯地並み。

観られることを意識付ける。

御城の考えも同じだ。

だが鏡は補助にしかならん。

観るのは他人だから。

上官の指導の第一歩がそれ。

その前に互いに確認。

異世界でも変わらない様子。


お嬢が着せ替えして遊んでいるのもあるが。


その辺りの意識は、日本の街を往き来する女たちの大半より、高い。

王城勤めの奉公人は特に。

つまりは街や村など鏡が無い処の異世界人たちも相互チェックする。


共同体意識しかない、個人がいない世界の方が身だしなみの比重が高いのかもしれないな。

・・・・・・・・・・他人事、じゃないからか。


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