正答と正解。
【用語】
『テスト』
:計測のこと。対象のスペックを確認する所作一般。例によって本来の趣旨を跳躍させて誤用するのが普通。現代社会で言い直せば「責任能力の無い者が無能を糊塗しつつ権限だけ死守するための方便」となる。内容と過程が目的に全く寄与しなくても、客観性を偽装出来れば良い。まあ、無関係無意味無能力というのは究極の「客観」と言い換えられるが。責任はテストという非人格に委ねられ、誰にもないのだから。当然、そこに解釈の余地があってはならない。余地があっては裁量が、責任が生じるのだから。そしてもちろん、高次の問いかけには変数が増えるのだから、解釈の幅は避けられない。故に問題を低次元にまとめかつ、解釈は切り捨てられることが「当然」とされる。つまりは思考力がない非人類向選抜試験になるわけだ。もちろん非人類は大勢いない。思考力が無い虫けらは人類中1~5%未満といわれている。故に人類は非人類選抜試験にあたり、設問作成者との対話を求められる。非言語コミュニケーションという、種族的な資質が問われるのだ。頑張れ受験生諸君!敵は人なり、我もひとなり、クリーチャーは一握り。あくまでも人間同士の戦いに注力すべし。なんで無能の責任転嫁に巻き込まれて伝言ゲームをさせられてるのか考えつつ勝利を!
「答え」とは「応え」である故に、与えてやるものだ。
「餌」を与えても良いだろう。
「毒」を与えても良いだろう。
どちらがどうでも構わぬが、生死の何れか決めておけ。
《異世界大陸中部に広く流布した唄》
【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央/大神殿(改め建築楽器)内/中央/青龍の貴族】
「『正解です』」
No2は、通信でも、皆に聴かせる。
俺が答えた彼女のアドレスは正しい。
良く通る声は将校の必須スキルです。
俺は出来んけど。
通信機が普及しきって、骨電動イヤフォンマイクまで通常配備されて、声に出さなくても隊員はおろか同行の民間人にまで肉声に近い音が耳の奥に伝わる時代ですが。
でも肉声の良さってのはあるよね。
女の声だから、ってばかりじゃなくて。
良い声の女の声だから、って事でも無くて。
女の声が良い声だからってのもあるかもしれなくて。
声は一番長く楽しめる魅力だと断言してはばからない。
20代。
40代。
50代より上だって、肢体が衰えても声は艶を増したりするものです。
衰えをもてあそ、ではなく、攻、でもなく、弄り倒すのも愉しいです。
それはあたかも胸の大きさこそがすべてであると決まっているからこそ味わえる貧しさゆえの
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はさておき。
で。
俺は当然、彼女の情報を読み違えたりはしない。
当時、五分ほど前には、それが美人のアドレスとは知らなかったけれど。
その事実が人の身である俺にフォースを与える。
読んで字のごとく理の当然。
しかし当然なのだが。
それが、おねいさんずの誰か、健康的な女のアドレスだとわかっていた。
よって、そこは乳と蜜の流れる約束の地が住まう場所。
その一人、彼女が、俺に教えた個室情報となれば見違えることなどない。
だから当然なのだが。
誰であれ女から教えられた、その女の情報を読み違えるはずがない。
なにしろ俺なんだから。
だがしかし。
問題はそこではない。
いやそこも重要なのだが、うちの娘たちの安全と比べれば脇に置いておいて、後でゆっくり取り返えさざる得ないが手遅れになったらどうしようかと心配でたまらないが決断するにやぶさかではない。
惜しむことと拘ることは別。
個々の問題にはこだわらず、総体として必要な正答率が得られればいい。
個々の誰かにはこだわらず、日常として必要な交際率が得られればいい。
人生の基本を、ここで適用。
設問。
No2の個室のアドレスは何処でしょうか?
解答
――――――――――済。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・違うな。
テストで需要なのは、出題者の意図だ。
それを汲んであげるにせよ。
先回りして潰し難癖付けてみるにせよ。
でなきゃテストなんて、パズルと変わらず価値が無い。
面白くもないのに存在する誤り
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・決してパズルが苦、嫌いだからではないので間違えないように。
では?
出題者の意図は何処にある?
【聖都/聖都市内/中央/大神宮内/巫女の胡坐/青龍の騎士団陣形聖都/聖都市内/中央/大神宮内中央/青龍の貴族の右前/魔女っ娘】
わたしは、周りの様子が見えません。
でも、ご主人様の体、その様子は頬に伝わります。
ねえ様の表情が見えるから、戸惑いも伝わります。
ちい姉さま、Colorfulさんたちが怖がってますよ?
