道端の奇跡は500円玉より多い。
【用語】
『アメリカ連邦(United States of America)』
:現在50ヵ国が加盟中。日本語ではなぜか「州」という誤訳が使われているが各国が独自の憲法と軍隊と三権を持っている上に「連邦への加入」という手続きを経ている。それが州であり一国の一地方であるなら日本も国際連合の一地方ということになるのだがどうだろう。まあ日本に誤訳をもたらしたのが連邦政府直属の連邦主義者であり、彼らは海外へ「アメリカは国です!」と訴えることを使命としている。当然ながら国際社会の既成事実など連邦加盟各国政府は知ったことではない。連邦内では日々各国同士と連邦政府が小競り合いを繰り返しており、連邦政府へのテロは某宗教原理主義のテロより多い恒例行事。ただし独立は「南北戦争」の教訓があるので皆消極的。
……「アメリカは一つの国です!」って叫んだ昨日までの同盟国が普通の内戦ではやらない焦土戦術を「自国である」と主張する領域(独立派諸国)内でやったんだからドン退きである。
余談ではあるが穀倉地帯で合衆国本流寄りのアイオワ州は政治経済的な重要性の割に影が薄いのを気にしています。アメリカ一治安がいいとかなんとか、そりゃ報道にも乗らないよね。中西部北部の隅っこに在るアイダホ州はちょくちょく間違われているのを気にしています。国土の大半が自然公園という立地のために人目につかないから仕方がないね。
子供たち。
よーく覚えておくんだ。
ウサギを捌くより大切なことだからね。
この世に「ツイてない奴」なんかいない。
均しく。
等しく。
遍く公平になってる。
なんでか?
それは牧師様に聞いてくれ。
クズは人間が罰してやらないといけないくらいだ。
やり方は神父さんが教えてくれる。
だが?
「ツイてない」って言う奴はいるだろう?
そいつは嘘吐きじゃない。
何故か?
それは今教えてあげられる。
「ツイてないっていう奴」は「ツイてない」って「思ってる」だけなんだよ。
だからツキに気が付けない。
みすみす見逃す。
目の前に転がっている。
手を伸ばせば掴める。
自分の為のツキを「掴めない」から殺される。
だからな。
奇跡を信じろ。
眼を閉じさえしなければ、探さなくたって判る。
眼を閉じて居たら、探したって見つからない。
もちろん。
眼を開けていたから殺す側に居続けた。
ベトナムでも、レバノンでも、パナマでも、ロサンゼルスでも、イラクでも、セルビアでも。
いつもいつもツキが転がっていた。
後は考えるだけさ。
掴むか捨てるか。
死ぬか殺すか。
人間は殺されちゃダメだぞ?
選ぶんだ。
ちゃんとな。
《とある国から「彼らだけが我々を忘れない」と感謝されている「我々はアイオワではない」なアイダホ国の口伝 》
【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央/大神殿(改め建築楽器)内/中央/青龍の貴族】
俺は大切なモノが一目でわかる。
わかんなかったら大切じゃないよねソレ。
見なくてもわかるが敢えて見る。
眼に楽し、心に麗し、面白し
――――――――――町内会長にメールしておこう。
面白しというのは子どもが混じっているので弄りがいがあるという意味なんですが、止めた方がいいですかそうですか。
オマエは俺に遊ばれるために産まれてきたんだから、とか大人相手ならバーカで済まされるところを真っ赤になって無言で怒りますからね。
言っても言わなくても取り扱いは変わらないっていうのにそれがいかんという後期高齢者団体もおりますけど本土に。
ここにはいない。
平和になったらは良き観光地になるであろう、異世界遺産って半年前までの十万人都市。
新たな観光名所にならないといいが。
目の前に座ってる、拉致られた女。
目の前に屈んでる、エルフっ娘。
目の角に下がった、No1。
三人の女。
えーと、女
・・・・・・・・・・?
256歳の女の子は、さて、
・・・・・・・・・・いえいえ、さておきませんとも。
女の子はこーいうところが敏感です。
俺のような大人は護るべきものと護り方が一瞬で浮かぶのだ。
頼りになる経験豊富な戦士で異世界人の学者集団より当てに出来る異世界事典で俺より子守りに長けているオカンな、女。
うちの娘たちの姉貴分なのもポイントが高いよね。
俺より鍛え上げられた強い兵士で訓練を重ねて天分ある優れた戦闘指揮官で肉体的ピークと引き換えに弄り概がある心を獲得しているのがさっき判ったNo1。
おねいさんずが彼女を信頼しているのもポイントが高いよね。
圧倒的じゃないか我が軍は!
