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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第十三章「未来予定図」

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アイ・コンタクト?

【用語】


『コミュニケーション』

:集団が共通の了解に至る過程。いわゆる「言葉」が意味をなす割合はほとんど無く、多めに見積って1割以下(誤差の範囲)。コミュニケーションの大半が言葉以外で行われる。それは文化的共通体験であり、彼我の共有する時々の状況であり、各主体の地位人種性別などの属性であり、最終的には身振り手振りに集約される。チンパンジーが無限にタイプを続ければシェークスピアの作品を打ち上げるという。つまり科学的に言えば、言葉とは「その程度」でしかない。「言わないと伝わらない」「言葉にするべき」「伝える努力が必要」

等々・・・・・・・・・・一つ残らず、間違っている。

科学と合理性をもって現象を解釈するなら?

「伝わらないのは、伝える/伝わる価値がないから」

「言葉にすればするほど互いは遠ざかる」

「意図的に努めることほど無意味なことはない」

となる。


「中央が正常です」

「なんという異常」

「Defense Readiness Condition2/Territory13」

「UNESCO調査団前進再開」

「侵入機、IFFのみ」

「S―3バイキング低空侵入開始」

「撃つな」

「SR―71視認」

AC-130(ガン)スプーキーⅢ(シップ)、エンドレスエイト」

※エンドレスエイト:上空待機中の作戦機が行う巡航高度巡航速度の八の字飛行

「所属

・・・・・・・・・・WHO!」

「呼びかけは続けろ」

「155mmいつでも中央を撃ち抜けます」

「子供たちが巻き添えになります」

「別命無し」

「遠隔チェック」

「標的の情報端末は正常動作」


なにも知らない子供たちが平静なのは、まあ、いい。

――――――――――居合わせている全員の緊張に反応しないのは、アレだが。

・・・・・・・・・・なにもかも、第13集積地司令部と同等の情報を持つ、北方軍管区司令官は何故に平静、いや、微笑っているのか?


《国際連合統治軍第13集積地/司令部付き臨時戦闘指揮所》




【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央/大神殿(改め建築楽器)内/中央/青龍の貴族】


俺は

「隊長」

あ、はい。

『許可』


響く肉声。

答える無線。


俺が征かんとするまえに、打てば響くよ二人のやりとり。


おねいさんずNo1と、おねいさんずの御一方(おひとかた)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・お呼びじゃない?

はい、俺は、たいちょーでしたね。


でなきゃ司令官。


おねいさんずNo1が、あちらで言う隊長。

大神殿には、たいちょー/隊長の各一名ずつ。


間違えないこと、テストにでるよ?

――――――――――――――んで。


おねいさんず内部でのやりとり。


両方とも耳に聴こえるんだけどな。

友軍、銃口向けあってますが、同じ国際連合統治軍。

通信の規制は、まだされていない。


聴こえてるのか聞かされてるのか、はなはだ微妙です。

俺が暇なことを考えてる間にも状況は進む。


進み出てきた彼女は、とりあえずNo2と名付けよう。




【聖都/聖都市内/中央/大神宮内/巫女の胡坐/青龍の騎士団陣形中央/青龍の貴族の右前/魔女っ娘】


やっぱり。

わたしはそっと、会釈します。


帝国の女騎士さま。


わたしの、ご主人様の前で護りに入っていたのですが。

僅かに身をかわして、視界を開けてくれます。


その向こう。

ご主人様の騎士団。

さらに向こう。

チラチラとしか見えていなかったのですが

――――――――――青龍の女騎士団。


そこから進み出てきた方

・・・・・・・・・・朝方ぶり、です。


わたしは、改めて会釈。

――――――――――その後ろの方々にも。


皆さん、応えてくださいました。

面貌を閉じておられるかたも。

誰が誰やら、ですけれど。


当て推量が通ったみたい。


応えて下さった女騎士さま。

片手では足りず両手に余るくらい。

青龍の女騎士さま、方々の真ん中あたり。

朝、厨房でお会いしました。


青龍の陣幕。

というより、街か城。

でも、わたしが知ってる城市と違う。


聖都を支配する龍の

・・・・・・・・・・お家。

なんだか、そんな場所。


守っておらず。

固めたりせず。

行って帰ってくるような

――――――――――わたしが知ってる戦場(いくさば)とは、似ても似つかないところ。


青龍の支配というのも、わたしが知るソレとはまるで違います。

・・・・・・・・・・皆さん、ただただ記して確かめ試すだけ。


そんな青龍の皆さん。

そんな青龍の陣幕。

そこで出会った、青龍の女騎士さま、方。


何人もいらっしゃいました。

わたしのことを、ご存知で。

みなさん、何かと気を使ってくださって

わたしが、ご主人様の女だから、

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・というだけでもないような。


たぶん、好奇心。

ご主人様も、そう。

知りたがりな龍は、知に納めて征する。


だから、ご主人様は、わたしを弄る。

わたしを厨房に送り出し、青龍の女騎士さまたちを差し向ける。

皆様は、わたしの周りに居てくださり、わたし問いに答えてくださる。


わたしを試して確かめるため

・・・・・・・・・・ (女の人を使うこと) (、無いのに)


