いけ!させ!まくれ!
【用語】
『競馬』
:馬を競わせるレース。障害物競争から始まりダートが加わり芝も増えた。比率で言えば障害物2:ダート4:芝1くらい。元々、いや今でも欧州貴族の嗜みであり、形式もそれに準ずる。貴族にとって「馬とはなにか?」と問われれば狩「猟の移動手段」となる。戦争はめったに有るわけではなく、狩猟は日々の日常だ。であれば馬を馬術を誇るのであれば、平場を走らせても意味がない。子供の洒落事と嗤われるだけ。ならば日々の狩猟で誇ればよいが、生活そのものである狩猟は身内で行う。平時にこそ必要な示威でもあるのに、それこそ他人に見せつけられぬ。
……斯くして競馬が始まった。
様々な障害物を据えた上で広く観やすいようにしたレース場。実戦実践を意識した場であればこそ宣伝効果が見いだせる。そしてやってくるのが大衆化。帝政派王党派共和派がしのぎを削るなんだかんだで伝統自慢なフランスではなく、合衆国。誇るべき過去を持たないのか独立革命の炎に焚べたのか、なんだかんだで導入。婚姻など貴種上流階級の中でだけ意味がある慣習を、意味が解る以前に判ってないと解らないまま模倣するのは成り上がりあるある。そもそも平地だらけの国土を生かし、おおざっぱなコースを造らなかったからダート。大変に判りやすく庶民的博打になり、欧州貴族のように賭けに勝ったら全額寄付したりはしない。
かくして貴族の嗜みは貧乏人がより貧乏になるための手段として極東まで伝わりました。
……どうしてこうなる。
あ、芝は障害物はもちろん泥道は事故が起こりやすく「馬が壊れるともったいない」という理由です。「もったいない」精神ですね。
俺の自慢は「誇る」ことなく「誇られる」べきだと知っていることだ。
だから誇られるようになれ。
絶対に俺が誇ってやるから。
【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央暫定中立地帯/大神殿(改め建築楽器)内/中央/青龍の貴族】
俺たちの弱み、実は優れていないこと。
勝敗と強弱の間に無い関連性。
強いから勝つ?
弱いから負ける?
ないない。
歴史、ではなく、歴史書を読み込めばいい。
勝因が敗因となり。
因果が二転三転し。
判定すら入れ替わる。
つまり牽強附会、理屈付け。
判ったフリで安心を買う。
どうぞどうぞ。
勝利は任せておくがいい。
邪魔しに来るな。
って言ってるのを聴いたので残念ながら欠勤したら米軍基地に連行されて陸上自衛隊三佐の前に三時間座らせられたのは俺。
まあ無力を誤魔化すのは得意だけどね?
――――――――――だから来た来た最前線。
誤魔化すだけの人生でした
・・・・・・・・・・まだ過去形じゃない。
殺したくない相手も居るよね
―――――――知るべきじゃないことは、あるもんだ。
バレるとクビなら正直に振る舞うのも吝かではない。
バレると死ぬから平気なフリしてポーカーフェイス。
帝国軍なら、そろそろ、アタリを付ける頃かもしれないがな。
で、アタリを付けられてそうだから絶対に解放出来ない方も脚周りはブーツ。
ナポレオンは脚で戦う、と言ったとか。
戦場の基本は千年たっても変わらんらしい。
胸甲革鎧もボディーアーマーみたいなもんだしな。
帝国女騎士。
ブーツはブーツだが、なんか専門的な名称ありそう。
戦闘靴2型をオシャレにしたら、こうなるかも。
エンジニアブーツ?
ジョッパーブーツ?
