魔女っ娘を料理。
【用語】
『コース料理』
:異世界では生じないモノ。
「食べる」から「食べさせる」への主客転倒。創る側、料理人、料理が主となり食べる側、君侯、雇い主が客となる。ルネッサンス末期イタリアからフランスへ文化が伝播する過程で発生。都市国家群から領土国家へ。「文化しかない」から「物量しかない」へ。没落した旧大国から新興の大国へ。元強者と現強者が共存する環境でのみ成立し得る、弱きから強きへのマウントの取り方。だからイタリア半島を征服出来なかったフランスで発生。征服できたスペインにはフランスから伝わったが定着したとは言い難い。田舎の成金が貧乏紳士に巻き上げられる過程を戯画化したものがコース料理だと思えば判りやすい…解りやすくない?
当然、圧倒的武力で征服された、征服される異世界には生じないわな。
ご主人様に従わせてください♪︎
なんでもさせてください♪︎
なんなりと御命令を♪︎
「では俺に従うな」
はい♪︎
おっしゃる通り、従います♪︎
【国際連合統治軍第13集積地/駐屯地東外縁/海岸砂浜射撃場/水際から10m海上/青龍の貴族】
俺は深く頷いた。
世紀の一戦。
大人VS子ども。
レアな勝負。
チーム対決!
・・・・・・・・・・稀に良くある。
刺し違え?
・・・・・・・・・・けっこうある。
潰し合い。
・・・・・・・・・・中々愉しめる。
選手が観客に気が付くのは試合が終わった後だ。
子どもと大人は戦うモノ。
大人は見栄を張ってより偉くなる。
子どもは理想を追って大人になれ。
ちょくちょくバトってるのは良いことです。
だからといって仕向けないが。
デートの邪魔だし。
自分たちと遊ぶべき大人が大人同士で愉しんでりゃ乱入するわなぁ。
だからといって防ぎはしない。
ナンパの武器だし。
越えられる障害は二人と二人と二人他の絆を強めなくても深くする。
だが今回は一味違った。
――――――――――過去形。
我を忘れて子どもたちを護る女たち。
我が身を睹してそれを止める子どもたち。
俺は嬉しい
・・・・・・・・・・現在形。
立派に育った保護者と被保護者。
安心して帰国するまであと一歩。
好カードでした。
――――――――――過去形。
まだ帰らないし帰国した後でまた玩びにくるからドキドキさせておくとして、今だけは綺麗に纏まった。
めでたし。
目出度し。
愛でたし。
楽しんだ俺はデザートを平らげ
・・・・・・・・・・なきゃダメですかそうですか。
デザートかぁ。
主菜は概念上の戦い。
元カノ&マメシバのサプライズ・アタック。
おねいさんずのボランティア・バリアー。
右往左往された俺たちガールズ・スカウト。
ストレートフラッシュなみの完成度。
三つの材料を国際連合より上の連中が練る練る混ぜ混ぜした結果とりあえず銃殺してから考えるという反応を対消滅させる過程で生じた芸術的逸品。
あとは若い人に任せて寝ていても良くはなかった残念。
好いけどね?
善いんだよ?
だがダメだ!
身を呈して命を護る魔女っ娘博愛スーサイド・アタック!
止める間もないいつも通り。
知ってるだけの命を助けるな。
俺にはともかく君には他人。
いつもエルフっ娘がついているとは限らない。
後でじっとりぐったりねっとり言い聞かせるが、泣きながらイヤイヤして絶対にイイとは言わずに許しを請うだけだろうな、見て見ぬふりが出来ない魔女っ娘。
それはいつもの夜食だから好い。
――――――――――問題は〆。
俺は〆なくて良いんですが。
雑炊の後で焼き肉いけます。
パフェの次にカレーもあり。
あらゆる毒気が抜けて元カノ&マメシバが殺される心配だけは無くなった
・・・・・・・・・このまま口笛を吹いて夕陽に向かって立ち去りたい。
だが副生成ブツが生まれた残された
・・・・・・・・・・そりゃ殺されないから死なないとは言ってないけどさ。
ダメですかダメらしいダメだった。
魔女っ娘が納得しないしさせられない。
納得出来ないならやる訳ないわな。
さっきまで殺されるのは女二人。
殺されたように観せたのは子ども。
今、女二人は完全に傍観者だよ。
おねいさんずにいたっては、全員が俺を見直す善くない意味で。
――――――――――責任者出てこい的な。
最期の逸品を平らげないと終わらない
・・・・・・・・・・解せない。
異世界では料理のコースは無い。
――――――――――各種料理が大皿でドン!
