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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第十七章「海のほうから」

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ダブルピース/えへ顔かもしれない。

【用語】

『検温』

:医学的な対処の為に体温を測ること。身体の温度なので表面温度には、まったく意味がない。そも身体は外部環境から隔離するように造られており、漏洩する熱は生態サイクルから外れた余熱。しかも外皮は人体より強い環境から直接に影響を受ける。ある程度でしかないとはいえ、意味があるデータを得たければ体内で測ればいい。人体には体外体内で物質をやり取りできる開口部がいくつかあるので難しくはない。体温計を口に咥えたりするのは代表的な方法だろう。科学的な数値は意味無意味の二択。やらないよりマシ、ではなく無駄はもちろん、やるべきではない。体内以外で測るフリはフリでしかなく、仕事したフリ義務を果たしたフリ頭が悪いヤツを騙すためのフリでしかない。もちろん「何かしたフリ」と言うのは医学でもよく使われはする。精神疾患で存在しない病気に怯える患者に何の効果も無い「プラセポ(偽薬)」を与えて宥める対症療法が有名。





「あれは伝説の (○へ)顔!」

「おうコラ!」

「なんで鯉口 5寸(15cm)抜いて喉元へ」

「頚を通過させるだけなら十分」

「刃の人体通過ショーって斬殺」

「覚えない?」

「薄皮に恨み」

「ねーよ!!!!!!!アタシたちの娘に邪念を向けんな!」

「勝手に人魚を産まないでくださいってか想像出産はイタい痛いちょっと血いチぃちィ!判りました解りましたワカリマシター」

「何が?」

「あーこれ厄介なヤツ!ナニを応えても()()()()()()()()って絡んでくるあれ!」

「わかる?」

「体温分布の第1~3階層を表示すれば表情とか弄られ処とか熱くなっていく滴りとかわ」

「わかるな!」

「あ、ハイもちろん表面温度(サーモグラフィー)なんか医学的な意味はない御守り気休めエセ科学(オカルト)お呪い何かしたフリ自己欺瞞と他者説得ヤル気の偽造で患者(カモ)を騙して診療報酬の稼ぎ所と理解しておりますよ」


「データは?」

「たいちょーには渡しません」

「絶対だから」

「そこまで?」

「王子様みたいにやらかすにきまってるし」

童話(人魚姫)の王子様は悪い人じゃないですよ?」

「善い人じゃなかったでしょう」

「たいちょーは良い人でしょう?」

「人魚姫になるから」

「泡と消えちゃう?」

「ぜったい本人の前で一緒に鑑賞させるから」

「人魚ちゃん陸地に身を投げちゃうからダメ!!!!!」





【国際連合統治軍第13集積地/駐屯地東外縁/海岸砂浜射撃場(プライベートビーチ)/水際から30m海上/青龍の貴族】


全裸はともかくうち()の人魚。


笑顔です。

――――――――――――俺のお陰だ感動するな。


問題点は驚きの白さ。

・・・・・・・・・・・・俺のお陰か?感動するな!


俺の腕には白魚のような人魚。

まな板の上の魚のような脱力っぷり。

自我を放棄するくらいの信頼。


何を言ってるか判るだろうが俺にもわかった。


白く滑らかな肌。

基本的にゼリー状の被膜に覆われている。

艶やかな藍い(あおい)髪。

なんとなく海藻を思わせるのは食性故か。

細く華奢な肢体。

呼吸と振動発生機能を担う胸部から喉部。

胸だけが大きい。

細い喉から海水を急速大量に呼吸を反復。

喉は海水の調律。

最高効率で振動を与えるために細い造り。

笛みたいもんか。

思えば出会い頭に(エラ)かと思った首筋の動き。


コレがソレ。

(エラ)じゃなく喉。


いやまあ、例によって俺の知識が間違っていたんだが。

酸素を選り分け吐き出した海水を声帯振動で共鳴破壊。


熱に因らない沸騰。


海水を瞬間的に気化させて、キャビテーションを発生させる。

液体と気体の圧力差、それ自体が極端な相転移を連鎖させる。


加える力は最小限。


人魚の喉がトリガー。

後は液体自体が自体の性質で勝手に崩壊。

キャビテーションだ。


これが、人魚の(エラ)から喉にかけて空洞現象の生成システム。

あの時、人魚の喉が波打っていたのは、大気中でカラ回り。


打ち上げられた魚のピクピクとは無関係。


(エラ)ってのは、水中生物の呼吸器のこと。

俺の勘違い。

魚の首筋や顎下にある、ピクピクかと。


はい、ハズレ。

・・・・・・・・・・恥ずかしいですよ?


