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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第十七章「海のほうから」

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757/1003

介錯/頸皮一枚の誉。

【用語】


『完全切腹マニュアル』

:1840年(天保11年)刊行の「自刃錄」。

切腹が処刑の一種とかなんとかWikipediaには書いてあるがいつもと同じように嘘である……何回目?いやまあ、だいたい嘘なんですが。基本的な考え方。「殺す」のが罰。「死ぬ」のは誉。武士が切腹を許されるのは罰ではない。「生きるべきではない」から他人に殺され「死ぬべき」だから自ら死ぬ。責任を取るのは責めを負うのとは全く違う。生きる必要があるから生きる。死ぬ必要があるから死ぬ。生かされるのも殺されるのも等しく恥。劣っているから殺されるのであり蔑まれもしない。弱いなら死ねば良いし、それを許されるのは認められたから。死ななくていいのに敢えて死ぬのが美しいのであって、死なざるを得ないから死んでも殺された扱いで惨めなだけ。なんかおかしなところがありますか?非常に合理的な考え方であり、戦国時代が産んだ支配階級に広く浸透したのも合理的。そんな支配階級だから太平の世が出来てしまってさあ大変!死ぬ機会の極小化。なお太平の世を乱すと殺されるから本末転倒。繰り返される切腹ブームもマンネリ化して行き詰まる。斯くして切腹の誉を飾る誉が成立した。つまり死ねないから死ぬ誉を助けて誇ろうという流れ。立ち会うだけでも名誉だが、介錯は最高(自刃)の次。すると介錯権を巡る自由競争が勃発。剣術各流派礼儀作法各檀家振興の思想家興業家までが様々な演出主張実践を競い合って百花繚乱とはいったい。介錯時に首の皮一枚残して綺麗に伏すようにするとか有り得ないほどの技芸。そりゃ完全マニュアルだって世に問われますよ。

なお死んでも生きても周りに影響がない下層階級には全く関係ない美意識の世界だったので貧乏な田舎の成り上がりが政権をとるとわすれられました。

キリスト教由来の「(神が命じたから)生きねば!」が後半だけ流出し、「なんか知らないけど生きねば!」と理屈もなにもなくなった結果「首の皮一枚で」なぜか助かる世界になりましたとさ。

……とは言え、日本文化には殺す殺されるではなく「敢えて死ぬ」ことを誇らしく感じる感性は残ってますけどね。

美しい(合理的)ということは人類が滅びるまで通じるんだな。

なおキリスト教が生じなかった作中異世界の感覚はいうまでもなく。



『んで?』

「おい呼んでるぞ」


『ボケはいいから!』

「んで?」


『その前フリから始めて何人の初めてを奪ったんですか?』


「数えてない」

『か~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~今まで食べたパンの枚数を憶えているのか?ってキヤガリマシタカ!!!』


「おまえは何をイってるんだ」

『今後は女ゴハン睡眠って日常の中に埋没させませんからねぇェェェェェェェェェェ!』


「忘れんが」

『?』


「匂い、感触、反発、口あたり、舌触り、喉越し

・・・・・・・・・・いち」

『ちょっとだいぶしばらくまってアリだかナシだか考え終わるまで黙れってか身勝手にも無理強いしますがアリでも私には言わないで私以外の女に熱く語るのを奨めて私は我が儘ですししつこいからめんどくさくしたくなかったらお願いします』


《とある三佐のアーカイブに所蔵された大尉と三尉の会話》




【国際連合統治軍第13集積地/駐屯地東外縁/海岸砂浜射撃場(プライベートビーチ)/水際から10m海上/青龍の貴族】


俺を魅てればいーや、って(元カノ)

・・・・・・・・・・全存在を丸投げ。

俺を魅せてればいーや、って(マメシバ)

・・・・・・・・・・全責任を丸投げ。

俺が責任をとるのは間違いない

・・・・・・・・・・指揮してないのに。


俺がなんとかするだろう責任者なんだから早く速くはやく?


君たちの気持ちはよくわかる。

――――――――――だが無意味だ。


俺は怒ってないし、もう。


人魚(海中ミサイル)に股がって浜辺に特効。

自分の命を我儘に費やすのは大変けっこう。


命を賭けてバカをやる姿勢は嫌いじゃない。

元カノとマメシバのコンビネーション。


端から視ても命がけだったよね。

海水なんて質量物に高速衝突。

時々手脚が変な曲がり方してた。


そこは治癒魔法(マメシバ)でなんとかしたんだろうが。


自分が自分の生死を決めてなにが悪い?

