こめかみに砲口を突き付けられた時のような静寂
【用語】
『ハーグ条約』
:戦時国際法と言われる「戦争の決まり」を定めた諸条約の中でも主要な物の一つ。
なお俗説で「戦争は国際連合憲章上認められていないので、法的には存在しない」と流布されているが、ウソである。国際連合憲章には「まず話し合え」「戦争するときは事前事後に報告しろ」「加盟国非加盟国問わずそうしろ」「従わないなら(国際連合と)戦争だ!」と明記してある。
国際連盟みたいに「許可しない戦争をしたら国際連盟加盟全国家と自動的に戦争」ってほど極端ではない(だから合衆国は国際連盟に加入できなかった)。
なので国際連合による異世界戦争が完全に国際連合憲章にのっとった戦争で在ることはご理解いただけましたかそうですか。
……余談。
という訳でハーグ条約の一部では戦争参加者の条件を定めており「責任を負う指揮官を決めること」「所属を誰にでもわかるように明示すること」「武装を隠さないこと」(条約付属規則第一章より)が定められている。それを守らないでかつ文民でないと見なされれば害獣駆除の対象とされる。
親しくあらずんば人間に非ず♪
―――――――――とある軍事参謀委員会委員の応答。
※「あらざらん者はみな人非人なるべし」とは平 時忠さんの感想。どちらかというと「人に非ざる人」と言っているところに自制心を感じる。「虫けら」とか「害獣」とは言っていない優しい眼差しすら感じませんか?
【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央暫定中立地帯/大神殿(改め建築楽器)内/中央/青龍の貴族】
俺の周り、人間がいっぱい。
視界の範囲だけでも相当数。
増強一個小隊、おねいさんず。
増強一個分隊、俺んとこ軍政部隊。
民間人一行様、シスターズ&Colorful+帝国軍捕虜一名
武装解除された捕虜は民間人じゃない、って言われそう。
まあ、そうなんだが。
国際連合の判断では、そもそも異世界人が人間じゃないしな。
人間相手じゃないのに戦争ってのも違和感がある。
が、国際連合憲章的に問題なし。
武力制裁の対象は国家に限定したものではなく、国際連合が決めた平和に対する脅威。
どーでもいいが、人間とはなんぞや?
日本の国会、衆参両院では未決審議中。
だが戦争開始している国際連合では決定済み、将来変更の可能性あり。
内政不干渉な国際連合憲章。
加盟国内審議中と国際連合決定済みは矛盾しない。
異世界の国際連合軍事拠点、米軍艦船内以外、では日本の国内法が準用。
ただし批准された条約は国内法に優越するので、やっぱり問題なし。
では捕虜とは何ぞや?
捕虜は接収資産である。
戦時国際法に基づく捕虜に準じた取り扱いが命じられているだけ。
ついでに国際連合現地協力者は?
異世界人一般が野生動物あつかい。
単なる異世界人は日本の国内法である鳥獣保護法が準用されます。
単なる異世界人と接触する地球人なんかほとんどおらんが。
――――――軍政官でもない限り――――――
うちの娘たちみたいな協力者や軍属は戦時国際法に基づく民間人に準じた取り扱いと、別に国際連合から保護命令が公布されている。
何事にも優先される作戦上の都合ってやつ。
それは広く国際連合に所属するすべての地球人に強制される。
自衛官も米軍人も加盟各国兵士たちにも。
もちろん国際連合軍参加異世界人兵士にも。
よって、どれだけのリスクもコストとみなされる。
軍人なんだから生きようとか思わないこと。
うちの娘たちを護る為に戦死者が出ても当たり前。
うちの娘たちを護る為に犠牲を払えば受勲される。
そんなこんな、大人数。
で、招かれざる客、ってか軍使のライアン&海兵隊軍曹。
町内会のイベント並み。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・おい。
ちょっと~!
