人魚の空中戦の可能性に関する考察。
【用語】
『ペットボトル・ロケット』
:高圧空気を利用して水を噴射することで推進するロケット。その中でも民生自作されたものを指す。原理は簡単。密閉型プラスチック容器内の空気圧を高め水と共に封印。比重の差により空気は上に溜まり水は下に溜まる。解放部は下にあり、その先には地球がある。密閉状態から解放すると空気は膨張し水を圧し水は圧されて地球に吹き出し、大地と大気の間にあるペットボトルはより比重が軽い大気の側に圧し出される。圧力が飛翔体質量+重力を越えれば空を飛ぶ。ロケットだから跳ぶ、かな?小学生レベルの労力と日用品があれば高度50m以上距離100以上は余裕よゆー。同一原理の工事用水力ロケットは実用高度150m以上、飛距離1Km前後。ケーブルをつなぐ為に使われるのでドラコン対戦車ミサイルみたいに有線ですがコントロール用ではなく、山間部等で作業路を作らずに通信動力線を曳くためにつかうんですけどね。
眼に青瞳。
山に神殿。
初人魚。
《異世界初の俳句「人魚は春の季語にしよう」/埼玉県富士見市/世界ハイク協会/会誌〈異世界転移記念〉号》
【国際連合統治軍第13集積地/駐屯地東外縁/海岸砂浜射撃場/水際から8m海上/青龍の貴族】
俺は語らず。
そ~~~ら、取ってこい♪︎
人魚は飛ぶ。
言葉にしないと判らない?
そんな経験はないが。
言葉にしたらそこで終わる。
人間関係の基本です。
だから嫌いな奴らには言葉。
それ以外に言わない。
異世界でも、この通り。
――――――――――うちの娘たち。
話す。
必要が無いことは常に。
言わない。
必要があることは常に。
言う。
無理強いする時、弄る刻。
まあこんなモンですよ。
・・・・・・・・・・日本に居るときと同じように。
それで伝わらないくらいなら、関わらなきゃ良い。
仕事の上で、感情が邪魔になる関係なら、仕方ない。
親しいと思い込みたい嫌われてるから諦めなさい。
言わないと判らない奴らには言っても解らない
・・・・・・・・・・って言ってるアンタは何故に俺に言うのやら。
どうせ解らない相手になら言っても害はあるまいに。
ミランダ警告みたいなモンですよ。
質問を返されないようにすれば、言い訳になるから。
説明しました。
判らないと言われませんでした。
アンタのせい。
法律的には、そうじゃない。
だが抗弁出来ない奴らには通じます。
組織犯罪のコツ。
それはカモを如何に共犯者に仕立てるか。
正犯って本人に思い込ませられるかに拠る。
聴く側も唱える側も裁く側も解らないようにすれば完璧です。
消費者契約約款のように。
被害を受けないのは言わなくても解る相手だけ。
俺と人魚の関係性
――――――――――話さなくて良い、って好いよね。
言わずに伝わる読心術。
ではなく読唇術に非ず。
聴振術って言うべきか。
以心伝心、似て非なるもの、同じでいいや。
俺の顎下に食い込んでいた人魚。
発せられなかった声帯の震え。
空気より音を拾い易い水。
同じ顎下には軍用の骨伝導イヤフォンマイクも在る。
そちらには聴こえてない。
同じ経路。
同じ原理。
同じ内容。
それは二人だけの内緒話。
内緒とすら知られないのが一番ないしょ。
秘密の守り方。
生き残る方法。
誰かの護り方。
無力無価値無害ほど使い勝手が良いよね。
公然たる密談
――――――――――これも良い成果。
現代技術でも拾いきれない言葉。
意識的に発しようとしなかった声。
単なるノイズとして処理される。
そらそんなものを拾っても何を言ってるかわからない。
特別な目標。
データ収集。
長期的作戦。
そこまでやれば、解析ソフトは造れるだろうが。
・・・・・・・・・・使い捨ての選良には使えん。
居座り続ける官僚とか。
生きてる限りの政治家とか。
個人的才能だけの天才とか。
そういう代えが効かない相手じゃなければコストに合わない。
三佐の周りをうろちょろさせられていく内に自得した処世術。
教えてもらった、じゃないのが重要。
知っていると知られたら価値はない。
唯一無二に非ずとも隠し通すが要点。
当然、俺の解析ソフトはない。