あれ?
俺、要らない?
そして目の前にいるのは、そこそこ引き締まった肢体をかくすでもない金髪碧眼妙齢ってところが重要な美女だけど敵ってか、対決相手の恩師が連れてきた俺好みの女。
おや?
俺、が、危ない?
【聖都/聖都市内/中央/大神宮内/巫女の胡坐/青龍の騎士団陣形中央/青龍の貴族前/跪くエルフっ娘】
眼。
あたし?
あたしたち?
あたし、たち?
もしかしたらもしかして期待し過ぎてはいないけど?
彼♪
――――――――――――いけないいけない。
距離感を間違えないようにしなきゃ。
ここにいるのは、青龍の貴族の臣下や盟友ばかりじゃなくなったんだから。
味方じゃない青龍。
・・・・・・・・・・・・・・よくあるわよね。
敵ならとっくに殺してるんだろうけど
・・・・・・・・・・・・・・既視感があるわ。
こーいうのが嫌で王宮を抜けたんだっけ
――――――――――ふむ。
今、思い出す、ってくらい、他人事。
いまは抜けたくならない。
男がいるから?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そりゃそうか。
好きな男と離れられるわけがない。
絶対にありえない
――――――――――って考えると苦しいくらい。
あの娘たちと違って、男のために死ねないんだけれど。
・・・・・・・・・・・だからどうしても、女としては、敵わないのよね。
でも、オカシイ。
―――――――――――――我慢して、な、い、わね、あたし。
嫌にもならないのはおかしい。
頼られてるわけでもないのに。
望まれてるわけでもないのに。
大好きで嫌、二つ同時でいい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・と思ってたんだけど。
人と関わるのが、煩わしくない。
――――――――――楽しんでる?
そっか。
思い出と比べれば、わかりやすい。
青龍の貴族を取り巻く世界。
あたしにも、見覚えが、あるかも。
浮かれてる
・・・・・・・・・・さっきより、彼の世界が身近に感じるから、あたし、はしゃいでる。
今になって、やっと不思議と判るくらい。
それが不思議と感じていない。
今まで一度もなかったから比べてるだけ。
あとで訊いてみようかな?
あたしのことを彼、誰よりも視て、触って、確かめて、理解してくれる貴男に
――――――――――今は、それどころじゃないし。
彼と殺されるか。
彼と殺すか。
つまるところ、それだけ。
浮かれすぎないように、できるている、かしらね。
【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央/大神殿(改め建築楽器)内/中央/青龍の貴族】
いくら強調しても良いだろう。
俺を見習ってもいいんだよ?
想定外に完璧なカウンターを当てる。
人はそれをマグレと言うだろう。
これが毎回起ると思ってはいけない。
偶には起こると常に期待すべき。
戒め戒め。
奇跡は必ず起こるから、奇跡という単語がある。
―――――――最初に言葉ありき、とはよく言った。
起こし方は知らないから、起こるのを待てばいい。
―――――――知らない方が何もしなくていいから、楽。
一生懸命否定しなければ、勝手に眼に入る。
――――――捜す必要すらない、故、俺にふさわしい。
あとは奇跡の跡を知り、チップを積み増すだけ。
子どもバリヤーで筋肉にカウンターをあてる。
その隙に懐に跳び込んできた大本命に対抗
――――――――――できるのだよ、これが。
なお口説く意味での大本命ではない。
常に優先順位は必要だけどね?
人の命と肢体と体力には限界がある!
一つも捨てないが順位付け必須。
ナンパなら総当たりで済むのに。
全部に当たって進める相手を進めるだけ。
――――――――――プラスサム・ゲームの特徴。
誰かに負けても誰かに勝って、めでたしめでたし。
大得意。
戦術的選択肢はそれじゃすまない。
相手の一番を潰し、二番目以降を抑える。
――――――――――ゼロサム・ゲームの鉄則。
誰かを扇って誰かをノせて、最後は皆でのんじまう。
大好き。
今は?
戦争だ!
マクナマラ・ゲーム。
大人には子ども。
女には女。
たまたまそうなったから素晴らしい。
狙って成功するなら、当たり前
――――――――――働いて金を稼いで何が面白い?
