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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第十三章「未来予定図」

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友軍相撃/Friendly Shot♪

【用語】


『婚姻』


:キリスト教文化由来の習慣。21世紀には先進国を中心に人類社会の30%前後で一般化しているとみられる。人類社会の大半は地縁に基づいて編成されており、「地域を超越する必要性」から産まれた血族集団は極少数派。故に婚姻制度から派生した緒制度も多数にはならないし、維持に大きなコストがかかる。婚姻制度の追及からくる地縁社会の崩壊。コミュニケーション技術の発展による血族集団衰退。経済単位の細分化による次世代育成コストのリスク化。

……などなど。


例えば現代社会以前には「妊娠」に「恐怖」を覚える発想はなかった。

子どもは地域社会か血族の所有物であり、庇護育成のコストは社会が負う。地縁血縁の中で産まれた子どもは、皆の子どもとみなされる。一人二人程度の人間が「人間一人の存在」に責めを負わされたりはしない。


「血統証明」の為に造られた一婦一夫制度が「婚姻無効」概念の導入により形骸化しているのは偶然ではないのだ。


なお中世準拠で「非キリスト教」文明である異世界。

「婚姻」は「氏族(血族組織)同士の同盟/盟約の儀式」として存在する。それに準ずる意味で形式的にあるいは実質的な氏族の優劣を示す「嫁」「婿」などの概念もある。母系社会で血統を担保するために、特に女の生殖が管理されるが制限はほとんどない。記録され、混交が生じないようにするだけであることが多い。地球の中世欧州に等しく、総人口の90%以上は婚姻という概念自体を知らない。太守領のような例外的に豊かな穀倉地域では、都市人口が多く氏族は都市に拠ることが多い。10%ほどの都市人口の1%ほどの特権階級が「婚姻」の当事者。周辺人口が「婚姻という言葉を知っている」人々になる。


なので「婚姻・結婚」などは魔法翻訳の反応もまちまち。

概念が地球人類の間でさえ一致していないのだから、仕方がない。


「50代でもイケるんですよね?」

代、はともあれ良い女とはイキたいね。

「それで一桁がダメって、どーいう理屈ですか」

その理屈はおかしい。

「合衆国大統領を口説きたいヒトですからねぇ」

良い女だろ?

「ファルコン・ドライバーの孫娘(20代)がいますけど」

三代まとめてって、楽しそうだな。

「女なら何でもありかい」

女なら、だがな。

「?」

医学的な話じゃない。

「お医者さんにソレいいますか」

自分でどう思っているか、だろ。

「ふーん

・・・・・・・・・・女の自負が有れば女で在る、と」

巧いことを言う。

「女の身体が有るだけなら、女じゃ亡いわけですね」

おーソレそれ。

「肢体が成熟すれば、それに牽き摺られて女になる

・・・・・・・・・・なら、自覚を魅せれば、子どもからジョブチェンジ?」

子どもは職業じゃないぞ。

「女も職業じゃないですが、辞められますんで?」

肢体が衰えれば、大半は女を辞職する。

「それ肢体の機能喪失に牽き摺られてるだけで、自覚はないですけど」

五体を喪っても、女のまま

――――――――――そんな女も居るんじゃないか?

「見たことはないんですね」

そのうち会えるさ。

「ロマンチストですこと」

それだけ女が魅力的なんだよ

――――――――――魅力が無い奴は5%未満だな。

「自分が女の身には信じがたいですけど~」

自分のことは、見えないもんだ。

「納得しました」

おまえは

――――――――――男はどーだっていわないな?

「たいちょーが男に関心有るわけ無いじゃないですか」


《国際連合安全保障理事会直轄(検閲削除)調査試験資料(コード削除)》





【聖都/聖都市内/中央/大神宮内/巫女の胡坐/青龍の騎士団陣形中央/青龍の貴族の腕の中/エルフっ娘】


ナ・ル・ホ・ド

――――――――――あたしが、なにかをいう、すじあいじゃない、わね。


面白くないけど

――――――――――あたしがエルフだから、ど~~~~~~しても、ね。


あたしだけを見ていて欲しい

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・むちゃくちゃを言っている、自覚はあるわよ!


