心眼/Heigh-Ho♪︎Heigh-Ho♪︎♪︎
【用語】
『ハイホーハイホー』
：ドワーフのテーマソング。単なる映画のテーマがなぜこうなった。日本語版で「仕事が好き～」と続くのは語呂合わせで意味は無い。なのに異世界でもドワーフはハイホーしてるし仕事が好き。ただし魔法翻訳の結果なので仕事の概念が一致しているだけだろう。異世界ドワーフの仕事？穴堀と鉱石採取精錬加工。戦争と戦闘と殺し合い。時々はキャンドル気分で森を燃やしたり箱庭同然に川の流れを変えたり息抜きに井戸を沢山堀抜いたり。そこでエルフに嫌われる。仕事っていうより、趣味嗜好、あるいは人生そのものなんじゃないかな。ちょっと運動してくる感覚で土木工事して、時間があるかぎり道具を造り続けたり、合間々に大酒のんで大食いして爆睡して日照に関係なく起きる。ドワーフの住処には金銀財宝が溜まっていることが多い。それは造った後で放り出しているかららしい。過程に意味があるので整理しないが捨てに行くほどマメではなく、食材を購っても使いきれない。まあ蜜蜂だって消費以上に溜め込むよね。だから不自然な訳でもない、はず。
技術者は数値でしか読めない。
研究者は概念を視て当たり前。
最低限、電波を視ることが出来ないなら、自然科学者足り得ないと心得よ。
《魔法を調査しているＵＮＥＳＣＯ調査団団長の言葉》
【国際連合軍第１３集積地/港湾区画/埠頭/青龍の貴族】
俺は一所懸命に眼を逸らした。
まさに一所、一点凝視。
観てはいけない。
見ない。
視る。
故、それは叶う。
視て視ぬフリには非ず。
嘘発見器も自白剤も効かない。
真実。
真心。
真理。
精緻を極める事実を造るより真実を創ること。
認知操作を極めれば作為は疎か意志すら要らない。
どんな拷問でも知らないことは吐かせられない。
全知であるよりも正直であることは何よりも強い。
優秀な尋問官に対するより己と行う丁々発止。
うん。
大丈夫。
視えてる。
理力は偉大なり！
そんな訳で港である。
第１３集積地の埠頭。
いや聖都の港なのか。
侵略者の常として俺たちが造っていない帝国の奢り。
駐屯地と聖都の間。
当たり前か。
北から順に言うと。
聖都。
解体作業スペース。
閉鎖済み。
帝国軍捕虜収容所。
ってか、国際連合の手伝いの為に出入り自由。
領民の居住区。
解体作業に集められて原則出入り不可能状態。
そして今此処。
港。
此処から南は国際連合軍の駐屯地。
経度同じで内陸に向かえば居住区。
元々の十万人都市を支える海港は聖都にあった。
聖都が帝国軍に包囲戦を仕掛けられると封鎖。
都市攻囲の帝国軍を支える為だけに造られた港。
ゴーレムで浚渫し水深を深めて維持。
帝国の土木技術と領民動員で護岸工事。
魔法やらなんやらを使って岸壁固定。
聖都が陥落し無人化すると聖都解体作業開始。
異世界大陸東北部から帝国領民の大量動員開始。
その少なからぬ人数や必要資源の大半が海路。
徒歩移動の範囲じゃ賄いきれんわな。
北国だけに人口密度が薄いし。
いつの時代も水上輸送がコスパ最強。
日々大量の船舶が往き来して大量の物質が降ろされた。
まあ長期攻囲戦の流れで兵站消耗品は備蓄されてたが。
解体の瓦礫は海に埋め立て搬出されないから資材中心。
それでも作業員だけで数十万人を海路のみで輸送。
秋の終わりに集めて春先には戻す。
一気に数十万人の積み降ろしを可能にする大港湾。
都市まるごとを移動させるに等しい。
物理的に可能な施設を造る技術力。
可能を運用することが出来る組織力。
出来るからといってやれないよね。
本当に中世っぽい世界の発想なのか。
やったんだけど。
そして、今日。
俺たちの番なんだな。
出来るんだからやれよ、って。
はいはい、チッ。
その為だけに必要な人たちを拐って来た船。
それが俺の目の前に停泊中。