旨味辛味甘味塩味他色々。
煮物焼物乾物揚物練物他色々スープシチュー酒果汁清水他色々。
肉野菜魚パン果物他色々。
羹熱物冷製温物先日キンキン追加
――――――――――地元町内会の日常かな?
ガキどもが日常的に出入りするとね。
食わせるか寝かせるか外に追い出す。
追い出す前に腹一杯食える料理の山。
常に誰かが誰かに創ります
・・・・・・伊達に暇な爺婆ガキ主婦がいる訳じゃない。
好きな物を好きに食べさせれば良い。
健康な動物はソレだけで健康になる。
ジャンクフードなんか見向きもせん。
いや俺は時々、餌を食べる機会がありますよ?
・・・・・・・・・・三ヶ月に一回くらいはね?
料理が得られるとそうなる。
不味さを自覚するまでがコース。
ジャンクフードばっかり食う子供が居るって?
・・・・・・・・・・料理が食えないからだ
自称料理しかないとそうなる。
肥るから病気になる?
――――――――――病気だから肥る。
痩せる?
動かぬ?
不健康?
逆、ぎゃく、ギャグ。
まさに猿轡、質疑打ち切り、傾注。
餌を人間に与えりゃ病気になる。
餌は餌だが上下はある。
餌の中であれマシなエサをとる。
手作り風のゴミより大量生産のエサ。
ジャンクフード好きな病気の子供を抱えた親御さんは自分の料理っぽいナニかを反省しましょう。
料理は難しくありません。
時間と手間しか要らんし。
レシピ通りにすればいい。
あとは慣れだけで出来るくらい。
ナンパの合間でも出来るから。
仕事なんかしてるから出来ない。
子供の偏食に悩む前に自分の貧食を自覚させたら親子で町内会に入り浸り創る側に回るまでがデフォルト。
食生活なんか料理を与えれば治ります。
不味いは料理でも食物でもない。
もったいないは病気です。
不味ければ捨てましょう。
文句を付ける必要はない。
言って判るならゴミを造らない。
材料の無駄。
料金の無駄。
時間の無駄。
我慢して無理矢理食っても無駄。
映画だって、つまらなかったら席を立つ。
料理だって、不味ければ席を立つ。
賭博だって、つまらなかったら席を立つ。
損切りは利益より大切です。
返金。
弁済。
賠償。
幾らか取り戻したら、蔑めなくなる。
不味い。
つまらん。
くだらない。
むしろ金ならだす
――――――――――大きな声で罵る為に。
恥じて辞めれば一番よし。
恥じて挑めば良くなるかも?
恥じて隠れりゃ追い出さなきゃ!
