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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第十八章「帰邦事業」

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822/1003

幕間:約束された成功の途中/the Looking-Glass.



次の虐殺の為に!


次の次の虐殺の為に!!


あと二回の大虐殺の為に♪︎


《国際連合安全保障理事会立案プランB走り書き》




立案目的は通路の確保。


作業上必要なのは交通線と射線の確保。

そしてコストパフォーマンス(兵士の労力最小化)も無視出来ませんね。

いつものとおりなにごともという訳で。


目的の為に手段があるのではありません。


留意すべき点。

これは持続的作業である。

そこですよね。


手段は目的に内包されているんです。


混同される向きもありますが、一応。

化学兵器の中の一分野が毒ガス。

毒ガスは、致死性と低致死性に大別。


違い?

それは直接的な殺害効果の度合いだけ。


低致死性化学兵器は催涙ガスが代表的ですね。

失明させたり。

窒息死させる。

後遺症も可能。

たかが、その程度のことでしかありえません。


ちゃんと殺せますが、それだけです。

殺せると殺すでは、意味が違います。


運が良ければ殺されない。

それが低致死性の意味。


――――――――――直接的には――――――――――


よって化学兵器(毒ガス)が選ばれました。

だから低致死性ガス(催涙ガス)が最適と言えましょう。


よほど運が悪く無い限り、巧く殺せます。

ここでも手段と目的は不可分でしょう。



まあ致死性ガスの場合でも短期的には問題ありません。

むしろ超短期的には望ましかったでしょう。


つまり?

電気照明が無い世界です。


日暮れ後に出歩くことはありません。

致死性ガスなら屋内で殺害出来ます。


例えば塩素ガスのような呼吸器系ガス。

防御も簡単で催涙ガス対応と変わりません。


もちろん、こちら側には、ですけれど。


標準的野戦軍事装備があれば?

フェイスカバーを閉じるだけ。


毒ガスを聴いたことがあれば?

呼吸接触を避ける努力は可能。


夜を昼に換える照明があれば?

被害を見て事態を把握できる。


あちら側には何一つありません。

仮に致死性ガスを使っていたら?


