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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第十九章「帰郷作戦」

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利益の最大化。

【用語】


『利益/利潤』

:いずれも経営学用語。利益は単純に「売り上げ-経費」を指す。利潤は加えて仮定としての機会利益を想定する。単純に利益をあげようとすれば「売り上げを増やす」「経費を減らす」ことになる。成長市場でなければ売り上げを増やすのは、新しい方策(コスト)が必要であり可能性の問題(リスク)となる。既にある市場占有率、まあ販売先を維持するのは環境が変化しない限り新しい方策(コスト)は必要ない。コストを費やしリスクを犯して成長する。コストをかけずリスクを犯さず現状維持。まったく利に叶っているので何の問題もない。それでも利益を上げたければ経費だけを下げる方法があると思い込む間抜けが少なからずいる。業務量を減らさずに人手を減らすとか(仕事か労働力の質が落ちる)。売り場面積を維持したまま仕入れを減らすとか(廃棄は減るが棚はガラガラ)。各販路の在庫が無くなるまで新規注文には応えないとか(絶版になった書籍の実例)。いずれも利潤を無視したからそうなるよね、って話。人手が必要数ギリギリなら新規需要に答えられない。仕入れが販売数ギリギリなら買えなかった客が他店に流れる。手に入らない書籍を求めて書店を梯子する奴がどれだけいるよ。いずれも機会利益の放棄であり余裕と無駄を履き違えた貧乏人がより貧乏になるコース。単純に数字だけ観てりゃ判るんですけどね。貧乏だと先ず数字を読めなくなるという……数字だけじゃないですね。



レジで金を払い、品物を受けとる。


君は感動するのか?


俺は何も感じないな。

給料みたいなもんだ。


店員に愛想するのは本能だから。

別に商品が嬉しい訳がないだろ。


努力して成果が手に入るなんて、当たり前じゃないか。


何も得ていない。

何も儲からない。

何にもならない。

何にも感じない。


しかるべきコトをしかるべきモノと交換しただけ、だ。


給料が支払われなかったら怒るだろう?

対価を得るのが当たり前だからさ。

なら当たり前に有難がるのは矛盾だろ?


努力と成果。

同じこと。

当たり前だ。


努力が報われなかったら、給料が支払われなかった様に、怒ればいい。


(努力)をドブに捨てた自分か、捨てさせた他人を。


他人は殴りゃいいな。

自分はジタバタする。

いずれにせよ、繰り返さないことだ。


努力(ギャンブル)なんて、するもんじゃないよ。


何一つしないで手に入ればこそ、価値があるんだ。

稼いだ百万円より拾った百円ってね。


「利益率だけに囚われてリストラに狂奔した企業みたいですね♪︎」



【異世界大陸北東部/帝国辺境領/回復予定領/割譲可能領/作戦周辺領/低要度・高危険度領/斥候周回処/???】


異世界大陸沿岸部。


南洋の名も無き港街。

名前がどうあれ関係ない。

そこが怪しい船(スクーナー)の出発点。


太守領港街は北洋だ。

異世界大陸沿岸部の北端。

そこが怪しい船(スクーナー)の到達点。


海の果て同士、普通は交易がなされない。


南北西の産物は沿岸部中央の南北大港で降ろされる。

そこで降ろした船が売り買いして新たな荷をかい直す。


船は中間地点で利益を出して、その利益で再投資して、帰りとは別方向から来た荷を持ち帰る。


それは大抵、また母港で高く売るのだ。


北の果てと南の果て。

一隻の船で往き来するには長すぎる。


積み重ね船換えが必要ならば、売って買う方が良い。

遭難、値崩れ、等々のリスクは各航路の船主が持つ。

売り買いすれば、その時点で利益確定し安全だから。


そんな常識に逆らって怪しい船(スクーナー)が海路大陸縦断を選んだ、理由。


その方が儲かると踏んだから。

―――――――――それが正しいかどうかはともかく。


商業組合(コンメンダ)所属の商船、あるいは商船団。

それが怪しい船(スクーナー)の大前提。


出資金。

組合金。

上納金?


