表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第十三章「未来予定図」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

575/1003

こんな場所にいられるか!

【用語】


『女の子/女子』:性別が女の子ども。異性の感想と無関係に若さを至上価値としている女性は印象操作の一貫として「女の子/女子」を称する。成長途上の客観的「子ども」は気に留めない。自称する場合は「いい大人が」と異性から思われている。他称される場合は「子ども扱いされたくない」と思われている。成長完了後(平均15歳以後)成長途上(こども)扱いされたら不本意なのはむりもない。

動物としての絶頂期(平均15~20歳)を過ぎ衰退期(平均20歳以降)に入った段階で必死に「女の子/女子」を装い始める者は多くはなくても少なくもない。

自らの成熟をアピールするために幼い装いを纏うファッションは類型。成長完了前後の微妙な時期に大人の装いを纏えば幼く見える。だから逆に、より幼い格好を選び成熟を強調/印象付けするのは日常的な光景。女子中高生辺りのファッションでは主流。男子の場合は成長期ピーク(平均18~23歳)で社会化され規格に合わせるので、この段階がスキップされる。だから新入社員などのスーツ姿に幼さを感じることはすくなくない。

つまり老人が若さを装えば実態以上に無惨なアピールに成功してしまうのだが……テロに等しいアメリカ大使館に通報しなきゃ!……あるいは21世紀に入りテロリストが増加していたのか?


テロ対策の必要性に目覚めた日本政府。

2012年11月4日、日本国国語審議会は「女の子/女子は22歳以下」と確認した。「定めた」のではなく、「日本文化の一般的な感覚として違和感を感じないのはそのくらい」という話。


そして今、異世界非人類種族との遭遇により定義の再編成が求められている。

不老エルフは人間とほぼ同じように成長し、動物としての絶頂期で固定される。

ゆえに女で10代半ば、男で20前後相当の身体であるのが普通。


エルフは一例。


向後「女の子/女子」は身体年齢で規定される時代が訪れるのかもしれない。

日常的に異性に口説かれている女の大半、男の全てが知らない知ることもない無関係な世界のお話。


アレは臆病者だってば。


怖れ知らずは勇気にあらず。

英雄は必ず死ぬから英雄。


でしょ?


子どもがガバメントを振りかざすのは?

勇気ではなく無知。

死なないと判っているならば?

自己犠牲ではなく自己欺瞞。


な・ら・ば。


臆病者は、怖くて恐くて堪らないから、こわくない。

恐怖が見えなくなっちゃうのよね。

感情も勘定も我も忘れて最後に残った、ひとつだけ。


それがアレ、臆病者。





【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央/大神殿(改め建築楽器)内/中央/青龍の貴族】


いま、大神殿の、俺たちがいる場所に禍々しい影。

――――――――――辺りはいつも通り。


響くのは7.62mmの銃声、おねいさんずの陣形内で空薬莢が落ちる音。

うちの隊員たちは撃たないが、ことさら銃を構えたまま外周を抑える。

おねいさんずは俺たちから離れて、大神殿外壁から外に集中射撃中。


索敵システムの表示とは裏腹に、何も異常がない。

――――――でも、そうだった。


そして今、此処にいるのは?

―――――――――――――――最恐の地球人、WHOがココにいる。


外周を壁と柱に囲まれた空間。

その中で遮蔽物となれるのは、全周警戒中の兵士のみ。

前後左右に隠れる場所はない。


上?

真上10m以上先に天井。

そこは隙間や通路がない一枚岩。

さらにその先は、青い空。


下?

俺たちが立つのは厚い石床。

さらに下は巨石建造物を支える土台。

聖都で標高が一番たかい丘陵とはいえ、中空構造など在り得ない。

いや魔法で支えているのであろう天井巨石。

同様な仕掛けで、丘陵くりぬき構造、が有り得ないとはいわないが。


だがそれは二ヶ月以上前に確認済み。


聖都を調査中なUNESCOが、今も続ける発破調査。

聖都占領後、真っ先に、最も目立つ大神殿の周りを爆破。

地中を伝わる振動を解析すれば、地下構造は簡単に解る。


だからこそ、俺が大神殿を遠足場所に選んだのだ。

隠れ潜む余地がなければ、安全だからな。

前後左右上下に敵影、いや、味方殺し(WHO)の影はない。


だが、ココに索敵システムのフレンド表示。

複数哨戒気球を基点とした多元位置測定。

その誤差はcm以内。


複数幾種類の機械的故障を祈るほどには、命知らずになれない。


在るが無いとは、此れ如何に。

二度見三度見した俺の間違いなら、錯誤より狂気。

それなら考慮する必要はない。


俺の狂気は俺の管轄外だ

――――――――――うちの娘たちが気がつくだろうし、なら、エルフっ娘任せでよし。


あとは?

IFFが、敵に誤魔化されることは、有り得ない。

帝国軍は電子戦能力がないからな。

突然開眼しても、わざわざWHOなんか出さねえ。


電子的欺瞞が有り得るなら、味方。

だが味方に偽装されるなら、見えない範囲でやるだろう。

騙すなら騙せる範囲が必要だから。


大神殿外周外側に虚構を設定するならともかく、内側の、しかも俺がいる場所って?