阻害要素は寝床で七転八倒する程度で済みます。

屋内から出られませんから死体が交通を妨げません。


これなら街路の障害物は無かったでしょう。

つまり上陸作戦行動に制約が付かない。


まあ選びませんでしたが。


使われたのは低致死性ガス。

通気性が良い異世界建築物。


夜中は寝てるしかない人々。


横たわる呼吸器を侵食する。

空気より重いガスですから。

跳び起きてガスから逃れる。


徐々に嵩が増していくガス。

逃げだす余裕を造りました。

力尽きる向きもなくはない。


当然ほぼ全てが屋外へ脱出。

暗闇でも手探りで出入口へ。

ぶつかって転びながらでも。


大勢が溢れ出せば尚のこと。

人波に従えば進めますから。

末端中心では圧死しますが。


路上でも海中でも窒息死。

それは構いませんけど。


問題となった人々もいます。

建物から逃げ出した後で殺害。

海や門外に辿り着けなかった。

極少数ですが新路上に在る。


低致死性ガスを使ったが故のコスト。

しかも生存している可能性があった。

それが道端に在ったら、どうするか。


銃剣刺突しないといけません。

起き上がる可能性がありましたから。

部隊通行中の闖入は困ります。


側面警戒班は居りました。

射殺すればすぐに済みますが。

まず瞬殺とはいきません。


その間、注意が逸れてしまう。

警戒役だけとはいかずに。

僅かでも、少なからぬ人員の。


作戦行動中の部隊にです。

帝国軍との戦闘が有り得る刻。

避けられるなら避けたい。


だから都度々、殺す手間を選びます。

窒息死体への攻撃だとしても。

しかも死体は端の方に移動しないと。


足元の障害物は困りますから。


人体は簡易土嚢として広く使われます。

重くて大きくて、動かし難い。


だから撤去する必要があるんですけど。

とても手間暇がかかりました。


それはもちろん計画策定過程で予測済み、ではあります。


しかして尚、低致死性ガスが選ばれました。

超短期的な、その日以降の負担を軽減するためです。


まあ。

除染の手段と手間はあります。


ホスゲンオキシムは論外として。

塩素ガスは水で洗浄出来ますが。


加水分解には些か遠いものです。

海水河川の塩素汚染もあります。


欧州大戦(第一次大戦)で弾着跡にガス溜まり。

長期間被害をだし続けた、とか。


致死性ガスが都市の各所に残る。

そうなれば長期間活動不能です。


異世界種族が立ち入り困難なら。

誰が死体を片付けるのでしょう。


そう。

何より優先すべきは死体です。


腐敗する前に処理か必要。

戦闘後廃棄物の中で最悪の物。


異世界侵攻拠点の港湾は必須条件。


その為に殺した。

そのせいで使えない。


まるで笑い話じゃないですか。


単なる致死性ガスでは燻蒸しきれません。

人体は一部の機能不全で殺せますからね。

呼吸器や皮膚の大半を浸蝕するだけです。


防腐処置には、とてもとても。


人体処理にもなりません。

汚染されきってない残骸。

その腐敗は防げませんよ。


もし致死性ガスを使っていたら?

そんな物が大都市の、此処彼処、個々の寝床に分散配置。


捜索だけで大変ですから。

それを十万回繰り返しって。


ありえませんよね。


現地の皆さんに委任する死体処理は重労働。

ガスに注意しながらどうぞとは言えません。


どう注意するのか教えたらネタばらしです。


対化学戦教育をするわけにはいきませんし。

ヒント一つで、どう対処されるか判ります。


初手からホスゲンオキシム(最強の化学兵器)を常用する破目になりますよ。


死体は腐らなくなりますが。


二度と土地が使えなくなります。

水辺では拡散してしまいますし。

国際連合の理念にも反しますよ。


異世界環境に優しい侵略戦争!


化学戦の根本的問題ですね。

農薬と人類の関係と同じく。

化学兵器以外を使うなら?


単純に、あらゆる生体を死滅させれば腐りませんが、プランBではなくなります。


だからこその低致死性ガス。


大都市の津々浦々、隅々から。

阻害要素を個々自力自主的に。

一次廃棄場所まで移動させる。


海中か陸上かは問いません。


上陸部隊の作業領域(港湾)が確保出来れば善し。


そもそも殺す必要すらない。

もちろん殺すだろうと思っていましたが。


予想外の人数ではあります。

七~八割が水死と予測されていましたし。


開口部は港の方が広いのに。

半分も狭い門から市外(陸上)に逃れるとは意外。

門を、いち早く開放するし。


全数の半分を殺さないで済ませる、とは。

何が原因だったんでしょう。

おかげさまで死体処理が捗りましたけど。


我々がやった訳じゃなくて。

いや現地住民の自主性の高さは驚きです。

もちろんガス攻撃中もです。


東京だったら、あんな対処できませんよ。


海中陸上の市外へ追いたてる、そこまでは我々。

陸上市外から市内への帰還は止めませんでした。

市内の後片付けはまあ、個々の利益で自然です。


しかし、港を埋め尽くす、十万余りの死体を全て、素早く処理にかかりましたからね!


――――――――――素晴らしい――――――――――


現地住民の協力は考えていました。


しかし機械的な処理を中心に据えてました。

せっかく水死させることになったんですし。

浚渫船を使って死体塊を移動させる準備済。


不要でしたね。

マンパワー、文字通り、で解決。


理屈で説明出来ることばかり。

なのに予測出来ないことが多い。


大丈夫。


データの蓄積は進んでいますから。

より確実な予測がたちます。


本番までには完成させてみせますよ!


さて日本官僚主義人民共和国同志諸兄姉?


どう視ても値段相応の価値がない商品を絶賛したり実質賃金暴落をやむを得ないと主張したりとコロナ対策(嗤)以来隠す気すらなくなった気色悪い日々を如何お過ごしでしょうか?



なんか飲食店の倒産が相次いでいますね。

コロナ対策(笑)以来、都市部で空きテナントが増える日常。

いつものことです、ここ三年。


例によって日本で言うニュース(大本営発表)に置いては「経営努力が足りない/間違ってる」

とまあ、お決まりの自己責任論(バカの好きな言い分)


いやいや。

コロナ対策(笑)を前提にしてるからだろ!

などなど。


今週末も埋まらない空きテナントを数えながら、外食で応援しつつ、破綻し続ける経済を観てまわります。


気分は80年代東欧旅行。

……行ったことないけど、記録と風景が完全に一致(笑)。


わたしの記録も後世に残るでしょう。

「あんな馬鹿なことをしでかした時代があった」

と子々孫々まで嗤れる。


スターリン時代(官僚主義国家)を振り返るドキュメンタリーみたいに(笑)。


という訳で文章で辿る衰退の時代にかまけて作品の更新が遅れます。


という言い訳でした。

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