運命は御人好し。
【用語】
『45口径』
:一撃で人を殺せると言いきれる最低威力。もちろんら9mmでも戦闘力は奪える。被弾して手当てを受けてすぐ戦闘復帰などフィクションです。腕とか脚とか被弾部位は関係ない。ただあくまでも可能性ではあれ、被弾した瞬間は撃ち返せるかもしれないし後日戦線復帰するかもしれない。
だからこそ一撃必殺以外に意味がない。
人間は簡単に殺せる。
医療体制が整った街中で、一撃殴ったら死ぬ。
人間は殺しにくい。
戦場で四肢バラバラで会話して他人を慰める。
人体の機能としては後者が正常。相当に破損しても生命活動は維持できる。故に科学的にはゾンビ並みの耐久力を再現できるのだが。
ならなんで「殺せる」のかと言えば「ショック死」でお察し。
死因の大半はショック死。
つまりは「生命を維持できる」人体が「生命を維持できない可能性」に対する反応で死ぬ。
「過電流でショートして火事が起こるのを防ぐためにヒューズが飛んで電源が失なわれたら凍死した」
そんなかんじ。
リミッターがあるから怪我をしない。
怪我を防ぐための仕掛けで無理ができない。
無理すべき時に出来なければ死ぬ。
この部分は意識出来ない独立機能。
だから化学的に操作する話は、さておき。
45口径の優位性は、結局それ。
被弾の衝撃で人体全体に瞬間的にショックを与える。
9mmでは人体の一部にしか警報が鳴らない。
だから逃げられるし、一瞬なら反撃もあり得る。
痛覚が麻痺した薬物中毒者にも効くのはコレ。
9mmが物理力だけで人を殺そうとするなら、45口径は情報面からこそ人を殺す。
そう言って良いだろう。
ポーカーはプライベートな遊び、かもしれませんね。
競馬のリスタートなんか、ふつー知りませんよ。
ルーレットのセコい賭け方に至っては堅実な非合法。
ギャンブラーじゃ、ない、ほんとーに?
ん?
ふつーじゃないですから。
セレブ趣味でベガスに行く奴をしってるだけ。
たいちょーは?
知り合いに馬主いないでしょ。
――――――――馬の名前が同じでも関係ないから!
ってか、なんで知ってる!
ヤってるな!
ヤってるな!
ググるんじゃありません!
《とある国際連合軍軍医の監視記録》
【聖都/聖都市内/中央/大神宮内/巫女の胡坐/青龍の騎士団陣形中央/青龍の貴族前/跪くエルフっ娘】
あたしの役割。
・・・・・・・・・・我ながら、大きくでたわ。
欲張れ、って命じられたんだから、当然。
欲しがれ、って求められたんだから、当然。
欲して欲しい、誰よりも貴男から、当然よね。
彼の寿命が短いんだから、速く魅せないと!!!!!
今日いますぐに、魅せたいわよね、うん。
こういうことは、初めてだし。
ちゃんと格好良いところ魅せないと、ね。
あの娘たちを彼に任せて置けば、なんだってできる。
・・・・・・・・・・成否はともあれ。
そも、あたしだって初めてなんだし。
焦って跑いて空騒ぎ、それで上等。
って、盗賊ギルドの頭目が言ってた。
あれはあれで恋仇だけど、男より大切な娘がいる。
あたしと似た者同士
――――――――――騙したら、酷いって解るはず。
信じましょう。
こんな機会は二度とはない
・・・・・・・・・・殺しきれない弱さを誇れる♪
青龍が得意なのは殺すこと。
――――――――――ほんとに、彼らしい。
殺さないようにすれば手間と時がかかる。
・・・・・・・・・・時として致命的なほど。
青龍が力を振るえば殺してしまう。
――――――――――――――なら殺れ、じゃなくて、なおやれ。
ホント、彼らしい。
もっとも得意。
とっても簡単。
なにより安心。
だから、やらない殺らせない。
命じられた皆が、困ってる。
だからこその手柄首。
貴男が望めば、なんだって。
あたしなら出来る。
・・・・・・・・・・命以外を留めることが。
あたしなら?
――――――――――あたしに出来れば誰かに出来る。
だから周りを窺う。
恋仇。
青龍である女。
これに対すべきは、青龍ではない女。
共喰いを避ける。
それは彼の意を越えて、彼の役に立つ。
皆が判ってる。
意に沿わぬ成果ほど、彼には悦ばれる。
三人。
彼の女を仕切る妹分。
――――――――――搦め手で敵う気がしない。
抜け駆けした帝国女騎士。
――――――――――あたしよりも前にいる。
そして、あたし。
なら?
