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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第十六章「園遊会」

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【用語】


『魔法翻訳』

:地球人と異世界人の間のみで発生する自動翻訳機能。聞くことと読むことに対して認知内で互いの意図認識が瞬時に置換される。互いの文化に類似概念が無い場合や固有名詞に関しては単純な音で認識されるのみで、翻訳魔法が発動しない。置換も言葉で表現している範囲の表層的なモノであり、背景となる概念が伝わることはない。だが、この効果のおかげで転移してきた地球人と異世界人は意志疎通をはかることができる。ただしその翻訳は感覚的なモノであり、聴く者や読む者、話す者や書く者が抱く心象や感情、気分の影響を強く受ける。誰かが「ばか」と書いたときに、後刻その言葉を読んだ者に筆記者の抱くニュアンス、例えば、親愛・侮蔑・怒り・失望などなどが伝わる。さらに受け手の意識も影響する為に「とって」という依頼形が、聴いた相手が怖れを抱いている場合に「とれ」という命令形に聴こえたりもする。聴こえた瞬間、見えた瞬間に意識内で変換される為に、良かれ悪しかれ「聴こえたいように聞こえてしまう」危険性がある。

この効果は魔法ではないかと推測されることから「魔法翻訳」と名付けられたが、そういった魔法は異世界には存在しないらしい。

地球も異世界も様々な文化様々な言語が併存している。地球は主要言語が日本語、次いで英語。異世界は帝国公用語が主流。本来であれば言語という偶発性が高い合図をゼロから共有する為には、片言程度に至るにも年単位の時間が必要とされる。実際、地球上でまったく初めての文化が接触した場合は十数年、あるいは数十年経っても理解に達していないことが多い。


むしろ「理解し合ったことにしておこう」で終る。

破たんするまで先送りすれば当面の責任回避可能。

それが今までのスタイル。

「魔法翻訳」が在る限り「誰でも」検証参加可能。

むしろコストとリスクどちらが優先か検討される。

これが転移後のスタイル。




彼女たちの希少性、我々にとっての利便性の正体は、なにか?

―――――――――方法論ではなく、認識の御話です。



魔法翻訳がどういう物かは、御存知ですな。

彼我、我ら(地球人類)彼ら(異世界種族)の認識、その交換です。

故にこそ、解釈の違いという事が生じます。


最初から言葉が通じなければ、互いにもっと慎重に意思のすり合わせができるでしょうに。


我々の降伏勧告が、敗残兵には奴隷勧告に聴こえる。

我々の打診が、現地住民には命令として響く。

我々の命令に至っては託宣か予言のごとき扱いさえ。


便利すぎることに互いの偏見に合わせて主観的認識を伝え合うから、誤謬に気が付き難い。


果たして異世界側でこれに気が付いてくれているやら。

こちらから伝えていいことなのやら。

我らが同胞はこれに気が付いても理解できているやら。




今後多くの、文字通り、致命的な問題を引き起こし続けるでしょう。

―――――――――その最も有効な解決策がハーフエルフ(愛玩奴隷)と御考えだ。



魔法翻訳に丸抱えされた認識の交換(コミュニケーション)

方法論で言えば衝突さえ起きなければ誤解曲解何でもいい。

偶然構築された特殊な関係に便乗した例外の一般化は将来の課題になる。


そして生産可能な方法論、有効な道具が愛玩奴隷たち、という訳です。


このツールの発見自体が偶然でしたが幸いでした。

国際連合は奴隷牧場をあらゆる手段で接収。

これまでと何ら変わらぬ様に生産を続けさせます。


ハーフエルフたちの再翻訳能力が極めて地球人と親和性が高いがゆえに。


異世界各地の富裕層に売却される愛玩奴隷。

異世界各地の言語や習慣に精通している。

異なる習俗言語慣習への適応力が高い。


地球人類に適応させる。

奴隷牧場出荷直後のニュートラルな状態が良いようです。

魔法翻訳の一次受信者として認識させる。

地球人も異世界人も自分以外は等しく支配者なんでしょう。

彼等彼女等の了解した内容を異世界諸言語に翻訳させ報告させる。


大成功です。


奴隷牧場で出生から教育をへて出荷された愛玩専用の奴隷たちは地球人とのコミュニケーションに向いている。


我ら(地球人類)

