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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第十八章「帰邦事業」

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843/1003

責任(権力)者/The Starry Rift.

【用語】


『バブル崩壊』

:不動産価値に基づく信用創造で絶好調だった世界に誇る日本経済を潰した大蔵省の政策。特に議会審理を経ることもなく一官僚が出した通達一つで日本経済自殺。1929年世界恐慌を引き起こしたスムート・ホーリー関税法だって法律なのに、明治日本の残骸は未だに議会制民主主義が親の仇です。

何をしたかったのかは解らない。中学校で習ったことを覚えている正常な人間には訓練された狂人の内部プロセスは理解出来ないから。

なお犯人たちは「()()()がやれと言ったからボクも大蔵省(当時)も悪くない」などと意味不明な供述をしており「みんなが侵略戦争しろと言ったからやったので共同責任(無責任)で宣戦布告や複数回の和平呼び掛けが行方不明なのは些末な話」と本気で思っている狂人もいますね。

ちなみに()()()と言うのは霞ヶ関が誰の許可もなく勝手に税金で飼っている日本のマスコミのことで霞ヶ関の言う通りに記事を書いて決して「白雪姫の方が美しい」と見出しを打ったりしない官僚の忠実な奴隷なので霞ヶ関は鏡を見て()()()の声を聞いているってなにそれ怖い。

……国家公務員総合職試験に合格したら、そのまま精神病院で隔離治療させないといけません。



とある大企業の昔話。


例によって20世紀末、いわゆるバブル崩壊。

ご多分に漏れず、同社も大損害を被った。

それ自体は財務省の政策失敗に拠る。


成功したことが一度でもあるかと言う話はさておき。


企業内の誰かのせい、と言うわけではない。

財務省の誰が悪いか、氏名経歴まで公開済。

天下りに天下りを重ねて裕福な生涯を全う。


チッ!!!!!!!!!!!!


――――――――――では済まない被害者は。

誰からも選ばれずに権力だけある加害者に蹴られるだけ。


破滅的な経済恐慌の最中だ。

元凶(財務省)は責任どころか当事者能力を喪失。

誰かが救ってくれはしない。

損失を公表すれば信用を失ってしまう。

不況くらいなら対処できる。

恐慌故に十分な力のある企業が潰れる。

そんなことは納得出来ない。


どうすれば良かったのか?