二つを足して煮詰めたような。
煮詰めるの好きだな帝国は。
いわゆる乗馬用ではない。
だが帝国軍の用兵思想は長時間騎乗行軍上等のはず。
だとこうなるのかもしれない。
騎乗姿もキまっているだろうな。
みたことないけど、歩く姿を視れば判る。
まあ観て楽しむのは明日の課題。
触って楽しむだけじゃないのは十年後の課題。
今も楽しい。
それなりに。
早く動きライアンの動きに先回り。
敢えて速さを殺してライアンに警戒させない。
人は知覚出来ない動きを察した時に怯えるからな。
先手を打つときに攻め手が注意すべきこと。
そして常に全力を出さなければ、いつでも切れる札になる。
・・・・・・・・・・捕虜の心得・・・・・・・・・・
殺る気まんまん。
玉音放送が流れてからが本番。
ある意味、自意識で戦う相手とは交渉できる、といいな。
とんでもねー相手と闘ってるな、俺たち。
とんでもねー相手の目的はライアン、今は。
だから速さを封じて早さを生かす。
片手だけで戦って観せる、俺たちに。
決して舐めプでノルマ達成を避けつつ給料を巻き上げるサラリーマンの常識ではない。
タイミングの早さは気取られにくい。
――――――――――武道の熟練者ならばともかく。
動作の速さは見えるから判りやすい。
・・・・・・・・・・見えなければ、なお一層。
だからエルフっ娘が反応してる。
そのエルフっ娘の反応自体が早いんだが。
耳の動きだけじゃなくて感触で。
ありがたやありがたや。
一家に一人は無理だけど、一町に一人のエルフっ娘。
・・・・・・・・・・つれていきたいな~。
町内会会長もニッコリ。
――――――――――戦後の話は別に進めるとして。
帝国女騎士と、二人を見て感じ分けて、やっと俺にも判る。
女の脚周りに一家言ある俺には、その溜めが判るのだ。
女体の構造を知れば自ずから人体の可動域に精通するってもの。
観せるためのウォーキングではなく、魅せるためのウォーキング。
ただ歩いているだけのハズだが、無理がかかっていないと観て取れる。
歩きのプロフェッショナルはモデルじゃない、兵隊だ。
素人のヒールが高い不自然な動きも好きですけどね。
無理をしきれずヒールが歪み、なお続ける無様は醜い。
帝国女騎士の動作、これ踊り、いや演武、はいろんなことをアピール
・・・・・・・・・・つまり相手の手に捕らわれつつあるんですね、俺が。
良かった、良かった。
周りが味方の女ばかりで良かった。
安心して篭絡される。
部隊の大半は女に厳しい。
(女男比5:1)
俺には判る。
――――――――――同性両性嗜好の有無も感知可能。
【聖都/聖都市内/中央/大神宮内/巫女の胡坐/青龍の騎士団陣形中央/青龍の貴族前/跪くエルフっ娘】
あたしに余裕の笑みを見せる。
彼に眼を向けず仕草を魅せる。
見ずとも間合いを測るくらい、騎士の嗜み。
確かめずとも射線射界を知るのは弓手の基本。
寄りにも寄って、騎士なんだから!
剣は飾り。
槍騎兵は専門兵。
弓矢の無い騎士はいない。
――――――――――エルフの長弓とは違うけれど。
弓は便利。
敵の表情が見える普通の戦いなら短弓で十分。
剣や槍ほどに難しい訳じゃない。
馬上で無ければ農婦にだって常用されるくらい。
槍より長い間合い。
剣より短い取回し。
眼鼻先の敵を射る乱戦。
間合いを支配する隊戦。
決闘から混戦まで自由自在。
集団戦に昇華したのは帝国軍だけど。
それが出来たのは安く容易だからこそ。
弓も矢も普通は自作。
矢尻は鍛治の片手間。
だから自慢されるいわれなんかない
・・・・・・・・・・エルフは誇るけど。
ありふれた弓矢を磨き上げて、遥か波間の扇すら射ぬいて、当たり前。
それをエルフは誇ってる。
――――――――――長弓と短弓じゃ別物だけどね。
その気持ちに、初めて納得させられた。
帝国女騎士のヤり口がそれだ。
当たり前を磨きあげて、可能な上限を極めてる。
極めさえすれば、なんにだって使える、って?
男に魅せるため。
女に見せつけるため。
騎士ではなく女の戦い、その為に。
その喧嘩、買った!!!