これまでもこれからも。
技術は共有すべき。
より完成度をあげるため。
技能は独占すべき。
他人より先んじるために。
情報は秘匿すべき。
味方を助けてあげるため。
つまり、この通信は安全ってこと。
巧くやってるな、俺。
老後の愉みが増えた。
失敗しないよう注意。
キチンと成果が出てから胸を張ること。
自慢出来ないのが辛い、今は。
成功率100%に魅えるよね。
終わった後なら実害もないし。
有言実行じゃなくて実行有言。
カッコいいとはこういうことさ。
そんな俺の誤魔化しが通じない人魚。
水棲人類のスペックたるやスゴいな。
俺の言いたいことが言う前に伝わる。
だから頼むまでもありません。
――――――――――なんて便利なんだ。
考え方の癖なのか。
話し方の癖なのか。
感じ方の癖なのか。
解析エンジンを組み上げたらしい。
――――――――――少なくとも俺についての。
何を何処まで感じ取れるのか。
後でゆっくり応えさせるとして。
うちの娘たちに特有の怪現象。
日本にいる長い付き合いのガキどもならわかる。
・・・・・・・・・・だか異世界の娘たちは?
出会って1ヶ月半。
――――――――――気心まで知られてます。
うちの娘たちの平均値。
24時間平均ゼロ距離。
時々食い込むからだが。
人魚以外の娘はだいたい手が届く範囲にいます。
迷子紐なんか要りません。
いや俺は元々いらんけど。
ながら作業で子守は余裕。
将校の必須スキルは走りスマホだから余裕。
指揮用端末を視ていたら部下が見えない?
そんなんじゃ向いて無いなんてモンじゃない。
人間の視界や認知能力なら出来るからね?
下士官の役割は将校の視界に入らない兵の把握。
屋内や陣地戦なら遮蔽される。
小隊規模以上なら分割もあり。
でもなきゃ視ることは出来る。
だから適切な指揮をとれるとは言わないけれど。
相手が子どもなら余裕。
護れば善いだけだし。
出来ない方がおかしい。
読書しながら働くなんて歴史的事実。
いきなり退化する人類じゃない。
個別に劣化する個人はいるけど。
それは種としての揺らぎだから。
ダーウィン・アワード・ノミネート!
――――――――――人魚はむしろ逆、いや、正しく進化?
今のところ、その力は俺に向いてる。
ハードウェア?
ソフトウェア?
他の娘と違う?
俺を基準に考えよう。
期間より密度かな?
しかし人魚は1ヶ月
皆より密度は薄い?
太守府と港街の距離だけじゃなく、生活圏の差。
24時間一緒にいてやれないのにな。
水中と大気中の壁は距離以上に拡い。
それをモノともしてたらしなかった。
全ての女がそうしてくれたら口説く手間が省けるのになぁ
・・・・・・・・・・いや逆か。
親しいから出来ることでしたしくなりたいとは、是如何に?
俺以外が読心術を身に付ける。
そんな俺にとってだけ都合が良い世界。
さすがに期待だけしていよう。
実現しても良いんだよ?
【聖都南方/青龍の城郭/縄張り東海側/波打ち際から8m/青龍の女騎士団半円陣中央/青龍の貴族背中/エルフっ娘】
あたしは耳を離さない
・・・・・・・・・離せない、じゃないから、あんまり。
彼女ではなく彼から。
――――――――――眼は奪われる。
あたしも。
彼も。
皆。
人のカタチをした魚
――――――――――海の生き物。
彼とは異質なのに
・・・・・・・・・・だから悔しい。
空に架かる虹。
陽射しに輝く肌。
悪戯っぽい青い瞳。
滑りを帯びた藍い髪。
それは白い雲に良く映える
――――――――――悔しく思うのが、間違ってるわよね。
それでも感じてしまうの
・・・・・・・・・・あたしだって彼とは違う。
彼女は美しい。
彼女は楽しい。
それは嬉しい。
彼の感心が聴こえるから。
あたしは自分の過ちを感じながら直せない。
あたし、たちへの関心はそのまま。
彼女が出来ることを想い描いてる。
あたしには出来ないことが、また、増えた。
何人でも幾人でも何事であれ構う。
それが貴男、あれが女
・・・・・・・・・・新しい女。
あたしの気持ちを愉しまれてると思うと悔しくてキライになれたらもっと愛せるのに!