騙す気が無い。


居ない場所に居る表示

――――――――――これは、きっと、居る。

欺瞞情報じゃない訳だ。


主に味方殺し。

いや、単なる殺しならまだまし。

治療や救命を考慮しない医師団。

鎮痛も健康も無視した医療専門家たち。


NBC(核生物化学)戦の専門部隊。

安全保障理事会直結の暴力装置。

国際連合軍(多世界最強)UNESCO(多世界最狂)と並び称される、三佐(多世界最凶)の僕たる多世界最恐。


やベーよやべーよ!




【聖都/聖都市内/中央/大神宮内/巫女の胡坐/青龍の騎士団陣形中央/青龍の貴族の左端/お嬢】


わたくしは、ようやっと判りました。

ご領主様が指し示されたところ。

見せて頂いたカタチ。


女の、匂い付け。


包囲されてしまうのも、宜なるかな。

あの、ご領主様を従えたがっている、女。

青龍の中では、ご領主様を組下に設えた公女。


わたくしの眼に、ご領主様が映された絵図は大神宮の周り。


すっかり取り囲まれておりますわ。

わたくしたちが、でも、ご領主様が、でもなく。

あの印、公女、様、と呼ぶべきかどうか、迷いますが。

・・・・・・・・・・妻、の一人、としては?


囲まれているのは、その印章。


言の葉、紙片、毒に短剣ならいざ知らず。

――――――――――魔法が飛び交う政争?

それが青龍、その流儀。


なんて迷惑なんでしょう。

―――――――――――――――――――ご領主様には、娯楽ではありましょうが。


それを交わして遊んでおられる。


女の次に、戦が好きなんですから!

しかも、それを、自分の女に魅せつけますか?

わたくし以外を愉しまれて、どんな心持ちでいるか!


・・・・・・・・・・・・・・・・わかっておられるに、決まっていますけれど。




【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央/大神殿(改め建築楽器)内/中央/青龍の貴族】


俺たち(みかた)以外を忘れてたな。


昔の人は言いました。

――――――――――味方のことは、敵に聞け。

なるほど、至言だな。


身近に敵がいる幸せ。


唯一の外部。

視て判る敵。

帝国女騎士。


彼女の様子を確認。


子どもに優しく(おとこ)あしらいが巧く肢体が引き締まっている上に凹凸か黄金比で肌が綺麗で髪が滑らかで御洒落な美人なだけじゃなかったぜ。


軍人である前に国語審議会基準(22歳までが「子」)の女の子。


まるで三角形の頂点で中性子爆弾を反応させて中央で中性子線を最高値にするような

・・・・・・・・・・どんなオーバーキル?