所属する商業組合(コンメンダ)に金を出す。

代わりに様々な便宜を受ける。


売掛金回収。

十分な融資。

伝手と信用。


それはそこで終わり。

支払って受けとる。

ただそれだけだ。


組合員の決算は個々の組合員単位。

つまりは独立採算性。


だからこそ帳簿は精査されて助言や批評を受けるが。


組合員たる船や船団。

組合内の連携は自由。

組合参加は一隻から。


海運は莫大な輸送力により利益をだす。


規模の利益。

数は力。

力は数。

数は金。

船そのもの。


ならば独航船の立場も察しが付く。


調査船団(多隻)だったろうにな。

港の存在意義である交易。

その再開の為の準備行動。


一隻だけや五月雨にずつなどあり得ない。


嵐で漂着した痕跡はなし。

船体を観れば誰でも判る。

経年劣化と補修と手入れ。


ならば不可抗力で僚船とはぐれた訳がない。


敢えて独り(一隻)の航路を()()()のは何故か。

・・・・・・・・・・()()()のは何故か。


出来たのか。

したのか。

立場は何れ?


最低一隻から組合に参加できる。


資産。

商い。

純益。


商いが盛んな街の豊かな商人の数家分が、商船一隻分。


街に商いを構える。

行商人の夢。

叶わないから夢だ。


街の上澄み、その数倍ともなれば、海では落ちこぼれ。


航海に一隻しかいない。

怪しい船(スクーナー)は懐が寂しいだろう。

最優先最重要な依頼を受ける。

怪しい船(スクーナー)は経験豊富で信用がある。

航海を一隻で出来る。

怪しい船(スクーナー)は小金を求めて危険は黙殺。


生き延びそうだが大成はしないタイプ。


港の警備役(ガレー船の船長)にも外野にも、言われずにアタリが付く経緯。


怪しい船(スクーナー)の船長兼船主が何を考えたのか。


南洋の母港から出たら調査航海開始。

南洋の母港に戻ったら調査航海終了。

開始から終了までの経費は全て、南洋の母港持ち。


船とは規模の利益を前提とせざるを得ない莫大な固定費が掛かる。


普段なら自前の経費。

航海中はかからない。

立替えではなく奢り。


当然、必要経費の半分は前渡済み。

それがガレー船の確認した手形だ。

調査先での支払いは、それで全てが賄える。


日銭すら自腹で立替える必要はない。

状況不明だからこその調査航海ゆえ。

潤沢な資金が無ければ見込みがない。

故の前渡しであったが、現場の判断。


なら、戻らない方が安く付く。

・・・・・・・・交易が再開して調査不要になる前までは許される(誤魔化せる)だろう。


報酬は航海日数と調べた港の数に比例。

もちろん調査航海中に本業(交易)は出来ない。


だが交易なら()()()の売上が、調査航海なら、ほぼ確定。


元々、航海にはリスクがつきものだ。

交易と同じリスクを犯すに過ぎない。

母港に帰り交易に戻っても同じことだ。


なら戻らない方が利益が高く付く。

――――――――――必要経費の前渡し分が尽きるまで調査するのが最も儲かる。


なるほど、道理だ。


ならば他の船、南洋の何処かの港の調査船団はどうしたか?

皆が皆、北洋は北端、太守領港街までこないのか?