皆も息を詰めるな、本当に静かじゃねーか。
環境音はしてるけどな。
風が奏でる聖都の唄だけじゃなく。
麓を囲む攻囲軍とオマケのざわめき。
防震ゴムが吸収しきれないプロテクターの擦過音。
海兵が通信指揮系統が曖昧な素人を怒鳴る声。
人ではない重量物を移動させる音。
エルフじゃない唯人にさえ、これだけの音が聞き分けられる収音音響設備
――――――――――神殿。
【聖都/聖都市内/中央/大神宮内/巫女の胡坐/青龍の騎士団陣形中央/青龍の貴族前/跪くエルフっ娘】
聴こえていた。
あたしが彼に伝えれば、青龍全員に伝わる。
青龍の土竜が動き始める。
三頭が、わざとらしく、同じ刻に同じ動き。
大角まで全く合わせてくる。
先ほど咆哮をあげたのはうちの一頭。
土竜たちの周りを囲む青龍の騎士たち。
予定どおりと言わんばかりに、ゆっくりと身を隠し始める
・・・・・・・・・・神殿の麓から見えない陣形へ。
神殿からは、土龍付きの騎士たちが見える
――――――――――まるで、こちらの味方みたいに。
そして、ゆっくり、良く聴こえるように観せて、土竜三頭の角先は揃って同時に留まって。
今度は掠める気なんかない。
神殿に向いたまま。
敵意のかけらもない笑みを浮かべた青龍の竜騎士。
鼓動を抑えるのに必死な様を巧みに隠し傍らに備える、青龍の女騎士。
――――――――あからさまに、こちらを壊す構え。
【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央暫定中立地帯/大神殿(改め建築楽器)内/中央/青龍の貴族】
世界が内側だけであったら、どんなにすばらしいことであろうか!
ここには世界に必要なすべてが在る。
守るべき子たちは視線の範囲
・・・・・・・・・・より内側に集まり気味です今も。
手が届かなくても良いんだが。
歩きにくいのは構わんけどね。
千切っては離し千切って離す。
慣れてる慣れてる。
―――――――――――――安心して歩ける日本でも、同じようなもんだった。
安心して歩ける異世界が出来るといいな。
誰かつくってください。
さておき。
旨い料理の料理人も常備
・・・・・・・・・・・・・・・俺が作るのが常道なんだけどね。
悔しくないとは言わないが、やれば出来るから魔女っ娘に料理を教わろう。
異世界北部は家庭料理。
つまりは氏族が前提特権階級。
都市部や街を中心とした郷土料理。
――――――――――に、お嬢の潤沢な資金とコネにエルフっ娘の異世界踏破のお土産やら魔女っ娘一族の秘伝が混然一体となり、しかも俺に特化したカスタマイズ。
完全オーダーメイドの馴染みっぷり!
これは手放せませんわ全財産だそうじゃないかなんでもします!
「 」
衣食住は既製品ではいけないのだと気が付いた瞬間。
自分が不幸だと気が付く気分はどーですか。
靴に足を合わせろってのを社会全体に拡大したのか。
とあるフランス人はこう言った。
――――――服と食事は産業に馴染まない――――――
せやな。
食い物は俺専用が至高、ましてや衣服をや!
俺は既製品着てるけど。
うちの娘たちはマメシバ手作りオーダーメイド。
これはスーツだけじゃなくて服もオーダーすべき。
しかも、お嬢やColorfulやエルフっ娘たちがマメシバ流を継承しつつあると気が付いたときは新派だったが、いいところもあるし悪いところは取り除こう。
もちろんコトタレリとは思わない。
とあるヘブライ人はこう言った。
――――――人は飲み食いでは終われない――――――
(Non in Pane solo vivet homo)
それな。
衣、マメシバ流軽症者。
食、魔女っ娘。
住、神殿。
で。
神殿内部に限れば男女比6対1。
大人と子どもが同じくらい。
高齢者も一人。
ナンパ相手にナンパ仲間に先達に子ども。
水が湧き光が差し込み風が吹く。
食い物、飲み物、良い音楽。
あれ?
――――――――――なにもかも揃ってないか?
ここに退き籠りたい俺。
【聖都/聖都市内/中央/大神宮内/巫女の胡坐/青龍の騎士団陣形中央/青龍の貴族前/跪くエルフっ娘】
あたしは動く前に聴こえていた。
だから、動ける。
始めの前から動いていた、って言うべきかしら。
成功して当たり前
・・・・・・・失敗したら恥、なんてもんじゃないわよ。
青龍は今、この瞬間に、気がついた。
――――――――それが、あたしにもよく聴こえる。
筒先を向け合ってなお、彼らは等しい。
あたしのように聴こえていなくとも、動ける。
まるで備えていなかったのに、等しく。
刻を皆が受けとる青龍の魔法。
あたしは、妹たちへ。
あの娘は、彼に。
妹分は、Colorfulへ。
これも一つの、男を巡る競い合い。
あたしがいる場所。
彼の膝元、背中や胸元。
死角にならない所。
自分が透明になったみたい。
全員が見える点。
全員に見える点。
彼が、彼から。
彼は見ていない。
彼は見せている。
あたしは誰の眼にも映らない。
――――――――彼だけは、ずっと構ってくれるけど。
あの娘が彼のオヤツなら、あたしは彼の飾剣。
妹分は彼の飾紐で、Colorfulは彩り。
とっても相応しい。
――――――――篝火の元、中天の陽が背、新月の影。
あたし、たちが終の棲家。
【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央暫定中立地帯/大神殿(改め建築楽器)内/中央/青龍の貴族】
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・俺の手を曳くエルフっ娘。
はい、大人の時間です。
金の在る先祖代々続く政治家の一人娘の邸宅に飾られていたマジモンと一目でわかる白磁のような白く滑らかな肌にしっとり艶々すべすべの剣ダコも拳ダコも癖もない白魚のような美味しそうな手ですが旨味は無いですねこれまでの経験上。
いえ父性不足か母性不足か知らんけど、うちの娘たちは複雑な、家庭って概念が在るのか良く解らんところもありますが、お嬢なんかは完全に良い家族が人柄しらんけど居そうなのに、指しゃぶりと指しゃぶらせの癖がありますからね。
指先を合わせる(名画E.T. のポスターより)より指先に喰いつくのは子どもと子ネコによくあることで、子どもの方は牙を立てないから別にいいとは思うのだが舌鼓を打ち続けるのは何処の美食家かと
・・・・・・・・・・・・俺の指に旨味は無いと思うんだよなぁ?