そして女の子規準内ながら、さん付けで呼びたい方。

正面の帝国女騎士は俺の視線を追って辺りを窺う。

これ見よがしに見回したりはしない。


しかもソレを俺には判るようにして魅せる。


元々、周りに対する警戒を緩めていない。

そんな元々の範囲を崩さずに、警戒から臨戦へ移行。

不意討ちを企む相手に覚らせず、逆にカウンターを当てる構え。


出会って10分足らずのドレッドノート級が付く素人、つまり俺に、誤解の余地なく明瞭に伝えてくるんだ仕草だけで。


そのあたり、やっぱり帝国騎士って凄いな。


職業軍人が成立する前の時代。

例外的な帝国職業軍人。

世界征服中の異世界異端国家。


だから、その過程でド素人を軍務に使う機会もあったんだろうな。


戦場で素人の取り扱いになれるくらいには。

俺にはとても真似できない。

自衛隊にそーいう経験の蓄積は無いからな。


失敗経験豊富な米軍からのマニュアルをかき集めて、実戦中に実践しながら作成中。


かなわない

――――――――――だから、善い。


人としての格が違う。

本来なら、彼女の意図など読めないだろう。

今だけ例外お得な事。


俺が男、だからこそ。


女として俺に対峙している、帝国女騎士。

有り難いやら申し訳ないやら愉しいやら。

子どもたちがいなかったら、捕まってる。


だからこそ、よーく視える。


女が感じてることが判らなければ、男は務まらない。

逆もまた真なりで、帝国女騎士は俺の恐怖を察してる。

俺の恐怖を子どもたちに気付かれるわけにはいかない。


そのあたり、帝国女騎士は心得ている。

実に良い女であり口説きたい。


出来んけど。


彼女は俺に眼を向けた。

一瞬、ではなく数秒、流し目。

そして当たりの警戒へ。


・・・・・・・・・・彼女の軍事的識見からしても、何も異常を確認出来ない辺り俺たちと同じ、か。




【聖都/聖都市内/中央/大神宮内/巫女の胡坐/青龍の騎士団陣形聖都/聖都市内/中央/大神宮内中央/青龍の貴族の右前/魔女っ娘】


わたし

・・・・・・・・・・なんか()です。


わたしはこの方(帝国女騎士さん)から学ぶべきことが多いとは、わかっているんです。


でも()なことに気がついてしまいました。

帝国女騎士さんは

――――――――――ご主人様に似てる。


前太守さまの騎士さんたちとは、全然、違います。


わたしが知ってる騎士さん。

優しい人。

意地悪な人。

みんな装う人

・・・・・・・・・・演じる人たち。


この方(帝国女騎士さん)は、違います。


なにも演じていない

――――――――――だから、嫌い。


ご主人様が、もっとも愉しめる女。

ご主人様が好きな、対峙して挑む女。

ご主人様を愉しみ、虜にしようとする女。


・・・・・・わたし、は、ご主人様にすがり付いている、だけ、なのに。


わたしみたいな人形より。

わたしは人形にしかなれないのに。

わたしは人形として愛されてるのに。


だから、わたしは、この女(ひと)から学ばないと。




【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央/大神殿(改め建築楽器)内/中央/青龍の貴族】


モブと言えば俺。


スプラッタ・ホラー。

サスペンス・ホラー。

SF/サイコホラー。


人が死にますモブキャラが。


映画の登場人物になりたくはない俺である。

絵を観るのが好きでも絵になりたくはない。

だいたい皆さんろくでもない目にあってる。


バットエンドは嫌いです。


皆ってことは、モブだけではなく。

時にはヒロインだって死にかける。

可愛くても美人でも、油断は禁物。


つまり、シスターズ&Colorfulか?

――――――――――ないわー。


こんな場所にいられるか!

オレは部屋に帰るぞ!

とか、死亡フラグだから!


だからといってじっとしている?


ねーよ。

絶対に死ぬわー。

何事も無かったら観客が怒る。


そんな登場人物は観たことがない。

・・・・・・・・・・俺が初挑戦?


俺たちだけは無事のような気がするので、念のために敢えて設定して辺りの音を拾い、バイザーのアイコンと目の前を二度見三度見さりげなく、心の目蓋をごしごしこする心の中で。


おかしいな?


表示は消えんわ。

意味は変わらんわ。

判断も覆らんわ。


視覚が正常、記憶が確か、

「HAHAHAHAHA!ナイスジョーク!」

俺が間違わないなんて。


神父か言うんだから、間違いない。

――――――――――間違いなく、間違っている。


ガチだ。

見間違いじゃない

・・・・・・・・・・エイリアン(WHO)が此処に居る。


いま、俺が居る場所に。

索敵システムの表示が重なっている。


自部隊の表示、大神殿。

WHOの表示、大神殿。


完全に一致。

なのに?


俺の目には映らない。

光学迷彩なわけがない。

あれは高いので数が少ない。


それも目の前なら割と肉眼でもわかるし、風や音、どっちも同じだが、を遮るから耳や皮膚感覚でも判ったりする。


つまり異世界侵略者()以外のエイリアンはいない。

周りにはいるのは?


右に魔女っ娘。

お嬢は左。


いずれも密着、俺との間は服だけで、一部は肌が密着中。

余分な何かが入る隙間無し。


エルフっ娘は俺の胸元。

Colorfulは俺の背中で、のの字を描いている。

女の子はよくするよね。


国語審議会基準の女の子(22歳以下)、とエルフっ娘(256歳)、他になにもいませんよ?


エルフ差別ではない。

国語審議会もエルフを知れば女の子の基準を考え直す。

女性で22歳以下の人間、異世界人、年齢を問わずエルフは女の子。


そうあるべきと本土で異世界種族人権運動のエルフ擁護団体(マニア)たちが陳情しているらしい。


ならドワーフは産まれた瞬間に終了してるんですが、それは?




さて、そろそろ最悪の季節です。

毎年わずか1ヶ月で1300人以上を葬り去る。

……(もち)


死者のピークは1月ですが、12月から犠牲者が急上昇。

……(もち)


恐ろしいですね。

こわいですね。

怖いですね。


なぜ(もち)に備えてマスクを着けないんでしょうか?


いやいや、わかっております。

(もち)より危険なモノ。

悪性の感染症がありますから。


毎年平均的にピーク時だけで1ヶ月だけで1日50人以上が殺される、おそるべき病気。

……インフルエンザ!


世界規模で言えば立ったひと冬三ヶ月で数十万から百万単位で死んでますが。

……インフルエンザ!


紀元前412年には確認された人類の古馴染。

最新科学で毎年万全のおもてなしでもコレ。

米、伊など医療崩壊国家ではガチ死病。


なぜ消費者庁はインフルエンザを規制しないんでしょうか?


いやいや、わかっております。

(もち)より安全なモノ。

病気と称するナニがあるはず。


見たことないんですけどね?


週末はコンニャクゼリー並みに危険(笑)な稀病を嗤いに出かけないといけません。

一年以上かけて、やっと、二千でしたっけ、が死んだらしい、アレ。

……何処にいるんですかね?


ツチノコ。

UFO。

幽霊。

コロナ患者。


どこかなー。

こわいなー。

いないなー。



更新が遅れたら「()()見つからなかったか」とお考えください。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