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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第十七章「海のほうから」

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無知は力なり/IGNORANCE IS STRENGTH.

【用語】



ディストピア(全体主義)三原則』

:ジョージ・オーウェルが提唱した支配原理。

第一条。

「戦争は平和である」

第二条。

「自由は隷属である」

第三条。

「無知は力である」


支配の定義。

「有価資源の権威的配分」

必要な資源を分配することが「支配」ということ。

資源が無ければ支配も無い。

何も与えない者には誰も従わない。

資源が溢れていれば支配も無い。

何もかも持つ者は誰にも従わない。

権力が成立するためには「貧困」が必要になる。

必要不十分であればあるほど「配分する」ことが権力になる。

しかし不足が不満を産む以上、権力闘争が激化する。

それは権力の不安定化を生み、支配を弱めることになる。


では「飢えさせながら不満を逸らすこと」が必要。

第一条。

戦争(外部への恐怖)により不満を敵に向けることで平和(内部の団結)を創る。


永続的支配の為には永続的戦争が必要となる。


勝利は必要ない。

戦争そのものが目的。

勝利は危険ですらある。


先勝国の指導者が地位を逐われる例ならチャーチルを観ればいい。


事実は必要ない。

戦争を信じさせれば済む。

共通の利害得失を持つ指導者。


双方の体制にとって、勝利よりも大きな利益がある。


例えば。

冷戦とは誰と誰が果たしてと戦っていたのか?


冷戦に勝ってしまったアメリカ。

冷戦に負けてしまったソビエト。

東西両陣営の各国地域その他。


結果、誰かが何かを手に入れただろうか?




「戦争は平和である」



それ(平和)は「味方以外が誰も生きていない」こと。

それ(戦争)は「味方以外の全てを殺し尽くす」こと。



世界平和(異世界侵略戦争)を続けましょう。


――――――――――現合衆国大統領の御言葉。




【国際連合統治軍第13集積地/駐屯地東外縁/海岸砂浜射撃場(プライベートビーチ)/水際から8mの砂浜/ゲストハウス(医療用テント)/青龍の貴族】


無垢な瞳に、まだ、負けて、はいない、はずな俺。


大人を舐めてくる子なら扱い易いのに。

大人を無視して観せる子もチョロいし。

大人を敵視する子なんか生板の上です。


一方的に全てを委ねてくる娘たちの絶望一歩手前。


死ねじゃ済まない。

失せたら困る。

睨まれたい。


()()ってのは()()()()相手だけを指す単語。


良し判った何でも買って済んだらいいな。

良し判った何でもしてあげられたらいいな。

良し解った何でも叶えて欲しいことを言いな。


等々、俺の都合に合わせてはくれない。

・・・・・・・・・・くれないからさせる。


手法自体は確立。

成功率も高い。

慣れてる。


人間関係(レシピ)の基本ですね。


将校教育を受けなくても解る。

先に射った方が勝つ!

やられたらやり返す?


喧嘩も知らない間抜けの戯言。

殺られたらどうする?

殺れば返されない。


実際、部隊が全滅してから味方が勝っても意味がない。


正当防衛?

専守防衛?

自衛行為?


大義と貨車は後から着いてくるとかなんとか。


決める。

攻める。

押し付ける。


まあ、そうなると暴力(軍隊)の出番は無くなるけど。


専制攻撃なら手段を選べるからね。

一番コストが安い方法が得られる。

それはもちろん札束(経済競争)口車(宣伝戦略)だから。


喧嘩も戦争も子守も同じ。

――――――――――コストパフォーマンス(俺か働く訳がない)


貧乏人はリスクを負って貧しくなる。

金持ちはコストを払って豊かになる。

俺たちは給料をせびって便乗してる。


反撃なぞ企む負け犬ではないのだよ、俺は。

・・・・・・・・・・現合衆国大統領程ではないか。


即答すべし。

――――――――――自分が考える時間を棄ててでも、相手に考える時間を与えない。


短答すべし。

――――――――――相手を説得する力を捨ててでも、相手に反論の隙を与えるべからず。


決答すべし。

――――――――――相手に納得させずともよいから、相手に諾否を決めさせない。


手持ちのカードだけで勝負!