彼ら(愛玩奴隷)


彼我の認識した内容の解釈に、相違が少ないからこそ成立する。


我ら(先進国人)

彼ら(愛玩奴隷)


彼我の認識した内容の解釈に、相違が少ないからこそ成立する。



彼等。

我等。

その共通点。

彼等に在り我等に在り、異世界種族全般には在りえないもの。


教育カリキュラム。

―――――――――学校です―――――――――


《神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1/横浜国際協力センター/国連大学サステイナビリティ高等研究所/「異世界同化プログラム」公開資料より》




「どう聴こえたの」

()()()()()って寝言言ってやがります。魔法使いだって知らない魔法が()()()()物も()()()()物も全多世界知的生物が知る訳ないじゃないですか。だいたい彼と我って誰と誰ですか。一緒にしないでほしいですね。一緒に()()()()から翻訳結果に個体差階層差集団差状況差が生じて収拾がつかないんじゃないですか』

「それは私たち(???)が知っていればいいのよ」

『なら何を目的に維持してるか知りませんけど何が原因かだいたいわかりますけど手間暇かけて金賭けて主の居ない愛玩奴隷を生産してしまったことを自覚すればいいんじゃないですか?』

「知らないことを言いなさい」

『自分のために社会を利用できる人間を造りたかった』

「わかってることは」

『親が子に求めたのは人間なんかじゃなかった』

「どうりで飼い主を求める訳ね」

『そして飼い主に拒否られる訳です』

「従うだけの奴隷に指示して一生送れるもんですか」




【国際連合統治軍第13集積地/駐屯地東外縁/海岸砂浜射撃場(プライベートビーチ)/青龍の貴族】


慣れた俺のバランス感覚コントロール。

Colorfulの運動エネルギー。

Colorfulの位置エネルギー。


かなり危なかった。

―――――――――踏まない(殺さない)ためにColorfulを振り払ってしまいそうだった。


いつも女子どもを気軽に踏んづける俺。

・・・・・・・・・・今回に限ってとは理解されんわな。


男が相手なら睨めば済むから返って楽。

・・・・・・・・・・余計に理解が得られそうもないな。


今回は違う俺が嘘を吐いたこと有るか!

――――――――――余計に悪いと会うたびに愚痴られますよ聴いてないんだけどね。


もしかしたらとっくの昔に許されてる可能性もある。

帰国したらアイツのはなしを聴いてあげてもいいな。

どーせいつもみたいに、港まで迎えに来てるだろう。

・・・・・・・・・・・いやいや俺は海外派遣はないけど出張的なモノは少なくもないからね公式非公式で。


まあ、耐久性が高い大人のことは放置。


うちの娘たちを俺が振り払ったら?

邪魔物扱いされた、と解釈される。


ここ異世界では悲しい笑顔をされるから俺が死ぬ。


子どもの金属バットなら余裕綽々。

むしろソレこそが大人の階段だろ?


あんな長物は扱い易いから危険はないって判断だ。


あのサイズはじゃくてんだよなぁ。

普通に避ければ取り押さえは簡単。


いや抑えるのはバットで本人は蹴り飛ばすけどね。


対人戦闘ならばバールの方がマシ。

木製バットにクギを打ち込むとか。


武器を抑えられないだけでリーチが拡がりますよ?


それは日本のガキ向けの話。

異世界の子どもはまた違う。


異世界に反抗期向きのバットを持ち込むのは後日。


日本ですら踏まれても怒るだけの子どもたち。

これが、大人に追い払われると泣くんだよ?


反抗期は作成中に付まだ入荷待ち。


異世界の子どもたち日本と同じと思うじゃん?