もっとも過ぎて何も言えない。


もちろん後で躾るんだが。

俺が自分以外を尊重するわけないだろ?


二度とやらないよう後で殴る(躾る)けど。


動物は肢体に覚えさせましょう。

人間は時間を空けても教育(調教)可能。

どうせ繰り返すから繰り返しで。


俺の気分を他人に強要するのは当たり前。


自己決定権。

自由意思。

自尊心。


他人の尊厳は確認しながら捻曲げるもの。


考えてやれば体罰。

感情に任せたら暴力。

だから間を空ける。


俺は我慢しないから、鬱憤晴らしは必要ない。


洗脳と教育。

訓練と学習。

暴力と調教。


死ぬべきではない者が死に難い様にする手順。


生きるべき?

死ぬべきでない?

命は大切だ?


わざわざ殺されるようなことしてるから後で殴る。

・・・・・・・・・根拠が無いことを迷信と呼ぶんだよ。

俺の好み(価値観)以外どーでもいい。


――――――――――生きろ(無理強い)――――――――――


つまり俺は殺す気がない。

殴るのも蹴るのも後でね。


つまり?


元カノとマメシバの勘違い

・・・・・・・・・この期に及んで俺を視てどーするよ。


オマエ等に怒ってるのは?

オマエ等を殺しかねないのは?

オマエ等は誰へ詫びるの?


次回から殺されないようによーく学びなさい。

―――――――――エルフっ娘が助けてくれるからね?




【聖都南方/青龍の城郭/縄張り東海側/波打ち際から8m/青龍の女騎士団半円陣中央/青龍の貴族背中/エルフっ娘】


あたしは忿懣は内心に押し込める

・・・・・・・・・・ぶつけなくても知られてるし。


理屈りくつリクツ。


彼ならやれる。

やれば禍根を残す。

彼は気にしない。

あたしが気にする。


だから自ら進み出た。

・・・・・・・・・・自分が悪いってわかってるわよ!


肢体が勝手に動くから、困らない

斯く在るべきと判るから、大丈夫。

貴男が視てるから、間違いないわ。


悦びがこみ上げるのもホント。

――――――――――認めて貰えたんだ♪︎


命じられず。

停められず。

黙って視る。


()()()を!


彼の為に殺す者は幾らでも。

彼の為に尽くす者が幾人も。

彼に任される者はひと握り。


でも、女の命を委される女は、

――――――――――あたしだけ、よね。


期待されてる。

興味がある。

助けてくれる。


委されるのは

――――――――――すっごく嬉しい。


どう転んでも褒めて貰える。

それなら成して誉められたい。

絶対に為し遂げないダメよ。


任されたこと

・・・・・・・・・・なんで、あたしが。


貴男の女(あたし)貴男の女たち(青龍の女騎士団)から貴男(青龍の女将軍)の女たち(とマメシバ卿)を守るって、おかしくないかしら?


殺し合って共倒れて欲しいんだけど。

貴男が絡まなければ、ただの支配者(青龍)

あたし(青龍の貴族が財産)、たちにとっては関係ない。

女として負けるなんて思わないけど。


貴男がモノにしていなければ!


青龍の女騎士団。

―――――――――貴男の朋友として素直に見習えた。


青龍の女将軍。

・・・・・・・・貴男の旧友として敬して遠ざけられた。


マメシバ卿。

――――――――――貴男の門人として勝手に関わりに来たでしょうね。


皆、きっと素直に無事を願えた

・・・・・・・・・・やるべきことに代わり無し、か。


ならやりましょう。


ゆっくり。

おおきく。

わかりやすく。


彼が停めようとしない限り、あたしは何をしても良いんだから。




【国際連合統治軍第13集積地/駐屯地東外縁/海岸砂浜射撃場(プライベートビーチ)/水際から10m海上/青龍の貴族】


俺はギャラリーの役割に一所懸命

――――――――――エルフっ娘から苦情が出ない。


介錯。

・・・・・・・・・・かも。

会釈。

・・・・・・・・・・だといいな。

解釈。

・・・・・・・・・・正解。


だからこれで良いよな?