なら、ここで皆さんに会ったことも、そうなんでしょうね。


いつもいつも、他の女を、わたしに魅せて・・・・・・・・・・ (いじわる)です。




【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央/大神殿(改め建築楽器)内/中央/青龍の貴族】


俺は彼女、No2の名前を知っている

・・・・・・・・・・顔と名前が一致しないが。


知ってる名前の、どれかが彼女。

それもまたよし。

これから親しむ、余地が増える。


貴女に関心があります、と示す程度。

小耳にはさんだことがある、という程度。

でも執着はしてませんからお気軽に。


そんな感じが良い感じ。


敵を知り味方を知れば危うからずとかなんとか。

――――――――――女を口説くなら、まるでダメ。


相手を知っていると見せる

・・・・・・・・・・警戒させるだけだ。

知らないフリも、愉しいが。


相手を騙すのは、コストがかかる。


段どる手間。

演じる手間。

忘れぬ手間。


一人にそれだけリソースを割いていたら、とても数がこなせない。


演技よりも、真実。

ファンタジーより、リアル。

嘘つきほど演じないし偽らない。


出会ったすべての女に等しく正しく相応しく。


もっとも正直な嘘つき

・・・・・・・・・・俺じゃないぞ?

が言うんだから、それは当然、間違いない。


勝敗でなにが手に入る?

優劣で何か嬉しいのか?

有利不利など考慮以前!


忘れちゃいけない、目的と手段

――――――――――これから仲良くなるのだから。


お釈迦様は言いました。

中道でいけ。

はい。


進行中。


知ってしまえば優位にたつ。

男が相手なら、悪くはないがな。

口説くとき以外なら、ってこった。


であれば、昔の人は間違ってない?


俺の場合、敵も味方も女以外。

知れば知るほど、安心出来そう。

俺が。

敵味方どちらであれ、相手は嫌だろうけど。

友だち少なかったろうねぇ

――――――――――昔の人。



今は今。


友だちが多い俺には関係なし。

女に向かいたつなら、なおのこと。

男にとって、女は常に向う側。


ほどよく知るのが、よい塩梅。

醤油と違って、異世界でも使えます。

梅干しと塩だけで造ったもの限定ですが。


さておき。


おねいさんず。

全員の氏名年齢技能はチェック済み。

だが個々の容姿は、今この場で個別確認。


顔写真付きリストなんか、俺は持ってない。


隣接部隊が共有すべき情報ではないからだ。

味方識別はドック・タグが機械的に行うからね。

容姿や容貌を知ったところで、覚えきれんし。


日常的に同行したり、よほど特徴的なら別だが

・・・・・・・・・・普通ならな。


俺は出来る

――――――――――自然に頭に入だけだが。


女はみてるだけでも愉しいし。

必要ないものは記憶に残らない。

必要なものは、記憶に残る。


要不用は、考えることじゃない。


パスワード、ID、アドレス、表情、サイズ、触

・・・・・・・・・・ともかく。


だがすべてのシステムは俺向けじゃない。

だから俺も余計なことは知らなくて済む。

都合がいいことに皆にも知られるように。




【聖都/聖都市内/中央/大神宮内/巫女の胡坐/青龍の騎士団陣形中央/青龍の貴族の右前/魔女っ娘】


わたしには、判るだけ。

解るのは、お任せです。


ねえ様が耳を澄ませます。

ちい姉さまがColorfulの皆さんをチラリと見ました。

Colorfulの皆さんも、周りを視まわします。


背を屈めたまま。

ご主人様の肢体から離れずに。

主に、ご主人様に注目しなから。


皆で、辺りを確かめます。

あれ?

隙間、から目が合いましたか?


わたしたちを囲う、ねえ様、両の腕。

わたし、たちを護る、ご主人様の手。

わたしの前に立つ帝国の女騎士さま。


その向こう。


ご主人様を護る、ご主人様の騎士団。

皆様と対峙するのは青龍の女騎士団。

壁を造る青龍の女騎士団、その真中。


わたしと、目が、合いました、よね?

・・・・・・・・・・大丈夫です。


ご主人様は、優しい方。

殺されても、幸せです。

貴女だって、きっとそう。




【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央/大神殿(改め建築楽器)内/中央/青龍の貴族】


肉声の彼女。


俺たち、こちらを見る兵士達(おねいさんず)

前衛、盾役の戦友の陰から立ち上がる。

彼女はもう、兵士、じゃない。


手持ちのMk11。

その銃口は足元に向けた。


No2は立ち上がる動作に合わせて、ゆっくり、彼我、っーか銃口を向け合う全員を刺激しないように。


良く解ってるな~

・・・・・・・・・・そこから先が、肝心。


また。

一歩。

踏み出す。

前へ。

また。


対峙する双方の射線上に出てくる自殺行為。


カッコいい。

思わず彼女を口説きたくなる。

いや彼女も、口説くが大正解。

アタマいい。


それが一番、効果的。


彼女の振る舞い。

俺の振る舞い。

お互い讃えたい。


実にいイイ女、じゃなくても、イイ女にできる!