――――――――――隠蔽した。


ここまでは良くある話。


大抵の場合、負債を隠し借り換えを繰り返して高利回りで倍増させて、発覚するころには破綻。


財務省の指導宜しく金融機関はみなこれ。


損失を増やしただけで、こんなことならなにもしない方が良かった指導した奴らは責任をとらない。

・・・・・・・・・・とはならなかった。


その企業の場合は負債を精算してみせたのだ。

もちろん経理を粉飾し利益を損失に充当して。

十年の歳月をかけて、表に出さずに片付けた。


優良企業だけに突発的負債が発生しなければ稼げるのだ。

もし正直に負債を公開していたら返済出来ず潰れていた。

企業にとり、従業員にとり、取引先や社会の為になった。


そこで損失を出した経営者たちは一線から退いた。

しがらみのない外国人社員をトップに据えて引継。

やっと責任を果たしたと安心したところだろうか。


新社長は粉飾の追及開始。


当事者全ての責任を糾弾した。

粉飾の事実を隠さず公開した。

反対する者、全てを弾劾した。


株価は大暴落し、経済犯罪として捜査が入り逮捕者が続出。

倒産寸前まで落ち込んだが負債が無かったので耐えきった。


その企業は違法行為を繰り返し生き残った。

その企業は正しい振る舞いで殺されかけた。


新社長は追放された。




【異世界大陸北東部/占領地(太守領)中央/太守府/国際連合統治軍拠点(王城)/屋上(ヘリポート)から王の間(軍政司令部)へと続く回廊/青龍の貴族】


俺の歩みは時間調節。

多めにとって問題無し。

料理と違うのから目分量。


メイド五人衆が寝付いた頃に寝顔を覗く。

――――――――――これベスト。


子守の基本とは寝かし付け。

俺不在の睡眠障害について。

今後の対処は今後考えよう。


メイド長が整えた身形(みなり)で追い付いて来る。

・・・・・・・・・・これチャンス。


隙が無いから醜態が可愛い。

雇い主の態度に敏感な彼女。

仕草ひとつで揶揄るだろう。


約束された自然の玩具。


憂いを無くしたり愉しみを増やしたり。

つまりは釣り糸を垂らしていることに。

その醍醐味は、釣るまでの思索の刻だ。


いや釣りたいけどね。


釣果は期待するが、釣れなくても構わない。

――――――――――それが釣り。

うちの娘たちに教える時間が在るといいが。


この間に目的以外のことも想う。


俺たちの別行動。

出会って二回目かな?

※第一章「進駐軍/精神年齢十二歳」第65話〈祭礼〉より


初日から仲良しだったしな。

以後も仲が深まったし。

俺、子どもと仲良し大得意。


日本でも異世界でも子どもは子ども。


得意なのは子どもだけではないし。

女を含む大人も得意だった。

過去形なのは、異世界に居るから。


日本(侵略者)でも異世界(被侵略者)でも大人は大人だな。


大人は大人。

子どもは子ども。

異世界(先進国以外)に無い概念。


判っちゃいるけど、解らない。


子どもは日本と同じように。

大人は解るまで関わらない。

良く視て訊いて試して記録。


――――――たった一つの冴えたやり方――――――


しかし肝心要が失敗。


うちの娘たちを脅かさないように環境を整えた。

うちの娘たちに、その()()を強制出来ていない。


(保護者)との距離が常時マイナスにも為るわな。


俺自身は何の力も無いが、青い龍の旗(国際連合旗)には力がある。

異世界種族は国際連合旗(青い龍の旗)を観ると覚悟を決めるらしい。


そう言えば、逃げ出すより跪かれる方が多いような。


まあ逃げてれば俺たちの目の前に出てきやしないけど。

逃げ隠れしてもらった方が要らぬ殺人を減らせるが。


・・・・・・・・・・危険を自覚するのは良いことです。

善いことだ、とは、とても言えないけれども。


で、そんな彼女らと別行動。


彼我の距離なんと数十m。

直接で。

移動距離なら三桁いくか。


さんざん迷って背中にくっ付いて来たエルフっ娘。


俺と魔女っ娘、両方心配。

今回は俺に付くことにした。


心配される俺は不本意だが。

()()()エルフここに在り。


俺が安全地帯(国際連合統治軍の拠点)内部(王城)で異世界の外見10代後半(256歳)のエルフっ娘に心配されるのも、()()()だと思えば仕方がないかな。


心配の意味合いは違うだろう。

うちの娘たちの、一番上の、お姉さん。

俺一番の異世界ナビゲーター。

エルフっ娘本人も自分の立位置を把握。

地球人判断だと犠牲が増える。


今はナビゲーターの方をとってくれたんだな。


ついさっき、他の娘らとの別れ際?

他の娘、皆に見送られて全権代表?

お姉さん役を優先してもいいのよ?


シスターズ&Colorfulは大丈夫かな。

三佐(監視記録装置)が観てるだろう。

欠員一名エルフっ娘。

メイド長の介助担当。

バラけた衣服を組み立て直すだけの難しい役。


俺の目の前を、ゆっくり踊るマメシバ。

・・・・・・・・・・バラける衣装の、製造物責任者。


メイド長の服を直せ、とは言わない。

――――――――――責任者と対応者は違う。


()()だから。

()()から。

()()()何とかしろ?