【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央暫定中立地帯/大神殿(改め建築楽器)内/中央/青龍の貴族】
俺の気分は番組スタッフ。
コンテンツは初めてのおつかい。
最期にTVを観た時、最後まで観んが。
ディレクターじゃないことに注目。
体幹がしっかりしたライアン。
なのにしっかりしない感じはなぜなのか。
肉体的全盛期過ぎてるけどね。
それで良いのか子どもが観てる。
女は成長ピーク同様に老化も男に先行する。
成長期が十代前半、後半が停滞期、後が老化。
老化期が過ぎると崩壊過程、ハードウェア上は。
だが老化初期なら、それほど落ち込まない。
ソフトウェアのピークが20代。
ハードウェアとの総合力はむしろ最盛期。
前線勤務に最適な年齢層のはず。
実際、良い肢体してるしな
・・・・・・・・・・スペックは低くない。
あれだな。
目的はあるんだが、目配りが散漫なんだ。
ウィンドウショッピングのノリ。
本好きを本屋に放つのと同じ。
高スペックの空回り。
ソフトウェアがハードウェアを阻害中。
聖都駐留じゃなかったのか。
大神殿内部の一つ一つに惹かれる仕草。
日本だったら学者になれないタイプ。
理解しないと覚えない、興味がないと見向きもしない。
江戸時代以前、好事家が自然と学を極めた時代と違う。
必要な時だけ好事家が領主に集められた世界。
学者が閣僚になり外交官になり大学に戻る。
ライアンは、そーいう異世界から来た女だ。
その異世界女は、たかだか徒歩30秒の出口へ。
歩きながら、寄り道せず、辺りをキョロキョロ。
走って5秒とは言わないけどね。
巻きでお願い致します。
ハラハラする俺の気持ちを察して無理か。
――――――――――嫌いじゃないんだが。
うちの娘たちに似てるし。
近所のガキにも似てるし。
あんな風になっても良いだろう。
戦場以外でなら、死なないから。
いや信頼してるけどね。
帝国女騎士の手綱捌き。
【聖都/聖都市内/中央/大神宮内/巫女の胡坐/青龍の騎士団陣形中央/青龍の貴族前/跪くエルフっ娘】
今は、彼の敵ではないからこそ、今は、あたしの敵。
彼は留められないし、留めること自体が弄ばれる原因だけど。
あの女を邪魔するなら、観て愉しむハズ。
そしてそれは今日じゃない。
――――――――――百年以内にケリを付けてやる。
だからこそ手は出せないし出させない。
その辺りの呼吸を判りあうのが、女同士。
あたしと直接、角突き合わせる気は無い、ようね。
役に立つところを観せることで、彼を魅せる。
自身は敢えて彼を視ないで観せる。
ライアンを視ることが、彼に魅せること。
一点集中で気を散らすことはない。
惜しむらくは、何も知らない空回り。
・・・・・・・・・・彼が有用な女、いや、何かを求めているとでも?
彼は誰かを好む時、役に立つ立たないを気にしない。
――――――――――彼が欲するのは抜きん出たもの。
彼にとって如何に都合良く振る舞っても、気にもされない。
殺される時が在ればまだしも、踏み潰してなお気付かれもしない。
なにもかも持っているからなにも欲しがらない
――――――――――青龍はだいたいそんな感じ。
いきなり出会えて、ホントに良かった助かった
・・・・・・・・・・ツイてる、あたし。
出会い頭で奪われるのが一番。
そうならなかった帝国女騎士は試行錯誤の途中。
あたしにとっても幸いなこと。
ただ技術の高さは、彼の眼を惹いているわね。
体術の高さは肢体の美しさ
――――――――――不愉快ながら、当たり前に美しいエルフには真似できない。
十年くらいは稼げるかしら
――――――――――優位な時間。
それこそ時間の問題だけど。
帝国軍なら一人の攻略に何人何年使っても気にしない。
青龍の捕虜にされたことは、好機でしかないわよね。
初見で奪われなかった以上は持久戦。
手練手管が通じるか、どうか。
通じないと判るもよし。
どんな結果であれ、あたしにも興味が尽きない。
効くなら効くで取り入れ邪魔できるし。
まだまだ手が延びてない。
だからなんとでもなる。
まだ。
暑いですね。
濃縮還元コロナ飲んでますか?
「ほぼ発症しないコロナを発症しにくくする」
「ワクチンを射てば高確率で発症するから抗体が出来る」
「なおコロナの感染予防効果はありません」
以上、厚生労働省HPでした(笑)。
それ、効果って言って良いの?
それ、病気にしてない?
それ、なんの意味があるの?
……官僚様は勘の良いガキがキライです。
で、接種証明くれるってよ(笑)。
濃縮還元コロナの廃棄場所に困ってるのに、それでアメリカに行ったらガッカリされますよ?
何度でも射ちましょう(笑)。
濃縮還元コロナを射って体調を崩さない人は、射った意味がありません。
何度でも射ちましょう(笑)。
濃縮還元コロナを射って死んでも保障制度があります。
なお因果関係が認められる可能性は「ウクライナの若年層の甲状腺がん」と「チェルノブイリ原発事故」の因果関係を認められるのと同じくらいです。
「コロナに感染してさえいれば何が起きてもコロナのせい」
時系列、因果関係は問わないものとする。
……皆さんが日々観せられて「新型コロナ限定ルール」は予算がかかる副作用にだけは適用されません。
つまり「あなたの死因はコロナじゃない」と厚生労働省が認めてくれるんです良かったね(笑)。
――――――――――いや、こうしてみると、嘘はついていないんだよ、嘘は。
頭が悪い奴がひっかかる。
普通の人たちが引きずられる。
何人何千何万人が殺される。
「自己責任です」
霞ヶ関のストーリーテリングは、見習うところがありますね。
……ゴミを売り付ける手口と同じですけど。