・・・・・・・・・・来なかった。


それはそうだろう。


情報は早い方が価値がある。

情報は多い方が価値がある。

情報は必要な刻しか価値が無い。


いずれ調査に駆り出された船など似たような境遇。


数隻未満の零細船団。

商業組合(コンメンダ)の落ちこぼれ。

経験と自負は一人前。


だいたいの商人、怪しい船(スクーナー)船長(船主)以外は、それで終わるつもりが無かった。


早く調査を打ち切れば、情報は少ない。

情報を多く集めれば、調査は遅れる。


その兼ね合いを見極めて、持ち帰る情報の価値を最大化。


他の調査船という競争相手もいる。

他を先んじて情報を渡せるかどうか。

他の港から船が来るかもしれない。

他の港の情報を知らされたら台無し。


そんなことは判らない

――――――――――それを狙えるから、狙う。


それ自体は調査航海の報酬体系に載っていない。

――――――――――だが間違いなく評価される。


より大きな船団に。

商業組合(コンメンダ)の指導部に。


彼らは港に係留しているだけでも経費がかかる船団を、一刻も早く交易に出したいのだから。

彼らが当面に必要としているのは、元々の商圏、一歩先程度。


商業組合(コンメンダ)内の有力グループ毎に得意先や専門商品もある。


抱えている在庫や不足している物。

他の港に売掛金、他の港への売掛金。

港全体とは別に個別の関心と利害。


港全体の調査ついでに選りすぐりの調査も出来る。

元々の調査航海で利益は出るのだ。

決まりきった報酬(やっつけ仕事)上乗せ(内職)を狙うのは当然だろう。


敢えて、この港の状況を調べる。

敢えて、この商品の扱いを確認。

敢えて、この商会の行方を追跡。


その結果は商業組合(コンメンダ)内の勢力バランスにもかかわる。


どの勢力も懇意な船を調査船団に捩じ込んだろう。

港全体の利益を計りながら自勢力の関心事を知るために。


皆が皆、皆を出し抜こうとすれば、皆の立ち位置は変わらない。


変わらずに居るためには変わり続けなければならない。


それに貢献することは評価される。

返せば済んでしまう貸し借りではない。


役に立つ。

役に立とうとした。

その実績と評価は後々まで続く。


それは商業組合(コンメンダ)内の立場を固めて上げる。

零細船、船団の拾い商いからの脱却、の可能性。


有利な取引への便乗。

不利な取引からの離脱。


繰り返せば商業組合(コンメンダ)内の地位向上、独航船や零細船団から抜け出せる、かもしれない。


その為には調査航海を充分こなして早く打ちきること。

見込むなら大陸沿岸部中央辺り、南北大港くらいまで。


そこには元凶である青龍まで居座っている。


出航前は知るよしもないが、大港は落ち着かされた跡。

地理的にも交易路の構造的にも南北西の情報は集まる。

そこからなら大陸交易航路は観に行かない所まで判る。


そこまで行くか。

その前で退くか。

調査船団のチキンレース。

・・・・・・・・・・を飛び越えたのが怪しい船(スクーナー)なんだろうな、と察して苦笑な港の警備役(ガレー船の船長)


地位や名声ではなく、目の前の算盤勘定で動くタイプ。

なお異世界にも算盤(アバカス)に相当するものがあります。


つまり怪しい船(スクーナー)の船長は信用出来るタイプだ。

余計なことを目論むタイプじやない。

一見の客が安心して荷を任せられる。


ならば正直者は戻るのを遅らせて調査報酬を稼ぎ続けるだけ?


それで済ませる商人等はいない。

調査中の交易は自由なのだから。

経費他人持ちの航海に自分の荷を乗せないわけがない。


調査地で荷を積む。

調査先で荷を降ろす。


買うか。

売るか。


だが、これから調査に向かう先。

相場も需要も判らないから無い。


物ではなく情報は簡単に売れた。

前の港で調べた情報を先で売る。


だが、太守領港街では通じない。

沿岸部を支配する青龍直接統治。

青龍肝いりの人口移動作業最中。

交易路の情報は青龍から与える。


だから、調べる必要が無いから、港中の商船が出払えたのだが。

だから、情報の売り買いが出来ない、港の警備役(ガレー船の船長)が教えた。

だから、怪しい船(スクーナー)は、もう一つの積み荷を降ろすだけにした。


捌くのではなく。

捌かなくてもいい。


積んだ時点で利益は出ている。

途中で立ち寄った港で必ず幾らか積めた商品。


乗客たち。


「ボク、上陸♪︎」

怪しい彼女も、その一人。


最近びっくりしたこと。

「気にする人もいるからマスクしたほうがいいよ」

との啼き声が聞こえてきたこと。

いや、オマエだ(笑)。

「気にされるのは構いません」

と答えを与えてあげましたが。

……理屈が判らない。

誰かが気にする。

……だからナニ?

わたしに何か関係があるのでしょうか?

気にしてりゃいいじゃん。

わたしがそんなことを気にする訳もなし。

世の中は不思議で満ちています。



でも、まだ、コロナ、やってたんですね……冷やし中華かよ。

わたしはまた顔や口腔内にカンジダ(カビ)を培養しているマスク(ブサイク)だけの問題かと。

しかもエリスって(笑)。

症状が

・発熱

・継続的なせき

・味覚・嗅覚の変化

倦怠けんたい

・鼻水

・のどの痛み

それを風邪って言うんだ(爆)。

いや、最初からですね。


……こんなくだらないことを読んだり書いたりって、まあマスコミなんだから、お似合いの仕事です。

何のために呼吸してんですかね(笑)?


こうなるとまだ、外出は止められません。

化粧より楽って連中を嘲ってあげないと。

なので、執筆ペースが落ちてしまいます。

更新スケジュール遅延のお知らせでした。

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