あれは呼吸口であって(エラ)の一部でしかない。

ほうほう。

水棲生物の呼吸口は様々なバリエーションがある。

なるほど。

狭義で(エラ)ってのは、水中用の肺に過ぎない。

あ、はい。

呼吸口なんか言われなきゃわからん種類の方が多い。

でしたか。


調べたことない

・・・・・・・・・・いや、ほんと。


かくして偶々偶然個人的に見る機会が多かっただけの、魚の中の極一部の表面動作をもってエラと思い込んでたわけ、俺は。


魚にも口呼吸する種類がいるなんて知らんかった。

人魚を拾うだけでいろんなことがわかるんだな、と。


うちの人魚はそっち。


出会い頭、打ち上げられた魚の構え。

保護粘液から飛び出して喉を震わせていたんだな。

(呼吸)を求めたか悲鳴を上げたか、本人も覚えていないとか。


印象的な初対面。

首筋の肉が振動していた。

しかもゼリー状の膜の中。


全身が見えない時点で、古典的人魚を想像した俺。


上半身が人魚そのものだったんですよ?

下半身はまるで人間だけど。


揃えた脚と尾鰭の見間違い?

いや先ずもって見てない。


古典的人魚の上半身は人間だよね?

なんか魚っぽかったんだ。


だからといって食おうとは思わんよ?

質感が釣りたての秋刀魚みたいだか。


出会い頭の大正解。

やったことは無難。

俺の人生と似てる。


取り敢えず人魚が入ってたゼリー(保護粘液)を集めて大鍋にいれ、足りない分は海水に入れた。


湯船に沈めかけ手洗の如く。

金魚掬いの掬い網の如く。

生け簀に移す魚の如く。


すぐに水中で大きく呼吸を始めたから、だいたい判った。


水棲生物(エラ呼吸)だな。

鼻呼吸。

口呼吸。

顔出しNG(呼気不可能)な。


それ以外のことはマメシバ調べ。

――――――――――俺は仲良し担当。


振動共振で海水を気化できる。

キャビテーション生成原理。

魚や貝を相手にも出来る。


も、って重要。


物質の固有振動周波が何故わかる。

それは人魚だけが解ること。


今のところ魔法翻訳でも言語化不可能。

流石に初見では出来ない、らしい。


らしい、って重要。


その範囲で海洋生物に無双出来る。

巨大イカにはのまれていたが。

無双と無敵は違うから仕方ないね。


良い塩梅だ。


これで無敵だったら天秤が傾く。

保護より殲滅、いずれも先制。

これで無能だったら水族館(実験室)かも。


国際連合の天秤は単純明瞭。


大切に保管される。

相応に尊重される。

万一に逃げきれる。


地球人類との正しい御付き合い。


それは追々伝えるとして。

マメシバが調べるとして。

俺のは単なる推測として。


人魚が白魚な理由。


キャビテーション推進は深海向き。

――――――――――浅海だと飛び人魚。


自分の周りを気化すれば、海水から水圧を受ける。

上からの水圧が強ければ、自由に圧力を逃がせる。

下からの水圧が強ければ、どうしても上に向かう。


何処でも水中なら使えるとはいえ、一番有利な場所に住むよね。


だから陽光対策の肌色不要。

しかも深海最強で擬態不要。


砕いた魚や貝から骨や殻を取って食べる人魚。

水掻きっぽさも、心持ち程度だけ。

指が分離してないと細かい作業がやりにくい。


刃や銃弾を防ぐ被膜なら?

