第一幕(set up)
【用語】
『家事』
:人類の労働は家事を遂行するために構成要素を収拾する為に為されている。本作異世界側、あるいは現実世界の地球人類の大半基準で言えば最大のエネルギーを使うのは水汲み。その苦労?大変さ?いや苦痛はバケツ一杯の水を抱えてジョギングすれば解る、いや、そうしないとわからない。希な幸運に恵まれて、そのまま飲める水があったとしても保存は効かない。消毒されている現代日本の水道水でさえ2~3日くらいしか保たない。現実世界の大半で消毒って何の話?なので毎日水汲みに行く理由はわかるだろう。ほぼすべての自然水の汲み置きなんか自殺行為。煮沸する為に料理するのに燃料が必要で、火加減を調節するのは肺活量と燃料の多少であり、燃料に至っては重くて熱くて危ない。もちろんそれを集めるのも大変な時間と金がかかる。そも個人という概念、というか人間という発想が無かった中世で戸建ても無けりゃ個人や小集団向けの炉が無いのも当たり前。煮炊きは全て共同で村一つ街一つが一丸となって日々遂行しようとしないと成り立たない。しかもその刑罰に適切な重労働をする時間が現代日本の半分以下。以前取り上げた通り「照明器具が無い」時代、あるいは地球世界の少なくない世界では「日没後の行動」、「労働」じゃなくて「行動」、は自殺行為。これも照明をつけずに締め切った屋内生活すれば解るが死なない様にするために試すのはお奨めしない死にかけました。蝋燭?松明?カンテラ?……試してみるといいけど死なない様に。「娯楽がない田舎で夜やることが無いから子だくさん」とか現代生活前提でないと在りえない妄想。母さんが夜なべして編んでくれることが可能ってだけで人類の少数派なんですが。よって、すでに夕方から「絶対にし残してはいけないことを完成させたうえで確認する」為だけのロスタイムで日没後は「死んだ時間と同じ」なので寿命を考えなくても人生が「現代日本人」の半分以下になる。もちろん金があればどうにかなるわけではなく金銀宝石を燃やしても蝋燭が蛍光灯にはならないしLEDなどあり得ないので王侯貴族でもそんなもんです。
なお魔女っ娘はエルフっ娘と文字通り二人三脚で料理をしていました……主人公に出会うまでは。火加減の決定や味付けやレシピの創造はセンスの問題。経験知識体力技能で圧倒的なエルフっ娘は苦手ではなく「圧倒的な実力者」が側に居るので苦手意識を持っています。
「しない」と「出来ない」は違うのよね。
異世界で発砲出来る。
魔法の世界で科学的現象。
銃を構成する物理法則は機能する。
なら、異世界種族も銃が造れる。
でも、異世界種族はそう思わない。
魔法だと思う。
何処も同じ。
「しない」と「出来ない」は混同される。
日本は異世界に在る。
科学空間が魔法空間へ。
異世界の魔法と地球の技術を組み合わせる。
――――――――――独りから始まった。
異世界の種族と地球の知識を組み合わせる。
・・・・・・・・・・独りからはじまりそうね。
そこが、付け目、にしましょう。
いま決めた♪
【聖都/聖都市内/中央/大神宮前/巫女の賢所/青龍の騎士団陣形中央/青龍の貴族の周辺周回/魔女っ娘】
わたし はいつも貴男のことを考えています。
例えば、ですが。
着こなしがどう栄えるか考える。
ご主人様は決まり物だからこそ、工夫の為所ですね。
青龍独特の髪質や肌艶。
衣装。
飾り鈕。
首周り。
武具。
天気風向き土地柄、供の方々に出会う人たち。
朝に決めて、昼や夕方までの解れまで考え合わせて。
人前で身だしなみを直すなんて、わたしのような小娘でも恥辱に過ぎます。
そんなふうに整えて行くと、肢体が自然にすり
・・・・・・・・・・わたしの欲望だけじゃありません。
皆のよくぼ、意見だって入ります。
それを、ご主人様に気にされず朝昼晩の一時に、皆で整える。
幾十通りの組み合わせを想いうかべ、目配せで異見を擦り合わせ。
瞬く間に終わるのですが。
ちい姉さまが主導して。
Colorfulの皆さんが手を貸して。
わたしは 見てるだけ。
自分の服を整えるのが一番たいへんです。
わたしにとっては、ですけれど。
今までの人生、折り目正しい服装で、としか考えなかったから。
でも、わたしたちの衣装は、ついでですね。
ご主人様の評価を観とれば、わたしたちに間違いなし。
仕上げは、ねえ様です。
日々、仕草や癖の変わりに合わせて小物の位置を変える。
使いやすいように。
ご主人様の身体が、もっともっと余分にうごけるように。
・・・・・・・誰かを殺す時も、邪魔にならないように。
まだ馴れないけど、がんばります!