別名ザリガニ釣り。
―――――――――――――――――――女の子は指で男の子とザリガニはイカの燻製で釣れます。
あ、はい。
いかんいかん。
子どもと書いて現実と読む。
大人だけなら大人になれない。
殺るべきことを殺り終えないから、子どもが殺ることに
・・・・・・・・・・ならないようにしないとな。
いえ別に人殺しが悪いなんて言いませんけどね。
殺させてる政治家。
殺人から平和を得る選挙民。
殺している俺たち。
たぶん、皆が気づいてる。
相手が弱けりゃノーリスク。
別に慣れる必要もない。
人殺し自体は、ノーコスト。
―――――――殺した方が楽だ――――――――
簡単すぎて多用しすぎちゃうと、選択肢を自らの狭める。
なるほど先人が、ファンタジーを捏造して制約する訳だ。
殺せば全て解決出来てしまうんだよな、今やってる通り。
だから、だ。
いけないことだから、じゃない。
許され赦されるから、じゃない。
大変なことだから、な訳がない。
殺せない、なら、語る価値などない。
殺せるけれど敢えて人を殺さない、なら、そんなくだらない理由であってたまるか。
無くてもいいけど、もったいない。
――――――――――それが他人の命。
日本の夏。
近付いてますね。
ではコロナ対策推奨トークから。
コロナ対策に協力してお店を閉めて端金を申請してみましょう♪
コロナ対策に協力して梅雨時にマスク着用して窒息してみましょう♪
コロナ対策に協力して無病性ウィルスを強毒化して注射してみましょう♪
長すぎましたか(笑)。
いや、馬鹿って長文読めないじゃないですか。
読ませない工夫。
文頭と文末を大本営発表で埋めておけばそれらしく見える。
「権威溢るる」医学系学会「コロナ対策推奨」ステートメントのひな形。
「コロナ対策」を推奨した。
とアピールして補助金ゲット!
「でもウソとは書いてない」
と明記することでプライドを守る。
……安いプライドだなおい、専門家(笑)。
馬鹿は全文30文字以内じゃないと読めませんからね(嗤)。
「義務教育履修不可」なコロナ馬鹿には本文に「新型コロナなんかねーよ(嗤)」って書いても判らないし(笑)。
もっとも
「見出し詐欺」
っていうのは伝統的な文章芸なんですけれど。
新聞なんかでスポンサーである官僚の命令を記事にするとき多用されます。
見出しと本文が真逆っていう、ね。
官僚も記者も「虫けらが日本語読めるわけないじゃん」で完全一致(笑)。
つまりは双方が嘘つきの自覚あり、っ訳で。
「読めばわかるこを読まないで死ねば自殺に等しい」
馬鹿が少ない世の中に馬鹿なことが溢れるのは、こーいう仕組み。
とはいえ「自粛と称する命令」で、風評被害対策に動員されている社会人の皆様には深く同情いたします。
それこそがデマを生み風評被害の原因となっているんですが、リスクとコストの区別がつかないの人の常。
まさにそれがコロナ対策の泥沼に嵌った各国政府が全てたどってきた(過去形)道なんですが、ね。
歯医者を怖がって手術が必要になるのも、株式総会が怖くて粉飾決済に走るのも、無罪判決が怖くて供述聴取を偽造するのも、ぜ~んぶおなじ。
ささ
「みんな」
で
「ワクチンを打ちましょう(11文字)」
「コロナは怖い(6文字)」
ですからね(笑)。
わたしはヤですけど(9文字/笑)。