理屈も何もないもの。


そもそも人はツガイをもったりしない。

エルフと違って男女二人で添い遂げる、なんて稀。

稀なこととて、たまたまそうなるだけ。


エルフにしても、相手が望むから仕方なく他の男女を相手にしないであげている

――――――――――訳が無い。


単なる欲求がそれ。

1人しか見えなくなるだけ。

人は元々、そうなっていない。


なのに、人なのに、それで苦痛を感じる者も、それなりには、居る。


だからこそ、いろんな工夫で相手を引き留めたり、奴隷もかくやってくらいに歪んだ関係を強いる。


端から見てて、工夫は可愛らしいことが多いわ。

全部じゃないけど、まあ、魅了する方向にならないのが、なんとも

・・・・・・・・・・関係を強いる、その発想は気持ち悪い。


理非善悪以前のはなし。


特にアレ。

人に一般的な、取引の感覚

・・・・・・・・・・お互いがお互いを優先する、ってアレ。


親しい相手を考える時に、取引を持ち出すのが嫌。


好きな相手を歓ばせたい。

好きな相手の役に立ちたい。

好きな相手に尽くしたい。


あたしがエルフでなくても、そんなものよね。


そう想うじやない?

っていうか、そうせずにはいられない。

それが堪らず嬉しい♪


なのにまあ、人は

・・・・・・・・・・その先が、あってしまう。


あんなに尽くしたのに!

あんなに役だったのに!

あんなに歓んだのに!


とかなんとか。


男も女も

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・だからなんだ、って話よね。


ツガイで生きていないのに、なんでソレを求めるのかしら?

――――――――――だから、かな?


だから

――――――――――人の男や女が嘆くことに、興味はなかった。


でも、愛した男に関わることは、等閑視しない

――――――――――青龍は人に近い。


うぅん、もっとタチが悪い。


何処がどうとは言わないけれど、彼、青龍の貴族を見れば解る。


貴男に、強いたりはしない。

あたしだけを視て触れて傍にいて

――――――――――なんて、絶対、言わない。


あたしのダメなところ。

エルフの嫌なところ。

人の醜いところ

・・・・・・・・・・隠して魅せる。


貴男が塵になった跡も、貴男の誉を高めるために、あたしが綺麗じゃないと!


でも。

今は。

あたしに関係無い時は、どーかと思ったけど、ちょっとだけ、ダメなところを、ほんのちょっとだけ、取り入れたい。


言わなくても見通される。

こういう時は、助かるわ。

見栄を守りながら伝わる。


いい?

――――――――――あたしを特別扱いしてくれてるんだから、優先してくれてもいいじゃない!!!!!!!!!!!!!

具体的には、あたしを抱きながら他の女をじっくり視ないで!!!!!!!!!

観るくらいで抑えて欲しいのよね!!!!!!!!!!

離されても困るからまったく見ないで欲しいとまでは言わないけど!!!!!!

・・・・・・・・・・言えなくても、判ってる癖に。


すっごく面白くない!

・・・・・・・・・・言ったほうが、いいのかしら?

ワガママになれって言われてるし

――――――――――それも、愉しんでる、わよね?


なら、言えば言うほど

・・・・・・・・・・それはない。

あたしが、あたしたちが、嫉妬にくるっ

・・・・・・・・・・じたばたするところまで、彼の娯楽。


あたし、たちが耐えきれないところまでは、しない。


自分の女を傷付けたりは、絶対にしない

――――――――――ほんとタチが悪い。


だから、許されてる。

あたしたちが浅ましくも、怨みがましい眼で彼、青龍の貴族を見ることを。


相手の女を睨むのはダメだけど

――――――――――って、で、ぁやゎ!!!!!!!!!!!!!!!!!!