上司や部下に欲しくないタイプ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・口説きにくくなるからね。


口説くけど。


極限状態で頼りになる女とは、個人的関係が望ましい。

任務なんぞのために苦労させるわけにはイカン。

だからまあ、今が一番よい関係。


二番じゃダメとは申しませんが。


俺が子守りで君ボランティア

――――――――――でいたかった。


都合よくはいかないもんだ。

都合よくとしないといかん。


OK!


うちの軍政部隊、防御陣形外縁、から10mほど先で。

おねいさんずNo2は全身プロテクターだがフェイスカバーを開いている。

肉声が良く響くように、だろうが、表情も良く見える。


今この場にいる女から、一人二人口説き落とせればいいのだが。

・・・・・・・・・・・・・・・欲は出すまい。


一期一会と洒落込む。


細い眉に鼻梁と目蓋の切れ味。

大きな造りのパーツが派手な顔立ち。

姿勢や仕草は大きくはっきり。


人目に慣れてるし、賛辞や賛美の視線にも慣れてる。


いや、良い女が視線なだけ、な訳がない。

ナンパ慣れして、かつ、あっさり切り捨てるタイプ。

安心して声をかけられるし、押し倒せる。


撥ね付けるも笑い飛ばすも、男を蹴り上げるまで躊躇わない。


大変に喜ばしい。


押しに弱い女は取り扱い注意。

慣れないと本意か不本意か判らずに、ストレスになる。

まあNo2にはそのケがない。


とはいえ緊張は隠せない。

――――――――――そりゃそーだ。


普段なら、見知らぬ大勢を前にして、物怖じしたりはしまい。

パーツパーツに肢体もだが、なにより魅力的な態度。


普段なら、だ。

今も好きだけどな。


一瞬で全滅エンド/地獄、ゼロ距離乱射/パイ投げ必死な煉獄。

そんな中で無防備な肌を晒す無謀。


イザとなれば、子どもたち以外は全滅

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・が、俺たち。


おねいさんずは数が違う。

上手くいけば半分、あるいは三分の一は生き残る

――――――――――――――全滅はない。


背後のロケットランチャーより、前方の銃口。

こんな中でフェイスカバーを開き、弾片弾頭破片に爆風が入る隙間を晒す。


しかも盾役の味方に囲まれた後衛から前へ。

安全装置を外した、銃口が向き合う最中へ。

二対一で生き残れる方から、生き残れない方へ。


――――――――――まっすぐ移動。





マスク御見舞い申し上げます。

少し暖かいですね。


皆様は如何お過ごしでしょう?


わたしは、元気です。

特に口元が。


さて、本題。


「説明しないと判らない人には、説明しても解らない」

などと言いますが。


至言。

いや、まったくその通り。


「常識で判断できること」ということは、世の中の大半を占めます。


知識などオマケです。


知らなくてもいい。

聞かなくてもいい。

考える必要もない。


そんなことを、いちいちやっていたら、社会は成り立たない。


それが常識でしょう。

「みんながやっている」

類いの非常識ではなく。

「法律/決定に従え」

的な戯れ言ではなく。


皮膚感覚で解ること。

言葉にするまでもないこと。

生物がただ生きてるだけで身に付くこと。


もし、言葉にするなら、原理的に「常識」ではありません。


「言葉にして確かめる」

ということは、

「共通の了解がない」

という証明であり、確かめるということは自然に受け入れられていないので、

「了解にはなりえない」

とうう証拠。


ローカル・ルール。

頭が悪いやつの妄想です。


だからまあ、馬鹿に「『ウィルス』と『細菌』の違い」を説明してもムダなんですよね。


……ためしましたとも!


虫けらに理解させようと試みる。

まあ、チンパンジーがシェークスピア全集をタイプするより、時間がかかりますね。

もちろん「試みる」だけで。


……成功するとはいいません。


いやまったく。

その類いの生物が、人類にまぎれてるんですから。


1%くらいですけれど。

こまったことに、声がでかい。

そして「みんな」と「決まり」が大好き。

頭が空っぽですから、他人をつめこむしかないわけですが。


お前は「みんな」じやない!

と言い聞かせても、逃げるだけで理解はできない。


逃げないで終わるまで我慢しないと……まったく。


仕方がないので追わないといけません。


ので、連休中も馬鹿を嘲りに出歩きます。


更新スケジュールが乱れ続けること、ご承知置きください。



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