俺と好き嫌い(価値基準)が同じなら判断は任せていい。

俺より能力が高ければ行動を委せるべきだ。

俺しかない処は付いて居れば済むだろう。


察したようにエルフっ娘が大きくなる。


すっごく。

おっきい。

胸もだが。


一閃。


大きな構え。

肢体全体。

腕脚すべて。


振りかぶった。


腕が胸に当たらないように。

それは無理だが出来るだけ。

肢体ごと回転すればいける。


それじゃ演武だが、それでも良くない?


大振りなドワーフ刀。

一挙動で振りかぶる。

オーバーアクション。


近くの俺に掠りもしない。


これ凄くない?

鋭すぎる日本刀。

取り扱い注意!


扱い一つで自他を斬る。


振り回したりは出来ない代物。

抜刀術って安全の為だからね。

刀身を晒す時間を最短最小化。


当時の戦絵だと皆、抜き身を担いでるしな。


振り回すと周りが死ぬ。

日本刀全盛期って集団戦闘のピークだし。

兜を付けるのは、必須。


でないと自分の頭や首を斬りかねない。


刀が主戦兵器じゃない説?

塹壕戦が塹壕だけで終わったなら、そんな見方もなりたつかもね。

言うまでもなく塹壕戦が塹壕だけで終わるわけないんだよなぁ。


数だけなら長槍が主力説。

それなら小麦粉が主力で主戦兵器ってことになるんですが。

ある意味で兵糧は主戦兵器だが、もちろん意味が違います。


いや長槍で終わるわけ無い、刀こそが決戦兵器。


陣形を崩してからが近世戦争の本貫。

槍兵の盾を崩して、抜刀突入が決める。

決定付けないと延々と消耗戦が続く。


そんなバカな戦いをする奴が居るもんか。

消耗戦なんか続けられる訳がない。

ひたすら重い打撃兵器を何十分振れるよ?


前に突きだし腕で支えるだけじゃなく。

重心の端を抱えて上下に振るって無茶。

戦闘しながら交代出来ないことはない。


よほど練度が高く敵が抜刀突撃しないなら。


長槍なんか移動陣地と同じなんだから。

抜刀を短槍短弓が支援するのが決戦部隊。

まあ陣地戦城郭戦なら鉄砲の意義もあるが。


長槍鉄砲は第一次世界大戦の塹壕と同じ。

サブマシンガンの電撃部隊が刀短弓短槍。


異世界だと帝国軍が、このパターン。


帝国軍だと長槍兵が訓練された抜刀隊だったりする。

突撃時には長槍を置く。

防御時には長槍槍衾だ。

いつでも切り替え可能。

職業軍人が毎日訓練経験してのみ、身に付くスキル。


天才は此所にいる、悔しくないが。


戦国末期(近世初期)を取得1ヶ月未満で身に付けたエルフっ娘(中世初期)


大柄(グラマラス)な肢体。

肉厚な太刀。

伸びた刀身。

肢体と一体。

これぞ刀身。


靡く髪の先から刃先までが一つの軌跡。


筋の張り。

腱の伸縮。

脂肪の振動。


無理が無さすぎやしないか、コレ。


刀の中では軽い方ではある。

圧し切る、じゃないからね。

絶ち斬る、ってシステムだ。


絵になるなんてもんじゃねーぞ。

テクニカルワルツのエルフが専用装備。


日本刀はエルフっ娘、エルフに良く似合う。

パワーファイターのドワーフが造ったのに。


――――――――――綺麗だ。


異世界文化遺産認定不可避。

エルフが不老で良かった。

皆があと千年は鑑賞できる。


だが

・・・・・・・・・・ビキニじゃなくて良いのよ?


砂浜なのはアリかもしれん!

波打ち際は足がとられない?


絵になるのは解るが海水浴に刀を持ってきて無かった

・・・・・・・・・・おねいさんずか。


預けてたのね。

海水浴に兵器は無粋。

おねいさんずは元々武装。


交代で子守りに回る刻は装備を待機班へ預けていたし。


今は皆さん武装してますが。

元カノが侵攻してきたから。

エルフっ娘武装もその流れ。


その抜身が大太刀の前に正座する二人。

・・・・・・・・・・・もろビキニ(元カノ)スクール水着(マメシバ)が生む安心感よ!



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