大体同じだから油断してると大変な目に合う。


お互いに

――――――――――大人という概念が無い世界。


俺が気が付かないとダメなんですが反省してます。

・・・・・・・・・・マジで。


Colorfulの、自分たちが危険タックル。

うちの娘たち基準で、なんの問題もない。

場所が海以外のプライベートエリアならいつも。

刻と場合に処が違う、と解らなかったか。


今回の彼女たち(Colorful)は全力で全身から全員で常と同じく同時に抱きついてきた。


()()

―――――――――この歳(中高生)ぐらいの抱かれ癖はよくある範囲、多世界共通、子どもは特攻してくる。


受け手が巧くいなさないと怪我をする。

・・・・・・・・・上級者()にはより多く特攻してくるから難易度Up!


いい歳ってどんな歳?の女の子が?はしたない?

―――――――――――――――――信じてない言葉はネタにしかならんし、代わりの誰かに言わせてもまったく効果がない。


ラグビーのタックル(ブロック)並みにボール(理由)が在る時に突撃。


男の子だね!

奢れとか遊べとか母さんに手を出すなとか。

知らんがな。


アメフトのブロック(タックル)並みにボール(理由)が無い時に特攻。


女の子だね!

寝起き食後や別れ際に御手玉させる謎仕様。

ジャレてる。


絶対に安全に抱き締められると信頼され(思い込まれ)たまま次々終わらぬ同時多発(ょぅι゛ょこわい)飽和攻撃(両手両足背中に花)やら人海戦術(美少女愛童女慈幼女)やら試みられる人間的な信頼性の限界突破は俺の全世界の女たちへの自慢ですが、瞬く間(四十五日)に異世界幼女童女少女にまで拡がるとは!


それはいい、それはかまわんが。


普段の私室やベッドや大浴場湯船の中とは違う

・・・・・・・・・・・デキる男は出来んと言わないし、どう考えても、うちの娘たちは危機管理能力がない。


要対策、をしながら今は抱っ娘(だっこ)


受け止めなかったら絶対拗ねます。

振り払ったように感じられて泣かれたことあります。

俺に涙目を見せないようにします。


余計に辛くなるからさせん。


拗ねられたら拗ねきれないように弄り倒すと今度はシスターズが拗ねるのを戯りきると今度はColorfulが拗ねる永久機関と対処法が決まっているけどやらないですませたい。