血潮が跳びにくく。
臭いが流れにくく。
皆様が片付け易く。
ご主人様が日々続けるに差し支えないよう。
わたしたちに出来るのは、この程度。
でも、ねえ様のような方でさえ、限度があるとか。
考える刻はそれほど無いそうです
――――――もっともっと、貴男が心地好くなるには、どうしたらいいか。
いつも。
いまも。
ずっと。
これからも、工夫したいです。
。
【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央暫定中立地帯/大神殿(改め建築楽器)/正面入口テラス部分/青龍の貴族】
大隊と中隊と小隊が同盟国同士で殺し合うのを留めている、程度の家事手伝い。
そんな俺孝行な娘たちの献身を無駄にしてはいけない。
・・・・・・・・・・・・後で返しきれない程の贈り物を手配してしまおう公金で。
その金の種たる商売仇の招かれざる客は、うちの娘たちの思う壺に嵌まったまま。
しかも、もてなす相手に悪意を持てはしない。
UNESCO調査団。
文官武官の全権代表。
なんか来た第七師団。
機甲科将校と謎参謀。
二人を牽制してるのは、うちの娘たち。
・・・・・・・・・・可愛いという正義。
いまいち足並みが揃わない両者だが、一つの一致を得た。
――――――――――――――――――うちの娘たちは可愛いから、傷つけない。
人の悪意はなんとチョロいものよ!
今回のついでに、UNESCOサイドにも、ガーディアンを拵えるか。
・・・・・・・・・・・国際連合三大暴力装置プラス1にコネがあれば安心。
国際連合軍。
UNESCO調査団。
WHO。
国際連合統治軍。
うちの娘たちの好感度が上がれば、そんな可愛い娘たちの前で銃を撃ったり出来なくなるってもの。
―――――――――――――――――――この娘たちの知人である俺の安全も、かなり安定してるはず。
傷付く恐れがなければ、人は何処までも勇敢になれる。
・・・・・・・・・・・・・うちの娘と俺とうちの連中が無事ならどーでもいいよね。
勇気とはコレだよコレ。
【聖都/聖都市内/中央/大神宮前/巫女の賢所/青龍の騎士団陣形中央/青龍の貴族の周辺周回/魔女っ娘】
わたしだけの 領分。
数日分の献立を組み合わせ、先々合わせて季節の旬を採り入れて。
定番と意外性の組み合わせって、料理の基本ですし。
わたしの為に、その為にだけ選ばれた天職。
そんな風に思ってしまうのは傲慢ですけど。
洗濯や片付けなどは取り合いになります。
・・・・・・・・・・・・水汲みも洗いも魔法任せなら、後は干すだけたたむだけ。
それなら誰にでも、できちゃいますもの。
お料理だって火加減が魔法で済むなら、簡単です。
今までだって薪割や火吹きを、ねえ様に頼ってましたが。
どんなことでもなんだって、もっともっとと工夫するのは楽しいですけど。
ご主人様に触れる時間が少なくなっちゃう。
・・・・・・・・・・・王城の御部屋に青龍式の厨房を設けて頂けましたが。
御部屋近くではなく、御部屋の一部にです。
火も水も氷も火を使わずに熱するまでも自由自在。
火の煙どころか脂の煙まで外に流す、とんでもない処。
それでも料理の音や匂いが気にならないかと気になりましたが
・・・・・・・・・・・・・青龍の御部屋では当たり前、とか。
とってもとっても凄いです!
