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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第十八章「帰邦事業」

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頭の先から/from heart.

【用語】


『アムネスティ』

:日本の異世界転移後、国連より早く再建された国際的な人権団体(NGO)。売春合法化の実地試験を兼ねて、日本で育成した娼婦を雇用し異世界大陸国連統治下で営業している。なおアムネスティの「売春合法化論」は現実に準拠しており小説上の設定ではない。ただし、支部ごとの独自性が強い団体なので全体の総意と言えるかは微妙。

(詳細は第28部 「アムネスティ」 より)


『アムネスティガールズ』:太守領にやってきたアムネスティの人員のうち娼婦の10人。他に管理職、料理人、専門医、エステスタッフなどがいる。

強大な侵略者の娼婦となれば異世界種族の敬意の対象。畏れられる貴族や騎士と違ってコミュニケーションが盛ん。彼女たちも蔑んでいる地球人より異世界種族の方が話しやすい。

名前が出ているのはシュリのみ(第35部 「奴隷市場ろうどうしじょう」冒頭 )。




求めよ。

さらば求められん。


「納得いかない娘たちに涙目で囲まれながらドヤ顔でナニ言ってやがりますか」



【異世界大陸北東部/占領地(太守領)中央/太守府/国際連合統治軍拠点(王城)/軍政司令部付メイド私室/青龍の貴族】


俺はメイド五人衆の私室を歩く。


靴音高く。

・・・・・・・・・・厚い絨毯がじゃま。

大きな身振りで。

・・・・・・・・・・広い部屋がじゃま。

春風の逆。

・・・・・・・・・・匂いが流れじゃま。


せいぜい邪魔なだけだが。


一人の前で立ち止まる。

――――――――――普段の髪型とは違う。


いつもの彼女たちなら、髪は結い上げている。


控え目に。

だから眼を惹く。

傍らにいる者の眼だけ。


こんな目立ち方があるのか!

・・・・・・・・・・関心を惹かれ感心しきりでした。


単に粧し込む(めかしこむ)だけじゃ、自分が困る。

虫が付いて一番困るのは本人(美人)だろう。

ファッションの基本は誰へ伝えるか。


照準ではなく宛名。

そこは空白でもいいが。

宛名欄だけは必要。


マメシバ曰く。

――――――男が欲しいがオマエじゃない――――――

そりゃそうだ。


肌を魅せるのも。

女を際立てるのも。

肢体を磨くのも。


男が欲しいからだ。

――――――――――女じゃなければまた別の話。


世の中には男でも女でも無い者が居ます。


欲しがられて無い?

・・・・・・・・・・欲しがられない者は男じゃない。


欲しがってるだけの牡牝も多少は居ます。


別に欲しくない?

欲しがられたくない?

男に観られなくて結構だ?


