ドナドナ
【用語】
『ドナドナ』
:名詞。動詞。その意に反して他者へ移動を強いること。しばしば暴力的に、あるいは恫喝により執り行われる。移動の後で監禁や殺害、奴隷化等を伴うことが多く解放されることはない。
その意味で国際連合の所業は「さっさと別な場所で解放した後で一生関わりたくない」なので全く違う。
まるで「アライグマらすかる」のように拾った現地住民を元の森へ返してあげようと言う心暖まれ物語。
拾われて愛玩化した動物を弱肉強食の地獄に放り出すって捨て猫・捨て犬と同じだよねとは一味は違う。
拾ったから頼まれてもない一生に責任を持って毒ガスで一生を最短化してやろう、って何その公衆衛生。
異世界大陸の公衆衛生に反しない限りまだ生きている数十万の異世界住民を敢えては殺さないかもしれない実験「帰邦事業」が今始まっていたいつのまにか。
דאָנאַ, דאָנאַ, דאָנאַ, דאָנאַ,
דאָנאַ, דאָנאַ, דאָנאַ, דאָנאַ, דאַ,
דאָנאַ, דאָנאַ, דאָנאַ, דאָנאַ,
דאָנאַ, דאָנאַ, דאָנאַ, דאַ.
《異世界に響いた最初のイディッシュ語》
【国際連合軍第13集積地/領民集積区画/軍政部隊閲兵隊形中央/青龍の貴族】
俺にも響く歌声は心の中に物悲しく。
ある晴れた昼には早い朝方。
各居住区の市場へ向かう道。
人が牽く荷馬車でゴトゴト。
此処は収容可能人数一万名前後の空きスペース。
なぜ空けてあるのか、気にしてはいけない。
2084人のゲストを迎える為ではない。
皆さんは居住者のいない区画から居る処へ。
此処で言う居住区は元々、帝国が仕切ったもの。
聖都解体作業に動員された徴集領民。
彼らは出身地ごとに居住させられた。
意志疎通が出来ない者を混在させたら収拾がつかない。
魔法翻訳は異世界種族同士には無効。
あくまでも地球と異世界だけに有効。
精神に影響する魔法あるのに翻訳魔法だけはないって。
異世界には複数言語や風習がある。
地球とあんまり変わらない。
共通語を使えるのは中心人物のみ。
それも似たようなもんだな。
異世界でこそ、バイリンガルは特殊スキル。
普通に一生、産まれた村から出ないからね。
総人口の90%近くがそれ。
共通語なんか必要ないわな。
一応、徴集時選抜はしているとか。
文化言語が近い地方から集めてる。
でないと作業にならないどころじゃない。
それでも通じる訳がなく、軋轢は生じる。
問題が生じればゴーレムや竜の出番。
国際連合にとっての塩素ガスや砲撃。
とはいえ皆殺しには出来ない。
国際連合とは違う。
領民は大切な納税者だからな。
帝国にとってはね。
労役中だけは仲良くさせないと。
だから出身地単位で居住区画別。
作業を交代分担させるのも必要。
一万人くらいで一区画へ分けた。
なにしろ異世界大陸東北部から集められた百万人余り。
その方が帰す時も楽だしね。
あくまでも農閑期強制労働。
聖都解体なんか非生産的だ。
そんなものにず~っと領民を縛り付けてられない。
そんなことしたら帝国経済が破綻せずとも大負担。
ご利用は計画的に。
無駄なく余りなく。
最低負担最大効果。
そりゃ帝国の支配が征服地で不評だった訳だよなぁ~。
農閑期インフラ整備!
目指せ効率100%!
24時間闘えますか!
江戸時代チックな晴耕雨読が太守領の基本だったとか。
道路や水路運河のインフラ造り。
最後は住民の利益になるだろう。
最初の掘削はキツイだろうけど。
終れば整備補修のみになるから。
それを帝国は説明しないんだが。
此処なんか説明しようがねーか。
騎竜民族は判ってないのかも。
魔法使いがやらせてるだけとか。
インフラストラクチャーって。
集める騎竜民族も大変だったか。
そして昨今の大変化。
徴集領民たちの管理は占領された聖都を占領した国際連合へ移行。
別に解放されてません。
――――――――――国際連合の判断。
聖都を壊すなんてとんでもない!
調査だ!
試験だ!
分解だ!
帝国軍捕虜は尋問聴取観察せよ!
徴集領民、百万人は
・・・・・・・・・・誰か要る?