・・・・・・・・・・絶対負けられん、って人生初かよ。


既に先手(質問)を打たれている。

質問で返せば空手を晒す。

解ったことで判ったフリ。


手の内を知り尽くす(仲が好い)相手だから出来ること。


子ども相手も手加減無用。

これがゲームの醍醐味だ。

機械相手じゃ望めないね。


一言(一枚)から解ることは多い。

・・・・・・・・・・俺に限らないですかそうですか。


俺は人間なので打てば響かない。

言葉に応えるのではない。

意図に答えられたらいいな、と。


俺は大人なので正直ではない。


正直ってのは、しばしば言い訳になる。

――――――――――嘘は吐いてません、って奴。


満足するのは己の自尊心だけだからな。


正しく在るべきではない。

正しく居させますように。


皆さんを応援してるいつものこと

・・・・・・・・・・俺はいーんだよ俺は!


さて子猫か子犬か子どもか。

そんな瞳を愛でていても愉しいが。


興味も先にたつ

――――――――――正しい答えは?


俺が子どもを嫌いか?

簡単だ。


嫌いではない。

好きでもない。


地球が嫌いかと問うようなもんだ。


敢えて考えるまでもないな。

今後も考えることはあるまい。


シスターズの問い。

なにか意図してる。


子どものカテゴリーを分け、敢えて()()()


少年、含む少女。

児童、含む幼児。

乳児

・・・・・・・・・・分ける意味はある。

俺の関わり方が違う。


小さな生物は避ける。

壊れやすいから。


踏んだら怪我する。

落としたら死ぬ。


そりゃ近寄らんわ。


5~6歳が境界線。

個々の発育に差はあるが、大差はない。


ちょうど太守領の盗賊ギルド、頭目の娘(ちみっ子)

あの子がそんくらいだよな。


発育が良いがハーフエルフだからなのか。

今は亡き父エルフが立派な体格だったのか。

今も元気な母親は大変グラマラスだからなのか。


あれくらいなら落としても大丈夫だろう。

安心して抱ける。


掴んでも壊れず、潰れない程度に踏める。

気軽に扱える。


お母さん(盗賊ギルド頭目)が常に同席してるから、いずれにせよ大丈夫だけど。


万が一など気にする俺ではない。

それが気になるならすぐに死ぬ。


だがまあ身体の大きさと耐久力は比例する。


5歳未満はギリギリのライン。

余り長時間遊びたくない。


寝返りをうったら潰れそう。


10歳以上が望ましい。

それくらいなら遊べるだろう。


15歳以上なら一番だ。


女の子なら成長期が終わり。

男の子なら耐久力が十分。


雑に扱っても壊れないから気兼ねなく遊べる。


だいたい人格が成立してないと玩べない。

犬ネコ子どもとは言うものの、ちがうし。


俺たち(大人)が思いもよらない反応があるから面白い(良い玩具)


大人に嫌がらせをしてくるくらいがよい。

超然とし過ぎているのを壊すのも、愉し。


そこらへん、お互い様なら後は常識の範囲外。


ナンパの邪魔とかマジで困りますけどね。

ホテルの前まで集団で付いてくるとかね。

風俗店の人が困ってるのにやめないしね。


俺が出禁になるんだよなぁ。


男の子の暴走は女の子を差し向ければ留められる。

女の子の暴走は男の子を差し向けることも止める。


それを掻い潜り出し抜き笑うのも子ども遊びの基本。

それは人格が無いと出来ない楽しみ方。


・・・・・・・・・・・・・・確かに俺の子ども扱いは、成長度合いによって違うな。


だから敢えての赤ちゃんが主語?


俺に問うからには俺が基準

――――――――――――――そこまで、当の子ども(シスターズ)が把握したのかな?


いやまあ、うちの娘たちには知られてることも、多いが。


勘の良い子どもは大好きです。

揶揄甲斐があるからね。

だから赤ちゃん、って表現か。


だから何故、乳児?

・・・・・・・・・・君らとの関わりや如何?


何故、嫌いが先に立つ?

――――――――――嫌いが前提の言葉。


好き嫌いじゃなく疑問でもなく

・・・・・・・・・・結論から入ってないか?