それだけなのに
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それだけかな?
すごく、すっごく、感じが変りました。
この感じ、緊張感が無くなった、様子。
此処に居る皆さんとは喧嘩にならない。
なんで解るんでしょう?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・解る、なんて思うんでしょうか?
でも、なにか、懐かしい感じがします。
昔は嫌だったことなのに、今はそれが嬉しい。
それに
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ここからしか見えないことがあります。
ご主人様の眼。
さんぐらす、をつけた眼は、わたしのからしか見えません。
一たび皆を見渡した後、敢えてゆっくりと、覆ってしまいました。
視線一つで皆殺してしまえるのですから、無理からぬこと。
でも。
見せてあげたいな。
でも。
魅せてしまっちゃダメかもですね。
【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央/大神殿(改め建築楽器)内/中央/青龍の貴族】
正解は俺と彼女だけが知っている。
普通、上司同僚部下は個室になんか行かんからね。
戦地で部屋ノミなんか絶対にしない。
男女間ではない個人的な親交を深めるなら、食堂。
プライベートは制限されるのが戦地の原則。
他言無用の御話をするなら、敢えてログを残す通信。
でもなきゃ作業スペースで場所は幾らでもある。
どーせ肌身離さず盗聴器をつけてるが、気分の問題。
独りになるか、みんなでいるか。
グループ同士で距離をとるのはかまわない。
グループ同士で隔離されるのは許されない。
グループ同士とは公式の部隊を含むものだ。
間の取り方を間違えれば、国際連合憲兵隊の出番。
・・・・・・・・・・・・・まあ、部隊内で始末をつけるのが先だが。
個々人は弱い。
集団は強い。
管理されない力は叛逆に他ならない。
ま、疑わしきは撃て、が異世界人だけに向いているんじゃないってことは、どーでもよろしい。
要点は、一対一の関係は集団とはみなされないこと。
取り分け男女のそれは、兵站上の負担を減らすから推奨される。
男子禁制の女性区画を造らずに、自動機器で警備された居住場所を散らせるほど。
女性兵士が病気ではないが医学的な都合で任務を離れる可能性が高まる?
後方支援任務は本土へのアウトソーシングもできるので、埋め合わせは効く。
通信回線だけで出来るそれよりも、アムネスティの人員増強の方が高コスト。
むしろ異世界環境下で地球人類の生殖過程を研究するので笑いが止まらない。
男女間のトラブルが発生する可能性が高まる?
24時間監視記録装置付きの雄と雌がIFF切り替え一つで味方以外を射殺する自動機器の檻で暮らしていれば何を
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・とかなんとか言ってましたよ俺じゃないですけれど。
まあ、戦争犯罪はみんな戦場で起きてますしね。
ひとつ残らず異世界人への地球人による、ってところがもう。
未遂が大半で戦局の進展とともに減っているのが救いです。
始末に慣れてきたのもありますがゼロにならないこの不思議。
戦場以外で起る初のケースにならないようしてるのが、ここ第13集積地。
シスターズ&Colorfulが厳重に警備されたりしているんですが。
正直、俺自身が心配性なだけで、リスクは低いとみてるけどね。
大規模集積地、捕虜や帝国関係者を収容している施設では、むしろ全く起きてない。
それ相応に準備や人為縁選抜が工夫されてるから、ってのもあるだろうけどさ。
戦場だって、むしろ戦場の方が監視もキツけりゃ自動兵器も多いってのに。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・んな、訳で。
お判りいただけただろうかとか疑問形ではなく断言。
異世界侵略戦争における戦争犯罪についてではなく。
ちょっと過保護な俺個人の属性に伴う不自由以外で。
八人だけにはしておけん!
つまり、シスターズ&Colorful以外のことが、珍しくも焦点になっている。
おねいさんず個々人はブリーフィングルームか食堂、戦場以外で個人的な付き合いは無い。
ならば個々人の個室アドレスを知っている可能性は極めて低いが、例外が在ったら申告のこと。
No2の部屋のアドレスは、俺と彼女の秘密となりうる。
だからこそ、それで何かを確認しようというのだろうが。
何かって、なにを?
っていうより、それを、俺が俺しか知らないNo2の秘密、ってか知られていないだけで隠しているって程じゃないプライベートを、いやいや男女比が極端になってるからむしろ隠してるかもしれんが、そんな微妙な情報を、知っていると此処に居る全員へ解りやすく伝える必要があるのだろうか。
何か判んなくなってきたぞ?