いや使おうよ。
フィールドワークとか。
異世界各地方住民、揃い踏み。
まあ異世界大陸東北部だけだが。
現地じゃない人工環境だからダメですかそうですか。
地球人類の邪魔にならないよう。
周りの迷惑にもならないよう。
とりあえず仕舞っとくよう。
斯くして一万人単位の居住区画には壁が造られた。
地雷。
銃座。
外壁。
三つ目は立ち入り殺害地域に迷い込まない配慮。
徴集領民たち自身が造りました。
聖都解体作業中止の余剰資材。
生活物資はあれどやること無し。
労働力も技術も幾らでもあり。
居住区画は出入り禁止となった。
時折パージされた区画の整理に動員。
そんな例外でもなくば出られず入れず。
定期的に聖都周辺領民が行商に来る。
区画内部の野菜根菜類を他区画と交換。
そうなれば区画の中には市場が立つ。
空いてない場合は。
一万人に繋がる流通の基点。
居住区画内で常設の広場。
そこが作戦の橋頭堡となる。
市が立たなくても何かかあれば人々があつまる。
爆音、銃声、帝国軍の巡回に自衛隊の接近。
意味はなくても群れ集うのは多世界共通の様子。
現に今、布告を聴かされた人々が集結済み。
太守領から拉致された皆様。
邦へ帰還を促し誘導する役割。
そこに出荷されて行くんだ。
一台辺りで4~5人乗り込む。
いや、載せてる。
椅子とかないよ。
板敷きに直座り。
前後を4~5人で押して牽く。
それは馬車って言わない。
牛が牽く牛車じゃないし。
犬も牽いてる橇じゃなし。
何台も何台も、ぶっちゃけ500台用意させた。
マジで牽いてるのは人間。
人が乗り載せ、人が牽く。
異世界ではよくあること。
いやいや現代先進国以外ではポピュラー。
なお、異世界は中世西欧近似。
当然、馬車なんかほとんど観ない。
邦の首府たる太守府でさえ、動物は少ない。
普通に労力を馬力では計らずに人力で量る。
荷車ですね。
わざわざ載せる。
人が牽く荷車へ。
歩かせはしない。
管理の為に。
一団であっても人の群れ。
疲れたり。
はぐれたり。
倒れたり。
一人一人を見張るだけでも大変だ。
急かしたり。
小突いたり。
怒鳴ったり。
帝国軍には苦手なこと。
普段は殺してますけど。
投槍。
弓射。
騎馬突撃。
斬撃はあまりやりません。
・・・・・・・・・・面倒なんだそうです。
巻き添えが出そうなんですがそれで構わないと。
群れを食みだす羊は殺処分。
代わりは幾らでもいるから。
羊は喰われる為にあるのだ。
捲き込まれ殺されないように、領民たちが注意。
国際連合はもっと苦手。
――――――――――ってかやらない。
凸凹に向けて機銃掃射した。
代わりは別に要らない。
射線に居れば穿たれるから、必死に全員が整列。
それが普段で今じゃない。
三秒後かもしれないけど。
むしろこれから役に立つ徴集領民の誘導役。
皆さん是非、気をつけて。
賭かかる命は俺じゃない。
殺す訳にもいかないんだから、尚のこと。
――――――――――生きろ――――――――――
殺すなって?
だから今はそうしてます。
一歩間違わなければね。
半死半生でも不味い。
笑顔、えがお、エガオ!
誰がボロボロの相手に従うもんか。
元気な姿で登場させる必要がある。
だから囲いに詰めてそのまま移動。
結果が荷車。
日常、領民は徒歩です。
いや時代背景的にもね。
何十Kmでも歩きます。
まあ徴集領民は歩かせられる、だが。
荷物は背負う。
これが基本。
荷車は牽く。
もちろん人力。
馬は貴重っていうか、コストが高い。
馬自体は自生してます。
野生の馬が普通に居る。
捕まえるまでは易しい。
狩りと同じ。
馬の機動力は人と居てこそ。
舗装路以外なら鹿と変わらん。
帝国領の街道以外は未整備。
獣道なら馬だって獣に等しい。
鹿に降りられる崖なら馬だっていける、逆もまたしかり。
って平家物語にも書いてありました。
だから馬は肉です。
わざわざ飼わない。
それが中世の常識。
家畜自体にコストがかかる。
世話をして。
慣れさせて。
給仕をして。
手間隙は同じくらいだ。
いや、馬を馴らすのはもっと手間。
でも可食部分が牛豚よりも少ない。
食うのなら馬じゃない。
わざわざ飼う理由?
食わないなら?
何に使う?
荷運び。
農作業。
力仕事。
人間でい~じゃん。
話せるし。
自活するし。
雇えるし。
馬はコストパフォーマンス悪すぎ。
人間より早い。
人間より強い。
人間より丈夫。
それがどうした必要ない。
人間の日常生活。
人間以上の力は要らない。
人間で事足りる。
その力が無いと困らぬ限り、誰も飼わない使わない。
え?
騎竜民族?
騎馬民族?