シスターズは嫌いじゃなかろう、赤ん坊。

好き嫌いになる以前に関わりが無いからな。


異世界、あるいは地球の先進国以外。


子供を育てるのは共同体。

村であり、街であり、氏族。


人口の9割は地縁に育まれる。

1割以下の特権階級。

氏族組織では血縁に育まれる。


シスターズは特権階級。


お嬢は氏族内専門職の乳母爺やに。

魔女っ娘は家産扱い(奴隷)のエルフっ娘に。

エルフっ娘は種族特有の関係で父母に。


惣領娘で産むまでが役割、お嬢。

独り氏族で係累がない魔女っ娘。


家出娘で魔女っ娘のオカンなエルフっ娘以外は、乳幼児に縁がない。

エルフっ娘にしても魔女っ娘が赤ん坊だったのは十年近くも前のこと。


三人とも乳児に縁がない。


ちみっ子(頭目の娘)の扱いを視ると、より小さな子に抵抗感は無さそう。


とはいえ、赤ん坊と小さな子は違うからな。


俺だって子どもの子守に子どもを使っても、怖いから乳児は子どもに任せない。


好きも嫌いもないわなぁ

――――――――――知らんのだから。


ならなぜ嫌いか問う?


嫌いですか?

・・・・・・・・・・俺には好きでいて欲しいわけか。


嫌いですね?

――――――――――じゃないからな。


ならシスターズは赤ん坊が好きなんだな

・・・・・・・・・・俺と好みを合わせたい、のか。


だから心配ってか、危機感すら漂う悲壮な嘆願。


ってことは、シスターズは乳児が大好きなんだな

・・・・・・・・・・そりゃ俺が真逆なら大変だよ。


ネコが好きな子どもの親がネコ嫌い

――――――――――元の場所に戻して(大いなる)来なさい!(悲劇)


あるある。

俺は無いけど。

聴いたことある。


俺の周りは趣味嗜好が似てる大人が多かったからなぁ。


改めて噛み締める我が身の幸福。

自分が()()()()のは知ってたが。

うちの娘たちは、()()知らない。


子どもが身近な大人の好悪に敏感なのは、悲しいなぁ。


嫌いだったらどうしよう。

嫌いでいて欲しくない。

嫌いにならないで。


子どもらの声。

・・・・・・・・俺にはこんなに簡単にわかるってのに。


なんでやねん。

・・・・・・・俺の好みなんか俺が適当に始末するのに。


まだまだ信頼感(甘やかし)が足りないな。


俺の人格(善良誠実頼り甲斐)は信頼されてるだろう。

俺の実力(肩書ハッタリ嘘八百)が信頼されんだろうな。

俺の誤魔化す(リカバリー)力を観せないとな。


失ったことは取り返しがつかないが、もっと与えることは簡単だ。


――――――――――ならば再考。


なんで嫌いが前提なのか?

なんで俺は嫌いと思った?

なんで危機感を抱いた?


此処に乳児が居るで無し。


俺が赤ん坊を嫌っていると、思わせたのは

――――――――――いや、今、思わせられるのは?


右。

マメシバ、なんか心当たりありそう。


俺、の先を一瞬、視た、後で視線を周りに向ける。

俺の先。


左。

No1、なんか露骨に困っている。

うちの娘たちに目配せ、に気が付かれず周りに向いた。


――――――――――周り――――――――――


此処まで一秒、かかり過ぎ。


なるほど、判った。

俺に任せなさい。

期待に応える俺だ。


1on1の三セット。


魔女っ娘の赤い瞳。

お嬢の碧い瞳。

エルフっ娘の首根っこ掴んで前に出し、緑の瞳をじっくりと楽しむ。


皆さん、お揃いで。


「お前の子は可愛だろうな♪︎」


――――――――――――――なんか、息をのんだぞ。

気をしっかりもて。


「「「がんばります♪︎」」」


()()だったか

・・・・・・・・・・なに故に?


「こんなふうに言われたらなにもかもどうでもよくなりますよねコレ」

「たいちょーが女心判ってるとか思ってたら殴りますけどねグーで」


仲良さそうですね。

共通の敵を前にした仇敵同士みたい。


うちの娘たちの機嫌は上々。


特に辛い目に遇わせてしまったエルフっ娘。

耳先まで真っ赤にして瞳を潤ませ大歓喜。


終わり良ければ全てよし。


同士討ち玉砕戦闘もあった。

元カノ人魚の乱入もあった。

おねいさんず異文化交流も。


二日掛りで遠足は成功した!


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