それを()()()()()()と言うのだよ。


男から視られたくないっていうのもあるか。

・・・・・・・・・・アピール下手な女が多いから。


欲しいか欲しくないか、なんて論じるに値せず。


まずナンパだ。

一人辺り30秒。

声をかけるだけ。

百人で五十分。


その内の一人と話を出来るなら十分あれば足る。


1日一回1時間。

ルーティンプレイ。

これを繰り返せばいい。


自然と狙い狙われる関係が出来ます。

――――――――馴染めば相手からも声をかけてくる。


地球人類先進国基準。

地球人類の大半に無関係。

性の倫理(ローカルルール)がある世界。


異世界の方が進歩してるな、其処は。

――――――――男女どちらであれ性に値は着かない。

※第十二章「男と女と大人と子ども」第476話〈幕間:性夜の軌跡〉より。


異世界の娼婦娼夫は性を売らない。


男女比が概ね同じなら、性そのものは無価値。

需要と供給が拮抗しているんだから当たり前。

故に売春は秀でた素質と高い技術が最低条件。


そら尊敬され憧れられ目標になる。


地球の先進国で言えばアイドル。

歴史上よくあり、今でも一般的。

宗教的タブーが違う地域ではね。


性の禁忌で供給を減らし需要を維持。

・・・・・・・・・採れ過ぎた野菜を破棄するのと同じ。


昔々のソビエト連邦ではジーンズが御禁制。

反共産主義の頽廃文化による文化侵略として。

結果、ジーンズの密売が犯罪組織の資金源。


禁止するから値段が付く。

麻薬や売春が代表例。

禁止するから闇市場入り。

マネーロンダリング。

禁止するから縄張り争い。

銃器の密売って訳だ。


売春は世界最古の職業だとか。

・・・・・・・・・・自覚の無い狂信者が言いそう。


宇宙開闢以来の当たり前が現代倫理だと。

過去とは言わない世界を観てこい。


ちょうど今ここ異世界がそれ。

勘違いしないようにしないとな。

性の禁忌が無い世界のメッセージ。


いや、全部が全部じゃない、みたいだが。

取り分け異世界ファッション事情。


うちのメイドが何故に可愛いか。


メイドの役割は肉体作業。

だから髪は短め一纏め、が一般的らしい。


いや地球ではどうか知らんけど。


異世界では、そうらしい。

らしい、ってぐらいだから王城では違う。


俺は王城の奉公人しかしらないしね。

元々マジ王侯貴族の奉公人たちとか。

邦を支配する特権階級の奉公人たち。


俺が知っているのはそれ。

縁が無い無くて良かった。

見知ってしまった異世界。


皆、綺麗に手入れされたロングヘア。

それを結い上げて小さく纏め挙げる。

しかもかなり精緻な編み型をしてる。


ホワイトに限らないブリムは使わない。

髪飾り他、道具無しに一髪も乱さない。


俺が知らない調べない市井のメイドは違う。


短めの髪をヘッドドレスで抑えるとか。

頭を飾るのは下賎の未熟さなんだそうな。


って誰かに聴いたアムネスティ・ガールズが教えてくれた。


王城に集うメイドは特権階級御用達。

一般的ってのは富裕層で商家や親方。

総人口からしたら極少数の上流階級。


富裕な上流階級にさえピンからキリまでがある。


店や工房を構えれば次は執事メイド。

ステータス・シンボルになる訳だな。

ただし家や人との調和を考慮しない。


階層内だけに限ってさえ人口比では、圧倒的にキリが多い。


代を重ねられない富裕層は、その程度。

俺より地位や名誉に資産も在ろうが。

出来ないけど絶対に真似したくはない。


そのメイド執事も上の階級を真似られない。


特権階級のメイド執事の日常業務。

余暇でも趣味でも義務ですらない。

呼吸するように自分の肢体を磨く。


自他の奉公人の容姿を磨く専用の技能があるくらい。


優秀であるため。

使われるため。

認められるため。


奉公人の勤務時間は24時間。


電気ぐ無い世界で夜は働きようがないが。

貴重な昼間の労働可能時間をつぎ込む。

メイド執事としての機能を維持向上の為。


それを見越して奉公人を揃えるのが特権階級。


労働可能時間の半分がメンテナンス。

なら労働者を三倍常備すればいい。

余る分には余裕を誇示して尚、余る。


そんな余裕が無いのか思い付かないのが富裕層。


本当に人手としての奉公人。

なんなら奉公人がコスプレ。

執事ゴッコにメイドごっこ。


それ下男下女じゃん。


ごっこ。

猿真似。

コピー。


そのうちに原意どころか原典すら忘れられる。


模倣の模倣の模倣。

伝言ゲームの行き着く先。

乏しさの証が富裕のイメージ。


ウェイトレスの服がメイド服を称する世界。


アレ?

正しくないか?

回転する内に戻ってる?