お料理をどれだけ工夫をしても、大丈夫!
貴男の傍に居られるんです!
誰だって、何もかも直接やりたいに、決まってます。
美味しい料理。
素敵な衣装。
綺麗な住まい。
常に、いつも、もっと
―――――――――――――すると、傍らにばかりは、居れません。
何もかも捧げようとして身体を使えば肢体が遠退くもの。
傍らに居たまま料理人や針子にメイドさんたちへお願い。
わたしたちの世界では富裕な人たちにしか出来ないこと。
青龍の世界なら、誰にでもできること。
魔法の使い方が凄いです!
魔法使いが青龍には多くいるとは聴いてましたが。
わたしたちの世界にはない想い!
わたしたちの世界では、自由自在に操れる魔法使いだって、竈を使わせます。
疲れるから、ではなく。
限度があるから、でもなく。
火や水を使わせているのを観て、なお、思い付かないから。
水を呼び出せるのに、水汲みがある。
火を昇らせてなお、薪を集める。
光を集められるのに日が暮れたら眠る。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・わたしはなんで、気が付かなかったのでしょうか?
だからこそ、青龍の世界に憧れます!
少しなりと持ち込んで頂けて嬉しい♪
【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央暫定中立地帯/大神殿(改め建築楽器)/正面入口テラス部分/青龍の貴族】
俺はともかく、うちの娘たちを舐めてはいけない。
俺は是非とも舐めてください。
雑魚だ雑魚だとお考えアレ。
俺は殺ってもできない子です。
無能だって本人が言ってるんだからこれほど確かないことは無い。
俺の目を見てください。
――――――――――出来ることすらやらなきゃ誰かがやるのは別な話です。
これが嘘を言ってる男の瞳ですか。
――――――――――産まれてから一度も嘘を吐いたことないです 。
突きあった女はみんな信じてくれました。
――――――――――過去形じゃないかとか付きあえなかった相手とかいいから。
子どもはなかなか信じてくれませんが仕方ないよね。
まっとうな社会人ならここで必ず納得してくれる。
俺を信じると俺が信じる貴女しかいないんですよ今 。
解決バンザイ世界平和。
だから仕事をふらないよーに。
・・・・・・・・・・って公言してるのに。
だから触らず触れずに無視しろ。
・・・・・・・・・・ってアピールしてるのに。
だから解雇するなら今すぐに。
・・・・・・・・・・って言ってるじゃないですか!
世界は残酷だ。
じゃあ、いつどんな風に死ぬか観せて、ってガチがいる。
――――――――――三佐である。
普通、本人に直接、面と向かって言わないよね。
こうして最前線の更に先へ。
――――――――――俺の巻添え、俺の部下の立場は?
普通、巻添えにした俺だけに、悟らせないよね。
皆が殺されてないのは、うちの娘たちのおかげ。
―――――――――ありがたやありがたやなんまんだぶなんまんだぶ。
進者往生極楽。
退者無間地獄。
絶対他力本願。
浄土真宗本願寺派です。
ってナンパの心得?
子どもに与える人生訓?
三佐の笑顔の言語化?
お前ら全員、命令まえに、拝んどけ拝んどけ。
拝むのは、うちの娘だから。
・・・・・・・・・・宗派違いならاللّٰهُ أَكْبَر,Amen他色々。
うちの娘たちは日本で暮らすのも安心だな。
全員から奢られる権利がある。
おねいさんずの家に宿泊も可。
付いていきたい再訪に備えて。
本来の、俺の計画最終版。
前衛、おねいさんずは全滅。
後衛、うちの連中は壊滅。
俺は指揮官だから最後に最期。
殺されたくないしね。
殺させるのは構わんが。
殺し合いの基本ルール。
兵士に背中を見せたら指揮が出来ない。
突撃時は一番最後。
後退時は一番最後。
殺されるのは一番最期。
率先垂範?