ごまかされないんだからぁぁぁぁャナラィワヮヮヮヮヮヮワ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪




【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央/大神殿(改め建築楽器)内/中央/青龍の貴族】


俺は不覚にも、涙ぐみそうになる。

この感触が、地元に残してきた猫たちをおもいださせるからだ。


まあ、爺婆餓鬼どもに任せたから、仲良くやってるだろうが

――――――――――髪触りも良いけど、エルフっ娘は耳だな~。


猫は毛並み(モフモフ)肉球(プニプニ)だと言う紳士淑女の皆々様。


間違ってはおりませんが、耳の噛み心地(ピクピク)も良いんですよ?

まあ唇で挟んでみるくらいですが、やや嫌がられても付き合ってくれます。

決してエルフっ娘みたいに、くったりしたりは

・・・・・・・・・・いかんいかん。


嫌がられても無理強いするのは、状況次第。

決して今ではないと言いきれる。

嫌がってたかどうかも確認してなかったな。


まあ大丈夫。

子どもあるある。

これで嫌われたことはない

――――――――――怒らせたことはある。


子どもを怒らせると可哀想だからな。


怒って楽しいことなどない。

怒らせて愉しいことはあるが。

困ったもんです

・・・・・・・・・・だが、怒らせて愉しむのは、相手が大人の時だけだ。


子どもを怒らせても、愉しくはない。

飯を食わせて、プラスアルファで気を逸らす。


これでだいたい解決する。


女の子には、もう一声!

手慣れてるから、皆も安心していいよ。


いやいやシスターズ&Colorfulを視線と撫で撫で

――――――――――不安を払拭。


俺は自信をもって、うちの娘たちに微笑む。

うちの娘たちの、おかんエルフ。


俺と気まずくなれば、俺も困るが君らも困る

・・・・・・・・・・って、おもうじゃん?


慣れてる慣れてる大丈夫。


誠意と真心は、女子ども相手には無敵!

俺はナイスで頼りになる、お兄さんだよ!

エルフっ娘だって逃がさない!


君たちの安全安心安楽は、完全にキープ。

子どもを撫で転がしながら、女を口説く。


大人なら当然至極、優先順位は子どもらが上。


子どもはほっとくと死ぬ。

女はほっといても死なない。

そこは弁えてるからね。


女の部屋に行くのは、きちんと準備してからさ!


戦場だけに近所の爺婆餓鬼任せとはいかず、八人だけにはしておけない。

子どもの陣地を拵えて監視を付けて性癖が平均的な女性兵士を配置して。


皆に送り出して貰えるように。

気兼ね無く俺が女に没頭できるように。

おねいさんずのように、子守りを任せながら口説ける相手が最適。




【聖都/聖都市内/中央/大神宮内/巫女の胡坐/青龍の騎士団陣形中央/青龍の貴族の左端/お嬢】


ふふん。

わたくしは、ご領主様に自慢してしまいます。

けっして、ねえ様から少しでも気を逸らしてしまおうとは、あまり思いません。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わたくしの出番は、もっと後になりそうですし。


ご覧くださいまし!


わたくしのように棘がある女にはできないこと。

――――――――――――ご領主様みたいに、棘ごとかみ砕いてくださる方は多くありませんし。

ねえ様のように圧倒する方には真似できないこと。

―――――――――――――ご領主様の様に、何の気なしに蹂躙し続ける方なんか二人とおられない。


あの娘。

包み込んでしまいたくなるような、手を触れられない脆さ。

――――――――――いきなり握り潰して舌で転がす方に、いきなり出会えたのは幸運よね。


わたくしが気づいたのは、ずっと後

・・・・・・・・・・至らぬことに。


よほど近くに永く居て、あの娘の機微に通じないと、解らない。


必死に隠すんですもの

――――――――――言い訳にならない?


でも、致し方なし。

あの娘が隠すことを、暴きたくないですから。

・・・・・・・・・・為してしまうは致し方なし。


ですから、わたくしだけが知れば良い。

ねえ様は、気付いているかもしれません。

でも、わたくしからは、お伝えしない。


二人の秘密

――――――――――ご領主様には、通じませんけれど。


それはとても役に立つ。

だから、わたくしは知らないフリ。

使えるけど、使わない。


わたくしたちは、互いに必要があって一緒な訳ではありませんから。


お父様、お兄様は使う。

あの娘、ねえ様は使わない。


わたくしが使われないように。


使われたい、とは思います。

使うまい、と想うだけ。


そんな宝物。

いくつかある、ひとつ。


当たり前のことこそ、確かめるのは良い気分でしょう?