まさに小金持ちの見栄が嗤いをとるならば

・・・・・・・・・・知らぬは()()()ばかりなり。


知らんで良かった余計な知識

――――――――アムネスティ・ガールズのお喋り。


特権階級は最低限、メイド執事を当主に合わせる。

当主の存在に最も映える容姿に所作が執れること。

あくまでも最低限でも、ってハードル高過ぎだろ。


可能不可能抜きに誰かにやって欲しくないが感心はする。


家臣、館、季節、天候、来客、氏族。

それらの要素に最適なメイドが必要。

なんだそうだが、家具ってより衣装。


その日。

その刻。

その季節。

そこに合わないメイドは出番待ち。


特権階級にさえもピンからキリまであり、キリの方が多い。

そのキリでさえ、最低限この程度は出来るという。


貧乏人。

奴隷。

民。


今はココ。


富裕層。

特権階級。


現代日本人()には想像もつかない世界だよな。

まあ異世界だけど。


で、うちのメイド五人衆。


暴漢に襲われた時に髪を切られた。

――――――――――射殺させるんじゃ無かった。


当の暴漢どもは殺させた。

7,62×51mm弾以上だったから。

一発で致命傷になるわな。


実際すぐにくたばった。


数発喰らった奴もいたし。

俺が命じたんですけどね。

両脚を抜いただけでもね。

腿が半分千切れていたし。


失血死なんて、呼吸が保って数分程度。


腕脚ってすぐ死ぬから。

特に動脈だったしな。

止血の概念が無い素人。

従軍経験すらなかろ。


俺も手当てして長引かせようとは思い付かず。


射殺命令自体が偶然。

指定指示の余裕なし。

現場(狙撃手)の判断当たり前。


気を利かせて殺さないなんて思わないよ。


出来たとしても。

腕より手、脚より足。

戦意を奪うだけ。

すぐ殺さないで済む。


うちのメイド五人衆の髪を梳く度に思う。


誰も危険に曝す必要は無いんだ。

命を奪わずに無力化出来たはず。

一人二人殺して残りは確保とか。


全員を生け捕りにして、生き埋めにしてやれば良かった。


鋸弾きでも良いが、面倒だし。

暴漢のオマケ(一味の女)は吊るし切り。

あれも衛生的じゃない。


縛って棺に閉じ込めて埋めれば廃棄の手間も省けます。


だからメイド五人衆はセミロング以下。

髪は整えれば仕事に支障が無いレベル。

それを敢えて精緻に編み込んでるんだ。


彼女たちが所属する階級そのものを誇示する為に、か。


複雑ではなく巧妙。

派手さはなく映える。

高度に観せない安心感。


わしゃわしゃも梳く梳くも遠慮なく出来ます。

毎晩おやすみの挨拶の刻に失神させた思い出。


五日前までの日常茶飯事。

おやすみの挨拶にくるからね。

頬や首筋、髪や唇を撫でていた。


そして今。


おやすみの挨拶に俺が来たんだが。

メイド五人衆は髪を解いていた。

だがザンバラじゃないな。


結っていた跡が髪型の基本になっている。


意図的にやっとのかコレ。

髪を解いた刻に魅せつける技巧。


それだけでも魅力的だが。

一糸乱れぬ程に撫で付けている。


基の髪型を維持したまま。

整髪料とかないのに完璧ですよ。


だだし髪が揺れる程度に。

香りと動きを楽しませるくらい。


むしろ整髪料じゃ無理か。

なによりも髪の質が好いんだろ。


思わず手が出た出来映え。

崩すのがもったいないから軽く。


だからこそ判る労力技術。

その完成度から導い出される答。


俺がゆっくり歩いていた時間。


それに時間とってたんかい。

そりゃ眠れない訳だ。


それだけじゃないから厄介。

彼女の装い、纏うドレス。


これも着るのに手間がかかったんじゃないか?




更新スケジュール混乱の御知らせ。

……いつもの。


知ってるよ、って方はスルー推奨。





新型コロナが静かなブームになって三年くらい。

昨年はクソ暑い最中に乞食が行列してました。

タケノコみたいに突然増えたPCR検査所。


陽性判定を受ければ数十万円程度の小金になった時代。

……貧乏って辛いんだな、と、見物してましたが。


アレ絡みで補助金詐欺がニュースになっていたんですね。


TV新聞に興味しかないから気がつきませんでした。

厳罰を課すよう叫び正義ゴッコする馬鹿はさておき。

やっぱり霞ヶ関の阿保が金をバラ撒いて造っていた。


炎天下で元気な感染者。

……巧く考えたもんで。


感染者を患者扱いすればパンデミックを偽造できる。

いや元気なら患者でも無ければ病気でも無いけど。


無症状感染者が増えれば発病率め死亡率も下げられる。

死者重症者の数が変わらなくともは絶対値ですからね。


母数を増やせば増やすほど相対値は変わって来ます。

詐欺師と役人、同じか、が良くやる手口。


そも検査総数が多くなっても絶対値が変わらないなら?

……死亡や発症にコロナは無関係って傍証ですが。


ただ大本営発表では

「新型コロナは存在している」

:だからコロナ対策は悪くない。

「しかし病性は弱くなっている」

:だからコロナ対策を撤廃したい。


結果が2023年5月8日って訳。

曰く

「ボクたちは間違って無いから責任をとりません」

150年続く霞ヶ関のスローガン。

それを支えるのは日本の富。


当時もネタにしてましたが、的中(笑)!

こんなくだらない構図が成り立つ不思議。


そんなことに使われるなら詐欺師が儲けた方が善い。


Cocoa詐欺。

ワクチン詐欺。

これは訓練された間抜け(日本の官僚)のポケット。


補助金詐欺なら貧乏人の懐に入ります。


検査する阿保、並ぶ馬鹿。

卑しいだけで可愛いもんです。

どんどんやれ(笑)。


ただ隷属してるだけのマスクより人間的。


だからでしょう。

わたしはマスク馬鹿が気に入らない。

だから御出掛け。


暑い中でマスクをしないことがどれだけ救いか、みせつけてやらねばなりません。


と、こーいうことに手間暇とられるせいで冒頭の結果に至る。

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