妹分なら女一人、手玉にとるわよね。
でも、ライアンの相手は
・・・・・・・・・・・・・しない。
敢えて、か。
相手は年増ではあっても青龍ではある。
だから退けをとる娘じゃないけど。
出来ないじゃなくて、やらない。
いまもそう。
視線を向けない。
いつも、周りをキチンと把握してる娘が!
彼の女以外に興味無し、と強引に自分を抑えているもの。
妹分が差配するのは、彼の物、彼の客、彼の大事だけ。
彼の為に居るんだから、彼に関係がない物には関わらない。
今、彼の女じゃなければ、それは明日の恋仇。
――――――――――明日まで保たないかも。
・・・・・・・・・・だから、他所の女へ態度で鞭打ち言の葉で石投げ心の仲から遠ざけたい。
彼の女を差配する身が関われば、ライアンも彼の女に見えてしまう。
観える、の怖さを妹分以上に知る女は居ないわよね。
一邦の社交界で好き嫌いにて振る舞えた、実戦経験。
あの娘、あたしのような異物を認めさせたくらいに。
ならばこそ今は、彼の女たちを正しく律する。
敵なら彼が殺す、味方なら自分で動く、なら
・・・・・・・・・・余計者への対処は縄張りじゃない。
轡どころか手綱も捕らない。
――――――――――気持ちは判る。
あたしには、すっごく解る。
――――――――――そこに付け入った。
妹分を三歩後ろに置く。
この機会は譲らない。
可愛い妹の、弱みに乗じた騙し討ち。
そう言われたら、その通り。
愛だ恋だと言うソレは、コレぐらいに大切なんだから。
だからこそ、もう一人は叩く。
あたしたちの恋仇を減らすため。
帝国女騎士。
あたしと同じ、戦う女
・・・・・・・・・・使ってやろうじゃない。
帝国女騎士は、彼に従うだけで仕えてない。
彼の意を汲むにしても限度がある。
だから、あたしを伺う。
ふーん
――――――――――イケる。
あたしが捕まえても良かったのだけど。
あたしが動けば、ことを荒立てる。
彼の女たちを護る為の陣形が崩れるから。
もちろん、あたしは応じた。
――――――――――女としての魅力なら、勝てる。
あたしを通じて彼に隷属いたしますってね。
しかもそれを、彼に観せてるあたり、抜け目ない。
服従の意思を示しつつ、責任は、あたしに。
あたしの下につくんだ。
――――――――――今は。
彼の女、その下に従う。
彼の女、その組下なら。
彼の女、そう観えるわ。
たいした自信よね。
・・・・・・・・・・あたしを追い抜くつもり。
だから、あたしも彼に魅せる機会なのだけど。
もちろん、あたしが彼の傍らを離れるわけがない。
それも見越して、帝国女騎士は駆け引きする。
あたしはしない。
自分を使わせれば、自分が選ばれるに決まってる
――――――――――魅力ある女なら、当然そう思う。
でも、 あたしの眼中に、あんたはいない。
彼の周りは女が
・・・・・・・・・・たくさん。
あたしの立位置を狙うのは、七人やソコラじゃ利かないんだから。
有利なうちに、叩いておこう。
貴男と貴女たちに魅せ突ける。
観ててね。
貴男の女を。
!
――――――――――視てくれた!
【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央暫定中立地帯/大神殿(改め建築楽器)内/中央/青龍の貴族】
俺の得意技。
これがホントのポーカーフェイス。
手がない時には時間稼ぎ。
得意になるほどよくある状況。
ともあれ、注目されてるのは、好都合。
俺が動かなければ、皆さん動きにくい。
狙うは撃たせないこと、それだけです。
一発だけなら誤射かも知れない。
それは俺が撃ったんですけどね。
誤射、ということにしておこう。
ついカッとなって撃った、より裁判で使えそうじゃないか。
二発目が響けば走り出す。
そうなればカンパイとはいかない。
フライングでした。
もう一度最初から。
競馬ならやり直せるのに開戦だとやり直せないんだよな。
走り出してから撃つ。
――――――――――突撃の作法。
撃ってから走り出す。
――――――――――競争の作法。
コース上の障害物は事前事後、どちらに排除?
おねいさんずは事前。
俺は事中を希望する。
海兵隊は事後だろう。
観られてる観られてる、もう手遅れ。
ライアン。
軍曹。
俺。
観てない観てない、まだ観てない。
介入する気が無い、この期に及んで観てるだけな奴は置く。
ここに海兵隊軍曹が居る限り、その監視装置が視線と一致。
麓で俺たちの退路を塞ぎかけてる最中の、海兵隊が監視中。
二発目が見えちゃうよな
―――――――No1がサイレンサーを嵌めおわった。
ピースキーパーかな?