()()最善の対処が出来る、理由にはならない。

そんなことを言い出させないように手間を掛けてる。

――――――――――昔から。


元凶は元凶であると言うだけで証明済み。

問題を起こせるからこそ収められないと解る。

解決できるような奴は問題を起こさない。


お前(マメシバ)オマエ(マメシバ)


責任。

負担。

コスト。


相当するものは別に回収するとして。


それが判らず、やった奴に対処を押し付ける輩。

まあ、問題を解決したことがないと、そうなる。

元凶がある災害の二次災害の元凶って、どうよ。


俺の周りからは追い払っているけど。


うちの娘たちへの労いその他は俺が算段。

マメシバから落とし前の徴収も俺が算段。


だから責任者(マメシバ)は、俺が連れてく。

よって後始末(メイド長)は、うちの娘たち。


――――――――――その結果――――――――――




【大陸北東部/太守領中央/太守府/王城内郭/飛竜台(ヘリポート)/青龍の貴族後方/メイド長介抱中/魔女っ娘】


わたしは返って申し訳なくなってしまいます。

メイド長さんの表情は申し訳なさて一杯です。

わたしなんかに気を使わなくてもいいんです。


メイド長さんは

――――――――――こういう人でした。


前太守さんの時代。

二ヶ月くらい前。

青龍を知らない頃。


まだ、わたしが、ご主人様に奪わていなかった。

わたしが本来相応の扱いを受けていた頃。


わたしたちに何彼と気を使ってくださいました。

魔法使い(わたし)の扱い方を誤ると誰でも、斬首。


お出かけは常に、斬首役の選抜騎士さんと一緒です。

街中であれば、斬首される処を観たことがあります。


だから皆さん、わたしを丁寧に遠ざける。

わたしにとって普通で、まだ気楽でした。

城内の、わたし付きは必ずメイド長さん。


メイド長さんの配慮

・・・・・・・・・・城内では観ないで済みました。


メイド長さんが長でなかった頃からの、お付き合い。

だからということもありますが、それだけではなく。

悔しいながら一緒に、ご主人様の役にたてればいい。


落ち着かれたら、お話があります。


ご主人様に在られもなくされるのは今日が初めて、ですよね?

皆さんに魅せ撞けるように扱ったのは、ご主人様の癖ですし。

ご主人様が敢えて為したのですから大切なことなんですよ?


まだダメみたいです

・・・・・・・・・・うらやましい。




【大陸北東部/太守領中央/太守府/王城内郭/飛竜台(ヘリポート)/青龍の貴族後方/メイド長介抱中/魔女っ娘】


わたくしの手に余るとは!

決して手に終えない訳はなく。

それでも手が足りません!


抑えて置かないとはだけてしまうんですから。

――――――――――恥はかかせませんわ!


憎き恋仇と言えど。

要らぬ間女ですが。

魅せ付けられたし。


・・・・・・・・・・だからこそ、勝ちます。

女の格が違い、思い知らせてさしあげますわ!


マメシバ卿の細工。

良く出来ています。


――――――――――ご領主様。

自分の女の肢体を、見せびらかす方ではありません。


誰の女であるか、見せびらかすことを厭いません。

・・・・・・・・・・わたくし、たち。


脱がせ易く着せ難い。

着るのは容易いのに。


気をやってしまえば、身動き出来なくなるわね。

――――――――――フリでも赦していただける。


つまり今、身動き出来ないのは本気だからですか。

・・・・・・・・・・羨ましがったりしません。


当然、ご領主さまが一緒ですから離れずに済む。

――――――――――普段なら付き合って頂ける。


わたくしたちには自明の使い勝手ではありますが。

・・・・・・・・・・なぜメイド長がこの衣装(マメシバ印)


マメシバ卿の服は人気があります。

青龍の女たちにも。

領民の女たちにも。

男たちには魅目好さだけでしょう。


わたくし、たちには優れた道具の美しさ、ですけれど。


ただ、青龍のマメシバ卿お手製。

手に入るような服ではありません。

マメシバ卿の師たる、ご領主様。

ご領主様を求める女にだけ与えて

・・・・・・・・・・青龍の魔法も万能ではありません。


ご領主様に教えて頂いた、こと。


青龍が先人から受け継いだ魔法と知識。

それは万全ではなく、使い手は未熟者。


先に歩きだした者。

後から走りだした者。


どちらが早いか判らない。

どちらが速いか解らない。


それを知っておけ。

――――――――――かしこまりましたわ。


ご領主様の感じることが統べて。

わたくし、たちに委ねられている。

ならばこれは、わたくしの問題。


貴女が欲しい者を突き付けた上で相応しい争い方を教えてあげますわ!



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