【国際連合統治軍第13集積地/駐屯地東外縁/海岸砂浜射撃場/水際から8m海上/青龍の貴族】
俺が子どもたちの未来に想いを馳せてる間。
コトは終わった。
人魚は足元へ一気に五体投地。
深呼吸。
海水を。
鰓から。
ここまで10秒。
ゆっくりと海水を気泡にする。
ここまで3秒。
声帯付近の僅かな量。
大量に気化させる方が速い。
囁くより怒鳴る方が楽なように。
――――――――――ってマメシバが言ってた。
メモメモして抜かりは無い俺です。
出来ること。
出来ないこと。
ソレが判ればやってることも解る。
気化海水を鰓からの水圧で頬へ。
一気に高圧に持っていき唇へ。
口笛を吹く要領でコントロール。
僅かに、1秒。
俺たちの足元、海面が爆ぜたんだよ。
指向性が高いから爆弾風ではない。
向きが海中、人魚自身の真下。
ペットボトルロケット人間サイズみたいなもの。
向きや量。
指向性の強弱。
水の密度。
まさしく水爆弾になれますね、これ。
最高点20m。
直接距離25m。
着地、いや、着水点で水煙。
二次噴射で落下衝撃を躱したな。
発射衝撃は被膜防御。
深呼吸して体液変換。
水中爆発を、カバー。
飛翔中も鰓の中いっぱいの海水で被膜を造り続ける。
すぐに崩れるけれど、飛翔時間がそも一瞬だ。
着水した処の水深は大人の膝くらい。
その場の水で防げない衝撃を残水変換逆噴射。
体内水の急減を、短時間で海中吸収。
急制動の慣性質量は体液を固体に近付けて緩和。
ちょうど飛翔中に水を放出していたから、容易。
長くは保たないのであれ長くはかからないから。
むだがないな。
プロセスは観えてないけど。
ここまで3秒。
合計17秒。
何をやっているのかは解った。
{とった~~~♪︎♪︎♪︎♪︎♪︎♪︎♪︎♪︎}
・・・・・・・・・判らなかったことにしてもいいですかだめですかそうですか?
やっぱり嗤われる為だけに産まれて来たんでしょう。
産まれて来たらいけないのに、なぜ自重しなかった。
霞ヶ関のUMAのことですが。
またまた今年の大笑い。
ケルベロス?
グリフォン?
おいおいおいおい誰か止めなかったのが(笑)。
常に変異し続けるというウィルス界の良識に従うそも旧型なんかネーヨ「新型」コロナウィルスの話題です。
なにやら中学二年生で失敗して義務教育だから放り出された間抜けが、また妙な病気を思い付きましたね。
病名「ケルベロス」って……おいおい。
ライトノベルでもあり得ないと期待したいセンス末代までの恥。
いっそ新型(笑)コロナの名前は公募した方が嗤えるんじゃないでしょうか。
あるいは「こんな名前なら感染者が名乗り出るまい」っていう。
さすが上級国民は違います。
頭と品性が比例するのは自分たち赤色貴族でわかろうに。
コロナ乞食が自らケルベロス(笑)やらグリフォン(爆笑)やら名乗るに決まっているじゃありませんか(嗤)!
これだから愚鈍の選抜訓練を通過したマヌケは虫けらの気持ちが判らない。
人間の可能性は計りたくないですね。
という訳で、けるべろすやらぐりふぉんやらが彷徨いていると政府広報が吹聴している観たことないけど死に至る病が流行しているせいで皆さま外出中の街を散策してだいはっぱとらやに貢献してまいります。
けるべろす(笑)。
ぐりふぉん(嗤)。
どちらかどちらも見聞きした方は是非ご一報ください。
日本の官僚が国益を損ねなかった事例よりは見つかりやすいハズ。
ツチノコよりもみつからないかもしれませんが。
今回の更新も遅れますが街中を命に関わるUMAが彷徨いている以上わたしも彷徨かざるを得ないから仕方がないですよね。