結論。
異世界料理は家の近所の食事と似ている。
魔女っ娘料理は個人の資質で抜きん出ているが。
それは味であり盛付けであり演出だから。
そこに御飯が参加した世界に順番なんか在るもんか。
だから食べなくていい。
むしろ食べたくはない。
だから食べて魅せよう。
選択の余地が無ければ絶対に選んでやらんが。
選べるなら別。
敢えて選ぶ。
魔女っ娘一択。
きみとキミと君を独りだけ選び出す。
据膳喰わねば大人の恥。
恥は喰わねど高楊枝。
俺が喰えねば仕舞込む。
スパイス効きすぎ混ぜろ混ぜろ。
お嬢とエルフっ娘のコンプレックス対比も最高。
歳下故と歳上故に醸し出される遠慮と無遠慮。
Colorfulのエルフっ娘憧憬。
被差別種族同士の共感と誤解のハーモニー。
魔女っ娘の釣られた後の全方位罪悪感の味わい。
魔女っ娘を味わずに何を貪れというのか。
安定の魔女っ娘。
良く視える。
つかみ放題。
良い娘、善い娘。
健康な子どもは重心の取り方が上手い。
取りやすいとも言うか。
脂肪層が薄いから。
肢体の形が変わらない。
とは言え、それは肢体の話。
気持ちは不安定です。
弱いのか柔軟なのか。
曲げる愉しさ限界突破。
むちゃくちゃ打たれ強い。
だから弄り甲斐がある。
なのに、簡単に崩れるが。
だから仕舞い込まんと。
鍛え甲斐がある娘だよね。
いずれ仕舞う側にする。
一生涯に渡って遊べます。
人形ではなく人間遊び。
その為にも教育しなきゃ。
モノは言い様考え様。
大人と余り変わらん。
崩すは愉し崩れは困惑。
そして、コレだ。
俺がついてる頑張るな。
「ごみぇんなざぃ!!にぇいさぁま」
泣く娘である。
勘弁してくれ。
ごめんなさい。
この泣き顔を向けられたエルフっ娘の気持ちを考えてあげて。
傷は深いぞ!
気を確かに!
殿中で御座る!
こんな大変な目に会うエルフ観たことないけど聴かれてる。
涙目じゃない。
泣いてるんだ。
魔女っ娘の涙。
ここ一ヶ月半で、けっこう観慣れてますけれども。
日に何度か。
感極まったり。
怒ったり。
ジタバタしたり。
安堵したり。
悔しがったり。
感情ゆたか。
ポカポカ噛み噛みスリスリしながらの苦情申し立ては良くある好くある多世界共通。
異世界でもそうなんですよ。
・・・・・・・・って気が付くに一週間はかかりました。
泣く娘と地頭には勝てない。
もちろん泣く娘と地頭は一緒じゃない。
地頭に勝ち負けを挑むと定年を迎えられずに終身労働。
泣かせるのはともかく泣くのは保護者の大失敗。
子どもの使い方は簡単。
・・・・・・・・・・そんなことに失敗するって!
我慢と忍耐と諦めを抉じ開けるだけ。
何もかも余さず観られるもんです。
だけど操作を間違えると要らんモンが溢れ出す――――――――――悲しみの涙。
いや前向きに考えよう。
後で笑って話せる時代が来る。
真っ赤に照れて好い涙目を魅せてくれよう。
出来るさ!
信じてる!
頑張って!
魔女っ娘取り扱い資格保持歴で俺を超えられるエルフっ娘。
細い肢体が逞しく観える。
揉み混むと判る筋肉脂肪。
やーらかいけど強い肢体。
俺なんか簡単にホールドされますよ?
枕にぴったり。
掛け布団はギリ。
敷いたら潰れそう。
女としては長身なんだけどね。
つまり魔女っ娘より大きい。
俺よりは小さい。
被弾面積を最小化出来る俺。
小さな魔女っ娘の視界さえ塞げればワンチャン!
身長130cm未満な魔女っ娘。
直前グラマラス・ボディー。
上目遣いは最小視角。
魔女っ娘とエルフっ娘を挟んで正対する俺。
俺のことは思い出さないように!
魔女っ娘の謝罪を向けられたら?
産まれて来たことを後悔するね!
泣かせて弄って転がすのは愉しいですけどね。
辱しめたり。
悔しがらせたり。
恥ずかしがらせたり。
女や子どもは地団駄を踏ませないとね♪︎
怒りは歓迎。
反発上等。
恍惚は心配。
産まれて来てごめんなさいしてるコレ!
無いわ。
ないわ~。
マジで。
その姿は死ぬに死ねない死にたい感じ?
赤の他人から視てそれ。
哀訴を受けたエルフっ娘。
魔女っ娘の破壊力。