それ借りるの俺が苦労したので感慨も一塩。
苦労は嫌いだが、努力と違ってやらないことはないこともない、俺の都合に合って他に押し付ける先がなかったから。
おおすみ型揚陸艦の内一つ、くにさき。
貴重な一隻を持って来た。
三隻しかないからね。
ちょっと自慢。
前線が内陸部に移ってなお引っ張り凧。
うちの娘たちをわざわざ連れて来た訳は、どうせ離れられないだけじゃない。
おっきいものはウケるから。
解りやすいアトラクション。
船と飛行機は子ども大好き。
スーパーギャラクシーも大ウケでした。
一昨日の９０式を運んで来た機体。
１２０ｍｍ砲弾を撃ち込んで来やがった奴。
海兵隊と俺たちが殺し合う最中に。
あからさまに軍事訓練を受けたことがない物腰の自衛官に率いられた増強戦車小隊って。
ムタグチ機甲科二尉は普通、ではないが自衛官だった。
副官の飾緒を付けた女将校はファッションとしての制服。
マメシバみたいなコスプレじゃない。
キチンと着こなし不自然さはない。
軍人や自衛官以外には、判らない。
知らせたい種類の相手にだけ、解らせる。
見えやすい腰元の銃も９ｍｍ拳銃だった。
小口径だから素人にも扱い易い正式装備。
だからこそ侵略戦争では国内に放置した。
異世界で４５口径以下を使う自衛官はいない。
巨体生物が多いし、主敵が金属防具を付けている。
人間、鎧兜を身につけない、地球人類だけを殺す装具。
隠す気がない姿勢。
質問を歓迎する隙。
だから絶対に聴かないように注意。
代わりにお願い。
うちの娘たちの遊覧。
９０式に載せてスーパーギャラクシーへ移動し、機内機外見学ツアー。
普通に砲撃を再実演したムタグチ機甲科二尉がカメイツジ参謀に殴られていたが。
戦車も喜ばれました。
大きいことは良いことだ。
戦車は火力と装甲だよ。
機動力なんかいらん。
動くトーチカなんて最高じゃないか。
縦深蹂躙なんかヘリと航空機に任せればよい。
圧倒的な航空戦力と制空権が前提ではあるが。
無ければ戦車の機動力なんか、余計に無意味。
だからこその主力戦車。
演習の時に移動しにくくても構わない。
道路が剥がれるなんて気にすんな。
玩具じゃねーんだ小回り不要。
まあ戦争を想定しないなら兵器なんか要らんけど。
だからこその最新鋭。
利用方法不明の謎スペック。
高価格と小さな車体。
異世界転移が無ければ調達してただろう。
広告宣伝カーとして。
ブリキの勲章として。
市ヶ谷の財布として。
スペック視たときは爆笑したもんな～。
戦えるのは頭の中だけ。
軍事に関わりたがる素人衆。
機甲科は悟ってたが。
日本軍事業界伝統的不遇職。
在日米軍は気にしない。
エイブラムスやるよ、って。
自前で戦う発想ないし。
敵も自分も友軍も同一想定。
ＡＣＳＡは異世界侵略戦争にも大活躍。
幸いにして対等な戦争じゃないからね。
まだ９０式は十分にある。
十式の出番は永久にない。
エイブラムスだって沢山保管中だしな。
だからといって、観せてあげられるとは、思わんかったが。
うちの娘たちは怖がらないから。
竜を見知っている特権階級。
俺が連れ回して車両航空機慣れ。
だから許可を取らずに勝手に便乗、後で謝罪
・・・・・・・・・・する必要はなかったが。
止める隙を与えなかった、俺。
留める素振りを見せなかった彼女。
美味しい昼食の御礼です
――――――――――貸し借りなし、と微笑む姿が怖かった。
後で絶対に商談を持ちかけられるだろう。
受ければもちろん断れば、それ自体が貸し。
取引の実績をつけりはのは、コネ造りの基本。
・・・・・・・・・・踊らされたのは、俺かな。
ナンパ。
営業。
交渉事。
どれもこれも同じようなもの。
そんな業界のあれやこれや。
別口の貸し借り踏み倒しの成果。
それが目の前である。
揚陸艦、一隻だけだけどね。
おおすみ、しもきた等おおすみ型は忙しい。