宥め方まで地球上と変わらない多世界共通。

子どもは子ども、乳房は乳房、脂肪は脂肪。

水の比重とて比べて同じく浮いてる、今も。


十五歳児の一人や二人は抱き締められるが。

・・・・・・・・・・・・・・・・五人(Colorful)同時に腰から下()に腰が入った突撃。


体幹が良いから無駄がない。

支点力点作用点。

肢体のバランスが最適解だ。


まあ、痛い、って程じゃない。

――――――――――――――――おねいさんずから、格闘技を仕込んでもらうのもいい。


基本的に子どもへは銃かナイフ。

だからこそ格闘技と相性が良い。

道具に牽き寄せれば隙を造れる。


うちの娘たち(現地協力者)は国際連合に敵対しなければ地球人類が庇護してくれる。

・・・・・・・・・・・特にColorfulは戦略級兵器扱いだしね。


うちの娘たちに出来るだけ武器をもたせたい兄心。

いつでも殺せる相手となら気楽に付き合えるから。

Colorfulには肉弾戦闘の素養が視えてる。


なーに2、3人殺すことができれば支援部隊の制圧は絶対間に間に合う。

・・・・・・・・・・・そも民間人を危険な目に合せるほど陸上自衛隊は間抜じゃない。


異世界で非戦闘員の戦傷者が一人でも出たら切腹モノだってそれ一番言われてるから。

当然に国際連合統治軍軍属であるColorfulは非戦闘員なので俺の切腹対象だ。


俺は痛いのが嫌いなので普段からシスターズ&Colorfulのスペック把握。

・・・・・・・・・・・訓練すれば俺より強くなりそうだしそうなってくれると安心だ。


肢体は大人で質量があるし、柔らかいから。

戦闘時は勢いをある程度ながせば大丈夫。

今は互いにぶつかってる方が心配だ。


反射的に柔らかいところを狙い受け流して力ずくで操作

――――――――――――――――早くチェック。


日々四肢関節の可動域チェックを繰り返しているからこそ手早く可能。

子守をするとき一番に注意すべきは、関節に無理をさせないこと。

大人も子どもも、身体が固いと簡単に怪我をしてさせてしまう。

持久力や瞬発力より、ストレッチで柔軟性を確保しましょう。


敏感な処を乱暴に掴み撫でても、フニャフニャ言ってる。

――――――――――――――――こりゃ大丈夫。


何処でもいいから不意に刺激すると全身を緊張させられる。

負傷してれば痛みが走るから無理やり声を挙げさせる訳だ。

それでも、運悪く患部に直接当たらない限り、悪化しない。


一掴みで肢体を確認する、いつもの。


野戦で()()するような馬鹿はいない。

そも野戦に同行する意思なんかいないけどな。

衛生兵は医者ではないので念のため。


大丈夫は大丈夫だが、肢体だけのこと。

・・・・・・・・・・メンタルはダメっぽい。




わたしは

「頭が悪いんですね」

というべき時に

「頭がおかしいんですか?」

言ってあげます。


正しくは「頭がおかしいんですね」ですけど。


断定しない優しさ。

「欠陥」と「欠落」、

お好きなほうをどうぞ、と委ねてあげる配慮。


見逃して良い程度なら「逃げ道」を用意してあげるんですね。



一番最近はこんな形。


「この指示だしたやつは頭がおかしいんですか?」

と控え目に相談。

「本人に言えばいいじゃないですか」

ともっともな返答。

「もう言いましたが返事が無いので相談に来ました」


もちろん解決します。

解決しない問題が転がっているという事はなんなのか?

……誰かが伝えるべきことを伝えてないんでしょう。


頭が悪い奴は言葉がつかえません。

()()に言う必要はないのですが。


理解できない相手に日本語で呼びかけてどうするのかっていう。

まあ、罵倒することで馬鹿を委縮させることを狙うだけですね。


なかなか数が減らないのは残念です。



ここ二年ほどの間で一番「頭が悪い奴」は人前でこんなこと言っていました。


「政府の要請ですからマスクをつけてください」

うん。

スゴイ。

頭が悪いって……。


熱心にコロナ対策してる馬鹿なんですけどね?

コイツは「新型コロナが病気だ」って信じてない。


「人が死ぬ病気」と考えていたら。

「マスクが感染症対策に有効」と判断していたら。

こう言うべきでしょう?


「貴方の命がかかってるんですからマスクをしなさい!」


なんで「政府の要請」が理由になると思ったんだコイツ?

いやもちろんこの類の馬鹿は昔からいますけどね。


「痴漢は犯罪です」

(だからやってはいけません)


っていう、最近は見ないキャッチコピー。

これには狂気を感じました。

こんな言葉を思い付いてそれを承認してしまうキチガイが生きていることが恐ろしい。


言い換えれば簡単です。

「殺人は犯罪です」

(だからやってはいけません)


()()()()がそれを()()()していなければ()()()()()んだすごいなー。


「頭が悪い」で済ませていいのか迷うレベル。

正しく「死ね」って言ってあげないと!


「政府の要請」ってやつと同じ狂気ですね。


みんなが言うから?

法律で決まったから?

政府が命令しているから?


この程度のことで指一本でも動かす奴は。

同じ理由で「ユダヤ人は人間でないという事になりました」と言えるわけですね。


そこに本人の判断は無い。

そこに善悪良否も無い。

そこに人格も存在しない。


いやはや。

人間じゃないのはオマエだ!



って言っても無駄。

いや機会をとらえて直接言ってますが。

それは人間を装うクズを侮辱する為。

気晴らしです。


わたしには人の姿を保つことしかできません。


クズに委縮して観せないこと。

残念ながらそれだけです。


そんなわけでノーマスクでウロチョロと街を行き来して外食して花粉にのたうっていたらこんな時間になってしまいましたという御話。



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