やって見せないとならないなら、他人を指揮することに向いてない。
もし最も危険な位置に行く指揮官が居たら部下に撃たれる。
他人に危険をおかさせる。
他人に殺人を強要する。
他人に安全を守らせる。
そうでないと、より多くの他人が殺される。
まあ他人なんか、どうでも良いが
・・・・・・・・・・部下となるとね、微妙なんだよ。
一緒に退役させてあげたい。
・・・・・・・・・・・・・俺はついでがいいですから、ホント。
生き残れる娘たちに護られるって、さあ
・・・・・・・・・・はんせいしてまーす。
だから上手く行ったら、うちの娘たちをワッショイすればいい。
・・・・・・・・・・後ろで俺は頷く準備。
何に対して?
責任か。
成功か。
すぐに判るさ。
いつもなんでも手に入る特権階級じゃなくても、偶々何故かなんの対価もなしに手が届く時は、必ずある。
マジでマジで。
よくあるよくある。
た・だ・い・ま・体験中!
現実のリセットボタンにオールイン。
――――――出来る男はコレだよコレ――――――
頭が悪い奴は論理でも実例でもなく肩書をまくしたてます。
「○○が発表した内容ではこうなる」
「○○の研究によれば」
「エビデンスが○○」
全て「どのように」はとばしていきなり結論。
前提条件を考慮した、いや、読んだ形跡もなしに統計とされる数字をコピペ(笑)。
要はタイトルと結び以外読めなかった、と。
……そもそも頭が悪いから、発表や研究の内容なんて理解できるわけないんですが。
ほか色々、時間の無駄ですが興味がある方は「コロナの脅威を訴える」方々のサイトを見ればよいかと。
で、今回は面白い実例が生じましたのでご紹介します。
「誰が何を決めて誰が従うのか/支配とは何か」
知ってる方はスルーで。
「大臣とブレーンは考えないで専門家が考えた政策を認可だけしてください」
……日本じゃなかったですよ?
幸い??
なにしろコレ「ドキュメンタリー映画の撮影班の真ん前で官僚が大臣に言い放った」言葉ですからね。
……日本な訳がない(笑)。
ジャーナリストを大臣執務室に入れて撮影することに許可を出す官庁なんて「日本では」ありえませんし。
でもテイストは同じですね。
日本でも
「検挙率が下がったのは今まで取り上げなかった被害届を受理しているからであり警察の能力は落ちてない」
と公言する警察幹部がいたりします。
意味は簡単。
「今まで通り日本の警察は無能です」
となります。
日本の警察関係者が言ってるんだから救いが無い(笑)。
「検挙率をあげる為に解決できない事件は書類上事件にしていなかった」
って意味ですから。
刑事事件の有罪率99,9%?
……ほぼ事務ミス以外では有罪。
それはつまり
「冤罪が多発している/犯罪が見逃されている」
ということ。
一般的な先進国では80%前後ですからね。
ルールは基本的に同じですから、極端な差が生まれるなら不正があるという事です。
長々何を……って話ですが「総理も知らない謎の鎖国要請」ってまあ、これなんだろうなと。
相変わらず。
「要請」
だから損害は全部個々人各企業の負担、でも逆らったら吊し上げ。
決定は霞が関。
大臣になればなりそうな奴は周辺を役人で囲んでおく。
霞が関プレゼンツのTV新聞を与えておく。
だから誰かが総理に書類を回すのを忘れていた、と。
0.1%ですね。
でもみんな従った。
誰が支配者か実証できる、素晴らしい実験でした(笑)。
ちなみに冒頭にあげたドキュメンタリー映画が撮影されたのはルーマニアです。
我が国とは官僚主義国家仲間ですね。
では、お後がよろしくないようで。