※「一人一丁」を目指し廉価で撃ちやすい大量生産拳銃ブランド。
ピースメーカーかな?
※「Colt Single Action Army」拳銃の歴史的有名ブランドで45口径弾を広めた。
やっぱりピースキーパー?
※2005年に退役したことになっているがやたらと部品が見つかるた大陸間弾道弾。
あ、次は密殺ですか。
いやいやいやいやいや、手遅れだから。
おねいさんずNo2が海兵隊軍曹に照準中。
アメリカンな肩竦めで応えるのが軍曹。
バレてるバレてる。
拮抗してる
――――――――――どちらが速い?
【聖都/聖都市内/中央/大神宮内/巫女の胡坐/青龍の騎士団陣形中央/青龍の貴族前/跪くエルフっ娘】
あたしは構えずに、立ち上がる。
闘い慣れした相手なら、悪手。
力を抜いていたら、手練れと見抜かれる。
どうせ、戦士にしか見えない。
緊張を観せて、油断を誘うのが常道。
・・・・・・・・・・ライアン相手に、それはない。
いつヤるか?
今かしら?
まだ、かな?
あたしは、こういう奴や人を知ってはいる、が、あんまりいないわよね。
彼やライアンがそれ。
動きが全く読めない。
動く前の動きが無い。
人、に限らないけれど青龍もエルフもドワーフも、動き出す前に動いているもの。
五感の比重が変わる。
――――――――――視線焦点の頻度に度合い。
筋骨腱に力が伝わる。
―――――――――突っ張り弛んで釣り合いを変える。
重心が動いて固まる。
――――――――――繰り返して今を越えない手前まで進む。
誰にでもある程度は通じる目利き。
動く前に、それだけの段取りを組む。
もちろん無意識に、だから装えない。
個々に癖はあれど、型があるからだ。
エルフの細かすぎる感覚がなくとも判る範囲。
いわゆる溜め
――――――――――それはとても読みやすい。
体格や経験、歳や男女に種族。
慣れれば馴れる程度の範囲。
エルフならなおさら判る。
それをできるだけ無きが如く装おうのが武道家
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・できるだけ。
兵士はそんなことをしない。
むしろ大げさに溜めを造り、予測させた上で相手の想定を押し切る。
多対多の戦闘で、互いの動きを読むなど無駄だものね。
だからいつも、あたしにとって相手の動きは最初から判っているモノなんだけど。
初めて会った相手だって、過去の経験で推し測れる。
エルフほど経験だけが多い種族はいないしね。
もちろん日々常に等しく生きれば一番わかる、のに。
彼の動きを聴き取れなかった。
――――――――急に切り替わった、と気がついだけ。
ライアンの動きを観て取れなかった。
・・・・・・・・・・・・・・・違和感に注意しただけ。
それはすご~~く、大問題。
よーく聴きなおしてみよう。
このまま片付て、それから。
【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央暫定中立地帯/大神殿(改め建築楽器)内/中央/青龍の貴族】
俺の掌にはチップ。
十人ぐらいは残りそう。
ボールは転がり始めたぞ。
ルーレットは周り続ける。
ここは手堅くアウトサイド。
倍率二倍でいいじゃんか。
そりゃ拘束してるわけじゃないもんな。
外か。
内か。
此方ではなく彼方へ。
大神宮の正面玄関。
壁の開口部以外。
唯一の出入口へと。
元来た方へ帰っていけ。
赤か。
黒か。
どちらにせよ道が開けるならばよし!
神様仏様前髪しかない女神さま!
地球から一緒に転移してきたんかい?
アンタとはいい酒がのめそうだ。
うちの娘たちの味方してんだろーな。
突撃!
突撃!!
突撃準備!
進路が空いたら一気に行くぞ。
生絞り以外の100%は断じて認めません!
濃縮還元は不味いから0%の人造品がいいです!
ALL or NOTHING!
帝位か死か!
勝利するまでtrial and error!
……などと気張るは、わたしだけ。
皆さん、もっと気楽です。
街行く方々。
マスクレスとマスクが談笑。
酒盛り、食事に乗車。
ふつーの光景。
日本のTVや新聞ではあり得ませんが。
マスクがファッション化して幾年月?
……一年たったかな。
マスク。
マスクレス。
わたし。
優しさの違いなんでしょうね。
虫けらを踏まない人。
虫けらを避けてあげる人。
虫けらを踏んだら、にじる人。
わたしが一番、大人げないですか(笑)。
と言うわけで
「馬鹿が産まれて来ない世界」
は後世に委ね
「馬鹿が生きていかない世界」
を目指します。
……進行形。
しかしてコロナ対策妨害をしていると、生活は楽です。
特に呼吸が(笑)。
で、更新が遅れるんですね。