なにしろ中世準拠世界を侵略しないといけない。
別にいけなくはないと思わなくてよろしい。
日本、いやいや国際連合が決めたんであって、日本の有権者たる俺のせいではないのである。
上手く造ったな議員達。
実行は自衛隊だが。
下手を打ったな自衛官。
やらなくて良いことなら幾らでも手を抜けるハズだったのに。
まだたまだ終わらんよ！
特別職国家公務員だからって諦めないぞ！
いつか立派にレイオフ！
やらない方が良いことだと気が付いた皆が休んでるのに。
殺らないとならないことが自衛隊の担当。
国防って言い換えても良いけど。
自衛隊って言い換えてみたいに。
もちろん違うけど。
警察じゃねーんだ。
守らねばならなくなったら終わり。
守らなくて良いようにする御役目。
幸いにして異世界転移後は果たせている。
敵に備える馬鹿でなし。
敵に備えさせるマゾでなし。
敵として備えさせない侵略戦争。
故にだから世界平和の為には揚陸艦艇が引っ張り凧ですから。
当然、日本列島は島だから海の上。
当然、中世っぽい異世界にも港あり。
当然、揚陸ドックなんか無かった。
だからドックを造ったんだが侵略開始から三ヶ月もかけて。
日本の建築技術に万歳三唱。
異世界の建築魔法に感嘆称賛。
在った港に現代設備を移設。
最近稼働開始しました。
これからは比較的、楽になります。
これまではもの凄く大変だった。
仕事だったらやってやらないレベル。
前線が移動中は大変だった。
最初の一、二ヶ月は特に。
俺が。
進撃してんだか行軍してんだか。
補給待ちで停止しないように。
事務職の本懐ここにあり。
俺だ。
幸いにして留まらなかった。
危ない時はありましたが。
誰も止まらせなかった。
それをやめさせたらおしまいだから。
侵略者のイメージ。
喧嘩の基本。
異世界の眼がある。
計画通りとニヤリと笑え！
それをさせるのが兵站将校。
お陰で揚陸艦には何度も便乗。
在日米軍へ日参して仕入れ交渉。
――――――――――事務は机でやれはしない。
握手と笑顔。
書類の書換。
示唆と扇動。
・・・・・・・・・・営業よりは楽ですが。
揚陸艇で行ったり来たり。
民生品を山ほど。
軍用品を山ほど。
コネと伝手で右から左へ。
口先と誠意と記憶力。
もう二度とやんねーぞ。
自分では決められませんか。
それ以前に無理ですかそうですか。
本編とは関係無いはずの言い訳。
マスク着用は個人の判断で行えと政府が判断してくださいました(笑)。
文脈が既に頭可笑しいんですが。
幼児教育かな？
政府の要請で済む連中はスゴイ。
そもそも要請なんだから最初から個人の判断だったんですがそれは……まあ虫ケラに語ることではないですね。
政府って、誰？
誰が言い出した？
誰が同意した？
誰がオマエごときに任せた？
それは誰にも判らない。
根拠もなく命令ですらない。
従ったのはアンタの勝手。
死ぬのも殺したのもアンタ。
アイヒマンとの違いは、追求されたかされないかもしれないか。
わたしは追求しますけど。
まあ政府っいうと、つまりは霞ヶ関ですね。
政府って表現していれば責任が無くなります。
無くならないけど見えなく出来るんだから。
ステルス攻撃(笑)。
その使い捨て兵器が頭が悪い奴ら、って訳。
まあ無視しても構わないんですが、虫ケラだし。
実害の在る無しに関わらず存在が不愉快。
だから政府が判断してくださるのを待たずにノーマスクで出歩きましょう。
判断されてからじゃ判断待ちをしている虫ケラに観えてしまって末代までの恥。
わたしにも世間体っていうのがありまして。
政府を忖度する馬鹿でなし、と示さないと。
だから常と同じようにマスク無しで外出しないとなりません。
寒いのに。
足元悪いのに。
ちっ！
だから執筆効率が落ちて更新が遅くなっても仕方がないですよね。