食事で骨を取る都度解除が必要。


食事の都度、無防備とか。

体液バリヤー再構築とか。


そんな不効率な仕組みな訳がない。


同じ理由で人魚は牙も爪も人並み。

獲物を引き裂く必要が無いからね。


ミンチ魚肉貝肉海藻一般が主食です。


剣や銃を持つ深海生物はいない。

貝殻や骨を武器にする人魚が居れば別だが。

だから人魚が深海では、最強だ。


では、って重要。


表皮の下が脂肪層なのは人間と同じ。

栄養蓄積と緩衝材。


かくして胎内以外は白くなる。


酸素媒介にヘモグロビンを使っている。

だから肢体の内側はピンク色。


マグロみたいに運動量が多いとどうしてもね。

俺は赤身も白身も好きです。

そんな水棲最強人魚が今現在も剥き身(白魚)な理由。


マメシバが見繕ってたんだけどな。


水中生活だから着衣の習慣が無い、人魚。

気体中より圧倒的に抵抗が強い、液体中。

服を着るメリットより動作の負担が過大。


そりゃ服を着ないわな。


人間だって気候が穏やかなら裸だし。

着衣の習慣自体が寒冷欧州の生存術。

まあ初期は服じゃなくて布巻だけど。


人間が遭難して海を漂う時は着たまま。


海水温度から身体を護るために。

体温以下なら冷えて死ぬ。

体温以上なら煮えて死ぬ。

大抵の海は体温より冷たいけど。


それは長時間、掬い上げられない前提の話。


人間並みの体温な人魚。

断熱材になる保護被膜。

移動で放熱してる様子。


呼吸とキャビテーションの生成。


海水を吸い込む。

酸素を得る。

海水を吐き出す。


一サイクル。


喉奥の海水を声で気化。

瞬間的に密度が下がれば温度も下がる。

水泡を一気に放出する。

体内から体表を流れ過ぎる気化バブル。


二サイクル。


なるほど。

完全に自己完結。

調整する道具()は要らない。


人魚も極地住まいなら

・・・・・・・・・・さっさと移動するか。


それも気体と液体の違い。


気体は抵抗が少ない。

だから移動しにくい。

力が伝わらないから。


だから地面(固体)経由でしか動けない陸棲生物。


液体は抵抗が強い。

固体ほどじゃない。

力が伝わる限界値。


だから生体が出し得る力を、全て周りに及ぼせる。


キャビテーション能力を加味する必要は、ない。

移動しやすいから、環境に対抗する必要がない。

不快な生きにくい貧しい場所から逃げれば済む。


なるほど。


着衣は貧困と貧弱の証、なのか。

貧しさから逃れる力が永久に無い。

だからボロを集めて必死の抵抗。


であれば。


人魚に服を着せたのは何故って話。

保護か捕獲か救助か略取か知らん。

うちの人魚になった時にはしてた。


今日ついさっきまでみたいな紐ビキニ。


女の水着が余ってたから。

ちょうどあの日も海水浴。

女の子が幾人と女が大勢。


アムネスティガールズの水着が山ほど。


一人当たり5セット前後。

着る前に選ぶため、だとか。

全部試したくなるから止めて。


紐ビキニを選んだのはマメシバか。


サイズ調整が簡単だったから。

服飾セミプロの奴に命じたのは俺だけど。

違和感が少ないチョイスだな。


マメシバらしくはある。


人魚本人は元カノに言われるままだが。

ほぼ水中だし、はみ出しても良いかと。

ならなんで裸のままにしとかなかった。


理由など無い。


俺が命じたんだから、間違いはない。

マメシバに俺は命令する権限もない。

俺に元カノは反対なんかしないしね。


まあ人が人に命令するのって、階級でやるもんじゃないが。


これも知らずに大正解。

無意味な慣習だから良い。

人間に観え()()なる。


地球人類先進国限定の常識。


それに合わせるだけで偏見が買える。

同じ人間じゃないか、ってヤツ。

繰り返し禁止されるくらい、根深い。


互いに誤解してたら虐殺フラグ。

――――――――――誤解させればアドバンテージ。


なんとなくアタリが付く。

まだまだ紛れでイケる。

結果を出すまでは。


まだ安全保障理事会は問題化しないハズ。

――――――――――異世界文化不干渉原則。



夜中エアコンの付けっぱなしで喉が痛む。

検査したらコロナに感染していた。

それコロナのせいじゃないよね。



二年前から続くコントです(笑)。



季節の変わり目に90歳が入浴中に死亡した後感染確認されました症状なかったけど。

インフルエンザで万を超える死者がでるアメリカで死因にコロナと書くと補助金が出る。

スウェーデンの医師に言われなくても「コロナが無ければ死因が別名になるだけ」と。



先進国で続くコントです(嗤)。



そろそろマスクを手に持つ人が増えているのは昨年と違うところ。

最初から付けてない人だけではなく「外し始めている」という事なのでしょう。

すると必死になるのが「二年間の徒労と犠牲を認めたくない」馬鹿。



まさか揺り戻しは無いと思いたいのですが、懸念もあります。


政権が不安定化するとコロナ対策が強化される。

2019年がそうであったように。

頭が悪い奴等がしでかしたがってますからね。


「馬鹿と鋏は使いよう」とはよく言ったものです



もう一息、とあれば気を抜くわけにもいかず。

せいぜいノーマスクで救えぬ馬鹿を見物して周ります。

そのせいで更新が遅れるかもしれないという御知らせでした。




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