【聖都/聖都市内/中央/大神宮内/巫女の胡坐/青龍の騎士団陣形聖都/聖都市内/中央/大神宮内中央/青龍の貴族の右前/魔女っ娘】
私は何かを想いだしました。
嫌なこと、だったみたい。
今はまるで、他人事、いいえ、物語を読んでいるような、不思議な感覚。
わたしが二人いるみたい。
所有される前。
それがもし有り得るなら。
始まる前から、終わりの先まで、我と我が身のすべてを捧げます
※第10話<冬の日。春の日。>より
――――――――――あれは、誓いではありません。
確認です。
だから、いつのまにか、ご主人様以外を忘れていました。
別な、わたしが、いつもいつも気に病んでいたことなのに。
ねえ様。
ちい姉さま。
わたしたちまで、ご主人様を通してしか見えなくて。
――――――――――それが、今。
でも、思い出しました。
すべて、のうちなのかな?
わたしが元々どういう女であったのか。
いつもいつも、どうしていたのかを。
いつもいつも、誰かを窺っていたこと。
・・・・・・・・・・ご主人様が来てくださる前。
魔女だから。
見てはダメ。
見ないとダメ。
見せなきゃダメ。
赤い瞳だから。
わたしを嫌いな人たち。
わたしが嫌いな人たち。
わたしに関心が無い大勢。
会いたくない人たちが、仕方なく我慢して、わたしを見に来る。
参事会は、帝国への敬意を示すために。
先の太守さんは、帝国への義務を果たすために。
わたしは、魔法使いの赤い瞳を晒すために。
それが役目。
誰かを困らせると、誰かが殺される。
死にたくないから、みんなが我慢して。
わたしが殺されるまでは、わたしのせい。
だから。
慣れました。
だから。
自信があります。
すっかり忘れていたけれど。
わたしの出来ること
――――――――――人の顔色を窺うこと。
コロナ関係の資料を流し読みすると、厳選された人材に唖然とします。
よくこんな馬鹿を集められたもんだ。
人類の中では極めて少数しか成立しない、逸材。
まあ、国費を投じた養成所が在るわけですが。
新型コロナの発症率の無さに、山のような仮説?
馬鹿しか思い付かないネタ!
遺伝子免疫生活習慣……最後が「不明点が多く検証中」
……おーい「オッカムのカミソリ」って、しってる?
って聞きながら、頭をノックしてあげるべき。
ワイヤーと体重を支えるに足る、丈夫な支点も用意してあげないと。
硯と和紙に筆は、まあ、別に書き残す価値がある人生ではないか。
馬鹿の馬鹿たる所以。
新型コロナウイルスは毎年毎日発生しているウイルスでしかない。
病性は一般的かつ古典的な常在菌相当。
その発症は日和見感染と同じ。
死者は自然死の範囲を超える場合、該当社会が元々医療崩壊していたのが原因。
その数も、感染症一般からみて特筆すべきことはない。
ただ人災メインなので、先進国一般では責任問題。
……だから「新型コロナウイルスは恐ろしい病気です」って結論から入る。
結論が間違ってるから過程が破綻して論理化できねーんだよ、バーカ!
……いや、素人だって事実だけみりゃ、説明が付くことばかりなんですが。
なぜ彼らは諦めることができないんでしょうか?
馬鹿のくせに。
呼吸することを諦めないで済む構造はいったい?
精神や心に類するものが無い。
それは、馬鹿を嘲って罵倒していれば判りますが。
世界は不思議に満ちています。
2月くらいに周りの人たちと、笑い話にしてました。
「馬鹿が馬鹿騒ぎしてる(笑)」
と……良い時代でしたね。
今は、5%未満を罵って黙らせないと、嗤えません。
罵倒しても罵倒しても、TVで同類から元気をもらってきちゃうんですよ、馬鹿だから。
わたしたちが住んでる時代は、ピサの斜塔から落下実験が行われた時代と変わらないようで。
こりゃ「異世界から転生」してもらわないと、大変なことに……なってますが。
と言うわけで馬車に跳ねられた(ドラゴンでも可)ために「科学的思考」を持って現代地球人に転生した人を探しています。
ギリシャ・ローマ文明、江戸文明、春秋文明くらいから来ていただきたい。
「アポロが月に行った」
と知ってるだけの類人猿から人類を解放して~~~~!
捜索が難航しているために、更新スケジュールが乱れます。
いえ、ちょっとまた、コロナ対策のせいで人が殺されてる場所に心当たりがあり、確かめてこようかと。
では、また。