ですわよね?

ねえ様。


そろそろ妬心を夜迄抑え、常に戻られませんと、わたくしたちは今夜の占有権を主張してしまいますわよ?




【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央/大神殿(改め建築楽器)内/中央/青龍の貴族】


で、俺の疑惑が晴れたら俺と歓談でも

『全周防衛』

如何かなと誘う暇もなく。


出遅れたか。


俺の耳に響く電子音。

曹長からの合図。

流石の対応力。



おねいさんずが踵を返し、外壁側開口部、正面出入り口側に移動。

なら外か。


内部に懸念が無くなれば、な。

おねいさんずは予定の行動の如く、俺に背を向け行ってしまう。


寂しくありません。


信号は飛び交っているが声は無し。

俺にもおなじみ電子音で、予定位置到着の意。


予定っすか?


と訊いてみたいが、それどころではないようで。


というわけで、誰か教えてくれるとうれしいのですが。

おねいさんずが俺、たちから踵を返してしまった理由。

まるで俺、たちには興味が失せたとでも言いかねない

―――――――――BAAAAAAAN!BABABABABABABABABABAN!



連続する破裂音に馴染みない人生でありたかったが馴染みあり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・忙しければ、後ほど。




人格を造る方法は、未だに確立していません。

ただ「人格の壊しかた」は確立されています。

1920年代から60年代までの間に、米ソで研究しつくされていますね。


人間にとって「世界」とは「自分」が直接「五感で感じられる範囲」だそうで。


だから首相官邸に隔離して官僚から選抜された補佐官で囲い、官庁から公共広告(金)とニュースそのもの(存在理由)を乞食として投げ与えられているマスコミに囲まれて、TV新聞だけ眺めていれば

……精神異常者の出来上がり。


官邸にはいれば、アナタの知っている「先生」は居なくなります。



とりわけ地元とのつながりが薄くて済む二世三世議員、選挙基盤が不動で支援団体と縁がなく、特殊な思想で党内で孤立していたりすると最適だとか。


まあ「センセイ」方を嗤えませんか。


ディストピアの住人は自らの立ち位置を知りません。

「地上の楽園」に住んでいる人は、本当にそう思っているでしょう。


ただ動物は愚かではない

――――――――――違和感を感じているハズです。


「秘密警察、虐殺、強制収容所はディストピアの破綻によって生じる」とは、とあるSF小説のフレーズ。


ディストピアがキチンと機能している間は、檻がいりません。

奴隷たちは鞭を自ら受けに来ますから。


だから、東京地検特捜部や超法規的捜査、東京拘置所は「あの程度の規模」て済む訳ですね。

……まだ。



さて、不要不急の外出をするために街の見物レポートを一つ。


「休業」の季節が終わりました。

「閉店」の季節が始まりました。


すべて「コロナ対策」以前には繁栄していた、都心の一等地。

もともと人の行き来が多く、内外の観光客も多かった地域。


わたしの人生より長く営業していた、果物屋さん。

誰もが知っている家電量販店。

無数の飲食店……「休業」の張り紙が朽ちてる例は除いて。


頑張れ総理大臣(笑)。

官僚たちの責任にならないようにコロナ対策を「無かった」ことにすれば、詰め腹を切らせてもらえますよ?


カタツムリよりも遅い速度で、確実に解除は進んでいます。

今年の自殺者失業者生活保護者統計の粉飾作業は真理省で進行中。

その様子はオーウェルの小説「1984」を参照のこと。


ガチで同じことやってます(笑)。

ソビエトも明治日本も70年ほどで滅びましたが。

スターリニズム国家の寿命ってのはその位なんでしょう。


つまり、ちょうど、今、now!

死後硬直中ですね。


そっか歴史を目撃してるのか。

……スターリニズム国家の後、その付けを払わせられるのは、その国の国民ですよね?



どう転んでも絶望。


みんな!

がんばれよ!


……わたしは「みんな」と関係ないんで。

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