狙ってないのに成功するから、価値がある。
――――――――――賭けに勝つより拾った硬貨!
俺、凄いな。
もしかしたら空を飛べるかもしれない。
・・・・・・・って今さらか?
運命と俺の適切な関係。
神様は正直者の味方である。
俺は神様の味方じゃない。
信仰とは人間関係と同じ、ビジネスではないのだよ。
だからお互いにに気にしない。
お前と俺の仲じゃないか。
利害損得なんてくだらないと思わんか?
・・・・・・・・・・・・俺の財布なんて6桁程度の端金。
気にする手間にも値しない。
だからきっと神様も気にしない。
人間関係の基本原則。
世の中は味方と味方以外で出来ています。
敵は亡くなるから居ないんだそうです。
・・・・・・・とある誰かのドクトリン。
俺んちの家訓ではない。
だからお互いに仲違いしないんだろう。
運命は易しい。
神様はチョロい。
ちょっと周りを観回せば証明不要。
元々、異世界は神様の管轄外だけどな。
信じてなくとも賽銭を投げとこう。
誰かに奢るのは楽しいよね。
あいつだって奢ってくるし。
それが今、直感ってやつだ。
―――――大切なことを教えてくれる―――――
それはなにか?
其処に勝負処がいるらしい、ってさ。
其処。
俺の眼の下、腰周り。
勝負処。
長い耳がぴょこぴょこしております。
【聖都/聖都市内/中央/大神宮内/巫女の胡坐/青龍の騎士団陣形中央/青龍の貴族前/跪くエルフっ娘】
ふむん。
あたしへの視線を感じる。
なのに。
背後は視えない聴こえてる
・・・・・・・・・・大失敗!
エルフの常、一番大切な方を聴く。
・・・・・・・・・・眼を前に向けちゃった。
敵を前にした青龍の貴族。
ほっとかれる女たち。
――――――――――――――――だと、思ったのに、あたしを視てる!
毎回毎回毎回毎回
・・・・・・・・・・あたしの次があるのに。
あの娘、妹分を忘れられたら、とっても困るけれど。
でも、今は大丈夫。
二人は青龍の貴族に抱かれてる。
――――――――――羨ましいけど。
だから眼が嬉しい♪
あたしに向けた関心と評価♪♪♪♪
あたし、たち、じゃない♪♪♪♪♪♪
のに!
あたしが青龍の貴族の眼を視れないって!!!!!!
敵なんか視ちゃったから!!!!
もう!
あたしは眼を凝らす。
碧眼が四つ
・・・・・・・・・・ダメね。
相手の瞳に映ってない。
青龍の老騎士は、あたしたちを観てる。
青龍の魔女まで、あたしたちを視てる。
互いの姿を視ないで観せないで戦うって!
向かい立つ相手の瞳越しで青龍の貴族を見れれば、と思ったのに。
見なくても、青龍の貴族の視線は聴こえるけれど
・・・・・・・・・・みたい見たいミタイ!
彼の瞳に映る、あたしを見たい。
あたしから抱きつかなくても、見られたい。
見られてるのを、見てみたい。
今さら姿勢は変えられない。
あからさまに隠れて観せてる。
それは、距離を詰めたかったから。
敵と青龍の貴族に。
手が届き易いように。
あたしの手が敵に。
青龍の貴族の掌が、あたしの肢体に。
・・・・・・・・・・裏目にでちゃった!
いつもの説明ですのでスルーでOK!
マンボがどーとかいう話。
……緊急事態宣言と同じですね。
表通りでは店が閉まる。
ちょっと奥では開店。
街頭で酒盛りが流行る。
緊張感が無い人が多い?
……数字を見れば一目瞭然。
「平凡でなんて言うこともないいつも通りの」季節性インフルエンザが三ヶ月で挙げる戦果を、一年以上かけてやっと。
「何も起きてない」ことを立証するだけ。
(笑)も乾きますねこりゃ。
とはいえ確実に「コロナ対策のせいで」人が殺されていますが。
一応、シャッターの張り紙を確認しているので。
……この店で糧を得ていた人がどうなったのやら、考えたくもありませんね。
という訳で、また明日も明後日もしばらくずっと、無用無急な外出に励んで県境都境を反覆横跳び。
更新が遅れたらそーいうことですので。
ではでは。