あれはほら、出生場所が非常事態だから。
第一、騎馬民族は馬も羊も飼っていない。
産まれ落ちてから死ぬまで馬と共生してるんだ。
おそらく異世界の騎竜民族も同じロジックを持ってる。
それは今後の調査資料。
今は労働力ではなく食材として畜産を行う人々について。
だから荷車を人が牽く。
別地方の徴集領民たち。
太守領領民代表を載せ。
売られて行~く~よ~~~~~~~~~。
俺に。
国際連合へ。
子牛ってより羊か。
羊飼いは帝国軍捕虜の労役部隊。
荷車が数台。
騎兵が一騎。
これで一組。
一群で連携。
騎竜民族は騎馬民族。
騎兵は中でも最優秀。
騎士ってのは階級だ。
つまり全員、騎乗戦闘が出来る。
むしろ歩兵戦闘の方が特殊スキルだとか。
無論、騎竜民族限定の話。
むしろ帝国軍では非騎竜民族の方が多い。
元々が異世界大陸内陸深奥部人口過疎地帯の特異民族だからね。
騎兵。
竜騎兵。
それ以外は被征服民族に任せている。
兵科の概念。
在るのが特殊。
存在が場違い。
有り得ない訳じゃないけどね。
共和制帝政ローマ軍とか。
オスマン・トルコ帝国軍。
モンゴル帝国もそれだな。
だからといってそれしか出来ない訳じゃない。
騎乗戦闘も出来る歩兵。
歩兵戦闘も出来る騎兵。
工兵代わりも出来たり。
専門化は効率を上げるが、過ぎると破綻する。
効率低下ってレベルじゃなくて。
組織が維持出来なくなるくらい。
むしろそのせいで自壊するから。
分業っていうのは、突き詰めれば分解分断そして孤立。
でもやらかしがち。
判りやすいからね。
現代社会の問題点。
だからこそ人類史の多数例。
権限。
地位。
役職。
曖昧なまま越権行為も結果次第。
此処に居る帝国軍。
もっとも難しい作戦。
その為に選抜した精鋭。
謎の侵略者に降伏する。
すっごいな~。
尊敬するな~。
絶対やらないやれないが。
自衛隊が宇宙人に侵略されてる最中に、ちょっとオマエ降伏してこい、って命じられるのとほぼ同じ。
高度過ぎる殿を引き受けるに足ると優秀な帝国軍をして認めさせた彼らならばきっと最後まであまり殺さないでやり遂げて観せてくれると信じていたい。
毎度お馴染み説明コーナー。
いえ本編に説明は要りませんが。
更新スケジュールが一日くらいずれる場合がある理由。
新型コロナは悪くないんです!
新型コロナ対策が悪いんです!
以上でした。
知ってる人は知りすぎてる詳細は以下(笑)。
実際に報道(笑)っていうか、垂れ流された文章、っていうか文字の羅列。
「国立感染症研究所が去年(2022)1月、オミクロン株に感染したあと無症状だった20人を対象に、感染性のあるウイルスが検出される期間を調べたところ、感染の判明から▽0日から5日目では9人、▽6日目と7日目では2人からウイルスが検出されたということです。」
原文ママ。
イヤホント。
校正とかいないらしい。
……これを解読すると「ウィルスをマスクで僅かでも防ぐ可能性がある」と言う科学的には有り得ない意味になるらしいですよ?
いえ日本のメディアで見出しや本文、文頭文末の結論と中途文章文脈が全く繋がらないのは普通フツー。
暗号かな?
謎々かな?
タヌキ言葉?
二文字置きに入れ換えるとか。
ダイイングメッセージなら馬鹿が死んだことを祝いましょう(笑)。
うん。
日本語じゃない。
いや。
言葉じゃないですね。
書いた馬鹿も載せた阿保も買ってる虫ケラも読んでないっていうか、言語能力がないんですが。
チンパンジーが文字を判別してるが模様扱い。
まあ国立施設の広報担当ですから言語能力があるわけ無い。
いやいやCDCだって似たようなモノですから御安心。
お医者様ですからね。
給料を握っている相手を正当化するのが仕事。
でないと研究予算なんか付かないし。
各企業のIT化予算と同じこと。
決裁権を握っているのは、素人以下と自覚してない連中ですから。
実績を査定する方法が無い。
……のではなくメンドクサイだけですが。
すると各国の似たような機関、の似たような頭が無い管理者は、横並びに走ります。
スターリン体制ではいつもの。
「CDCがいってる(ようにも見える気がする)から大丈夫」
もちろん何も説明されてない。
それを聴いたけど言葉ではなく音としか認識できりゃ上等な人型動物は
「シーデーシーカイッテイルカラダイジョウブ」
と画面の前に集められた訓練された家畜に向かってオウム返し。
そして家畜は
「5/8まで新型コロナはインフルエンザより危険。5/8から安全になりますが予定は未定」
と真顔で言えるわけですね。
意味は解らなくとも
「せーふのよーせーによって」
で判った気になる。
その意味は?
ツッコミ入れるとキレます(笑)。
……なんで産まれてきたんですかね、コイツら。
そんな害虫に殺されてはたまりません。
せいぜいコロナ対策にひっかからないように出歩かないと。
風邪気味の方は暖かくしてください。
症状がある以上、新型コロナは関係ありませんけど。
頭が悪い輩に関連付けされると命に関わりますからね。
ではでは、行って来ます。




